愛され続けて25年『あらしのよるに』シリーズ!人気の秘密を徹底解剖
累計350万部突破のロングセラー絵本シリーズ『あらしのよるに』を徹底解剖
1994年の刊行以来、シリーズ累計350万部を突破した大人気絵本シリーズ『あらしのよるに』。
絵本だけでなく、お芝居やミュージカル、アニメ映画、CGアニメ、そして歌舞伎に音楽劇など、様々な形に姿を変えながら、今も多くのファンをトリコにしています。
産経児童出版文化賞JR賞、講談社出版文化賞絵本賞も受賞した『あらしのよるに』の魅力に迫ります!
『あらしのよるに』どんなお話なの?
『あらしのよるに』は、ある嵐の夜に、真っ暗な小屋の中で出会ったオオカミとヤギが、お互いの正体を知らずに友だちになり、「食うもの」「食われるもの」という関係に葛藤しながら友情を深めていく物語です。
その関係を人間同士の争いに置き換えて議論が交わされるなど、子どもだけでなく大人の心も捉えるベストセラー絵本シリーズです。
1994年刊行、シリーズ第1作『あらしのよるに』
『あらしのよるに』の第1作目は、1994年に刊行されました。
全てはここから始まった。第1作目『あらしのよるに』
ストーリー
雨が轟々と叩きつける嵐の夜、白いヤギはやっとの思いで丘を滑り降り、壊れかけた小さな小屋にもぐりこんだ。
小屋の中は真っ暗で何も見えない。
ガタン!と音がして、脚をケガしたオオカミが小屋に入ってくる。
風邪で鼻も利かず、お互いの姿も見えない中、
ヤギは相手をヤギと、オオカミは相手をオオカミだと思い込む。
勘違いしたまま二匹は話を続け、やがて不思議な友情が芽生えて・・・。
一気に全作読みきってしまった!
あまりにも話題沸騰だったから,本屋さんでちょっと立ち読みしたらもうダメ...
これは家でじっくり読みたいと,その場で財布をひっくり返してセットを購入しました。
その夜,8歳の息子と10歳の娘に,「今夜から一冊づつ読むね。」と言って読みはじめたものの,私も続きが読みたいし,子どもも聞きたくてたまらないせつない顔をしてて...やめられなーい。
なんと,2時間かかって最後まで読んでしまいました。
最後は読み手も聞き手も涙涙で大変!
まるで感動巨編の映画を一本観終わったような気分になりました。そして次の日...「今日も読んで~」と言う息子に『カンベンしてえ~』と言いつつもまた2時間。
みなさんも是非是非ご一読を!友達を大切にしたくなりますよ。
(キティママさん 40代・広島県世羅郡 女12歳、女10歳、男8歳)
※「みんなの声」は、大型版の「あらしのよるに」をご覧ください。
当初はこの1作だけの予定だった『あらしのよるに』ですが、好評で「続きが読みたい!」という声が集まり、2作目『あるはれたひに』、3作『くものきれまに』と続刊が刊行されました。
そして、6作目である『ふぶきのあした』で完結とされていたのですが……あまりにも悲劇的なラストシーンに、「このままでは終われない!」という思いから、7作目『まんげつのよるに』が刊行されました。
シリーズ全7作品を、読者レビューとともにご紹介します。
「続きを読みたい!」の声が集まり、7作続くシリーズに!
シリーズ2作目
前作の翌日の物語です。
再会した2匹。
種族を超えた友人になったのですが、食欲と葛藤するガブの姿が面白くて。
目の前に大好物がいるってのに、それが友達だから食べるわけにもいない、我慢我慢のガブと、食べられるかも?なんて友達を疑ってしまうメイ。
最後、一瞬ドキッとする展開が待っています。
(lunaさん 20代・ママ 男の子5歳)
シリーズ3作目
秘密の友達
あらしのよるにの第3作目です。友達になれたメイとガブが、こっそりまちあわせたのに、もう一匹ヤギが・・。ガブ(オオカミ)からみたら、友達のメイ(ヤギ)の友達は、だいすきなごちそう。メイからみたら、両方ともお友達。・・・複雑な友達関係を分かってもらえるのでしょうか?秘密にしなければならない二人の仲にドキドキします。
(みゆりんママさん 30代・京都府城陽市 女3歳)
シリーズ4作目
仲間?それとも秘密の友達?
