第68回青少年読書感想文全国コンクール課題図書『この世界からサイがいなくなってしまう』著者コメントが届きました!
サイの保護を考える児童書『この世界からサイがいなくなってしまう』
学研プラスから2021年5月に発刊された児童書『環境ノンフィクション この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち』が、第68回青少年読書感想文全国コンクールの小学校中学年の部課題図書に選定されました。
専門家によると、あと20年でアフリカからサイがいなくなってしまう可能性があるといいます。角をねらった密猟によって、サイの数が激減しているためです。NHK記者としてアフリカ30か国以上での取材経験がある味田村太郎さんは、未来を生きる子どもたちにこそ、この現状を知ってもらいたいと取材を行い、サイの保護と密猟の最前線を伝える原稿を『第8回子どものための感動ノンフィクション大賞』に応募。最優秀作品に選ばれました。その後、審査員の高い評価のもと、学研プラスより書籍化。厚生労働省社会保障審議会推薦に選ばれるなどして、多くの読者に読まれ、サイの現状を知り、考える大切さを訴え続けてきました。
この度、選ばれた「青少年読書感想文全国コンクール」は、半世紀を超えて親しまれるコンクールで、「読んで世界を広げる、書いて世界をつくる。」というキャッチコピーが掲げられています。
今回の選定を受け、著者の味田村さんよりコメントが届いています。
この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守る人たち
サイと密猟者、そしてサイを守る人たちの、知られざる戦いがある。密猟でサイが激減するなかでの、「サイの孤児院」や科学技術による「復活プロジェクト」などの取り組みを紹介。南アフリカ共和国での現地取材を行った記者による、迫真のノンフィクション。
味田村太郎さんコメント
「このたびは、『この世界からサイがいなくなってしまう』を課題図書に選んでくださり、ありがとうございます。
アフリカといえば、生命力に満ちあふれた野生動物を思い浮かべるかたは多いでしょう。
しかし現地では、いま多くの動物が絶滅の危機にあります。なかでも、数が激減しているのがサイです。
この本では、私がアフリカ各地で取材してきた、野生のサイをめぐる厳しい現状。そして多くの人たちが知恵と勇気をふりしぼってサイを守ろうとする姿をえがいています。
傷ついたサイを必死に治療する獣医師たち。
母親を密猟でなくした子どものサイを大切に育てている、サイの孤児院のボランティア。
武器を使わずに密猟者と戦う女性だけのレンジャー隊。
そして、最新の科学技術でサイを絶滅から救おうとする日本などの科学者たち。
いまこの瞬間も、アフリカ、そして世界の人たちが、サイの命を救おうと懸命に保護活動を続けていることを知ってもらいたいと思います。
それから、世界で起きている戦争のかげで野生動物も犠牲になっていることもぜひ伝えたいと思っています。
この本が、野生動物の暮らしを守ることや、命の大切さについて考える機会になってほしいと心から願っています。」
「SDGs(持続可能な開発目標)」として近年掲げられている目標である「1.貧困をなくそう」「4. 質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」「10.人や国の不平等をなくそう」「15.陸の豊かさも守ろう」などとも密接に関わっている本書。
今年の夏、これからの未来を生きていく多くの子どもたちに、この本を通して今地球上で実際に起こっていることを知ってもらい、考えてもらえればと味田村さんは願っています。
あらすじ
サイと密猟者、そしてサイを守る人たちの、知られざる戦いがある。この本では、サイの子どもを保護する「サイの孤児院」や、科学技術による「復活プロジェクト」などの取り組みを紹介。南アフリカ共和国での取材を行った記者による、迫真のノンフィクション。
<目次>
はじめに
■第一章 とてもユニークなサイ
コラム①サイのフンにかくされたなぞ
■第二章 いま、アフリカで起きていること
コラム②シロサイ「旅は道連れ」
■第三章 科学の力でサイを救え!
コラム③サバンナの自然を支えるサイ
■第四章 女性レンジャーが出動
おわりに
書籍紹介
『環境ノンフィクション この世界からサイがいなくなってしまう アフリカでサイを守ろうとする人たち』
作:味田村太郎
定価:1,540円 (本体1,400円+税10%)
対象年齢:小学校4・5・6年生
発売日:2021年5月27日(木)
仕様:A5判ハードカバー、 120ページ
ISBN:978-4-05-205327-6
発行所:(株)学研プラス
著者プロフィール
作:味田村太郎
学生時代からアフリカで支援活動の後、NHK記者に。2014年から初代ヨハネスブルク支局長としてアフリカ30か国以上で取材。本作で「第8回子どものための感動ノンフィクション大賞」最優秀賞受賞。
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