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【読み聞かせ会】絵本講師による季節の絵本とお話

【ふわはね絵本のある時間】2022年2月におすすめの本

ふわはねさん

絵本講師として10年以上ご活躍中のふわはねさん。絵本講座や絵本コンサル、絵本の読み聞かせ会などを年に200回以上こなしています。そんなふわはねさんに季節にあった絵本と読み聞かせ会の流れについて語ってもらいました。

二十四節気(にじゅうしせっき)を感じる

二十四節気とは… 1年を12か月さらにその半分、24個に分けた季節を表す名称です。

 

2月では…

立春りっしゅん(2月4日)暦の上では春を迎えます。旧暦では一年の始まりとされていた立春。春の訪れと共にまた新しい一年の幕開けです。

雨水うすい(2月19日)雪が雨に変わり氷が溶け出す頃。農作業を始める日の目安ともなる。雛人形を飾り始めるのに良い日とも言われる。

 

2月。一年でもっとも寒いと言われる季節ですが暦の上では立春。春を迎えます。

本来鬼は得体の知れない「邪気」を意味しており、災害や悪いことは全て鬼の仕業と考えられていたそうです。

そのため邪気を払い福を呼びこむ行事として広まった節分。「季節の変わり目は体調も崩しやすい。気をつけようね。いい春になるといいね」と願いの込められた行事を絵本を通して知る、楽しむ、次の世代へ伝えることがとても大切だと思っています。

 

【季節のわらべうた】

絵本と共に歌い楽しむ『おせんべやけたかな』

まずはウォーミングアップ。わらべうたの絵本からいきましょう。

「お・せ・ん・べ・や・け・た・か・な」

絵本と一緒に小さな手をおせんべに見立て、歌いながらトントントン。

「やけた!」でその手をひっくり返してぱくぱくぱく。食べる真似をします。

 

わらべうたがよくわからないと難しく思う必要はありません。絵本と一緒に声に出せば、そのフレーズは自然とわらべうたのリズムに。
日本人のDNAがそうさせてくれるのかもしれません。

 

巻末にはこがようこさんからのわらべうたを楽しむヒントがあり、楽譜も載っています。

大好きな人の声と温もり、日本人に息づく言葉やリズムはきっと無理することなく、すっと生活の中に入り私たちを助けてくれることでしょう。

<読み聞かせ時間目安 1分10秒>

おせんべ やけたかな

「お・せ・ん・べ・や・け・た・か・な」でページをめくると、「やけた!」。いちまいずつ、おせんべが焼けていきます。どのおせんべが焼けたかな? あかちゃんといっしょに指さししながら読んでも楽しい1冊。

【行事の絵本】

節分に向けて読みたい絵本『まめまきできるかな』

次は季節の絵本へ。

2月最初の行事といえば節分。日本の伝統行事を子ども達と過ごすなら、絵本の出番です。

小さな子どもたちへ日本の伝統行事をやさしく伝える「はじめての行事えほんシリーズ」から節分を。

節分は「おにはー、そと」と豆をまいて一年分の邪気(鬼)を追いだし、「ふくはー、うち」といって「福」を招き入れる行事

(巻末ミニ解説より抜粋)

まだうまく投げることのできないまこちゃんはお父さんやおばあちゃんと一緒に、ボールやお手玉を使って豆をまく練習をします。

豆をまく練習をするというテーマが新鮮でした。たしかに、当たり前のように投げている豆も幼い子ども達にとってはむずかしいのかもしれません。

絵本と一緒に行事を楽しみにしながら豆を投げる練習をしてその日に備える。

楽しみに待つっていいなぁと思った一冊です。

<読み聞かせ時間目安 1分40秒>

まめまき できるかな

まこちゃんは、まだじょうずにボールが投げられません。お父さん、おばあちゃんと練習しますが、うまくいきません。そこで、お母さんが煎り豆の入った枡を持ってやってきて……。まこちゃん、豆まき、ちゃんとできるでしょうか? 鬼をはらえるでしょうか?鬼に見立てた厄を祓い健康を願う節分の豆まき。日本の伝統行事を、2、3歳児の発達に合わせて、シンプルな物語絵本にしました。巻末には、ミニ解説がついています。

【季節の絵本】

暦の絵本『富士山うたごよみ』

季節を分けた節分が終われば、もう春。

旧暦では一年の始まり、立春を迎えた2月にご紹介したいのはこちらはこちら。

 

日本の二十四節気がひとつずつ、俵万智さんの短歌と共に描かれるこの絵本。

そこに添えられる絵を描くのはU.G.サトーさん。

U.G.サトーさんの描く富士山はどれも斬新で面白い。

なかなか触れることの少ない短歌の世界。言葉を削ぎ落とし削ぎ落とし、浮かび上がる五七五七七は豊かで深い31文字。
こんな絵本を幼い頃から目にし耳にし育つ子は、言葉のセンスが磨かれるに違いありません。

 

私はこの絵本をカレンダーのようにして、その時の二十四節気のページを開いて飾っています。

約2週間ごとにめくって季節の移り変わりを楽しむ。これもまた絵本の楽しみ方の一つかなと思います。

富士山うたごよみ

日本を代表するグラフィックデザイナーU.G.サトーの描くユーモアと奇想にあふれる24枚の富士山のイラストと、短歌をひろく現代人の身近なものにした歌人俵万智が二十四節気になぞらえて配した自作の歌と詞書きとが、 絶妙に響き合い、
これまでだれも見たことのない富士山が、
そして、子どもから大人までだれもが日本の四季を楽しめる、
全く新しいジャンルの絵本が、出現しました。

小さな春を運んでくれるお話『のはらでまたね』

暦の上では春を迎えたといってもまだまだ寒いこの季節。
春を待つ気持ちにそっと寄り添ってくれるこんな絵本はどうでしょう。

 

うんと寒い冬の日、たぬきが家に帰ると葉っぱに包まれた何かが置いてあります。

それはこぐまからのプレゼントの緑色のマフラーでした。

でもたぬきはマフラーを見たことがりません。「これはなんだろう?」森のみんなに聞いてまわります。

春を待つ動物たちとこぐまの優しさに、ほっこりと心がぽかぽかする絵本です。

<読み聞かせ時間目安 4分20秒>

のはらでまたね

寒い冬、たぬきの家にプレゼントが届きました。中身は、なにか緑色のふわふわしたもの。どうやって使うのか分からないたぬきの元にみんなが集まってきて・・・。あたたかい春をまつ、楽しい優しいお話です。

【児童文学を読もう】

映画を見たからこそ読みやすくなることもある『チョコレート工場の秘密』

今年も児童文学を積極的に読もうと思っています。

「タイトルはもちろん知っているけど…」「子どもの頃アニメをみていた」や「映画で見たけど…」というお話の原作を改めて読んで、自分で感じる大切さを思っています。

 

この本は2005年にティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演で映画化されました。

映画を見たからこそ、その世界観をイメージできて読みやすくなるということもあります。

約60年前、1964年初版のこの本は児童文学の中では現代に近いのかもしれません。

 

読み始めるとキャラの濃い登場人物、言葉遊びの面白さ、時代背景もあるであろう大人や子どもの描かれ方などが面白く、どんどんお話の世界に引き込まれ、先に先にと進んでいきます。

続編には『ガラスの大エレベーター』がありこの2冊で完結となります。

チョコレート工場の秘密

チョコレート工場の秘密

チャーリーの町にあるチョコレート工場は、世界一有名。でも、働く人たちの姿をだれも見たことがない、ナゾの工場! そこへ5人のこどもたちが招待されることになった。そして…? 国際アンデルセン賞画家Q・ブレイクの軽妙洒脱な挿画、柳瀬尚紀による渾身の〈新訳〉で贈る新シリーズ・第一回配本。本書を原作とする映画『チャーリーとチョコレート工場』は、ジョニー・デップ主演、ティム・バートン監督で2005年秋公開。

ガラスの大エレベーター

チャーリーたちののったガラスのエレベーターが、とんだまちがいで宇宙にとびだしてしまった! そして奇想天外な冒険がはじまるー!? 傑作『チョコレート工場の秘密』続編。鬼才Q・ブレイクの新イラストと名人・柳瀬尚紀の〈新訳〉で、おもしろさ全開!

「チョコレート工場」のお話なら、まずはこちらからというのもおすすめ!!

豪華で凝った仕掛け、原作に忠実なストーリー、世界観を崩すことなくあの『チョコレート工場の秘密』が仕掛け絵本になっています!

プレゼントにもおすすめの一冊。

チョコレート工場のひみつ

長年イギリスで愛され続けている児童文学「チャーリーとチョコレート工場のひみつ」がしかけえほんで登場です!
奇想天外なストーリーがさまざまなしかけによってユーモアたっぷりに表現されています!
 

【その他 2月の読み聞かせにおすすめの絵本】

絵本の読み聞かせについて思っていること

絵本はコミュニケーションツールです。 絵本は子ども達の歩みを助け、その成長を促してくれるかもしれません。 しかしそこには読んでくれる人の温もりを通した生きた声が不可欠です。 人と人とが向かい合い、片手間にはできない読み聞かせだからこそ愛情が注がれるのです。 子どもの持つその心のコップを絵本を使って愛情で満たしてあげてください。大好きな人の声で温もりの中聞く美しく豊かなお話。それはあっという間の子育ての濃密な時間を助け、後にその子どもたちの長い人生の心の支えとなるでしょう。 

ふわはねプロフィール

ふわはね(内田 祐子)

絵本講師・子育てアドバイザー・ふわはねえほん 主宰
 

大学で児童文学を学ぶ。2005年絵本講師1期生として絵本講師資格取得。関西を中心に企業での定期教室をはじめ、幼児教育に携わる先生や書店員への研修。絵本講座、研修、絵本コンサルなどを行っている。大学1年生と高校1年生の娘をもつ。インスタグラム @fuwahane 

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掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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