中田敦彦さんがYouTubeで紹介した絵本作家『エドワード・ゴーリー』のとにかく怖い4冊
ハッピーエンドで終わらない絵本が恐ろしすぎるエドワードゴーリーの魅力
熱狂的なファンがいることでも有名な『エドワード・ゴーリー』。芸人の中田敦彦さんもエドワードゴーリーの魅力に取りつかれた一人のようです。先日YouTubeで絵本4冊を紹介されました!
10年前にファンの方からもらった絵本『不幸な子供』をきっかけに作家を好きになったという中田さん。中田さんならではの切り口で紹介した4冊を絵本ナビユーザーの声とあわせてご紹介します。
作者紹介
エドワード・ゴーリー(えどわーどごーりー)
1925年、シカゴ生まれ。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画でユニークな作品を数多く発表している。またエドワード・リアやサミュエル・ベケットらの作品の挿画、劇場の舞台美術なども手がけた。幻想的な作風と、アナグラムを用いた
(Ogdred Weary など)ペン・ネームを使い分けて、たくさんの私家版を出版したために、多くの熱狂的コレクターを生みだした。厖大な作品とミステリアスな人物像については『エドワード・ゴーリーの世界』(濱中利信編、小社刊)『どんどん変に… エドワード・ゴーリー インタビュー集成』(小山太一・宮本朋子訳、小社刊)で知ることができる。2000年4月15日、心臓発作のため死去。享年75歳。
中田敦彦のYouTube大学で紹介した4冊
一人の少女の不幸の連鎖。物語の定型を覆す悲惨な最期に読後は絶句します
出版社からの内容紹介
おぞましい小動物があちこちで蠢く、掛け値なしの悲劇。トレードマークの微細な線画で、圧倒的な背景を描き込み一人の少女の不幸を悪趣味すれすれまでに描いた傑作!
あたりまえの幸福
まず、子供に読み聞かせるとしたら、その反応をどのように取り扱ってよいのか、私にはわかりません。あくまでもオトナの私が読んだ感想です。
一つの不幸が、次の不幸を呼び、更に不幸が連鎖していく。まさかそんなに不幸ばかりが続くわけがないと、頭の中で物語を否認する。
でも、こういうことは起こり得る。
今の日本では?まずめったにこの物語のようにはならないだろう。どこかでなにかしら救いの手段がある。でもほんの少し前の日本だったら?あるいは現代においても、国によっては?
この物語が完全なフィクションだと、地球のどこにいても言えるようになることが今の私の願いです。
(スマートフォトさん 40代・その他の方 )
子ども達の色々な死に方が描かれている絵本…26のストーリー
出版社からの内容紹介
大人のための絵本作家として世界的なカルト・アーティストであるエドワード・ゴーリー。子どもたちが恐ろしい運命に出会うさまを、アルファベットの走馬灯にのせて描いた代表作。
星になった、ABC。
モノクロームの細密ペン画に、引きずり込まれる。
あどけない子どもたち、その後ろに立つ髑髏顔の黒傘男。
ページに紹介される、たった一人の子ども。
ページに淡々と記される、たった1行の文章。
すべては読み手と聞き手/見る者に、委ねられる。
ABCブックは世の中への、初めの一歩だが、
これほど聖書を抱き寄せ、胸の鼓動震えるABCはない。
耳を塞ぎたくなる残忍な文章は、グリムやペローにだってある。
だがゴーリーのこれは、あまりに現実社会の不条理そのものだ。
神さま、AもBもCも、みんなZまで、天使になったんだよね。
アーメン。感謝。
(もゆらさん 60代・その他の方 )
たんたんと訪れる不幸が描かれている絵本。この話はただただ不幸が訪れる怖い話。そこから、自分や周りに起きた不幸を思い出し、現実を見せつけられたと中田さんはいいます。
このストーリーは大人だからこそ刺さるかもしれません。長く生きていればいるほど、ある日突然降りかかる悲しい事件や事故が身の回りで起きます。いつもハッピーエンドでは終わらないのが人生です。
実話を元にしたゴーリー最大の問題作。
出版社からの内容紹介
実話を元にした、子供を誘拐して殺してしまう「忌まわしいカップル」の物語。ゴーリー最大の問題作!? 人生はかくも過酷なものである、としみじみする異色の一冊。
怖い絵本です
殺人犯のお話です。幼い子供に読ませるものではないように思います。
先にエドワードゴーリーについて知らなかったら、なんでこんなことを絵本にするのかと怒っていたかもしれませんが、そうは思いませんでした。大人が読むにはいいと思います。ただ、苦しい気持ちになります。
(じっこさん 30代・ママ 女の子5歳、男の子1歳)
主人公がいない、文字もない。イラストだけの世界
出版社からの内容紹介
どこの西棟なのか。いったい何が描かれているのか。文章のないモノクロのイラストだけで綴られた世界。どんなストーリーが展開していくのか、すべてが見るものの想像力にゆだねられてしまう、途方もなく怖い作品。
怖い、怖い。
怖いです。
それは、モノクロの絵だから、という理由だけではありません。
与えられている情報、それは西棟(ウエスト・ウイニング)だということだけ。
文字はありません。
30枚のペン画からなる絵は、それぞれが独立していて共通点は見当たらず、
そこは西棟(ウエスト・ウイニング)なんだろうと感じることしかできません。
生活感も無く、突如として現れる人。物。そして、気配。
なんらかの共通点は無いか?それを知る術はないか?
そんなものは無いと思いつつ、ついつい何度も見返してしまうのは、
きっとこの絵から何かを想像したいと願う、見る者のエゴなのかもしれません。
見れば見るほど、なぜこの絵が描かれたのか?と想像したくなる、
途方も無く怖い作品です。ああ、怖い、怖い。
(どんぐりぼうやさん 30代・ママ 男の子11歳)
気になる絵本はありましたか?どの絵本も普通の絵本とはひと味違う「怖さ」があります。
エドワードゴーリー独特の世界観、緻密に描かれた繊細なイラスト是非チェックしてみてくださいね。
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