その不思議さがクセになる!シュールでポップな佐々木マキの絵本
絵本作家、漫画家、イラストレーターと、多方面で知られる佐々木マキさん。
佐々木マキさんの絵本はどれもとっても不思議で奇想天外で、思わず魅了されてしまいます。
また、日本を代表する小説家、村上春樹さんの初期作品の装画を手掛けられていたことでも有名です。
これは、村上春樹さんが佐々木マキさんの大ファンで、小説デビューが決まった際に「ぜひ!」と佐々木マキさんに表紙絵を依頼したのだとか。
そんな佐々木マキさんが生み出す、不思議で奇想天外な「佐々木マキワールド」を存分に楽しめる作品を集めてみました。
次は何が出てくるのか、予測不可能な面白さ!『ぶたのたね』シリーズ
佐々木マキさんの代表作ともいえるこのシリーズは、最初の一文から驚かされ、次の展開が全く読めないという、まさに「奇想天外」ということばがそのまま絵本になったような作品です。
ちょっとシュールでユーモアたっぷりの佐々木マキワールドを、めいっぱいお楽しみください。
走るのが遅いおおかみが手にしたのは……
「はしるのが とても おそい おおかみがいた。」
……走るのがおそい!?
もうこの最初の一文で驚かされてしまいます。
だって、おおかみの足が遅いなんて、致命的。しかもぶたよりも遅いというんですから、おかしな事が起きない訳がありません。案の定、彼はどれだけ追いかけても一匹もぶたをつかまえられない。そして、思うのです。
「いちどでいいから、ぶたを腹いっぱい食べてみたい」
そんな時通りかかったのが、きつね博士。なんでも、とっておきの薬があると言うのだけれど……どう見てもこれは怪しい、ですよね。
さて。ここからは抱腹絶倒、ただひたすら笑ってしまいます。「ぶたのたね」「たわわになったぶたの実」「ぞうのマラソン」そして……。なにが起きているのかは、読んでからのお楽しみ。絵本の中でずっと変わらないのは、おおかみはずっと必死だということ。でも、だからこそ。ヘンテコな事件が起こり続けるのです。もうそれは見事なものなのです。可笑しくてたまりません。
ちょっぴりシュールでナンセンスな作品の多いイメージのある佐々木マキさんですが、このシリーズは深く考える暇はありません。だって、いい意味でとってもばかばかしい。何回読んでも後には残らない。それはきっと主人公のおおかみがちっともめげない楽天的なキャラクターだから? 心配ご無用、彼はその後も「また」「またまた」「またまたまた…」ぶたを追いかけ続けているようですよ。
■読者の声
おおかみとぶたの表情がユーモラス
ぶたよりも足の遅いおおかみのは、いつもぶたにばかにされる、なんとかぶたを見返してやろうと、きつねはかせから、ぶたの種をもらいます。芽が出て、ぶたの木はぶたで鈴なりに、さあ丸焼きが食べられるぞ!と喜んだのも束の間、ぞうのうんどうかいのおかげでぶたはみんな木から落ちて逃げてしまいます。かろうじて残った1匹も・・・果たして、ぶたを食べることができるのか?!おおかみとぶたの表情がユーモラスで風景は暖かく素朴でを心を落着かせ、楽しい1冊。大人もこどもも笑えます。
(アツナちゃんさん 30代・京都府宇治市 男7歳、女5歳)
20年の時を超えて生み出されたシリーズ第2弾!
「木にぶたがなってる!」前作の強烈なインパクトでまだまだ人気の「ぶたのたね」から20年。まさか続編が出るとは。
今度もぶたよりも足の遅いおおかみが主人公。佐々木マキの「やっぱりおおかみ」のニヒルなおおかみもいいけど、このおおかみは間抜けな感じがまたいい。この設定が普通思いつかないですよね。
前作はぶたのたねを地面に植えるけど、近作は鉢植えに植えて今度こそぶたをたらふく食べる事を夢見ます。この微妙な違いがたまらない。
さぁ、20年の時を超えておおかみはぶたを初めて食べる事ができるのでしょうか?
この絵本の、さりげないストーリーなのに大爆笑してしまう感じを読んでいると、ナンセンス絵本というのはやっぱり選ばれた人しか描けないんだなぁと改めて思いますね。
■読者の声
いいぞ! おおかみくん!
だーい好きな「ぶたのたね」の第2弾!
それも 20年たってからの第2弾!
