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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】大寒の中ではじまる春への準備。ささやかな春の喜びを感じる絵本。

2022年1月17日から1月23日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

1月20日は大寒ですね。大寒は、一年の中で一番寒い時期でもありますが、同時に春に向けてエネルギーをたくわえる大切な季節なのだそう。
土の中では、森の中では、家の中では、どんな準備が始まっているのでしょう。
今週は、厳しい寒さの中にもささやかな春を感じる喜びが描かれた絵本をご紹介します。

1月17日 や、みんな めを さます。みんな はなを くんくん。

月曜日は『はなをくんくん』

はなをくんくん

出版社からの内容紹介

季節の訪れの目覚めと喜びをやさしく描く

冬の森の中、雪の下で動物たちは冬眠をしています。野ねずみも、くまも、小さなかたつむりも……。でも、とつぜんみんなは目をさましました。はなをくんくんさせています。みんなはなをくんくんさせながら、雪の中をかけていきます。みんなとまって、笑って、踊りだしました。「ゆきのなかにおはながひとつさいてるぞ!」 やわらかいタッチの美しい絵と、詩のような文で、自然の摂理と喜びをやさしく子どもに語りかけます。

1月18日 厳しい冬ならではの、つばきと小鳥のしあわせな関係

火曜日は『つばきレストラン』

つばきレストラン

出版社からの内容紹介

つめたい風が吹く寒い冬に、つばきが元気に花を咲かせました。さあ、つばきレストランの開店です。メニューはたったひとつだけ。それは、とってもあまい“みつ”です。お客さんは小鳥たち。さあ、いらっしゃい! 寒さに負けないように、たっぷり飲んでいってね。厳しい冬ならではの、つばきと小鳥のしあわせな関係を、あたたかく描きます。

  

読者の声より

ふしぎなたねシリーズ。
表紙の鮮やかな椿の絵が印象的です。
冬の間、椿の花の蜜を吸いにやってくる鳥たちを描いた科学絵本です。
メジロ、ヒヨドリ。
なるほど、小鳥たちのレストランという訳ですね。
本文では触れられていませんが、花粉を顔につけた小鳥たちもチェックしたいものです。
野鳥を多く描いている作者だからこその、リアルな描写が素敵です。
ラストの秘密は、試してみたくなりますね。
小学生くらいから、自然観察としても。
(レイラさん 50代・ママ)

1月19日 はやく はるが こないかな パッパッパッパッ

水曜日は『ふゆめがっしょうだん』

ふゆめがっしょうだん

出版社からの内容紹介

木の冬芽たちが歌う春を待つ歌の写真絵本

「みんなは みんなは きのめだよ」と合唱団が歌います。春を待ちわびるように「パッパッパッパッ」と、木の芽たちが個性的な顔で歌います。冬の公園や雑木林で、木の芽を見てみると動物や帽子をかぶった子どもの顔のように見えます。目や口に見えるところは、おにぐるみ、えのき、ねむのき、くわなどの落葉した葉の柄がついていた跡です。木の芽の冬姿を拡大して撮影した愉快な写真絵本です。

1月20日 ふきのとうが芽吹く大寒

木曜日は『ふきまんぶく』

ふきまんぶく

出版社からの内容紹介

山で寝こんだ女の子は夢の中でふきのとうになり、その時感じた暖かい土のぬくもりを忘れられなかった。
 

読者の声より

ふきまんぶくとは、西多摩地方の言葉でふきのとうのこと。
主人公のふきちゃんが、山に一か所光るところを見つけ、星だと思って拾いに行くのですが、それはふきの葉に光る夜露でした。
誰もいない夜の山でふきたちと遊ぶふきちゃん。
やがて春が来て…
毎年、ふきのとうが芽吹く頃になると、この絵本のことを思い出します。
田島征三さんの絵が、おおらかでダイナミックで、引き込まれます。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳、男の子11歳)

1月21日 「はるに なって もりに すみれが さいたら…」

金曜日は『もりのてがみ』

もりのてがみ

出版社からの内容紹介

寒い冬の日、ひろこさんは、森の友だちに手紙を書きます。りす、とかげ、ことり、のうさぎ、そしてもみの木に。カラーペンとクレヨンを握りしめ、一字一字、ことばを考えて、書き、楽しい絵をそえてできた5通の絵手紙。ひろこさんは書き終えると、一通ずつ、森のもみの木につるしに行きます。もみの木は雪をかぶりクリスマスの飾りのようにひろこさんの手紙をつるしてたっていました。風の強い日、手紙がみんななくなっていてがっかりしていると、何日かたってみんなから返事が届きます。りすからはくるみ、とかげからは石、のうさぎからは木の実、ことりたちからは木の実。スミレが咲いて春が来たよというお知らせの手紙でした!

1月22日 うめぼしさんはそのむかし うめのこえだでさいていた

土曜日は『うめぼしさん』

うめぼしさん

出版社からの内容紹介

梅の花が散って、青い実がなって、ぎゅうぎゅうカメの中で漬けられて…。日本人の食卓には欠かせない、ごはんの友「梅干しさん」のできるまでを、描いた絵本。かんざわとしこさんのうたうような文と、ましませつこさんの美しい貼り絵が魅力です。表紙の元気いっぱいのうめぼしさんを見ていると、思わずつばがわいてきそうですよ!

読者の声より

身近なうめぼしさんです。
我が家でも、畑の梅を、梅酒にしていただいています。
梅の花が咲く季節には、梅を鑑賞する旅で忙しい私です。
梅の花がとても可愛く描かれていてそれだけでも眺めていたい
なあと思う絵本でした。なぜだか懐かしい気持ちになれて癒され
ました。
(押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )

1月23日 大寒の時季には味噌仕込みも盛んに♪

日曜日は『まんまるダイズみそづくり』

まんまるダイズみそづくり

出版社からの内容紹介

お味噌汁のお味噌って何から作るの? そんな疑問から、子どもたちがお味噌づくりに挑戦します。お味噌汁のもととなるのはダイズ。秋に収穫したダイズを柔らかく煮てすり潰し、塩と麹を混ぜ合わせましょう。麹がダイズをお味噌に変身させます。このお味噌のもとを樽に詰め、待つこと半年以上……美味しいお味噌の完成です! 自家製のお味噌を使ったお味噌汁は格別。食材のでき方を知ることで、食事もお料理も楽しくなる絵本です。

寒い季節があるからこそ、春を見つけた時の喜びは大きいもの。

絵本をきっかけに、身の周りにある春の兆しを少しずつ探してみたいですね。

選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

 

 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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