みゆりんママさん 30代・京都府城陽市 女3歳
あらしのよるにの第4作目です。ガブと待ち合わせしていたのに、なかなか合えないメイを狙って霧の中から別のオオカミがやってきました。それを見つけたガブは、仲間を取るのか、秘密の友達を取るのか・・ドキドキします。最初から続けて読んでみると、ガブとメイの関係がよくわかりますよ。
シリーズ5作目
メイとガブの秘密が、とうとう!
とうとう、2匹の秘密がバレてしまいました。
ヤギの仲間はメイをせめて、メイをだしに、オオカミのことをいろいろと聞き出そうとします。
ガブのほうでも、同じようなこととなり、2匹はお互いの気持ちとは別にスパイの役目を負わされてしまいます。
2匹は群れの仲間を裏切ることも、秘密の大事な友達を裏切ることもできませんでした。
「ここまできたら、いくとこまでいってみますか。」
「おいら、そのかくごなら、もうできてやすよ。」
こうして、どしゃぶりのなか、2匹は去っていく。
確か、先日の新聞で、最終巻が発行されているとのこと!もう、意地でも探して買ってきます!!
(てんぐざるさん 30代・埼玉県久喜市 7歳、2歳)
シリーズ6作目
「あらしのよる」の最終回
ヤギの「メイ」とオオカミの「ガブ」は
ひみつの友だちだった。
その事が仲間にばれて責められ、二人は川の中へ飛び込んで逃げた。
二人は生きていた。
生きていても森の中で二人の生きていける場所はもうない。
いつオオカミに襲われるか分からない。
それは、仲間を裏切った者が待っている宿命なのだ。
二人は逃げなければ生きていけない。
いつも一緒にいれば相手の嫌な所が見えてくる。
そして、喧嘩。
でも、自分の悪い事は謝り相手を認める所がすごい。
ふびきになりメイの体力も無くなりガブは、決断する。
追って来るオオカミの群れに向かって走り出したガブ。
それは、雪のなだれとなりオオカミの群れを飲み込んだ。
ふぶきがやみ、メイの目の前には新しい森。
一生懸命にガブの名前を呼びつづけるメイ。
返事は…。
「あらしのよる」シリーズ。
沢山の人に読んでもらいたい一冊だと思います
(いちごみるくさん 40代・徳島県板野郡)
シリーズ7作目
こんなに感動できる絵本ってはじめてかも?
ハラハラドキドキしながら、このシリーズを、1~6巻まで一気に読んだのは、2年ほど前だったかと思います。
泣きながら読み終えた『ふぶきのあした』・・・重すぎるラストシーンをどう受け入れてよいのかとまどっていた私に、長男は、きっぱり「ガブは死んでない!どっかで生きている!」と言い切りました。
あれから2年・・・長男の言ったとおりに、続きが出版されました!
本当に、ガブが生きていた?!
でも、なだれが与えた苦しみは、ガブの体をボロボロにしただけではなく・・・???
なんてことなんでしょう!せっかく、大好きな相手に会えたのに・・・。
もう途中から、涙があふれて、声は震えて、胸は苦しくて、最後までハラハラさせられて・・・絵本でこんな気持ちになったのは初めてです!
