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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】今日も一日がんばろう! 園の送り迎えに奮闘する親子にエールを届ける絵本

4月始めは、春から保育園や幼稚園に通い始めた子どもたちの慣らし保育の時期ですね。毎朝ものすごい勢いで泣く子どもたちを園に預けて、切ない気持ちを抱えたまま職場へ急ぐママやパパがたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
今週は、そんな新生活をがんばる親子に寄り添い、心からのエールを届ける絵本を選びました。「うちの子だけじゃないんだ」「みんな同じなんだ」と心強く思える本や、楽しい園生活を想像できるような絵本をご紹介します。

2026年4月6日から4月12日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

4月6日 子どもたちの涙が水たまりになって川になって…

月曜日は『えーんえーんのうみ』

えーんえーんのうみ

「こっちゃん はやくしないと ほいくえんに おくれちゃうよ」

急かしているのは、こっちゃんのパパ。今日はママがお出かけしているので、こっちゃんとパパで朝の準備をしたのです。ところが、

「えーん!」

大変。ママの三つ編みじゃなきゃイヤだと泣きだしたこっちゃんの涙が、床に広がっていきます。

「えーんえーん!」

あらあら大変。外に出ると、あっちでもこっちでも子どもたちの涙の水たまりができて、川のようになってしまいました。保育園につくと、泣いているこっちゃんにつられて、さらにみんなが泣き出しすので、川はとうとう海になってしまい……。

泣いているこっちゃんも必死。泣いているこっちゃんを抱っこするパパも必死。声をかけてくれる近所の人も、登園を手伝ってくれる床屋さんも、保育園の先生たちも、つられて泣いちゃうおともだちもみんなみんな必死。でも、どこか可笑しいのです。それは、保育園の送り迎えの時間によく見かける「あるあるの出来事」だから。

朝から不機嫌なこっちゃんが泣き出すまでの表情や、目にクマができている新米ママパパ、もうどうでもいい理由で泣き続けちゃっている子どもたちなどが、優しい視線でまるごと包み込むように、愛らしくユーモラスに描かれているこの絵本。

大変だけれど、尊くて大切な日々。ああ、なんだかうちの子みたいだな。そんな風に肩の力を抜いて、そこかしこに散らばる「あるある」を笑ったりおしゃべりしながら楽しんでみてくださいね。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=288727
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読者の声より

そうそう、あるあるこんなこと、あんなこと。
子どもたちの涙が溢れて海になるユニークなお話。

こっちゃんのお父さんも、近所の人たちも、保育園の先生も、みんなみんな優しくていいなぁ。みんな子どもの気持ちに寄り添ってくれて、受け止めてくれて。こんな優しい大人たちに囲まれて育ったなら、子どもたちも、自分の気持ちを抑えることなくのびのび育つだろうなぁ。

それにしても、お母さんがいない時、どうにも泣き止まない子の多いこと!一生懸命あやしているお父さんたちが、気の毒になってきます。我が子も、私の姿がちょっと見えないだけで泣き喚く時期がありました。お父さんに遊んでもらっている隙にそっと立っても、察知して泣き喚く笑
不思議ですよね。
お父さんもお母さんも大変だけど、それも幸せのかたち。
子育て中のお父さんお母さんにエールを送ってくれる一冊です。
(あさみーこさん 60代・その他の方)

4月7日 保育園に入ったばかりのこたろうくん、がんばれ!

火曜日は『おむかえ』

おむかえ

あら、保育園の玄関で思いっきり泣いている子は誰でしょう。
こたろうくんです。
こたろうくんは、保育園に入ったばかり。朝、おかあさんとバイバイするのがつらいのです。
だって、おかあさんが大好きなんです。おかあさんじゃなきゃダメなんです。

こたろうくんの様子を見て、ドキンとしてしまう方もいるかもしれませんね。
自分の子も、保育園にあずけた後に泣いているかもしれない・・・。

でも、ゆきこ先生はこたろうくんの気持ちをちゃんとわかっています。
無理に泣き止めさせることはしません。
おもちゃでちょっかいを出してみると、ちょっと笑いかけたこたろうくん。
でも、顔をあげたらおかあさんじゃありません。
またまた泣き出してしまいます。

お昼寝の時間、こたろうくんはおかあさんの夢を見ました。
「こたろうくんはえらいね。おかあさんが仕事に行っている間、ちゃーんと待っていられるんだもの」
夢の中のおかあさんはたくさんほめてくれます。すると、こたろうくんは・・・。

