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小学生におすすめのシリーズ

【小学1、2年生から大人までおすすめのシリーズ】「キダマッチ先生!」シリーズ

こんなお医者さんがいたら会ってみたい!

アグラ山にすむ「キダマッチ先生」を知っていますか?  キダマッチ先生というのは、背中に黄色い水玉もようのあるカエルのお医者さんです。どんな病気やケガもあっという間になおしてくれるので、山に住む生き物たちからそれはそれは厚い信頼を集めています。

しかし、キダマッチ先生のところにやってくる患者たちの病状といったら、それはそれはユニークで、なかなかの難症状です。おまけにキダマッチ先生よりもはるかに体の大きな動物たちも診てもらいにやってくるので、キダマッチ先生は体を張って危険な目に合うこともしばしば。そんなユニークな患者たちとキダマッチ先生のドキドキハラハラの治療の様子をちょっとのぞいてみませんか?

「キダマッチ先生!」シリーズを読んでみよう

どんな子におすすめ?

  • 絵本からちょっとステップアップして、読み物に挑戦してみようという時期の子どもたちに特におすすめしたいシリーズです(学年でいうと、小学1年生から3年生ぐらい)。
     
  • 大人だからこそ味わえる深さや魅力も満載のシリーズで、大人の方にもおすすめします。すでに多くの大人の心を掴んでいるようです(私もそのひとり‥‥‥)。

ここが面白い!

その1 キダマッチ先生のユニークな治療法が面白い!

面白い治療法のさわりをご紹介します。気になったら、該当の巻を見てみて下さいね。

  • キダマッチ先生がアリンコじいさんの足に包帯がわりに使ったものとは?(1巻)
  • 何かを飲み込んで苦しがっている子ウシ、口の中に命綱をつけたキダマッチ先生が飛び込む!?(1巻)
  • つばさがやぶれたコウモリのおじさんに、麻酔代わりに使ったのは、なんと!(2巻)
  • 目玉を落っことしてしまったメダカのおばあさんに、目玉の代わりとして入れたものとは?(2巻)
  • 野ウサギのばあさんの耳に住み着いたらしいミミムシ、どう退治した?(3巻)
  • 片側しか巣が張れなくなってしまったクモおじさんへのちょっと荒い治療法とは?(3巻)
  • においを感じなくなってしまったイヌのおじいさんの鼻に塗ったのはいったい何?(4巻)
  • おしゃべりが全部歌になってしまうオウムのおじょうさんには、意外なもので解決!?(4巻)

その2 少々衝撃的な内容あり

  • キダマッチ先生がよく食べているのはジャムパンやおにぎりなど、カエルらしくない食事です。それには深いわけが。いったい何があったのでしょうか?
  • 患者に食べられたり、患者を食べちゃったり!? はたまた患者同士で狙われたり‥‥‥生き物の世界ならではの「食う食われる」関係にハラハラする場面が。

その3 キダマッチ先生と奥さんの関係が気になる!

どんな病気やケガもあっという間に治し、どんなに忙しくても患者のために一生懸命働くキダマッチ先生。けれどもそんな先生にも大きな悩みが‥‥‥。

それは、「わたし、こんないなかには、もうあきあきしたわ。ちょっと都会をみてきます」

そう言って出て行ったきり、もどってきそうにない派手好きの奥さんのこと。この奥さんとの関係が今後どうなっていくのかもとっても気になってしまいます。

その4 岡本順さんによる繊細でユニークなさし絵がみどころたっぷり

「キダマッチ先生!」シリーズの大きなみどころといえば、岡本順さんによるすばらしいさし絵。あちこちに楽しい発見があり、じっくり眺めたくなります。その中からいくつか私なりのおすすめポイントをご紹介します。

  • キダマッチ先生のところにやってくる患者たちの表情が豊か。とくに目が生き生きしている
  • 生き物たちの体の様子や動きがしなやかで、どの生き物たちも本当に動いている感じがする
  • キダマッチ先生の家の様子が細部まで描かれ、家具や治療の道具など気になるアイテムがいっぱい(2巻目の見返しで家の全体像が見れるお楽しみも)
  • キダマッチ先生が住んでいるアグラ山の自然の景色が美しい。朝、昼、夜など違う時間帯の様子が描かれ、空の色や明るさの違いなどが丁寧に描かれている。4巻目はガラリと変わった町の風景で、色使いが華やかだったり、出てくる生き物たちがおしゃれだったり、また新たな楽しみが。

他にも本の背の部分から裏表紙など細かいところまで遊び心たっぷりで、すみずみまで楽しい岡本順さんが描く「キダマッチ先生」の世界。実際に手にとって、それぞれに好きなところを見つけてみて下さいね。

※ただいま、下記にて原画展も開催中です!(2020年2月26日現在)

「キダマッチ先生!」第4巻刊行記念原画展

会場:ジュンク堂池袋本店 8F 児童書売り場

会期:2020年1月28日(火)~2月28日(金)

「キダマッチ先生!」シリーズは、現在4巻まで刊行中!