作者は20年間、あたためていたのか?
それとも ふと 思いついたのか?
昨今の絵本ブームにのっただけなのか?
真実は定かではありませんが、
さすが 20年目に発売されるだけのことはあります。
またまた ぶたより走るのが遅いおおかみくんが登場し、
またまた きつねはかせが「ぶたのたね」をくれます。
そして そのたねをまく おおかみくん。
「ぶたのたね」の読者なら、結末は予想できるよね?
がんばれ おおかみくん! あきらめるな!
(おはるさん 30代・富山県南砺市 男14歳)
まだまだ出てくる『ぶたのたね』、こちらもどうぞ!
『ムッシュ・ムニエル』シリーズ
ヤギの魔術師、ムッシュ・ムニエルがお届けする、摩訶不思議なユーモア絵本シリーズ。
アンティークとモダンが共存する絵と、個性が光る奇妙なお話に、大人も子どもも夢中になること間違いありません!
表題作ほか、『ムッシュ・ムニエルのサーカス』『ムッシュ・ムニエルのおつきさま』を収録
ムッシュ・ムニエルはヤギの魔術師です。
この街に弟子を探しに来たのです。
子どもをひとりさらっていって、魔術を教えながら仕事を手伝わせるつもりです。
ホテルの部屋に入ると、早速ムニエルは魔術の支度にかかります。
魔術の力で昼間にすれ違ったあの少年をさらっていこうというのです!
ムッシュ・ムニエルはなんて恐ろしい魔術師なのでしょう!?
いえいえ、なんだかどうもそんな風には見えませんよ。
ムニエルがひみつの呪文を唱えれば、小さなからっぽのビンがへんなさかなに姿を変えて、ふわりと飛んでいきます。少しずつ大きくなりながら、ねらった少年の前に現れます。ところが、戻ってきたビンの中身を見ると・・・?
結局ムッシュ・ムニエルはとても心やさしい紳士なのです。
街並みはどこかノスタルジック、黒いコートに大きなかばんを持ったムニエルはモダンな雰囲気。
大人っぽいような、でも子どもたちの心を強烈に惹きこんでしまう、それが佐々木マキさんの描く摩訶不思議なユーモア絵本の世界です。
『ムッシュ・ムニエルのサーカス』『ムッシュ・ムニエルのおつきさま』もあわせてどうぞ。
■読者の声
風船のムッシュムニエル!?
2歳半の娘にはまだ難しいかな? と思いながら、自分が大好きな本なので読んであげました。
すると、なぜか寝る前に読む本のお気に入りベスト3に入るほどに。
どうやら、表紙のボールが気に入ったらしく、「ふうせんのむっしゅむにえるのごほんよむ!」と言いながら布団に入っています。
読みながら、絵の中のちょっとしたところを指差しながら、「でんしゃだね」とか、「おさかな!」とか、子供なりに気になったところがあるみたいです。
おとこのことムッシュムニエルがすれ違うところがお気に入りで、「これ、同じ!」と指差したり。
絵柄がはっきりしているので子供にも分かりやすいようです。
成長するにつれて、楽しみ方も変わってくると思いますが、それもまた楽しみです。
(ぎょーこさん 30代・ママ 女の子2歳、女の子1歳)
まだまだ行きます、『ムッシュ・ムニエル』シリーズ
とにかくねむたいねずみに思わず共感!?『ねむいねむいねずみ』シリーズ
次々に起こるいろんな事件を、なんと「眠気」で乗り越える!?
「ねむくてねむくてたまらないねずみ」がお届けする愉快な物語。
1979年に第一作目が刊行されて以来、40年以上にわたって愛され続けています。
寝るのが苦手な子やお寝坊さんにもぜひお勧めしたいシリーズです。
とにかく眠い!ねずみくんの不思議で面白くて可愛らしい物語
目がとろーんとして、今にも寝てしまいそうな「ねむいねむいねずみ」。
それもそのはず、旅をしているねずみは1日中歩いて歩いて、すっかりくたびれて夜になってしまったんだ。
すると、一軒の古い家が目の前に。
「今夜はここでぐっすり寝ようっと」
中はボロボロ、荒れ果てているようだけどねずみはおかまいなし。
二階のベッドに寝転がって眠りかけた、その時。
ドタン!ゴトン!
バタン!ガタタン!
「な、な、なんだ!?」
ベッドやタンスが踊りだした。ねずみが驚いて階段をかけおりると今度は・・・?
