絵本ナビスタイル トップ  >  絵本・本・よみきかせ   >   絵本ナビニュース2024   >   『森の歌がきこえる』田島征三×ラオスのオブジェ作家の合作絵本発売
絵本ナビニュース2024

『森の歌がきこえる』田島征三×ラオスのオブジェ作家の合作絵本発売

ラオスの森への取材を重ね、生物多様性への想いをこめた田島征三の意欲作

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=254292

偕成社から、絵本『森の歌がきこえる』(田島征三 作・絵/ルートマニー・インシシェンマイ オブジェ)が、2024年7月10日(水)に発売されました。

森の歌がきこえる

森の歌がきこえる

ときおり、どこからか風にのって美しい歌声がきこえてくる森の中の小さな村に、ノイという少年がすんでいた。あるときやってきた見しらぬ男に言われるまま、村人が〈金もうけの木〉を植えはじめてから、森は荒れ、ノイは母さんのための薬草をさがしに、いつもよりずっと遠くまでいかなければならなくなった。ある日ノイは、深い森の奥で、歌をうたいながら織物をおっている女を目にする。そして、その織物のすばらしさに目がくらみ、思わずそれをぬすんでしまった。
ラオスへの現地取材を重ね、田島征三が描く森の再生と愛の物語。ラオスのアーティスト、インシシェンマイのオブジェをコラージュした合作絵本。

作品紹介

『森の歌がきこえる』は、日本を代表する絵本作家で、84歳の現在もなお旺盛な創作活動を続けている田島征三さんの新作絵本です。

 

16年前、アジアの人々との共生を目的に活動している特定非営利法人「地球の木」の働きかけで、乱開発が進むラオスの森の現状を知った田島さんは、そのことをきっかけにこの絵本の制作に取り組みました。開発によるラオスの自然環境の破壊を外からの立場で糾弾するのではなく、もっと普遍的な内容の作品にしなければならないと、この間、現地を4度訪れ取材を重ねました。

 

その際に見聞きした、ラオスの人々が敬っているピーという精霊の存在と、現地に伝わる伝説にインスピレーションを受けて完成させたのが本作です。

ラオスのオブジェ作家との合作絵本

構想を練る過程で転機となったのが、ラオスのオブジェ作家、ルートマニー・インシシェンマイさんとの出会いでした。この絵本は、現地の作家と共に創る必要があると考えていた田島さんは、自然の素材などから創りだされたルートマニーさんの摩訶不思議な魅力をもつオブジェを見て、ようやく理想のパートナーを見つけることができたと思ったそうです。

 

田島さんの絵に、写真撮影したルートマニーさんのオブジェをコラージュし、その上からさらに田島さんが筆を入れるという手法で描かれた画面は、精霊たちが跋扈する森のエネルギーを感じさせ、この絵本の世界にリアリティを生みだしています。

田島征三さんは、本作のあとがきでこのように述べています。

ラオスの森の絵本を創るため、多くの人の協力があって、この15年間に現地を4回訪れました。物語は、ラオスの人たちが敬っているピーという精霊の存在と、森の奥の村で聞いた、美しい機を織る女性の伝説からインスパイアされたものです。生物多様性へのぼくの想いをこめた絵本を、ラオスのアーティストであるルートマニー・インシシェンマイさんとの合作で創ることができたのが、なによりもうれしいのです。

あらすじ

ときおり、どこからか風にのって美しい歌声がきこえてくる森の中の小さな村に、ノイという少年がすんでいた。あるときやってきた見しらぬ男に言われるまま、村人が〈金もうけの木〉を植えはじめてから、森は荒れ、ノイは母さんのための薬草をさがしに、いつもよりずっと遠くまでいかなければならなくなった。ある日ノイは、深い森の奥で、歌をうたいながら織物をおっている女を目にする。そして、その織物のすばらしさに目がくらみ、思わずそれをぬすんでしまった。

ラオスへの現地取材を重ね、田島征三が描く森の再生と愛の物語。ラオスのアーティスト、ルートマニー・インシシェンマイのオブジェをコラージュした合作絵本。

著者プロフィール

左から、ルートマニー・インシシェンマイさんと田島征三さん

作・絵:田島征三

1940年、大阪府生まれ。幼少年期を高知県で過ごす。多摩美術大学卒業。『ちからたろう』でブラチスラバ世界絵本原画展金のりんご賞、『ふきまんぶく』で講談社出版文化賞絵本賞、『とべバッタ』で小学館絵画賞と絵本にっぽん賞、『オオカミのおうさま』で日本絵本賞、『つかまえた』で産経児童出版文化賞美術賞など国内外で受賞多数。
2009年、新潟県十日町市の廃校をまるごと空間絵本にした「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館。2013年より、ハンセン病回復者の国立療養施設がある瀬戸内海の大島で「青空水族館」「森の小径」「Nさんの人生」などのアート作品を制作している。2019年、これまでの業績に対して第42回巖谷小波文芸賞を受賞。主な作品に『しばてん』『やぎのしずか』『はたけうた』『くさむら』『ガオ』『ぼくのこえがきこえますか』『た』などがある。

オブジェ:ルートマニー・インシシェンマイ

1954年、ラオスのサバナケート県生まれ。ドンドーク大学卒業後、情報文化省に入省して舞台劇やサーカスを担当。フランスでのピエロの研修をへて、2000年にオブジェクトシアター「カーボン・ラオ」を設立。2010年、劇制作におけるアーティストに贈られる賞を受賞。2014年、ラオス芸術協会に入会、演劇担当。2015年に情報文化省・人形劇局を退職後、人形やアート作品の制作に専念している。

書籍紹介

『森の歌がきこえる』
作・絵:田島征三

オブジェ:ルートマニー・インシシェンマイ
定価1,760円(税込)
対象:小学校低学年から
判型:26cm×26cm 
ページ数:37ページ
ISBN コード:978-4-03-352190-9
発売日:2024年7月10日

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
この記事の関連キーワード
Don`t copy text!