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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】寒い季節にそなえよう。冬支度の絵本特集♪

今週は、11/7(月)の立冬からはじまります。まだまだ景色も肌感覚も、秋の感じがしてしまいますが、暦の上では冬のはじまりなのですね。本格的な寒さがやってくる前に、絵本の中でも冬支度を始めている登場人物たちがたくさんいるようです。いったいどんな準備をしているのでしょう。今週は、冬支度の絵本を集めてみました。
 

2022年11月7日から11月13日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

11月7日 「ひみつのばしょ」にどんぐりを隠しておいたら…

月曜日は『まあちゃんとりすのふゆじたく』

まあちゃんとりすのふゆじたく

みなさんの家では、冬支度はされましたか? 一年ぶりに冬物を出したり忙しい季節。そんな冬支度をテーマに、こんなすてきな絵本ができました。

まあちゃんは、お母さんの冬支度のお手伝いをした後、落ち葉とどんぐりいっぱいの森に出かけました。ある大きな木の幹に穴をみつけて、そこを「ひみつのばしょ」にしようと決めたまあちゃん。拾ったどんぐりを隠しておくと…
なんと、翌日には穴は空っぽ。いったい誰が持っていったの?

その正体は、かわいいりす! 
りすは冬支度の真っ最中なのでした。まあちゃんはお手伝いをしたくて、毎日どんぐりを拾っては穴に入れてあげました。
すると、ある日、その穴に「こんや むかえにいくよ」と書かれた葉っぱのお手紙が。
その夜、まあちゃんを迎えに来たのは…。

かとうまふみさんによる、秋から冬への季節の節目を描いたファンタジー絵本です。イラストも美しく暖かい色合いで魅力的です。まあちゃんの不思議な一夜をとおして、森の動物から樹木までみんな冬支度をしていることが、あたたかくじんわり伝わってきます。
森のあちこちで眠る動物たちのかわいい姿にご注目を!くま、かえる、へび…子どもたちの大好きな動物を見つけっこしたり、読みながらいっぱいおしゃべりできそうですね。おうちで冬支度する季節、ぜひお子様とたっぷりお楽しみください。

11月8日 秋の森を包み込む、森の仲間の優しい気持ち

火曜日は『もりのふゆじたく』

もりのふゆじたく

森に秋がやってきました。森には、木の実がたくさん。冬ごもりの間のたべものをたくわえようと、森のどうぶつたちが集まってきて、木の実をひろいはじめます。たぬきもやってきて、木の実をひろいはじめますが、親切なたぬきは、仲間のどうぶつたちを手伝ってばかりで、なかなか自分の仕事がはかどりません。ついに日が暮れてしまい、何もひろえずに、しょんぼり家に帰りますが……。垂石眞子さんの温かな絵が心にしみる絵本です。

読者レビューより

同作者の”もりのおくりもの”というシリーズを以前に読んだ事がありとても素敵だったのでこの絵本を選びました。またもや!この絵本も素敵だなと思いました。森の仲間がお互いに助け合って信頼関係が強いのには驚かされました。自分だけがいい思いをしようとするのではなくお互いの事を思って行動するのは素晴らしいと思いました。主人公がとても優しいのでどうなってしまうのかと心配になりましたがさすが類は友を呼ぶだなと思いました。主人公の優しさ、温かさが周りの人に伝染するのだなと思いました。温かいタッチの絵も癒されます。何度でも読みたい絵本です!
(なびころさん 30代・ママ 女の子1歳)

11月9日 ジャレットのいつもとちょっとちがう冬支度とは…?

水曜日は『魔法の庭ものがたり(12) 魔女のステキな冬じたく』

魔法の庭ものがたり(12)  魔女のステキな冬じたく

木々の葉が、さまざまに色づく秋。ジャレットは、いつもとはちょっとちがう、とくべつな冬じたくをはじめることにしましたが・・・

【子どもレビュー】(小6・女の子)
わたしも、こんな冬じたくだったら、大変だろうけど、
きっと楽しいと思います。
何でも、心をこめて作れば、世界一の物になるので、
ジャレットのやさしい心が、冬のさみしい景色に
あかりをともしたのだと思いました。体も心も
ポカポカになれる、ホットワイン。わたしも
大人になったら、その楽しみを味わいたいです。
(天使のケーキちゃんさん)

