【今週の今日の一冊】十五夜のお供え物といえば、月見だんご。まんまるかわいいだんごの絵本特集
しろくてまんまるでやわらかくて、なんだかかわいい月見だんご。
十五夜のお供えものとして、お月見にはは欠かせませんよね。月見だんごは、穀物の収穫の感謝の気持ちを月に伝えるため、米が原料であるだんごを月に見たてて丸めて作ったのがはじまりなのだそう。そんな月見だんごにちなんで、今週は、月見だんごに関連する絵本やいろいろなおだんごが登場する絵本、おだんごの昔話など、おだんごの魅力がたっぷり詰まった絵本を特集します。
2023年9月18日から9月24日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
9月18日 いちについて おだんご おだんご……
9月19日 月見だんごを作ってみよう!
みんなの声より
子供のころ 十五夜お月様の時に 団子を作り すすきを飾って 家族で お月見を楽しみました
懐かしい思い出です
しゅうくんとこはるちゃんの家族でも お母さんが月見だんごのレシピ本出してきて
みんなで作りました 本格的ですね
お母さんはおやつにおすすめだんごも作ってくれました
みたらしだんご 草だんご 花見だんご・・・・
美味しそう!
まめぶ汁 いもだんご汁 だんご汁も
美味しそう!
花よりだんごかな?
お月様を見るのも きれいですから うっとり眺めたいですね!
ちなみに 今年(2023年)の 中秋の名月は天気になって 満月みたいです!(9月29日だそうですよ)
(にぎりすしさん 60代・その他の方 )
9月20日 いっぱいあそんだら、おやつです。
水曜日は『おだんごちょうだい』
あかちゃん、あおちゃん、きいろちゃん。
服と同じ色のぼうしをかぶって、おでかけです。
みんなで、いち、に、さん。
ぼうしも、ぶらんこも、いち、に、さん。
いっぱいあそんだら、おやつです。
いぬちゃんもきて、みんなで、いち、に、さん、よん。
くしにささったおだんごも、ビスケットも、いち、に、さん、よん。
でも、ドーナツがいち……!?
ドーナツがたりなくて泣いちゃったいぬちゃん。
みんな、どうするかな?
せなけいこさんのかわいくて味わい深い貼り絵が魅力の絵本。
くりかえし読むうちに、子どもたちから「いち、に、さん」という声が!
色や数に親しむはじめての絵本としても楽しめます。
みんなの声より
せなけいこさんのかわいい貼り絵のイラストに惹かれ、手に取りました。
赤ちゃん、青ちゃん、黄色ちゃんの3人が、それぞれの色の帽子と洋服に身を包み、公園へお出かけ。
おやつの時間に犬くんも登場し、みんなでおだんごやビスケット、ドーナツを分けっこします。
色、数、物の名前など、読みながらいろんなことがわかるようになると思います。
きれいな色合いで、目にもおいしい感じです!
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子16歳、男の子13歳)
9月21日 お月さまにお供えするごちそうレシピがいっぱい
木曜日は『おつきみパーティーまんまるまんまる』
本屋のままこさんはお料理が大好き。きょうはおつきみなので、「とうふとかぼちゃのおつきみだんご」「まんまるさといももち」「まんまるスイートポテト」など、おつきさまにお供えするごちそうを、子どもたちと一緒につくります。
親子で簡単に作れるハレのお料理の絵本です。
読者の声より
書店の季節の絵本コーナー「おつきさま特集」でみつけました。
おつきみにちなんで、まんまるな料理を作ろうというおはなし。おつきみだんごのほか、ニッコリおつきさまのホットケーキや、まんまるスイートポテトなど、可愛くて美味しそうなメニューが揃います。
絵本の中でも子供たちが料理しているので、きっと真似して作りたくなると思います。丁寧に手順が説明されていました。
こちらは「おいしい行事のえほん」というシリーズで、他にもこいのぼりやひなまつりの季節バージョンもあるようなので、季節に合わせて読むのも楽しいと思います。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子14歳、男の子11歳)
9月22日 おだんごが ころがる先にいたのは?
