【今週の今日の一冊】日本の風物詩をおうちで楽しむ。雨あがりの夜にそっと灯る「ほたるの絵本」
6月の季語にもなっている、日本の風物詩「ほたる(蛍)」。
ほたるが見られる時期や地域を調べてみると、5月中旬から6月下旬ごろに「ほたる祭り」や鑑賞会が行われている場所が多いようです。
実際にまだ本物を見たことがないお子さんはもちろん、実物を見たことがある大人でも、暗闇にほのかに灯るほたるの秘密について実は詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
今週は、そんなほたるの生態の秘密が分かる科学絵本や、ほたるの光が幻想的に描かれた美しい物語まで、「ほたるの絵本」を特集します。
雨あがりのしっとりとした夜、お部屋の明かりを少し落として、親子で神秘的な光の世界を覗いてみませんか?
2026年6月22日から6月28日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
6月22日 ぴかぴか ひかるの なんだろう
読者の声より
「ほっほっ、いいところ」と歌いながら、きつねくんとうさぎちゃんが向かった先は…
最後のほたるが飛び交う光景はとてもきれいでした。
まだほたるを見たことがない娘と息子がとても興味津々な様子でお話を聞いていました。
(さくらっこママさん 30代・ママ 女の子5歳、男の子3歳)
6月23日 草のベッドに蛍の光の気持ちいいホテルは大人気!
火曜日は『ほたるホテル』
夏になるとやなぎむらでは、ホタルのぴっかりさんたちと一緒に「ほたるホテル」を開きます。長く伸びたヤナギの枝に包まれた村の中に、草をつないでベッドを作ります。やがて、トンボやテントウムシやチョウなど、たくさんの虫たちが泊まりにやってきました。そして夜になると、ヤナギの枝に無数のホタルの明かりがともるのです。ところが乱暴者のカエルがやってきて……。
読者の声より
まだ本物のホタルをみたことのない息子に、まずはと読んで聞かせてみました。
夏特有の緑の濃さ。
その中の登場人物は馴染み深い虫たち
舞台装置は柳の木の下。
大道具はいろんな身近な草のベッド。
4歳の息子はまず大好きな「猫じゃらし」のベッドでニコリ。
それからいろんな虫さんが集まって賑やかでウフフ。
見たことの無いホタルの景色に、わぁ~~♪
そして草を仮面にみたててホタルたちが光らせた仕掛けで
天敵カエルくんをみごと追い返したところでアハハハハ~。
ウケてました。
起承転結がしっかりあって、物語としても楽しいテンポだし、
夏の季節を五感で感じるようなイラストも良いです。
最後のページの、
柳の大木がホタルでぼわ~っと光っている幻想的な絵が
とっても良かったです。
余韻も残りました。
とってもおすすめです。
(10月さん 30代・ママ 男の子3歳)
6月24日 ホタルの光から考える、自然の壮大な力
水曜日は『ホタルの光をつなぐもの』
私たちが見るホタルの光は、1億年以上にわたりホタルが命をつないできた途方もない時間の流れのなかの一瞬の輝き――「ホタルをはじめ多くの生きものたちは、どうして長い時間、種をつないでくることができたのか?」この深い問いへの答えを、生物学者の福岡伸一さんが、ホタルのすむ小川の環境から、壮大な時間の流れまで、自然の中にあるつながりと力、「動的平衡」を通して、子どもたちに向けてやさしく語りかける作品です。
読者の声より
キラキラと光るきれいな色の表紙にひかれ、手に取りました。
かつてホタルが多く住んで居た小川。時がたった同じ場所は、緑道になりホタルは姿を消していて……。
「人間が壊してしまった自然のつながりを回復するには時間がかかる」のセリフに胸が痛みました。
ただ期待を込めた描かれ方だったので、暗い気持ちにはなりませんでした。
(クッチーナママさん 50代・ママ 女の子20歳、女の子18歳、男の子15歳)
6月25日 どうくつの中で見た「ほうせきのようなひかり」とは?