昼間は元気に園庭で走り回っている子どもたちだって、
おむかえを待つ小さな子どもたちの心には、いつだってちょっぴり不安があります。
だけど、おかあさんが大好きだから頑張れるんですよね。

そんな園児の心の変化を、ひがしちからさんが優しい眼差しで描き出します。
おかあさんやゆきこ先生の表情、楽しそうに過ごすまわりの子どもたち、賑やかな部屋、美味しそうなおやつ。そんな風景からも、こたろうくんを包み込む空気を感じて嬉しくなります。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=106881
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読者の声より

もうすぐ3歳になる娘に読みました。

保育園に通っている娘、こたろうくんの気持ちがよくわかるようで、泣いているね、先生やさしいね、と場面場面の感想を言いながらずっと読んでいます。

こたろうくんの気持ちの変化、小さいながら頑張ろうとする気持ちがとてもよく表現されている絵本です。
保育園に預けているママが読んだら切なくなるんじゃないでしょうか。

娘はママがおむかえにくるシーンでは、ママきたーーーととてもうれしそうにしています。
それだけママの存在は大事ということに改めて気づかされた絵本でした。
(セナのママさん 30代・ママ 女の子2歳)

4月8日 ようちえんでは、どんな一日を過ごすのかな?

水曜日は『ようちえんのいちにち』

ようちえんのいちにち

ようちえんってどんなところ?どんな1日を過ごすのでしょう?
「おはよう!」「おはよう」
元気いっぱいにあいさつしているのは、仲良しのあかりちゃんとさっちゃんです。
バスに乗り込んだら、くまのこようちえんの1日が始まります。
園庭で遊んだり、みんなで歌をうたったり、工作をしたり。お弁当の時間も楽しみです。お誕生日会やおみせやさんごっこだってあります。時にはケンカしている子を止めることだって。
あら?今日はなんだか1日あかりちゃんは嬉しそう。
それもそのはず。ようちえんから帰ったら、生まれたばかりの可愛い弟がお母さんと一緒に家で待っているんですって。それは楽しみだね。

ようちえんに通っている子どもたちにとっては、見慣れた風景がページをめくるたびに目の前に広がります。「あいせんせい、優しそう」「ぼくたちが使っているイスと一緒だ」「お弁当おいしそう!」絵本の中のおともだちと一緒に1日を過ごしている気分になるのかもしれません。そして、これからようちえんに行く子にとっては心強い絵本ですよね。

部屋のすみずみや、一人ひとりの表情まで丁寧に描かれた、愛情のこもった1冊。親の立場から読むと、目じりが下がりっぱなしになってしまうのは困ったものです。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=7919

読者の声より

すごく素敵で、とても丁寧に描かれた絵本だと思いました。幼稚園の一日の様子を詳しく描かれていて、入園前の子でも、入園中の子でも十分楽しめる1冊だと思います。子供と毎日何を幼稚園でしたかなど、この絵本を通じて話ができるきっかけ作りにもなる、そんな素敵な本だと思います。入園のお祝いに、ちょっとしたプレゼントに、おすすめの1冊です。
(ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子13歳、男の子6歳)

4月9日 すべての園児に送る応援歌

木曜日は『ようちえんいやや』

ようちえんいやや

「ようちえん いくの いやや、いやや、いややー」
とにかくみんな、よく泣いております。
たけしくんが、まなちゃんが、つばさくんが・・・朝から全身で「いややー!」。
よくある光景、とひとくくりにしてしまうのは簡単だけど、どうやらみんな、それぞれ立派な理由があるみたい。
イスのマークが気に入らなかったり、いちごが好きなのに「ももぐみ」なのがいやだったり。
すごく可愛らしいけど、本人たちにとっては深刻な問題。(とりあえず今日のところは、ね。)
「あぁ、わかるわかる」「私も一緒!」「うちの子が泣いているのも、もしかして?」
なんて、全ての世代の共感を得てしまうのは長谷川義史さんが子どもたちの気持ちを代弁してくれるから。油断していると、最後のページで泣かされてしまいますよ(笑)。
ユーモアと優しさにあふれたこの絵本、親子で元気をもらって、いってらっしゃーい!