この家はおばけ屋敷なのでしょうか。不思議なことが次々と起こるのです。
でも、ねずみくんときたらねむくてねむくて仕方がない。
何があっても眠ろうとするねずみくんを見ていると、見ているこちらの目までとろーんとしてきて。
結局、朝になったらどうなっていたのでしょう。
うーん、やっぱり佐々木マキさんのお話は不思議で面白くて可愛らしい!
この「ねむくてねむくてたまらないねずみ」の旅の物語はまだまだ続きます。
今度はどんなゆかいな事件に出くわすのでしょう。
■読者の声
ねずみくんの眠たさが伝わってきます
保育園においてある本です。
息子が3歳になったばかりの頃に初めて見たのですが(読んだのではなく、絵を見ただけ)、めちゃくちゃ気に入ったようで、お迎えに行くと、しばらくは毎日「見よう」と言われました。
トロンとしたねずみくん。ボロボロのおうち。おふろで眠るねずみくん。そして溺れそうになって・・・やっぱり眠そうなねずみくん。おふろで寝る場面が一番のお気に入りで、とにかくハマっていました。「おふろで寝てるよ!」って感じです。
それから約10ヶ月たって、今度はちゃんとお話も読んでみました(保育時間中に先生が読んだことはあったかもしれませんが)。息子の反応は・・・最初とほぼおんなじでした。おふろの場面が一番気に入り、ねずみくんが溺れそうになるのも、可哀想というよりは、こんなになってもまだ寝てるという感じで面白がっていました。
ねずみくんの本当に眠そうな表情がとても可愛らしい作品です。
(モペットさん 20代・千葉県我孫子市 女5歳、男3歳)
絵本ナビ編集長もおすすめ!
『ねむいねむいねずみ』シリーズ最新作!泥棒と、眠気で対決!?
旅をしていたねむいねむいねずみは、一日歩いてくたびれた。どこかでぐっすりねむりたいと思っていたところ、道のとちゅうで小さな小屋を見つけた。小屋の中に入っていくと、だんろの前でくつしたを発見。その中でうとうとねむりかけたとき、だれかにぎゅっとふみつけられた。見ると、あやしい男がふたり。ひとりはふとっちょ、もうひとりはちびっこいの。ねずみは、こっそりふとっちょの右と左のくつひもをむすびつけた。そして、はなれたところからバケツをカンカンならした。男がおどろいて音のするほうへ行こうとしたが、足が前にでてこない! 男はテーブルの上にどーんとたおれた。つぎに、ねずみは、みずさしをたなから少しずつ前におしていって……。
ねむいねむいねずみは、小屋で出会ったふたりのどろぼうを、知恵をつかっておどろかせます。
人気イラストレーター佐々木マキのロングセラー絵本、「ねむいねむいねずみ」シリーズ、待望の第7弾!
■読者の声
コノヤロ~
眠くて眠くてしょうがない。
「やっと眠れる…おゃすみなさぃ…」
って時に、ふんずけられたら!?
そりゃ~怒りますよね~。コノヤロ~ですよね。
たとえ相手が、強暴そうな泥棒たちでも。
まぁ、勝手に泥棒たちの家に入り込んで、眠ろうとしていた、ねずみもねずみなんですけど…。
でも、ねずみは見事、泥棒たちを撃退!
だって、早くゆっくり眠りたいですから(笑)
安眠VS泥棒。
勝ったのは安眠!
とっても共感のお話でした♪
(しゅうくりぃむさん 40代 ママ 大阪府 女の子9歳)
まだまだ眠い『ねむいねむいねずみ』シリーズ、こちらもどうぞ!
シュールな佐々木マキワールドにどっぷりと浸れる名作絵本たち
佐々木マキさんの絵本の最大の魅力と言えば、なんといってもシュールでナンセンスなその世界観。
そんな佐々木マキワールドを存分に楽しめる、とっておきの絵本をご紹介します。
1973年に刊行され、今も愛され続けている絵本デビュー作
おおかみなんて、もうどこにもいないと思ってませんか?
でも、本当はいっぴきだけ生き残っていたのです。
ひとりぽっちの子どものおおかみは、仲間を探してさまよいます。
うさぎの町、やぎの町、ぶたの町。
だけど、みんなが逃げていきます。
そんな時、おおかみの子は決まって言うのです。
「け」。
おれに似た子はいないかな、そしたら一緒に楽しく遊ぶのに。
……いないんだな。でも、やっぱり……。
誰もいない町に、一人堂々とたたずむおおかみの子。
真っ黒で表情も見えません。
怖い?それともかわいそう?
