6歳の子と読みたい絵本ベストセレクションよりこの3冊(3)
心に残るお話をみつけよう
絵本を読んできた積み重ねにより、昔話絵本や物語絵本をじっくり理解しながら楽しめるようになっているはずです。深く世界を味わうために、自分で読めるようになっても、まだまだ親が読んであげてくださいね。
「手ぶくろを買いに」
狐の親子の住んでいる森に冬がやってきました。母ぎつねは冷たくなった子ぎつねの手にあう毛糸の手袋を買ってやろうと思います。
でも昔、町へ出かけたときの怖い出来事を思い出して足が進まなくなった母ぎつねは、しかたなく、子ぎつねをひとりで町へ行かすことに。
人間に悟られないように、子ぎつねの片手を人間の子供の手に変え、お店に行ったら必ず人間の手のほうを差し出して、この手にちょうどいい手袋ちょうだいと言うように言い聞かせますが、こんばんは、と戸を開いた帽子屋の光がまばゆくて、きつねは反対の手――きつねの手を出してしまいます。
人間は恐い、と思いながらも子ぎつねを町へ送り出した母ぎつねの気持ち、ドキドキしながら買い物をする子ぎつねの気持ち、おやおやきつねだな、と思いながらもちゃんと対応してあげる帽子屋さんの気持ち、それぞれの心情がよく伝わってきます。
美しい日本語と柔らかなイラストがあいまって、素敵な温かさを感じることができます。
新美南吉の文章は声に出して読んで心地よく、黒井健のイラストは美しく幻想的です。日本の誇る、名作中の名作。
ふと気持ちが寒くなってしまった冬の日に、心を暖めてくれる、本棚に揃えておきたい一冊です。
「たまごのはなし」
見開きいっぱいの、大きさも色も柄も様々な丸い物体。これは一体・・・宝石の原石?
いえいえ、これは全部生き物の『たまご』なのです。赤や緑、黄色や柄模様。作者が言うところの「おしゃれ」さん達です。
そして、更に柔らかくてぷよぷよしたタマゴ、とんがった形のタマゴ、ざらざらやつるつるのたまご、ふくろのようなタマゴ・・・。
このたまごの持ち主はだれ?どんな所に産んでいるの?どんな生命が宿っているのでしょう。
これは「たまごの不思議」の話がいっぱいつまっている絵本なのだけれど、堅苦しい雰囲気は一つもありません。シンプルで少ない言葉、美しく上品な絵。眺めているだけでも神秘が伝わってきます。絵本を読んだ後、更に詳しく調べていくのか、眺める絵本として時々思い出した時にそっと開いてみるのか・・・この絵本の扱い方は人それぞれ、自由です。
日々、自分のうちの裏庭で葉っぱの裏をのぞき、木の枝を観察し、堆肥をひっくり返しては卵がないかと探している作者の好奇心が凝縮された絵本ですね。
「あした、がっこうへいくんだよ」
「おやすみ、ウィリー。あした、きみがっこうへいくんだよ」。はじめて学校へいく前の晩、希望と不安にゆれる男の子は、その気もちをぬいぐるみのクマにかたりかけます。自分をはげまし元気づけようとする少年の心を、あたたかいタッチで伝える絵本。
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