普通シリーズモノって、どうしても最初がよくて、続けば続くほど、ちょっとがっかり・・・な展開になりがちですが、これは、きっとこの巻1冊読んだだけでも、たぶんかなり感動できちゃうと思います。
もちろん、1巻から、一気に読むのが最高だと思いますが。
とにかく、おすすめ!絶対おすすめです☆
(ぼのさん 40代・新潟県上越市 男12歳、女9歳、女4歳)
『あらしのよるに』迫力の大判版も登場
『あらしのよるに』の世界を、もっと楽しみたい。
そんな声に応えて、迫力の大型版も刊行されています。
通常版より一回り大きく、画が迫ってくるような迫力があります。
『あらしのよるに』シリーズ全作を化粧箱に収めた7作セットも!
素敵なセットです。
我が家の子供が幼稚園のお遊戯会でこの劇をしました。
子供たちはそのため,こちらの絵本を先生に読んでもらったようですが,とても楽しくドキドキしたようです。
イラストの見応えを考えると大型判はやっぱりいいですね。
そして,せっかくなら全7巻読むべきでしょうね。
子供も大人も心にくる考えさせられるストーリーです。
(まゆみんみんさん 30代・ママ 女の子6歳)
『あらしのよるに』全7作が、1冊の本に!大人におすすめです。
2014年、刊行20周年を記念して、シリーズ全7作を1冊の本に収録した「完全版」が刊行されました。
一部を漢字表記するなど、文学作品としても楽しめる本になっています。
「あらしのよるに」20周年記念企画。350万人が夢中になった「あらしのよるに」シリーズ7巻が、この一冊でイッキに読める!!
累計350万部突破のロングセラー「あらしのよるに」(全7巻)が、2014年でスタートから20周年を迎えます。
オオカミのガブとヤギのメイの友情物語に感動した子どもたちも、もう大人になっているはず。「あらしのよるに」を次の世代に手渡すために、そして、あらためて読みなおして味わうために……。
7巻分の物語が一冊で読める、「完全版」の登場です。
●一部漢字を使用。一冊の文学作品として楽しめます。
●カバーはあべ弘士氏の描き下ろし。
●20周年にふさわしい豪華な装丁。
視覚障害のある人たちも楽しめる点字つき絵本も
『あらしのよるに』をいろんな方に楽しんでいただきたいという想いから、「点字と触図」つきのバリアフリー絵本も刊行されています。
見えない人と見える人が一緒に楽しめる『あらしのよるに』
見えない人と見える人が一緒に楽しめる、バリアフリー絵本です。
まっくらやみのあらしの夜、オオカミとヤギが繰り広げるハラハラドキドキの物語『あらしのよるに』の面白さを、点字と触図で再発見!
1994年の初版刊行以来、お芝居・映画・テレビアニメ・教科書・歌舞伎と、さまざまな形で多くの読者に親しまれてきた絵本『あらしのよるに』シリーズ。本書は、視覚障害のある人たちにもこのベスト&ロングセラー絵本を楽しんでほしいという意図で企画しました。
たんに親本に点字がついているだけではなく、見えない人も見える人も、この1冊でさまざまな読み方を楽しめます。オオカミとヤギのちがいや、あらしの風雨や雷の様子を、見て・触って・読んで・楽しめる工夫が随所になされています。
もっと読みたい!の声に応えたスピンオフ作品も
『あらしのよるに』の物語はシリーズ7作目を持って完結しました
『しろいやみのはてで』は、1作目『あらしのよるに』から6作目
ガブ、メイがどんなことを思っていたのか、二匹の本当の気持ちが
「ガブやメイのお話をもっと読みたい!」という声に応えて刊行さ
シリーズ本編では描き切れなったガブとメイのもう一つのお話が、
スピンオフ『あらしのよるにスペシャル 』全4作
ロングセラー「あらしのよるに」の世界からうまれた絵本
ほんとうに しんじられる ともだちが ほしい。
たたかわなくても いい ともだちが。
「あらしのよるに」の主人公、オオカミのガブの生い立ちを描いた、感動の絵本!
こわいもの知らずのメイは、迷子になってもへいきな顔。
後ろから、たくさんのオオカミがついてきているとも知らずに……。
「あらしのよるに」の主人公、ヤギのメイの子ども時代が絵本に!
