絵本ナビスタイル トップ  >  絵本・本・よみきかせ   >   絵本ナビニュース2019   >   直木賞作家 桜庭一樹、辻村深月が「恋」をテーマに初の絵本を刊行
絵本ナビニュース2019

直木賞作家 桜庭一樹、辻村深月が「恋」をテーマに初の絵本を刊行

「恋」をテーマに直木賞作家 桜庭一樹、辻村深月が初の絵本を刊行『すきなひと』『すきっていわなきゃだめ?』

直木賞作家ら、豪華執筆陣が共演

桜庭一樹、辻村深月といった、今をときめく人気作家がそれぞれの「恋」を、わずか800~1000字の絵本の文章で表現することに挑戦しています。一方、絵の担当は、今日マチ子、嶽まいこなど、人気画家・漫画家が、作家の描く「恋」をみずみずしくビジュアル化しています。

脱・プリンセス・ストーリー

「王子様と結婚してめでたしめでたし」というプリンセス・ストーリーではない、新しい恋のカタチを提示しています。

現代の恋愛観、結婚観、ジェンダー観を、子どもにナチュラルに伝える絵本というスタイル

“だれかを好きになる”という純粋な気持ちを、現代の感覚に響く恋物語に落とし込み、恋を始めて知る世代にも伝わる絵本という形で表現されています。小説家が描いた絵本なので、既刊の小説と読み比べてみるのも、面白そうですね。

『すきなひと』桜庭一樹 × 嶽まいこ

すきなひと

あるよる、じぶんとすれちがった。「すきなひとがいるからおいかけてる」。
すきなひとなんていないのに。
でも……。

桜庭一樹と嶽まいこが誘う、夢のような満ち足りた時間。

 

桜庭一樹さんが作品に込めた想い 
絵本なら、厚さ5ミリの紙の束に、「世界のすべて」を魔法のように閉じこめることができる。
そう信じ、わたしなりの大河ロマンを323個の文字に圧縮しました。 
そして嶽まいこさんの絵に託しました。 
いま、気分爽快です。

作者プロフィール

桜庭一樹(さくらば・かずき)・作

 

1971年鳥取県出身。1999年「夜空に、満天の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞佳作入選。『AD2015隔離都市ロンリネス・ガーディアン』と改題した同作で作家デビュー。「GOSICK」シリーズ、『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』など少年少女向け小説を経て、一般向け小説に。2007年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞、2008年『私の男』で第138回直木賞を受賞。

嶽まいこ(だけ・まいこ)・絵

 

1985年石川県出身。金沢美術工芸大学卒業。書籍の装画などを手がけるほか、個展で作品を発表。2015年に『なんてことないふつうの夜に』で漫画家デビュー。児童書の仕事に『緑の霧』(作・キャサリン・ヴァン・クリーヴ/訳・三辺律子)、漫画に『世にも奇妙なスーパーマーケット』などがある。http://dakemaiko.com/

『すきっていわなきゃだめ?』辻村深月 × 今日マチ子

すきって いわなきゃ だめ?

「すきなひといないの?」とみっちゃんにきかれた。
わかんないっていったけど、ほんとうはこうくんがすき。

辻村深月と今日マチ子が描く、みずみずしい「好き」の風景。

 

辻村深月さんが作品に込めた想い

子どもの頃、「好きな人、誰?」という話題が苦手でした。 
気になる子はいるけど、「好き」って言った瞬間に、その子をいいと思う気持ちが自分の中から逃げていってしまうようで。だけど、「好きな人」の話題で盛り上がる周りの子たちが楽しそうで、そこに混ざりたい気持ちもすごくあって。 
言わなくても、「好き」って思っちゃダメなの?というその時の気持ちが、この絵本を書くきっかけになりました。今まさにそのただなかにいる子にも、この思いに覚えがある大人にも。みんなに読んでもらえたら、とてもうれしいです。

作者プロフィール

辻村深月(つじむら・みづき)・作


1980年山梨県出身。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞、2018年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。

今日マチ子(きょう・まちこ)・絵

 

漫画家。1P漫画ブログ「今日マチ子のセンネン画報」の書籍化が話題に。4度文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選出。戦争を描いた『cocoon』は「マームとジプシー」によって舞台化。2014年に手塚治虫文化賞新生賞、2015年に日本漫画家協会賞大賞カーツーン部門を受賞。短編アニメ化された『みつあみの神様』は海外で23部門賞受賞。近著に『センネン画報+10years』『もものききかじり』『ときめきさがし』など。

桜庭一樹さんと辻村深月さんのトークショーを東京・代官山 蔦屋書店にて開催!

代官山文学ナイト:桜庭一樹×辻村深月対談

ナビゲーター:瀧井朝世 
【日 時】2019年6月13日(木)19:00~20:30
【会 場】代官山 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース( https://store.tsite.jp/daikanyama/ )
     渋谷区猿楽町17-5 TEL:03-3770-2525
【参加費】トークのみ参加 1,000円/トーク&サイン会参加 2,300円(本付き)
【定 員】50名(要予約)
【ご予約】代官山 蔦屋書店 店頭かWebサイトにてお申し込みください。 
【お問合せ】代官山 蔦屋書店 TEL:03-3770-2525

「恋の絵本」シリーズ 刊行予定

  1. 『すきなひと』
    桜庭一樹・作/嶽まいこ・絵 /瀧井朝世・編 2019年5月刊
  2. 『すきっていわなきゃだめ?』
    辻村深月・作/今日マチ子・絵 /瀧井朝世・編 2019年5月刊
  3. 『まっくろいたちのレストラン』
    島本理生・作/平岡 瞳・絵 /瀧井朝世・編 2020年刊行予定
  4. 『こはるとちはる』
    白石一文・作/北澤平祐・絵 /瀧井朝世・編 2020年刊行予定
  5. 『タイトル未定』
    村田沙耶香・作/米増由香・絵 /瀧井朝世・編  2020年刊行予定
掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
この記事の関連キーワード
Don`t copy text!