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【読み聞かせ会】絵本講師による季節の絵本とお話

【ふわはね絵本のある時間】2021年11月におすすめの本

ふわはねさん

絵本講師として10年以上ご活躍中のふわはねさん。絵本講座や絵本コンサル、絵本の読み聞かせ会などを年に200回以上こなしています。そんなふわはねさんに季節にあった絵本と読み聞かせ会の流れについて語ってもらいました。

二十四節気(にじゅうしせっき)を感じる

二十四節気とは…一年を12か月さらにその半分、24個に分けた季節を表す名称です。

 

11月では…

立冬りっとう(11月7日)立つ冬と書いて立冬。読んで字のごとく冬の始まり。暦の上では冬を迎えます。陽の力がも弱まり冬はもうすぐそこに。

小雪しょうせつ(11月22日)北国から雪の便りが届く頃。木々の葉も深く色づき散り始める。冷え込みが徐々に厳しくなる。

 

秋が足早に過ぎてしまいそうですが、この急な寒さは木々はたちにとってはその葉の色を美しく変えるチャンス。森を豊かに彩ります。

秋は自然と仲良くなれる季節です。どんぐりや紅葉した落ち葉と遊んだり、秋の味覚を楽しんだりとぜひ冬が来るまでの短い季節を絵本と一緒に楽しんでください。

 

【わらべうた】

親子でふれあいながら『どんぐりころちゃん』

どんぐりころちゃん

保育園・幼稚園で子どもたちに大人気! の、わらべうたが絵本になりました!
わらべうた「どんぐりころちゃん」にのって、どんぐりたちが可愛く歌って踊ります。
みんなで歌って遊ぼう♪
巻末に、赤ちゃんとお母さんが楽しく歌って遊べる楽譜・遊び方付き。

どんぐりが木から大地に降り立つと、木は葉を揺らし、寒い冬や動物たちからどんぐりたちを隠し、守るそうです。
その様子が、まるで「子を育む親の思い」のようだと感じ、
「木の大きな愛に包まれているどんぐりたちの安心感を表現してみたくなった」という、
みなみじゅんこさんのあたたかい気持ちから生まれた絵本です。

どんぐりこーろちゃん
あーたーまはとんがって
おーしーりーはぺったんこ
どんぐりはちくり ぽーん!
というわらべうたをご存知でしょうか。
この歌がまるまる一冊の絵本になっています。
お子さんをひざに乗せて、ぜひ一緒に歌ってください。

巻末には楽譜と遊び方の絵も!
子どもたちはお母さんの声が大好き。たっぷりとゆっくりと歌いながらどんぐりになってポーンと持ち上げてもらえる楽しさ、嬉しさ。

子どもたちのきゃきゃっと笑う声はキラキラと輝き、思い出として心の深いところに残ります。

どんぐりを見ると思い出す歌がある。

さぁ、今月はこんなわらべうたからスタートです。

<読み聞かせ時間目安 1分45秒>

 

【季節の絵本】

写真絵本でその世界が広がる『ばけばけはっぱ』

ばけばけはっぱ

秋は、紅葉と実りの季節。
子どもたちと落ち葉や木の実を集めて「落ち葉あそび」をしてみたら、
子どもたちは大喜び。
いろんなアイデアがとびだして、怪獣や動物がつぎつぎでき上がり、
楽しい絵本になりました。
木の葉と実の動物たちがかわいい!

お話の時間の楽しみはやっぱり子どもたちとの掛け合い。
この絵本は落ち葉に隠れただれかをみんなで当てっこ。正解はみんなでせーの「ふーーー!」。
写真絵本ならではのリアルが発展体験を促し、赤や黄色の落ち葉が魚に見えてくる。
どんぐりや松ぼっくりも一緒に。お外での季節の出会いや楽しみをもたらしてくれる一冊です。

<読み聞かせ時間目安 1分50秒>

優しさを育む『おいもをどうぞ』

おいもをどうぞ

くまさんの畑でおいもがどっさりとれました。くまさんは考えました。「ひとりで食べてはもったいない。おとなりさんにもわけてあげよう。」思いやりを育てるほのぼのしたお話です。

食欲の秋。季節の絵本、今度はお芋の絵本はどうでしょう。

『おいもをどうぞ!』、それはこんな始まり

くまさんの はたけで おいもが どっさり とれました。
くまさんは つみあげた おいもの やまを みながら かんがえました。
「こんなに いっぱいだもの。
ひとりで たべては もったいない。
おとなりの ぶたさんにも わけてあげましょう。
ぶたさんも おいもが だいすきだから。」(p2−4本文引用)

くまさんは、ぶたさんにおいもを半分分けてあげました。
ぶたさんは大喜び。そしてぶたさんもまた思います。
「こんなに たくさん ひとりで たべては もったいない…。」
こうして、ぶたさんはたぬきさんに、おいもを半分、たぬきさんはその半分を、うさぎさんに。うさぎさんは、そのまた半分をねこさんに。
ねこさんはその半分をねずみさんに。そしてねずみさんは…


繰り返しのある絵本らしい絵本です。
そして日本人にはしっくりくる、おすそわけ。
子どもたちに伝わってほしい、優しい心、相手を想う気持ち。「ひとりで食べてはもったいない。」という言葉は本当に素敵だなと思います。

食べてほしい人を想う気持ち。喜んでほしい人を想う気持ちって教えてやらせることでもない。
自分の中に持って生まれ、そして育っていく感情。


絵本を通してこういうことを私は伝えたいし、子どもたちの心にも育ってほしいなと思っているんだなと、これを書きながら改めて思いました。そして毎回この絵本を読むと思います。いもとようこさんの描くお芋の魅力と、最後に出てくる算数的要素。これがまたいいんですよね。

<読み聞かせ時間目安 4分45秒>

【仕掛けの絵本】

エリック・カールさんのこちらもぜひ『たんじょうびのふしぎなてがみ』

たんじょうびのふしぎなてがみ

チムは誕生日の前の日に、★や▲や■が書かれたふしぎな手紙を見つけました。子どもの誕生日を、いっそう楽しくしてくれる絵本。

数多く絵本を出されているエリックカールさん。はらぺこあおむしが有名ですが、こちらもぜひ出会って欲しい一冊。

『たんじょうびのふしぎなてがみ』

それはこんな始まり

あしたは たんじょうび。

チムは まくらの したから ふうとうを みつけました。

なかには、なぞの てがみが はいっていたのです。(p4本文引用)

暗号のような手紙。

チムはその暗号を読み解きながら進んでいきます。

まずは大きな半円。半円がのぼったら一番明るい★を探しなさい。

チムが窓を見ていると原っぱの向こうに月が登っていました。

そして一番明るい星を見つけてかけていきました。

絵本のページがその形に切り抜かれた仕掛けをどんどんと進みます。

そして最後にあったものは?

 

めくるたびに形が違ったりくりぬかれていたり!

エリックカールさんの遊び心、誕生日のワクワク感を感じる一冊。

ドキドキの小さな冒険の先には何があったのでしょう。最後の足取りの地図のページも楽しくて。

大好きなお誕生日の絵本です。

<読み聞かせ時間目安 1分51秒>

【新刊絵本】

深まる季節にひざ突き合わせて楽しむ『あそぼうクマクマ』

あそぼうクマクマ なにしているかな? 森のどうぶつたち 春・夏・秋・冬 225のさがしもの

はる、なつ、あき、ふゆ・・・季節がめぐる森のなかを、クマクマといっしょにさんぽしよう。生き生きとした森の動物や、移りかわる季節の木々・花々の物語を楽しむ、イギリスの絵探し絵本。

最後は出たばかりの新刊を。

『あそぼうクマクマ』。サブタイトルに「なにしているのかな?森のどうぶつたち」とあります。

イギリス発世界23カ国で大人気の探し物絵本です。

 

クマクマくんが森の一年をご案内。

始まりは春。まずは森の仲間たちをご紹介。

森を歩き回るクマクマに、巣を作るアオガラ、寝ようとしているフクロウにぶらんこを漕ぐハイイロリス…。

春がみんなを起こしにやってきました。豊かで美しく可愛い絵。お話を聞きながら探しっこを楽しむ一年が始まります。

これはもうずっと見ていたくなる。寒くなってきておうちでのんびりぬくぬくと絵本を開く。

頭を突き合わせてさがしっこ。読書の秋におすすめの一冊です。

【その他 11月の読み聞かせにおすすめの絵本】

絵本の読み聞かせについて思っていること

絵本はコミュニケーションツールです。 絵本は子ども達の歩みを助け、その成長を促してくれるかもしれません。 しかしそこには読んでくれる人の温もりを通した生きた声が不可欠です。 人と人とが向かい合い、片手間にはできない読み聞かせだからこそ愛情が注がれるのです。 子どもの持つその心のコップを絵本を使って愛情で満たしてあげてください。大好きな人の声で温もりの中聞く美しく豊かなお話。それはあっという間の子育ての濃密な時間を助け、後にその子どもたちの長い人生の心の支えとなるでしょう。 

ふわはねプロフィール

ふわはね(内田 祐子)

絵本講師・子育てアドバイザー・ふわはねえほん 主宰
 

大学で児童文学を学ぶ。2005年絵本講師1期生として絵本講師資格取得。関西を中心に企業での定期教室をはじめ、幼児教育に携わる先生や書店員への研修。絵本講座、研修、絵本コンサルなどを行っている。大学1年生と高校1年生の娘をもつ。インスタグラム @fuwahane 

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掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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