小学4年生の子に手渡したい児童書ベストセレクションよりこの3冊をご紹介(1)
小学4年生におすすめしたい作品をセレクトした絵本ナビのベストセレクションより、まずはここから始めたい、ステップになる3冊をご紹介!
簡単でわかりやすいストーリーから、名作や推理モノなど広がるお話も読み込めるようになるのは小学校4年生くらいから。
この頃に心に残る作品と出会うと読書量が増えていくきっかけになりますよ。
名作から推理ものまで!
親の世代から読み継がれる名作から、現代ならではのライトな読みものまで、それぞれ楽しい世界が
子ども達を待っています。推理ものの楽しさに引き込まれる子も多いでしょう。
魔法が使えて、ほうきに乗って空を飛べる…。女の子なら一度は憧れたことがありますよね。
でも魔女ってなんだか遠い存在?いえいえ、とっても親しみやすくてかわいい魔女がここにいます。
その名はキキ。キキは魔女のお母さんと、人間のお父さんの間に生まれた女の子。
“13歳になったら、魔女としてひとり立ちするために、家を離れて知らない町で1年間暮らす”というきまりに従って、キキは満月の夜、ほうきに乗って相棒の黒猫ジジと一緒に新しい町へと旅立ちます。辿り着いたのは、きれいな海に囲まれたコリコの町。想像していたよりも大きな町ではあったけれど、ひと目で気に入ったキキはこの町で修行することにします。幸運にもグーチョキパン屋のおソノさんと出会い、下宿させてもらいながら、持っているたったひとつの魔法“ほうきで空を飛ぶこと”を生かして、お届けもの屋さんをはじめるのです。
ここでは魔法はたったひとつということが大切なキーワード。ひとつだからこそ、自信をなくした時の落ち込みは相当ですが、ひとつだからこそ大切で、それを生かせたときの喜びが大きく伝わってくるのです。
お話のお楽しみは、なんといってもキキが運ぶもののさまざまなエピソード!中でも、わんぱく坊主のお誕生日プレゼントに黒猫のぬいぐるみを運ぶエピソードはユーモアたっぷり。運ぶ途中で大事な黒猫のぬいぐるみを落としてしまったキキはいったいどうしたのでしょう?知らない町での魔女修行はうまくいくことばかりではないけれど、つまずきながらも前に進んでいくキキからはたくさんの勇気をもらえます。
スタジオジブリのアニメやミュージカル、さらに2014年春には実写映画にもなりました。魔女のキキは子どもから大人まで日本で一番有名な魔女かもしれませんね。「魔女の宅急便」シリーズは全部で6巻。自立や、進む道への悩み、自身のこと、恋愛、結婚など、さまざまな事に悩んだり、傷つきながらも、何度も立ち上がり成長していくキキの姿は、読む人に大きな共感をもって愛されています。
キキと同年齢の子どもたちだけでなく、大人になってから、また子育て中の親御さんなど、読む時期によって共感する部分や気づきがさまざまに変わっていくのも大きな魅力です。まだ小さいお子さんへは親御さんから少しずつ読んであげるのも楽しいですね。親から子へ、またその子どもへ、と世代を超えて丁寧に引き継いでいきたいお話です。
ゆかいで、リズミカルなお話が14編集められた、むかしばなし集です。
1つめ『七人さきのおやじさま』はノルウェーのお話。旅人が一晩泊めてもらおうと、立派な百姓家にいたおじいさんに話しかけますと「わしは、この家のおやじでない」といいます。教えられたとおり台所へ行って、そこにいたおじいさんに話しかけますと、やっぱり「わしは、この家のおやじでない」。旅人は次から次へと、教えられる場所へ行き、本当のおやじさまに宿の許しを得ようとします・・・。
2つめはロシアのお話『小さなおうち』。小さい動物から順に「おうち」に入っていく、有名な民話『てぶくろ』と同じ筋書きかと思いきや、思わぬ結末にびっくり。
3つめはスウェーデンのお話『くぎスープ』。ひとりのやどなし(仕事も、寝るところもない人のこと)が、おばあさんに一夜の宿をたのみます。けちなおばあさんは、陽気なやどなしが、なべをかりてつくりはじめたスープのなかみに興味しんしん。「くぎ一本でスープができるって?」さて、どんなスープができたかというと?
こんなふうにヨーロッパ北方をはじめ、世界各国から集められた14編が本書には収められています。
グルグル話(ねこがねずみをおいかけ、ねずみが縄をかじり、縄が肉屋さんをしばり・・・と次々つながってグルグルと動いていくお話)が多いこと、そして、しばしばナンセンスなのが、むかしばなしのおもしろさです。
これらのお話を選び、訳したのは、瀬田貞二さん。『三びきのやぎのがらがらどん』『おだんごぱん』をはじめ、長編は『ナルニア国ものがたり』『指輪物語』など、すばらしい翻訳作品を数多く残している人物です。
本書は1971年に出版され、一度は絶版になったものの、2000年にのら書店から復刊されました。瀬田貞二さんの文章は、品がありつつも心が踊りだしそうな名調子が秘められ、太田大八さんの愛らしいカラー挿絵もしっかり収められ、贅沢そのもの!
本文はほぼひらがな、漢字にはルビがふってありますから、小学生の一人読みに最適です。また、耳から聞いて想像すると、さらにわくわく感がかきたてられるので、低年齢の子どもたちに毎日1話ずつ読んであげるのもおすすめ。心のなかでじっくり想像しながら、読んだり聞いたりできるようになれば、たいていのお話は楽しめるようになるのではないでしょうか。
時を超えて私たちのもとに帰ってきた『世界のむかしばなし』は、味わえば味わうほど心の栄養になる、そんな素敵なパワーがあります!
<手を伸ばせば、珠玉の絵本がすぐに読める環境を>
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