木曜日は『こうさぎとほしのどうくつ』
かみなりがとどろく森で、こうさぎたちが出会ったどうくつのおほしさまとは……。
『もりのおとぶくろ』『こうさぎと4ほんのマフラー』につづく、こうさぎたちの絵本第3弾です。
読者の声より
出久根育さんの絵本を探している内に、この絵本にたどり着きました。そしたら、なんと見覚えのあるタッチのうさぎ達! そう何年も前に読んだ『もりのおとぶくろ』のうさぎのシリーズでした。
うさぎの兄妹たちが隣の家のうさぎの兄弟と洞窟に行く話で、洞窟の中を先に進むと天井がどんどん低くなり、怖くなって帰ろうと思ったらハプニングが... 持ってきたランタンを落としてしまい、絶体絶命になって転げ落ちたら、そこは...という話です。
たねあかしですが、そこは、星たちのお休みどころだったのです。星たちのお休みどころ? なんて、素敵な発想なんだろうと思いました。でも、それいいかも、夜になると星たちがそこから抜け出して空に昇って行く! ああ、なんてロマンチックなんだろうと思いました...
ところがところがです!! 最後にお母さんうさぎが、子供たちには黙っていましたが、私たち読者に更なるたねあかしをしてしまいます。それはたしかに現実にあり得る話で、これまたロマンチックです。
個人的には、『もりのおとぶくろ』のぶなじいがかすかに登場するところが私のお気に入りです。
(汐見台3丁目さん 40代・ママ)
合わせておすすめ。
6月26日 実は、ホタルの大部分は陸にすんでいる!?
読者の声より
ホタルを見る機会がめっきりと少なくなりました。
それだけに、絵本とはいえここに描かれたホタルにとても癒しを感じました。
と同時に、いきなり現れたクモに、ホタルが生きることの大変さを痛感しました。
ホタルは種類によって飛び方も、棲息する場所も違うことを知りました。
ホタルにやさしい自然の復活を祈ります。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方)
6月27日 ゲンジボタルは、卵も幼虫も蛹も光るの?
読者の声より
ホタル自体、見る機会がほとんどない今日このごろ、ホタルの赤ちゃんを見る機会はもっとありません。子どもも私もホタルの赤ちゃんを見たことがなかったので、とても興味深く絵本を拝見させていただきました。いつか、ホタルが飛び交う様子を見てみたいです。
(さくらっこママさん 40代・ママ 女の子8歳、男の子6歳)
6月28日 ホタルの秘密を見つけたのはひとりの少女でした。
日曜日は『ホタルのうた リンがみつけたエルクモントの光』(2026年4月刊)
北アメリカのグレートスモーキー山脈にある、ホタルの名所エルクモント。
毎年夏になると、深い森のなかでフラッシュのように素早く点滅し、いっせいに暗くなる、不思議な光のショーがくりひろげられます。
この光をうみだすのは「フォティヌス・カロリヌス」とよばれる、シンクロして明滅するホタルたち。
けれど20年前、科学者たちはそんなホタルが本当にいるとは思ってもいませんでした。
ただひとり、幼いころからその光景を見つめてきた少女リンだけが、確かに存在すると強く信じていたのです。
「本当にいるんだから。あとはそれを証明してみせればいいだけ」
独学で学び、観察し、まわりに何度も訴えつづけたリン。
やがてその情熱が、科学者たちの心を動かし、彼女自身をホタル研究の専門家へと導いていきます…
もっと知りたい!ほたるの絵本と物語。
豊かな自然のなかで本物のほたるに出会うのも素敵ですが、おうちにいながらその美しい世界を体験できるのが絵本の嬉しいところ。外のジメジメをひととき忘れて、幻想的で静かな絵本時間を楽しんでみてくださいね。
選書・文:秋山 朋恵(絵本ナビ副編集長)
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