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絵本ナビニュース2020

堀内誠一さんのまぼろしの作品『あかずきん』『おやゆびちーちゃん』2冊同時刊行

© Seiichi Horiuchi

本や雑誌のデザインを中心に、様々な分野で活躍した堀内誠一さん。『ぐるんぱのようちえん』や『ちのはなし』をはじめ、絵本作家としてもたくさんの作品を残されています。それぞれの物語に寄り添った、多彩なタッチを楽しめる堀内さんの作品に、今回新たに2作品が加わることになりました。
子どもたちにもおなじみの『あかずきん』が、大切に保管されていた貴重な原画をもとに、新たに刊行されました。
同時に、再販の希望を多くあった『おやゆびちーちゃん』を、原画の再現性をさらに高め復刊。
どちらも広く知られているお話ですが、堀内さんの絵によって、物語の世界をより深く味わえる作品になっています。

堀内誠一(ほりうち・せいいち)
1932 年、東京生まれ。グラフィックデザイナーとして平凡出版(現マガジンハウス)の雑誌『anan』『POPEYE』『BRUTUS』の発刊に参加し、アートディレクション、ロゴデザインを手がけた。1958 年に絵本『くろうまブランキー』を刊行し、以後絵本作家、さし絵画家としても活躍。多数の子ども向けの作品を残すほか、海外の絵本作家を紹介するなど、絵本の普及も積極的に行った。また、月刊絵本「たくさんのふしぎ」でも誌名の提案やロゴデザイン、創刊号の絵とレイアウトを担当。絵本に『たろうのおでかけ』『くるまはいくつ』『ちのはなし』、さし絵に『秘密の花園』(以上福音館書店)、『人形の家』(岩波書店)、著書に『ぼくの絵本美術館』(マガジンハウス)などがある。1987 年没。

半世紀ぶりによみがえる、躍動感あふれる1冊。「あかずきん」の新たな定番絵本に!

あかずきん グリム童話

約50年前に出版され、幻の名作として知られていた絵本が、最新の印刷技術によって原画の美しい色を再現し、かつ新たな装いとなりよみがえりました。誰もが知っているお話が、子どもも大人も引きつける、どこかユーモア漂う魅力的な絵で改めて楽しめます。はじめて出会うグリム絵本として最良の一冊です。

© Seiichi Horiuchi

装丁を手掛けたのは、ブックデザイナーの名久井直子さん。
見返しには、堀内さんによる未発表原画を贅沢に使用しています。

© Seiichi Horiuchi

アンデルセン『親指姫』の完訳絵本を、原画から新たに作り直して、50年ぶりの復刊

おやゆびちーちゃん

アンデルセン『親指姫』の絵本の、復刊版。本作は、『はなをくんくん』『ピーターのいす』の訳者で詩人の木島始と、堀内誠一が、原作に忠実に訳し、描いた1967年初版の意欲作です。このたび原画から新たに作り直すことで、アンデルセンの世界が、美しくよみがえりました。文字も読みやすくリニューアル。周囲に翻弄されつつも、まっすぐに生きたちいさな少女の物語を、お楽しみください。

© Seiichi Horiuchi

色ごとに描き分けた絵を、印刷のときに色指定し、合体させる「描き分け版」の手法で作られています。

© Seiichi Horiuchi
掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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