金曜日は『おだんごころころ 日本のおはなし』
ころころころがるおだんごを追いかけたむすめが、鬼の元へ行き着き、おだんごを作らされるお話。鬼の家には、おだんごを食べたがる鬼がたくさんいて、おそろしい思いでむすめはおだんごを作ります。粉が足りなくなると、不思議なおたまを鬼から手渡されて……。
日本の四国地方に伝わってきた昔話で、小説家・中脇初枝さんが再話したもの。途中、ドキドキするところもありますが、最後はハッピーエンド。あまり怖くない鬼なので、幼いお子さんも楽しめます。この話のように、鬼の宝のおたまやしゃもじを持って帰ってくる物語は全国各地に伝わっているそうです。
とにかく本書はMICAO(みかお)さんの刺繍と布の絵がすてき! ステッチで輪郭をとられた赤い着物姿の女の子はかわいらしく、鬼たちの姿もユーモラス。鬼の毛やひげ、川、植物など、縫い目をたどってずっと眺めていたくなります。
本書は「女の子の昔話えほん」シリーズの1冊。男性が主人公になりがちな昔話の中で、女性がお話の主役となるさまざまな伝承を集めているのが特徴です。たとえば同シリーズには他に、フランスのお話『花をさかせたがらない小さなキャベツ』、ハイチのお話『わたしがテピンギー』などがあります。
お話自体は、男の子や女の子関係なく、現代に読んで違和感なく味わえる昔話です。これからの時代を生きる子どもたちに、ぜひ肩の力を抜いて楽しんでもらえたらいいですね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
9月23日 「ぷにぷに だんご もっちり だんご…」
土曜日は『いろいろだんご』
カッター1本で切り抜くという紙の貼り絵で、びっくりするほどおいしそうに食べ物を表現してしまう「山岡ひかる 食べ物絵本」シリーズ。『いろいろごはん』『いろいろたまご』『いろいろじゃがいも』と続き、その表現力と可愛さにすっかり信頼をしてしまっている私なので、新作登場は「新メニュー登場」にしか聞こえません(笑)。次は何を食べさせてくれるのでしょう。
何やら表紙はとっても「和風」。
そこにころころ登場するのは可愛いだんごたちです。今回はだんごが主役なんですね!
「ぷにぷに だんご もっちり だんご
このこは だれかな いろいろ だんご」
三色だんご、あんこやきなこのだんごたちが確実に食欲を刺激してくる中で、ダントツに目を奪われるのが、
「たらーり とろろん」
みたらしだんご。少し焼き目をつけておめかししただんごたちが、透明感たっぷりのたれにたっぷりと浸かります。
ごくり。
何が面白いのか、どんなところが注目か、なんて一切説明がいらないのが「おいしい絵本」のいいところ。
とにかく気がつけば、子どもも大人も夢中になっているはずです。
他にもおしゃれなさくらもちや、団体競演のつきみだんごも見逃せません。
もちろん、いつものようにリズミカルな言葉たちが気持ちをどんどん盛り上げてくれますよ。
さあ『いろいろだんご』、この絵本も親子のおいしく幸せな時間のメニューに加えておいてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
みんなの声より
絵本の表紙をめくると、まず最初に色々なだんごが登場します。
このこは だれかな
いろいろ だんご
大きかったり小さかったり、つやつやしていたり。
なんて名前のお団子かしら?と、引き込まれます。
次のページからはそれぞれが出てきて、だあれ?の質問に、それぞれが答えていきます。
名前が分かるとおもしろいし、そして食べたくなります。
お団子のそれぞれの表情や仕草がちょっとずつ違うのも、味があっておもしろいです。
最後のページで、
いろいろ だんご だれが すき?
と聞かれます。
それに対してお子さんたちが何と答えるのか、知りたい気持ちでいっぱいです。
(めむたんさん 40代・ママ 男の子18歳)
9月24日 「えんがわには、まんまる おだんご おいしそう」
日曜日は『だんごたべたい おつきさま』
きょうはお月見です。縁側には、おだんごが並んでおいしそう。それをみたお月さま、おたんごが食べたくなってしまいました。するとくもが「とってきてあげましょう」。くもくもにんげんにへんしんすると…「あっ、ぼくらのおだんごだよ!」子どもたちに見つかってしまいました。すると…? 身近な行事に興味を持ちはじめた幼い子どもたちに向けて、日本の伝統をやさしく伝える絵本シリーズ。お月見編。
みんなの声より
お月見だんごのいわれがわかるので、十五夜の頃にピッタリの絵本です。
でも、お月さまの使者としておだんごを取りに行ったくもさんは、子どもたちに追っかけられたりしてかわいそうな役回りでした。
お月さまの子どもっぽいところに、親しみを感じます。
(ヒラP21さん 60代・パパ)
みんなの声より
おだんごを取りにくもさんが降りてきて、盗まれたお団子を子どもたちが追いかけるところが子どものお気に入りのシーンです。絵本の中の子供たちとおだんごを最後に一緒に食べるふりをしています。おだんごを食べられて悲しんでいる子どもたちに対するおばあさんの優しさも感じられました。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子2歳)
とっても美味しそうなおだんごがたくさんありましたね。
今年のお月見は、どんなおだんごにしようかしら……。
選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
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