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

今日も、誰かが泣いています。
「ようちえん いくの いややー」
なんで、泣いてるのかな・・・

聞いてみると、子どもなりに理由があります。
「園長先生に、おはようの挨拶するのがいややー」
「いちごが好きやのに、もも組やからいややー」
「ぼくのイスのマークがヘビさんやからいややー」

なるほど、なるほど。
いろんな理由があるのですね。
小さな言い訳だけど、可愛い。

けど、みんながみんな、「ようちえんいくのいややー」って泣いたら、
お母さんも困るし、先生方も困りますよね。

子どもが泣く本当の理由は・・・

そうそう、ほんとの気持ちは、みな同じ。

でもね、幼稚園って楽しいよ。
いっぱい遊べるし、おともだちもいっぱいできるし。

子どもの気持ちを代弁してくれるような絵本。
だけど、そっと背中も押してくれています。

今年も、幼稚園のあちこちから、子どもの鳴き声が聞こえてきます。
大好きなおかあさんと別れて、いややなー。
でも、頑張れ!
(多夢さん 50代・ママ 女の子13歳)

4月10日 空のおさんぽと、海のおさんぽ「どっちがいい?」

金曜日は『どっちどっち ほいくえん』

どっちどっち ほいくえん

どっちどっちほいくえんでは、今日も「どっち? どっち?」の1日がはじまります。
空のおさんぽと、海のおさんぽ。お宝が埋まってるお砂場と、ジャングルみたいなジャングルジム。
どっちを選んでもとびきり楽しい2択が、画面いっぱいにひろがります。
「じぶんで選ぶ」うれしさいっぱいの絵本です。主張したい気持ちが芽生えるころのお子さまに。

読者の声より

カラフルなイラストに惹かれ、手に取りました。
「朝からおどってばかりいる先生と、何でもかんでもぎゅっとしちゃう先生、どっちがいい?」というような究極の選択を、どんどん迫っていくおはなし。
でもこういう場合、どちらも嫌なもの、避けたいものが多いかと思うのですが、こちらはどちらも良いので、それでまた迷ってしまいます。
みんなで「どっち?」と考えながら読むのもまた面白そうです。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子16歳、男の子14歳)

4月11日 せんせいの「とんとん」でみんなぐっすり。

土曜日は『おひるね とんとん』

おひるね とんとん

 

ここは、あかねほいくえん。おひるねのじかんです。「ねぇ、せんせい とんとんして」せんせいは、たけくんのせなかをやさしく、とんとんとん、とんとんとん……。たけくんはあんしんしてねむります。すると、まどのそとから「ねぇ、わたしも とんとん してほしいなぁ」とこえがきこえてきました。やってきたのは……。
保育士免許を取得して保育士になった絵本作家・石井聖岳が、満を持して描く「保育園」の絵本シリーズ!

読者の声より

保育園に通う娘がとても気に入った一冊です。娘もお昼寝について、眠れなかったら先生がとんとんしてくれるの、と私にやってみせてくれることもあるので、あぁ、こうして優しくしてくださっているんだなといつも感謝しています。
(ままmamaママさん 40代・ママ 女の子12歳、女の子8歳、男の子6歳、女の子3歳)

4月12日 こんな「えんふね」で通園してみたいね。

日曜日は『えんふねにのって』

えんふねにのって

まきちゃんは、すてきな幼稚園に通っています。
「まだかな…」と、川岸でまっていると、むこうから「えんふね」がゆっくりとやってきました。
「えんバス」ではなく、かわのそば幼稚園の「えんふね」なのです。
まきちゃんは、みんなといっしょに「えんふね」に乗るのがたのしみです。
きょうも川をくだっていくと、お魚にさわったり、野いちごを見つけたり…
心地よい風も吹いています。途中、すれ違った舟のおじさんが、「このさきは、通れないぞ!」と教えてくれました。
さて…。
2006年3月に刊行されたデビュー作の復刊。

読者の声より

幼稚園バスに乗って幼稚園に登園していた娘、はじめて「えんふねにのって」のお話を知った時は、新鮮さと驚きで興奮気味でした(笑)。
確かに、これは新鮮で楽しそう~!
イラストも美しく、まるで読み手もえんふねに乗っているような気分になりますね。
(まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子8歳)
 

https://www.ehonnavi.net/pages/spring

絵本に登場する一生懸命な子どもたち。どの子もかわいくて愛おしくなってしまいますね。夕方またお子さんに会える瞬間を楽しみに、今日も一日、がんばっていってらっしゃい…!

 

選書・文:秋山 朋恵(絵本ナビ副編集長)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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