キダマッチ先生、登場! 子ウシの治療が衝撃的な第1巻

キダマッチ先生!(1) 先生 かんじゃに のまれる

みどころ

仏さまがアグラをかいた形のアグラ山。
そのふもとの、小さな池のほとりにすむのは…カエルのキダマッチ先生です。
キダマッチ先生は、どんな病気やけがでもあっという間になおしてくれるという、評判の名医です。
きょうはどんな患者がやってくるでしょうか。

足をひきずるアリンコじいさん、息がくるしいトカゲのおくさん、そして牧場で倒れた子ウシ…!?
小さな患者から大きな患者まで、キダマッチ先生は引き受けます。

カエルの姿に、名医らしい風格がにじむキダマッチ先生。
白衣は着ないけれど(なぜかというと背中のせっかくの水玉もようがかくれてしまうから)、患者のいうことを鵜呑みにしないし、良心的な値段で診てくれるし、サブタイトルにあるとおり“かんじゃにのまれる”ほど我が身が危なくてもちゃんと治療をしてくれるし…。
本当にいいお医者さんです!
そんなキダマッチ先生にも気になることがひとつ。それは、出て行ってしまった派手好きの奥さんのことですが…?
(続きはコチラ>>>

読者の声より

一人読みにしてはまだちょっと難しすぎるので読み聞かせにしました。少し長いお話ですが、夢中になって聞いてくれました。
タイトルの通り「かんじゃにのまれる」。飲まれちゃうんです!
娘も「わぁー」とか声を出しながら入り込んで聞いてくれました。

1~3までのシリーズがあり、逆に2は「かんじゃをたべちゃう」なんです。気になって1~3まで続けて読んでしまうほどでした。
もう少し大きくなったら1人で読んでくれるようになるのかもしれません。
(ちえこちゃんさん 40代・ママ 女の子5歳)

生き物ならではの「食う食われる」関係にハラハラさせられる、こちらも衝撃の2巻!

キダマッチ先生!(2) 先生 かんじゃを 食べちゃった!?

みどころ

カエルのキダマッチ先生はひょうばんの名医。
看板もないのに、池のほとりの病院には、朝から夜まで患者がたえることはないのです。
さいごの患者が帰った真夜中、夕飯を食べそこねた先生が、ベッドでパンをもぐもぐしていると…、つばさのやぶれたコウモリが飛び込んできました。
「先生、たいへんだ。森の中で木にぶつかった」
キダマッチ先生は、血だらけのやぶけたつばさを、やぶけてない方のつばさとくらべてよく観察して、縫い合わせることにします。しかもミシンで!

麻酔代わりにお酒を飲んでうれしそうなコウモリと、まじめな顔でミシンを踏むカエルの先生の姿といったら。
繊細なタッチのうつくしい挿絵に、そこはかとないおかしさが漂って素敵です。
しもやけのキリギリスや、しっぽがこおったトカゲの奥さん…。
もうパジャマ姿なのに、次々に訪れる患者さんにキダマッチ先生はきょうも大忙し!
(続きはコチラ>>>

お酒に酔った先生が、奥さんに手紙を書く姿が切ない第3巻

キダマッチ先生!(3) 先生 手紙を かく

みどころ

さて、キダマッチ先生は今日も朝から大いそがし。
お日さまがアグラ山の向こうへかたむくころ、ようやくひと息と遅い昼ごはんを食べ始めたところに、ペタリ、ペタリという足音が。
「はあぁん、あの足音は、また野ウサギのばあさんだな」
キダマッチ先生には、足音だけで誰が来たのか分かってしまうんです。
「耳がおかしい」と訴える野ウサギのおばあさん。早速耳の中をのぞきこんでみると、なんと「ミミムシ」が大勢住みついていて・・・。この「ミミムシ」、先生はいったいどうやって退治するのでしょうか?
次に聞こえてきたのは、ベェー、ベェーというなさけない鼻声。やってきたのは、ヤギさん一家の末っ子です。足にトゲがささって痛そうな小ヤギですが、このトゲ、キダマッチ先生にはかなり大きいトゲのようで・・・。おや、トゲぬきではなくペンチを持ち出してきたようですよ。はたして無事にトゲを抜くことができるのでしょうか?

