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子どもと絵本のエピソード

【保育士がっちょに聞く】子どもが歯みがきを嫌がる、そんなときにおすすめの絵本4選

現役保育士で絵本専門士の大河原悠哉(がっちょ)です。私は公立保育士・幼稚園教諭を計10年経験したのち、現在は株式会社が運営する保育園にて園長を務めています。また、子育て支援のイベントを主催・運営したり、保護者向け・保育士向けの絵本講座をしています。子どもとの絵本エピソードや活用方法についてお話しします。

歯磨きが楽しくなる絵本4選

6月は歯の衛生週間や虫歯予防の日など、歯に関する普及啓発が実施されています。

大人はもちろん子どもにとって歯の大切さを知る良い機会です。

これを機に歯に関する絵本を通して子どもたちに歯の大切さを伝えてみてはいかがでしょうか?

【1】口を大きく開いて歯をチェック絵本

乳児から楽しめる歯の絵本!

『は は は は だーれの は?』とクイズ形式で楽しめ、様々な動物たちの口の中を知ることができます。

最後には、鏡がついているので、実際に自分の口の中を覗いてみようと「歯」への興味関心にも繋がります。

これを読んだら歯磨きをしてみよう!と歯に関心を持つこと間違いなし!

だーれの は?

『だーれの は』は、その名の通り、「歯」がテーマの絵本です。いろいろな動物の歯を、ダイナミックな縦開きで紹介していきます。
 りすは、木の実や昆虫を噛むための固い前歯、象は草をすりつぶすための奥歯、シャチは海の生き物を捕まえるためのするどい歯、ライオンは固い骨も噛み砕く犬歯と、それぞれの動物の歯の特長をとらえた絵を見ていくうちに、自然に歯の知識が身についていきます。
 最後は、小さな子どもが、かわいらしい歯を見せてくれますが、黒いところが見えていて……、という構成で進み、しっかり歯みがきの大切さも描かれているので、小さな子への歯みがきトレーニングにもぴったり。巻末には、自分の歯を確認できる鏡シールもついているので、楽しみながら、「歯」について学べます。

【2】仕掛けで楽しく歯磨き絵本

飛び出してくる仕掛けについつい見入ってしまう1冊!

動物たちの口の中がしっかりと見え、実際に仕掛けを使って歯を磨いていきます。

読んでも楽しい見ても楽しい動かしても楽しいスペシャルな歯磨き絵本です。

楽しんでいるうちに歯の磨き方が身についてしまうでしょう!

はみがきしましょ

はみがきがきらいな子大集合! どうぶつたちのはみがきを、いっしょに手つだってあげましょう。はみがきが、いつのまにか好きになります。

【3】おもしろ歯磨き絵本

歯に町を作る?!

奇想天外のユーモア生活絵本です。

日本小児歯科学会の専門指導医の外木先生監修。

中垣ゆたかさんの細かく書き込まれたイラストが口の中の世界観を醸し出しています。

歯磨きの仕方だけでなく、はぶらしの選び方や持ち方なども詳しく書いてあります。

これを読んでデンタウンを作られないように歯磨きを頑張っちゃおう!

デンタウン ユーモアせいかつ絵本・はみがき

口内で作られた虫歯の街「デンタウン」。
デンタウンの成立から消失までを描く、
虫歯建築一大スペクタクル!

◎従来の歯みがき絵本とは一線を画する、
 虫歯から見た壮大な都市建設ストーリー。
◎日本小児歯科学会 認定医・外木徳子氏監修、
 「歯のみがき方」「歯ブラシの選び方・持ち方」解説付き!

真っ白な大地に降り立った、ある一組の家族。
「ここに、まちを つくろう!」
家族が掘り進めた土地は、“家”となり、やがて大きな”まち”となります。
その”まち”は、実は私たちの体のある一部だったのです……。

密な作風が大人気の絵本作家・中垣ゆたかによる、
口内で作られた街「デンタウン」の成立から消失までを描く、建築一大スペクタクル!
読み終わった後は、歯ブラシを手にしたくなる……かも!?
「デンタウンができたら大変!」と、楽しく虫歯予防への関心も高められる一冊。
3・4・5歳ぐらい~小学校低学年

【4】物語で楽しむ歯磨き絵本

ゆかしたにいるワニのはみがきをするという不思議な物語絵本。

物語絵本ではありますが、歯のどんなところに汚れがあって、どんなところを磨く必要があるのかを知ることができます。

ストーリー展開も面白く気付いたら、この絵本の世界にのめり込んでいること間違いなし!

物語を楽しみながら歯について学べる一石二鳥の絵本ではないでしょうか?

ゆかしたの ワニ

僕の家の床下にはワニがいる。僕は夜になると大きな歯ブラシを持って、ワニの歯磨きをしに降りてゆく。床下のワニは巨大で、大きく開けた口はまるで洞窟のよう。奥歯を磨くときはワニの口の中に入らないといけないけれど、危なくなっても七つ道具があるから大丈夫。詩人・作家のねじめ正一さんによる、ちょっとスリリングで不思議な世界を、漫画家・イラストレーターのコマツシンヤさんが緻密かつ遊び心溢れる絵で描きました。

歯の中を知りたい?歯磨きの仕方?用途によって絵本を使い分ける

自分の体の一部でもある歯。毎日磨く大切な歯。ですが、自分の口の中をしっかり見たり、知る機会は思っているより少ないのではないでしょうか?その歯や歯磨きということに絵本を通して向き合ってみると、子どもたちにとって良い機会になるのではないでしょうか?

 

絵本は分かりやすく描かれているので、子どもたちも楽しみながら知ることができます。

歯の中を知って欲しいのか、歯磨きの仕方を知って欲しいのかで、使い分けると子どもたちにもより伝わるかもしれませんね。

子どもをしっかり観察し、用途によってうまく使い分けてもらえたらと思います。

大河原悠哉(がっちょ)

公立保育士・幼稚園教諭を計10年経験ののち退職。現在は、株式会社が運営する保育園にて園長を務める。 平成29年6月に独立行政法人国立青少年教育振興機構による「絵本専門士」を取得。子育て支援センターや図書館、本屋などでおはなし会や保育者・親子向けの絵本講座や研修を行っている。 現在は、保育士・ライター・子育て支援イベントの主催、運営・講師など様々な顔を持つ。 『がっちょの絵本ブログ』を運営。

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絵本ナビ編集部
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