あつあつごはんをぎゅっ、ぎゅっ。「おにぎり」が大活躍する絵本!?
あつあつ、ほかほかの炊きたてご飯。それを両の手のひらでぎゅっぎゅっとにぎれば、みんなが大好きな「おにぎり」が出来上がります。形はさんかく? 塩は多めがいい? ノリの大きさは? 中には梅干し、それともシャケ? いやいや色々なものを混ぜ込んだおにぎりが好き? それぞれの好みに合わせて完成したおにぎりは、どんな料理にも負けないくらい美味しいのです。
でも「おにぎり」が子どもたちに人気があるのは、どうやらそれだけでもないみたい。自分でにぎるおにぎりくん、おにぎりに飽きているおにぎりぼうや、自分で具を探しに行くおにぎりたち……絵本の中のおにぎりは、見た目もキャラクターも個性的! 「ころりん ころころ」と転がっていく、あの有名な昔話も。おにぎり絵本の大集合です!
個性的だけど美味しそう!?「おにぎり絵本」大集合
おにぎりといえば……この形!
きれいな三角形に大きくて真っ黒なノリ。そして真ん中には梅干しをうめて。みんなが想像するおにぎりといえば、こんな姿ですよね。はじめての「おにぎり絵本」にぴったりです。
おにぎりを作る工程がリアルで綺麗に描かれています。おにぎり作りって本当にシンプルだけど、ひとつの絵本になってしまうくらいストーリーがあるのだなと思ってしまいました。読んだ後に親子クッキングできたら楽しそうですね♪
(☆うさこ☆さん 30代・ママ 男の子1歳)
自分で自分をにぎる!? おにぎりくんたち
身近な食べものが動きだす、赤ちゃんから楽しめるとよたかずひこさんの「おいしいともだち」シリーズ第1弾の主人公は、自分で自分をにぎっちゃうおにぎりくんたち。
『おにぎりくんがね・・』
3つ並んだおにぎりくん。
「にぎにぎ ぎゅっぎゅっ」「にぎにぎ ぎゅー」「にぎにぎ ぎゅっぎゅっ」
自分で自分をにぎります。
「にぎにぎ にぎにぎ にぎにぎ・・・ はい、
パン! パン! パン!」
りりしいお顔で、お相撲さんみたいにお腹(?)をたたいてじゅんび完了!
あーーーーん・・・とくちをあけたおにぎりくんたち。
ぱくっと食べたのは、なーんだ?
「ももんちゃんあそぼう」シリーズなどでおなじみの作者が描く、まるいお顔にきりっとした眉の「おにぎりくん」。
もう、このシンプルな線の可愛さ、親近感、たまりません。
よいしょよいしょと体に海苔をまきつけたおにぎりくんが手をつないで踊る場面は、きっと子どもたちも一緒になって、歌ってしまいますよ。
「おにぎり にぎにぎ たべてみな♪」ってね。
「おいしいともだち」シリーズ第1弾。
『おにぎりくんがね・・』と2作目『たまごさんがね・・』が同時発売されています。
決めゼリフ「しんぱいごむよう!」は、子どもたちが真似っこする人気シーン。
これから、誰のどんな「しんぱいごむよう!」が飛び出すのかな?
どうぞお楽しみに!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
あれ、この顔。どこかで見たことあるよな、ないような。
世界中のおいしいパンを探しもとめる大どろぼう「パンどろぼう」を語る上で絶対に欠かせない物語……のはずなのに。どう見てもこの子の姿は「おにぎり」です。いったいどうして?
『パンどろぼう おにぎりぼうやのたびだち』
待ってましたの最新作! 「パンどろぼう」、それは世界中のおいしいパンを探しもとめる大どろぼう……のはずなのに。どう見てもこの子の姿は「おにぎり」です。いったい何者なのでしょう。
物語の舞台は、おにぎり一家の営むおにぎり屋さん。今日も店頭には、おいしそうなおにぎりがずらりと並んでいます。もちろん、おにぎり一家の食卓も毎日おにぎりばかり。
「もう おにぎりは たくさんだ!」
そう言って、家を飛び出したのはおにぎりぼうや。カラスにおそわれそうになり、転がりおちていったその先で出会ったのは、旅人のおじさん。お腹がすいてフラフラになっていたおにぎりぼうやに、見知らぬ食べものをすすめます。その食べものとは……。
シリーズ第4弾にして、まさかの展開を繰り広げるこの絵本。内容はもちろん読んでのお楽しみ。でも、お話の中で登場する対決シーンはきっと語り継がれていくにちがいありません。だって、あまりにも美味しそうで……耐えられないのです。
自分で決めた道を進むのは、覚悟がいるもの。「パンどろぼう」を語る上で、絶対に欠かせない物語。皆さん、心して楽しんでくださいね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
まだまだあります! 「おにぎり絵本」
『おむすびさんちのたうえのひ』
のどかな田園風景が広がる、ほのぼのとした田植えの絵本。
今日はおむすびさんちの田植えです。朝ごはんを食べると、おむすびさんは稲を一輪車にのせて田んぼへと急ぎました。手伝ってくれる仲間のみんなはもう集まっていました。おむすび村の具のしゃけさん、たらこさん、おかかさんにうめぼしさん。それからおいなり村のおいなりさんに、のりまき村のほそまきさんとふとまきさんも手伝いにきてくれました。おいしいおむすびやおいなりができるようにと、みんなで植えていきました。せっせと植えていくうちにいつの間にやらお昼です。おむすびさんちの子供たちがお弁当をもってきてくれました。みんなでお昼を食べていると、遠くの方から「シャカシャカシャカ ズルズルズル」と、何やら音が聞こえてきました。それは、遅れていたすしねた村の田植え名人の足音でした。
おむすびさんとユニークな仲間のキャラクターが繰り広げる楽しい田植えの一日です。
『おにぎりに はいりたいやつ よっといで』
おさらのうえで、おにぎりたちが話しています。「ぼくら、ぐ、いれてもらってないねんなあ」「ぐ、ほしいな。みんなでさがしにいこか」――。おにぎりたちは具になってくれる食材を求め、旅に出ることにしました。読後、おにぎりが食べたくなる楽しい絵本。読者参加型の遊び心溢れる構成にも注目です。
『オニじゃないよ おにぎりだよ』
おにぎり好きのオニ達が、人間の落としたおにぎりを拾って食べて、大ショック!
「ひどすぎる!こんなまずいおにぎり、食べてるなんて!」
「おれたちが、ほんとうのおにぎりの あじを おしえてやる!」
その姿を見れば、必ず食べたくなるのがおにぎり。みんなそんなに変わらないはずなのに、こんなに個性的な絵本ばかりなのが、また不思議。読んだあと、「おにぎり作り」に挑戦してみるのも楽しそうですよね。ああ、お腹がすいてきました……。
磯崎 園子(絵本ナビ編集長)
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