11月10日 お父さんとお母さんの代わりに、初めてのおつかいへ

木曜日は『ゆきがふるまえに』

ゆきがふるまえに

ラビッタちゃんは、山で暮らすうさぎの女の子。
おかあさんにお使いをたのまれて、ラビッタラッタ、と町へ下りていきました。
ゆうびんやさんや毛糸やさん、本屋さんで元気よく用事をすませます。
でもお金がわりのにんじんをたくさん持ってきたので、おつかいがおわるころには、もうクタクタ。噴水のベンチでちょっとひとやすみ。
のんびりにんじんをかじりながら、広場の演奏を聞いていると、なんだか眠くなってきました。
しばらくしてハッときがつくと、さあたいへん! 
お日さまが沈みかけています。ラビッタちゃんは、山のおうちへいそぎますが……。

作者のかじりさんは、本作が絵本第一作の新人です。
おすまいは東京の郊外・緑ゆたかな玉川上水ぞいで、
幼稚園と小学生の娘さんを育てながら、本作を描きあげました。

読者レビューより

ていねいに描かれた、どこかのどうぶつの街の街並みや、お洋服などとても楽しい気分で読みました。冬がもうそこまで、来ようとしているのですね。お父さんもお母さんも冬の準備で忙しいようで、ラビッタちゃんのはじめてのおつかいです。しかも、御用はたくさんあります。お代金になるにんじんをたくさん持って、ラビッタちゃんの出発。街のお店の様子、毛糸やさんや本屋さんのあたたかい楽し気な様子、ラビッタちゃんの緊張した面持ちが伝わってきます。
(capellaさん 60代 じいじ・ばあば)

11月11日 おかあさんのコートが、わたしのコートになった!

金曜日は『ふゆのコートをつくりに』(2022年10月の新刊)

ふゆのコートをつくりに

シリーズ第3弾!想い出のつまったおかあさんのコートが、わたしのコートになったの!雪のふる、しずかな朝です。はやく外に出てあそびたいさきちゃんを、おかあさんは屋根裏部屋へつれていきました。大きな箱をあけると、そこにはおかあさんの赤いコート。着てみるとさきちゃんにはおおきいみたい…。「ミコさんに、したてなおしてもらいましょう」とお店にむかいます。

11月12日 ふゆごもりの準備にぬいぐるみを作って!

土曜日は『たのしいふゆごもり』

たのしいふゆごもり

冬ごもりの準備で忙しいくまの親子の温かいお話

お母さんと暮らすこぐまは、一人で眠れません。「一緒に眠るぬいぐるみを作って」とお母さんにお願いします。次の日、こぐまとお母さんは、冬ごもりの用意をしに、朝から出かけます。りすの子と木の実をとり、おじいちゃんとはちみつとり、かえるの親子とさかなとり、やまねの親子と綿つみ、最後はきのこをとって、おうちへ帰りました。ごちそうを食べたあと、お母さんはぬいぐるみも作ってくれて、冬ごもりの準備ができましたよ。

読者レビューより

おかあさんくまとこぐまが、親子で仲良くふゆごもりするおはなし。このおかあさんが、たくましく、やさしく、それでいて力が抜けているのがいいです。
こぐまがたべられないきのみを拾っても、つんだわたをまっくろにしても怒ることなく、それらをきちんとつかってぬいぐるみをつくってあげるんです。本当に素敵。おまけに「こんやはずーっとおきててもいいよ」だなんて、子供たちはこのこぐまを本当にうらやましく思ったのではないでしょうか。
(クッチーナママさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳、男の子2歳)

11月13日 秋が深まるころ、動物たちがホテルにやってきます

日曜日は『とうみんホテル グッスリドーゾ』

とうみんホテル グッスリドーゾ

ホテルグッスリドーゾは動物たちが安心して冬を過ごせるとうみんホテル。この秋も3びきのうさぎたちが動物たちをお出迎え。みんな春までぐっすりねむります。

読者レビューより

コロナ禍で旅行も自粛気味の昨今なので、こういうリラックスできるホテルは魅力的に思いました。
動物たちにとっては冬は冬眠シーズンでもありますね。
安心してぐっすり眠れる心地よさ、大切ですよね。
晩秋から冬にぴったりな1冊に思いました。
(まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)

いかがでしたか。

それぞれに森の仲間同士や、家族で協力しあって冬支度をする様子には、あたたかなものが伝わってきますね。

寒さの増す季節、皆さんも暖かくしてお過ごしくださいね。

選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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