患者さんが訴える症状もユニークなら治療法もキダマッチ先生ならでは。毎回どんな風に治療するのかワクワクしてしまいます。どんな病気もケガもあっという間に治してしまうキダマッチ先生は、体は患者さんの何倍も小さいけれど、その小ささをうまく生かしているのがすごいところ。体を張った命がけの治療も、キダマッチ先生には申し訳ないけれどこのシリーズのお楽しみかもしれません。
(続きはコチラ>>>

読者の声より

7歳の娘がこの「キダマッチ先生」シリーズが大好きです。理解しやすい内容とストーリーとであっという間に読んでしまえるようです。
いつも人の為に一生懸命働いているカエルのキダマッチ先生。今は離れ離れの奥さんに手紙を書きます。
シリーズごとに、奥さんの事が書いてあるのですが、まだ詳しく教えられていません。気になるところですが、次のシリーズで登場?を予感させる最後でした。次回も楽しみです!
(あさのこさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子5歳)

そして発売されたばかりの最新刊! いよいよ奥さん登場です。さてどうなる?

キダマッチ先生!(4) 先生 町へ いく

みどころ

「しばらく出かけてきます。わたしのるす中は、くれぐれもケガや病気をしないように。‥‥‥」

アグラ山に住む名医、キダマッチ先生。今回はこんな張り紙を残して町に出かけたようです。
目的は、ずいぶん前に遊びに行ったきり戻ってこないおくさんのところへ行ったようなのですが、こちらのシリーズの3巻までを読んできた読者なら、えっ、ついに!?とこの4巻は見逃せない話題に、ドキドキしてしまいますね。

いったいどんなおくさんなのか、キダマッチ先生とおくさんはどんなやりとりを繰り広げるのか、じっくりのぞいてみましょうか。

おくさんが住んでいるのは、大都会の中にあるアパート。長いことバスに揺られてようやくたどり着いたキダマッチ先生。しかし会うやいなや、おくさんがキダマッチ先生にかけた言葉といえば、「あ、あなた、お金は持ってきてくれました?」
疲れてぺたーっとすわりこんでいるキダマッチ先生に対して、いったいなんということでしょう。この先のやりとりが思いやられる……と思った矢先、おくさんは、キダマッチ先生がせっかく病院をしめてきたのに、町では診察代もたくさんいただけると言って、次々に具合の悪いお友達を連れてきてしまいます。

やってきたのは、
体がだるくてなにもする気になれないという、お高くとまったネコのおばさん。鼻がこわれたらしくにおいを感じなくなってしまったというイヌのおじいさん。おしゃべりが全部歌になってしまうというオウムのおじょうさん。みんな調子が悪いながらも町に住んでいるだけあって、こぎれいでおしゃれです。訴える症状は難題ばかりですが、今回もキダマッチ先生ならではの治療法が飛び出していきますよ。

児童文学作家の今井恭子さんによる初めての絵本シリーズ「キダマッチ先生!」の第4弾。
患者たちが訴える病状がユニークなら、キダマッチ先生の治療法にも毎回驚かされ、次はだれが来るの? どんな病気なの? と、読み進めるのが楽しくて仕方ありません。岡本順さんの描く生き物たちのユーモラスな姿や美しい自然や事物の描写も本シリーズを楽しむ大きな魅力で、すでに多くの方をとりこにしているようです。キダマッチ先生が大変な思いをすればするほど、窮地に追い込まれれば追い込まれるほど、キダマッチ先生が気になって気になって心を掴まれてしまっているのも私だけではないはず。

さて、ちょっと手に負えなさそうなおくさんとキダマッチ先生のその後はいかに!? 気になった方はぜひ手に取ってお確かめくださいね。今後もますます目が離せなくなりそうです。

作者の今井 恭子さんの作品紹介

今井恭子さんは、『こんぴら狗』が2018年の課題図書(高学年の部)に選ばれ、小学館児童出版文化賞を受賞されたことで大きな話題となった作家さんですが、これまでは高学年向けの作品が多かったようです。「キダマッチ先生」シリーズは初めての絵本シリーズということで、今後、絵本や低学年向けの読み物作品についても期待が高まります。

いかがでしたか?

シリーズの巻が進めば進むほど、気になってしまうキダマッチ先生の生活やお人柄。どこか具合が悪くなったら、いや悪くなくても、キダマッチ先生に会いに行ってみたいですね。

秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)

掲載されている情報は公開当時のものです。
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