私は子どもながらに何だかとってもかっこよく見えたのです。
そして、今でもそれは変わりません。
1977年に発売された佐々木マキさんの代表作のひとつ『やっぱりおおかみ』は、年齢を問わず多くの人たちの心をひきつけます。
子どもたちの目にはおおかみはどううつるのでしょう。
「絵本って面白い!」改めてそんな風に思わせてくれた、きっかけの1冊です。
■読者の声
自分らしくあること
1973年に初版のこの本ですが、発売された当初、こんな本売れるのだろうかと思っていたら
今でも書店に並んでいます。ロングセラーですね。
それだけこの本で伝えようとしてるメッセージに需要があるということなのです」と、読み聞かせ講座の先生がおっしゃっていました。
確かにその通りだと思いました。小さい子に絵本を選ぶとなったら、
お母さんたちはこの本を選択しないのではないかと思います。
しかし、子供が自我に目覚め、自分の存在の不確かさに不安になったり
お友達とうまくいかなかったりしたとき
きっとこの本は勇気を与えてくれるのではないでしょうか。
最後のページのオオカミはオオカミらしく生きようと決意する場面は
清々しさを感じました。
マンガっぽい絵ですが、なかなか中身は深いと思います。
(きゃべつさん 40代・ママ 男の子11歳、男の子8歳)
漫画家・佐々木マキの魅力も味わえるとっておきの一冊
えっ、ピンクのぞうなんて本当にいるの?さあ、売れないサーカス団の運命は如何に!!
線画で描かれたこの作品は、佐々木マキさんの漫画ファンにとっては特にうれしいものでしょう。モノクロの話が展開していき、最後の最後でピンクのぞうがカラーで登場。
いやぁ、なんともニクイ演出です!
■読者の声
だれか~!ピンクのぞうをしらないか
佐々木マキさんのムッシュムニエルのファンで手に取ったこの本ですが、佐々木さんワールド全開で大好きになりました。サーカス団がピンクのぞうを探す場面では、苦笑い!!出てくるなんともいえない動物たちもおもしろいですよ!
ちょっと子どもには難しいのかなと思いながら、5歳の息子に読んでみたら、くくく・・とわたしと同じ場面で苦笑していました。佐々木オモシロスパイスは子どもにも効いたようです笑
さてさて、ピンクのぞうはみつかったのかああ~それは読んでのお楽しみですよ。
(茶ジロウさん 20代・ママ・茨城県土浦市 男5歳、女3歳)
■読者の声
おもしろい! お茶会ですね 笑えました
佐々木マキさんは 発想がおもしろい
レトロな感じで 一年ぶりの再会を楽しンで集まる人たちがおのしろい乗り物で集まってくるところ おもしろくて 笑えます
電気自転車(自転車こがなくてもいいのね)
あっ! 飛行機がこわれた 自慢の飛行機のはずが でもやぎに乗り継ぐところはさすが
世界中からいろんな人が集まり 年に一度をみんなが楽しみにしているのがよく分かります
そして ラストの 天然のココアが岩山からわくなんて すごい!
ブラボー! そのココアのおいしかったこと
だから みんなが楽しみにして 集まるのですね
みなさん お達者でと分かれるところも 幸せいっぱいが伝わります
おいしそう! 飲んでみたいな~
(にぎりすしさん 60代 その他の方 京都府)
最初から最後まで、よく分からない!?佐々木マキワールド満載のナンセンス絵本
暑い暑い夏の日、きのこちゃんと犬のイワンは空き地にテーブルをみつけました。ふたりがぴょんと飛び乗って、あまりの暑さにイワンが一言、「いってみたいな、南極へ」とつぶやきました。すると! ふたりを乗せたテーブルは、ぴゅーっと空を飛んで、着いたところは、ほんとの南極。南極で出会ったペンギンに、ふたりは「いきたいところある?」と聞きました。ペンギンが「いってみたいな、迷路の中」と答えたとたん、テーブルはぴゅーっと空を飛んで、迷路に到着。迷路には、おや、こぶたが……。テーブルは次々と、みんなを行きたい場所に連れて行ってくれます。さあ、次は、どこで、だれと会えるのかな? ページをめくるたびに、どきどき、わくわく。
『ぼくとねずみのいそげ、じどうしゃ!』など、楽しい冒険絵本でおなじみの佐々木マキさんが、今度は女の子を主人公にして、思いっきり愉快な冒険絵本を創ってくださいました。
■読者の声
めでたしめでたし
最初から最後まで、よく分からない、という佐々木マキワールド満載のナンセンス絵本。
女の子きのこちゃんと犬のイワンが偶然見つけた、行きたい所へ連れて行ってくれる不思議なテーブル。
行くところ行くところで仲間が増えていき、色々な場所へ行くのですが、それがどれも、なぜそこ?という、突拍子もない場所ばかり。
そして、最後はきのこちゃんの家に戻ってきて、みんなでご飯を食べて、めでたしめでたし。
えー、オチはないの!?ってなるんですけど、こんな風に何事もなかったかのように終わる佐々木マキさんのラスト、好きです。
(tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
こわいのに可笑しい!?佐々木マキが描くおばけの絵本
おばけをテーマにした絵本を数多く出版されています。
佐々木マキさんが描くおばけたちは、見た目はこわそうなのに実は全然こわくない!?
そんな、佐々木マキさんが生み出すキャラクターの魅力が詰まった、「おばけ絵本」をご紹介します。
■読者の声
こんなおばけなら怖くない
最近おばけというものを怖がっている次男に、読みました。
この絵本に登場するおばけたちは、ちっとも怖くありません!
それどころかみんなユニークでなんとも可愛らしくて、お友達になりたいくらい。
最後のページまでいくと、一緒に遊びましょとおばけ達に誘われている男の子のことが、羨ましくなってきちゃいます。
題名のとおりおばけがぞろぞろ出てくるだけですがとっても楽しい絵本でした。
さすが佐々木マキさんです!
(真冬さん 30代 ママ 神奈川県 男の子6歳、男の子2歳、女の子0歳)
■読者の声
たまには読み聞かせてもらって!
字のない絵本はときどきあるのですが、この絵本はさらにいろいろめくる楽しさ、たて・よこ・ななめに進むおもしろさ。
今までに経験したことのない絵本でした。
5歳の娘は初めはパタパタとめくってみて、「ふ~ん」という感じ。
もう終わりかな?と思ったら、次は、自分でお話を作って読んでいました。
その次に、「お母さんに読んで!」とお願いすると、一コマ一コマ丁寧に文章をつけて読んでくれました。
子どもの発想って面白い!!
自分でお話を作ったりすることができるようになってきたお子さんには楽しい絵本です。
お子さんの作ったお話を聞いてみるのも楽しいですよ。
いつも読み聞かせてあげてばかりではなくて、たまには、お子さんに読み聞かせてもらいましょうよ!!
そんな気持ちのお父さん・お母さんにおすすめです!
(さわこさん 30代 ママ 新潟県 女の子5歳、女の子0歳)
■読者の声
おばけと友達に
息子はとってもはまって
何回も何回も読まされました。
佐々木さんの絵本はどこか笑えと部分も多くて
毎回楽しく読ませてもらってます。
おばけが隠れている場所がびっくりで
何処から出てくるのかな?と楽しみです。
名前がちょっと言いにくいけどそこは我慢笑
最後にお父さんの寂しそうな顔がツボです。
(たみのかさん 30代 ママ 京都府 男の子2歳)
人気作家とコラボした児童文学作品もお見逃しなく!
小説や児童書への挿絵も、佐々木マキさんの魅力の一つです。
村上春樹さん、三田村信行さん、斉藤洋さんなど、人気作家とコラボした名作の数々をここでご紹介します。
国民的人気作家・村上春樹さんとのコラボ童話
■読者の声
村上春樹ワールドです
この「絵本」を読んで、村上春樹がオールズバーグの絵本を訳し続けていること、シルヴァスタインの『おおきな木』を再訳したことが納得できたように思いました。
大人の中の子ども心、夢あるいは不可解な世界、説明できない心象世界にとても深い関心があって、解読していくのが楽しいのです。
この絵本(?)は、市立図書館をおとずれた主人公が建物の中で体験した不思議な日々を描いています。
怪しげな老人、羊男、不思議な女性が繰り広げる世界は、実は自分の心の中のことではないかな?
図書館に閉じ込められてしまうという設定は少し気にかかるのですが、それだけ図書館が好きだということに理解しました。
無事脱出できた主人公ですが、オールズバーグの世界を思い起こさせてくれます。
挿絵がールズバーグだったらもっと重い感じになったのでしょうが、佐々木マキさんの絵にも納得です。
(ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
『キャベたまたんてい』シリーズの三田村信行さんとのコラボ童話
背筋がぞくっとする!?表題作含め5作を収録
■読者の声
人を選ぶけど…、
この本と初めて出会ったのは小学五年生の時でした。
当時の感想は、「この本がよく学校の図書室にあったな」という位衝撃的でただただ怖かったです。
後にトラウマ絵本として名高いという事を最近知りました。
しかし、変にはまります。
あれからずっと忘れられず、大人になってもう一度数年ぶりに読み返しましたが、やっぱり怖いです。
でもやっぱり面白いです。
例えるなら「世にも奇妙な物語」の子供版といった感じです。
読後の後味の悪さ、血の気のひく様なこの感じ、好きな人にはたまりません。
この手のお話は読む人を選ぶので、安易に薦められませんが、補足するなら、たとえトラウマになる事はあっても、怖い本を読んだからと言って子供は屈折したりしないという事です。
さぁ、いかがでしょう?
(苺ポビさん 20代・ママ )
ジャンル分け不能の不思議体験ができる!?珠玉の短編集!
まるで、ながい夢を見ているような……
不安でたまらないのに、ページをめくる手がとまらない、危険な味わい。
怪談? ファンタジー? ジャンル分け不能の不思議体験! 日常のなかにひそむ非日常の物語「今そこにある不思議」をテーマにした短編が7篇。
あるきっかけから学校にいくことをやめた少年が、オオカミのマスクをかぶって家を出る。顔を隠したまま街をいくという、その奇妙な体験の中で得られた気づきと、すべてがひっくり返る衝撃的な結末を描いた中編、「オオカミの時間」
ハードボイルドからデスゲームまで! 意外なジャンルから放たれる「なんで?」と「どうして?」の弾丸。理解しようとすればするほど、不安で胸がいっぱいに……。不条理に満ちた物語「ピストルをかまえろ!」の短編が5篇
世界で最後の子どもを王様にすえた国。国民がみな王である少年を心から愛し、その生活が国民に放映されるいびつな世界。そして、少年が少しずつ知ることになる、王国の謎と陰謀……。SF中編「最後の王様」
全部で短編12篇+中編2篇を収めた4つの章からなる、珠玉の短編集!
著者は、1度読んだら忘れられない(怖い!)ことで名高い『お父さんがいっぱい』でおなじみの児童文学作家・三田村信行さん。本書は『お父さんがいっぱい』と同じ佐々木マキさんとのコンビというところにもぜひご注目を。一方で「キャベたまたんてい」シリーズや、「きつねのかぎや」シリーズ、「ネコカブリ小学校」シリーズ、「妖怪道中膝栗毛」シリーズなど小学校低中学年向けの楽しいお話も多数生み出されており、これらのシリーズで育った子どもたちが本書に出会ったら、作風の違いに驚きつつも、さらなる本の面白さと奥深さに出会えるのではないでしょうか。
ほっこりあたたかな〈不思議〉も、背筋ヒンヤリほんとにあり得る〈不思議〉も、はたまた理解をはるかに越えた〈不思議〉も——
ジャンルもさまざま、味わいもさまざまな短いお話の詰め合わせは、まるで暗闇で乗るジェットコースター!
この話がどんな結末になるのか、次の話がどんな非日常を見せてくれるのか、まるで予想がつかなくて、ハラハラドキドキ!
ふりむけばそこに、不思議はひそんでいるのかも……?
いま自分が生きている日常を疑いだしてしまうような、不穏な魅力をもった一冊です。
■読者の声
タブーがてんこもり
子供のころ読んだ「おとうさんがいっぱい」から三田村&佐々木マキコンビのファンでした。まさか、こんな大人になってから彼らの書下ろし作品が読めるとは…!!これだけでも感激です。ただ、エッジの効いた「言いようのない不安感」は「おとうさんがいっぱい」には勝てない気がします。この作品も、不条理な設定がされているけれど、より現実的な社会問題を背景している分、物語のもつ暗さに説明がつきやすい安心感があります。まあでも、子どもに薦めるにしてもタブー要素が山盛りです。「こんなの読ませたくないわー」という保護者もいっぱい出てきそう。私は、子供が高学年になったら読ませて豊富な読書経験を積ませたいと思います。
(だっこらっこさん 30代・ママ 女の子5歳)
『ルドルフとイッパイアッテナ』の斉藤洋さんとのコラボ作
■読者の声
こんな旅をしてみたいです
渉くんという受験を控えた小学生の男の子が、ある日曜日のこと、
模擬試験に行く途中、電車を乗り違えます。
でだしのあたり、彼が問題集を読みながら駅で電車にのる。
その文章の科見合いが、、映画みたいなんです。
そしてその電車がなんだか変だと気づきます。
それは隣り合わせの異次元にあるらしい国の風力鉄道でした。
渉くんは模擬試験には間に合わず、
風力鉄道の旅を続けるはめになりますが、
この鉄道はかなり面白いです。
おもしろいだけじゃなくて、考えさせられることもあります。
佐々木マキさんの挿絵も楽しいです。
行き逢った人たちというのか、どうぶつたちと言えば良いのか、
だんだん仲良くなって、最後別れるときは悲しかったです。
でも、また行けるのです。春休みになったら。楽しみです。
(capellaさん 60代・じいじ・ばあば )
ユーモアたっぷり、遊び心満載の短編集
ぼくは学校に行ってない。どうしてもやらなければならないということは何もない。ひまといえば、ひまだ。 そんなぼくの前に、ある日マンタが現れて、「ジンベエザメが元気をとりもどせるように、きみにてつだってほしい」といってきた。どうしてぼくに? それからというもの、なんとも不思議な冒険が始まった……。
■読者の声
日本の民話の今に続く後日談
表紙の佐々木マキさんの絵に惹かれて手に取ってみました。10歳の娘もとても興味をもって、一気に読んでいました。
題名もとても変わっていますが、「ふつうの小学生とはかなりちがうかもしれないぼくの生活」「ガールフレンドにどういわれたいかという問題など、各章のタイトルもまた変わっています。
娘が特に面白かったと言っていたのが、日本の民話の今に続く後日談というもの。桃太郎と鬼との戦いはその後も続いていたとか、浦島太郎の名前はでっちあげだったというのもありました。
ユーモアたっぷりのお話と挿し絵で、読み手をぐいぐいひっぱっていってくれる本です。小学生中学年以降にとってもオススメです。
(クッチーナママさん 30代 ママ 東京都 女の子10歳、女の子7歳、男の子4歳)
佐々木マキが描く古典名作
100年以上にわたって愛され続けている世界の名作を、佐々木マキさんが手がけると、どんな本になるのでしょうか!?
ここでは、佐々木マキさんと古典名作のコラボレーションを楽しめる作品をご紹介します。
『不思議の国のアリス』刊行150周年記念、高山宏さんの新訳とともにお届け
ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』刊行150周年記念出版!
高山宏の新訳と佐々木マキの描き下ろしイラストで贈る、日本語版『不思議の国のアリス』の金字塔!
装丁・祖父江慎+鯉沼恵一(cozfish)
(オール2色刷り・四六判・上製)
誰もが知ってるお話の、誰も知らないコトバとカタチ
「会話のない本なんて本じゃない、といちばんはじめのところでアリスが言っています。
この翻訳は会話のある本になっているはずです。
アリスは同時に絵のない本なんて、とも言っています。
この本の「絵」はどうですか?
このたび、絵もあれば会話もある本をお届けできました」(本書より)
江口寿史さん、柴田元幸さん絶賛!
すごい。まるではじめからこの訳とこの挿し絵で語られるべき物語であったかのようだ。
江口寿史(漫画家)
高山宏訳、というだけで十分すごいのに、
それに佐々木マキの絵がつくなんて、
ありえない素晴らしさ。
日本の読者は世界一幸福なキャロル読者である。
柴田元幸(翻訳家)
※HPより
■読者の声
150周記念に
表紙だけを見て、洋書かな?と思ったら、ちゃんと日本語で書かれている絵本でした。150周年ということで、オリジナル感があります。私としては、芋虫がアリスと会話するシーンが好きなので、それが表紙になっているところがお気に入りです^^
(morimoriさん 30代・ママ )
佐々木マキさんが手がけるアリスシリーズ、続編もぜひ!
おなじみの昔話を佐々木マキさんによる翻訳とイラストでお届けします
森におき去りにされたヘンゼルとグレーテルは、お菓子の家にたどりつきました。と、そこへおばあさんが出てきて――おなじみの昔話を、たくさんの新しいさし絵とともにお届けします。
■読者の声
子供向けのアレンジ版
この本はワンダ・ガアグの再話版。
子供向けにアレンジしたのか、わかりやすい構成になっています。
背景にある社会や話の中身に説明が加えられているので、聞く人間には親切だと感じます。
(小さい子にはあまり関係ないかもしれませんが)。
この兄弟はお父さんの連れ子、母親は継母だということもなんとなくわかります。
先に読んだスーザン・ジェファーズ、大庭みな子版と比べると、文章が軽快です。
兄妹も低年齢に設定されているように思います。
しかし、2度目に二人が森に迷った時、二人を魔女の家にいざなった鳥は味方だったのでしょうか?
二人に助けの手を差し伸べるのですが、最初は魔女の味方だったようにも思います。
二人が帰ったとき、継母は子どもたちを思い続ける父親に愛想をつかして、家から出て行っていました。
この展開の方が、あっけなく死んでしまっていたよりわかりやすい。
読み比べると楽しさも出てくる、佐々木マキさんの訳でした。
(ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
絵本ナビ編集部によるスペシャルインタビュー!
◇デビュー作の制作秘話やアイデアの出し方に迫る
絵本ナビ編集部によるスペシャルインタビュー!
インタビューに出てくる本
『佐々木マキ アナーキーなナンセンス詩人』佐々木マキさんインタビューに登場する本はこちら
『やっぱりおおかみ』などの絵本作家、漫画家、イラストレーターと多方面で知られる佐々木マキの初の総特集。シュールでポップ、不思議だけどかわいいナンセンス・ワールドにようこそ。
佐々木マキの素敵なナンセンス・ワールドにようこそ!
佐々木マキという作家は、きわめて多彩な表情を持っています。
その名前は聞く人によってさまざまに異なったイメージを呼び起こすことでしょう。
たとえば、子どものころに読んだ忘れられない絵本の作者。
あるいは1960年代末に「ガロ」でセンセーションを起こした前衛マンガ家。
はたまた村上春樹の初期小説の装画なども手掛けるイラストレーター……。
本書は、多様な分野で活躍する佐々木マキの仕事を一望する、画期的な入門書です。
また、未発表のイラストや資料も多数収録した、貴重な作品集でもあります。
ぼくが なにを つくっているか
きみは わかるかい
とうさんも かあさんも しらないんだ
ひこーきだよ
ほんとうに そらを とぶ ひこーきだよ
「ぼく」の語りで、ストーリーはすすみます。
リズミカルに、ひょうひょうと、ユーモラスに。
これが佐々木マキの世界。
これぞ佐々木マキの世界。
今回、表紙デザインをリニューアルしました。
絵本館版『ぼくがとぶ』
ぜひ、ご覧ください。
待望の佐々木マキのクリスマス絵本!サンタにもいろんなサンタがいる...?
のりものよいをする、
ソリからおちる、
金星人にさらわれる、
日にちをまちがえる、
酒場にたちよる、
トナカイにこきつかわれる、
おなじ家になんども行ってしまう、
北極へ帰れない...。
そんなサンタたちをたくさんご紹介する絵本。
まさしく「こまったサンタの実例集!」
よみおわったときに言いたくなるひとことは、え~っ!「あんたがサンタ?」
さあ、今年のクリスマスはユーモアいっぱいで過ごしましょう。
感想を話し合うのも楽しい!
ナンセンス絵本の第一人者である佐々木マキさんの絵本は、どれも可笑しくてかわいくて考えさせられる作品ばかり。
子どもよりも大人の方が頭が固くなっていて、「え?」と理解できないこともあるかもしれません。
ぜひ、お子さんと一緒に読んで、「これってどういうことだと思う?」「もしこうなったら、どうする!?」など、感想を話し合ってみるのも楽しいかもしれません!
佐々木 マキ(ささきまき)
1946年神戸市生まれ。絵本に『やっぱりおおかみ』『まじょのかんづめ』『おばけがぞろぞろ』『くりんくりんごーごー』(以上福音館書店)、『変なお茶会』『ピンクのぞうをしらないか』『はいいろこくのはいいろひめさま』『ムッシュ・ムニエル』シリーズ(以上絵本館)、『やまからきたペンギン』(フレーベル館)『ね むいねむいねずみ』シリーズ(PHP研究所)、『おばけのばむけ』(教育画劇)など。童話に『なぞなぞライオン』『おれはレオ』(以上理論社)などがある。
編集協力・執筆:洪愛舜(ほんえすん/ライター・編集者・絵本作家)
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