オオカミのガブとヤギのメイは、ひみつのともだち。
ある日ガブがメイを待っていると、そこにおいしそうな仔ヤギたちがやってきて……
やっぱり、ガブは オオカミだから、わたしの ともだちを たべちゃうの?
「あらしのよるに」の世界からうまれた絵本
あらしのよるに出会って、友達になったオオカミのガブとヤギのメイ。
でも、そのことは、おたがいの仲間にはひみつだ。敵と味方が仲良くするなんてとんでもないと、みんなから責められるにきまっているから。
今日も、メイはガブに会いに出かけたが、なぜかヤギの仲間たちがゾロゾロとついてきてしまった。これじゃ、ガブに会うことができない……。
そんな中、子ヤギのミイが川の中で立ち往生してしまった。目の色を変えて、ミイのところに向かうガブ。ミイを狙って、イヌワシが近づいてきていたのだ。
イヌワシに狙われているミイのところに、オオカミまでやってきた。ミイはもうどちらかに食われてしまう! そう思うヤギたち。
でも、メイだけは知っている。ガブは、ミイを助けるために、イヌワシと闘っていることを……。
歌舞伎にもなった『あらしのよるに』
『あらしのよるに』は、なんと歌舞伎にもなりました。
ガブを中村獅童さん、メイを尾上松也さんが演じ、大好評を得た『歌舞伎版・あらしのよるに』。
そのオリジナルストーリーを作者のきむらゆういちさんが書き下ろし、あべ弘士さんが新たな絵を描き下ろして、『歌舞伎絵本 あらしのよるに』になって帰ってきました。
歌舞伎ならではのドラマチックなストーリーを、ぜひお楽しみください。
歌舞伎ならではのドラマチックなストーリー
300万部を超えるベストセラー『あらしのよるに』が
中村獅童さん(ガブ)尾上松也さん(メイ)で歌舞伎座、南座と満員御礼で上演されました!
原作のオオカミとヤギという「食うものと食われるもの」の関係をこえた友情物語は、
歌舞伎オリジナルストーリーである仇討ちやお家騒動とからめて、
さらにドラマチックなお話に高まりました。
切ないお話は原作ファン、歌舞伎ファンだけでなく多くの観客を魅了しました。
歌舞伎のオリジナルストーリーをきむらゆういちさんが楽しいお話に書き下ろし、
あべ弘士さんが躍動感あふれる世界を描き下しています。
巻末に中村獅童さんの「もっと歌舞伎を楽しもう!」コーナーを掲載。歌舞伎への理解がもっと深まります!
『あらしのよるに』が読書の扉を開く
『あらしのよるに』が好きになったお子さんには、こんな童話集はいかがでしょうか?
きむらゆういちさんが描くハラハラ・ドキドキする7つの作品が収められています。
『あらしのよるに』をきっかけに、お子さんの読書好きの扉が開かれるかもしれません!
物語の名手・きむらゆういちによる傑作を集めた童話集第1巻。『あらしのよるに』『にげだしたおやつ』『もしかして先生はおおかみ!?』など、敵と味方のハラハラドキドキする世界を描いたお話7編を収録。ほんとうならば、けっしてなかよくなれない関係だけれど、ひょんな出会いやちょっとした出来事で、相手がぐっと近い存在になることも・・・。こどもたちをぐいぐいひきこみ、読書がもっと好きになる珠玉の作品ばかりです。
これからも読み継がれていく『あらしのよるに』
1作目の刊行以来、25年にわたって愛されている『あらしのよるに』。
読むたびに新しい発見があり、お子さんも年齢によって様々な感じ方ができるのではないでしょうか。
2019年8月3、4、5日には、ファミリー向け音楽劇が上演されます。
友情、他者との関係、思いやり、そして「生きる」ということ……
様々な大切なことについて考えるきっかけをくれる『あらしのよるに』。
ぜひ、親子で読んでみてくださいね。
編集協力:洪愛舜(編集者・ライター)
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |