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絵本ナビニュース2021

東日本大震災から10年、悲しみをかかえるひとへ向けた詩の絵本

東日本大震災から10年、内田麟太郎さんと植田真さんがおくる詩の絵本

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=162727

「ぼくには ことばがない きみにかける ことばがない
ぼくは たんぽぽのわたげになろう きみが そらへとばす」

ひとりで辛い気持ちを抱えている人へ贈る詩の絵本が出来ました。

 

アリス館から内田麟太郎さんと植田真さんがおくる詩の絵本『ひばりに』が発売されました。東日本大震災から10年、悲しみをかかえるひとへ向けた詩の絵本です。

ひばりに

「ぼくにはことばがない」…悲しみをかかえるひとへ向けた詩が一冊の絵本になりました。

『ひばりに』内容紹介

本書にある詩は、東日本大震災を受けて『日本児童文学』から依頼があり、2011年に掲載された詩です。

ぼくにはことばがない/きみにかけることばがないーーー震災にあった子どもたちに向けて書かれた詩が、一冊の本になりました。筆者は「一緒に頑張ろう」ではなく「ただ、そばにいるよ」と語りかけます。東日本大震災から10年。新型コロナウイルスの感染拡大によって行動が制限され、孤独を感じることも多い今、ひとりでいる人にそっと寄り添う、静かで美しい絵本。子どもにも、大人にもおすすめです。

震災にあった子どもをはげます詩。
そんな思い上がった詩は書けませんでした。
詩を書けない詩を、書きはじめました。
それを助けてくれたのは……。
あなたのところへも、小さな風がとどきますように。
ー内田麟太郎ー

生きていると、色々なことが起こります。
その都度、それを乗り越えていくというのは、なかなか大変なことです。
この絵本を手に取ってくれた方が、すこしでも軽やかな気持ちになってくれるとこができたらと、やわらかく親しみの持てる絵を描こうと思いました。
ー植田真ー

ー読書からの声ー

発売前から気になっていて、手に取り実際に読むと心が救われるような自分がいました。手に取った方、だれもが顔を上げ前に進めるような本だと感じました。
言葉も絵も心に迫るものがあり、涙腺がゆるんでしまいました。東日本大震災から10年…何度も被災地に足を運びましたが、今でも当時の状況が鮮明に浮かんできます。

書籍紹介

ひばりに
内田麟太郎/詩 うえだまこと/絵
4歳から
24ページ
定価(本体1,300円+税)
ISBN9784752009474
発売日2021年2月2日

著者プロフィール

詩:内田麟太郎(うちだ りんたろう)
福岡県生まれ。絵本作家、詩人。『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん賞、『うそつきのつき』(文溪堂)で小学館児童出版文化賞、『くじらさんのーたーめならえんやこーら』(鈴木出版)で日本絵本賞受賞。その他の作品に『ともだちや』(偕成社)など多数。

絵:うえだまこと(植田真)
静岡県生まれ。画家。絵本や装画を多く手がける他、絵画制作、ライブペインティング、音楽など幅広く活動。『マーガレットとクリスマスのおくりもの』(あかね書房)で日本絵本賞を受賞。絵本に『スケッチブック』(ゴブリン書房)、『ぼくはかわです』(WAVE出版)、『りすとかえるとかぜのうた』(BL出版)など多数。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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