『100万回生きたねこ』 いっしょにいたいねー愛し愛される幸せ
この連載記事は、絵本ナビから生まれた絵本ガイドブック『幸せの絵本ー大人も子どももハッピーにしてくれる 絵本100選』の内容を期間限定でご紹介していく企画です。
読むと幸せな気持ちになれる絵本を、絵本ナビに寄せられたみんなのレビューでご紹介しています。
ベストセラー絵本ガイドブックをまるごとお見せする太っ腹企画をお楽しみください。
愛し愛される幸せ
夫婦、恋人、親子。
愛すること、愛されることって、なんて素敵なことでしょう。
いつもは言えない「すき」という言葉が、すっと出てくる絵本のご紹介。伝えるのが苦手なら、贈ってみてくださいね。
100万回も死んで、100万回も生きたねこがいました。
王様、船乗り、手品使い、どろぼう、おばあさん、女の子・・・100万人の人がそのねこをかわいがり、100万人の人がそのねこが死んだときに泣きました。
あるときねこは誰のねこでもない、のらねこになりました。
自分が大好きなねこは、めすねこたちにちやほやされて有頂天になりますが、一匹の白く美しいねこに魅せられます。やがて子どもが生まれ、自分よりも大切な家族を持つことに。そして・・・。
<みんなの声から>
朝が来て、夜が来て
(くにほろさん 30代・パパ・栃木県足利市 男4歳、男3歳、女1歳)
今日のおやすみ前の1冊として、この本を3歳児が選んでもってきました。読み始めると、4歳児もよって来て一緒に聞き始めました。
この本に出てくるネコはまったく自分自身のようで、読み聞かせながら感情移入してしまいます。
自分のことが大好きなこと。しろねこに対して素直になれた瞬間のこと。そして自分よりも大切なものに囲まれるしあわせ。このお話は昔から知っていましたが、今の自分の年齢なってやっと内容を味わえるようになった気がします。
そしていつも朝が来て、夜が来ての繰り返しのあたりから、声が詰まって読めなくなってしまう・・。
今日は読み終わったあと、4歳児が「パパ死なないで」と泣き始めてしまいました。
まだ意味もわからないのだろうけれど、その涙がまたうれしくて。
「だいじょうぶ、まだ死なないよ。」
真理へのワープ
(殿様ちょんまげさん 30代・ママ・東京都稲城市 男9歳、男5歳)
100万回生まれかわったことを自慢に思っていたねこが、白いめすネコと出会い、初めて愛することを知ります。愛することを知ったネコは、もう二度と生まれ変わることはありませんでした。
ミニマムでリズミカルな文と、直感力は、詩人の作者ならではの秀逸さです。
真理へガツンとワープしてしまったような、感激を味わうことの出来る本です。
子どもの心にまく種として、ぜひ読んであげてほしい。
今すぐには芽がでくても、10年後、20年後に突然、「ああ、そうだったのか」と、気づく日が来るはずです。
そのときに、この本を子どもに選んだわたしの気持にも、気づいてくれるといいなと思います。
心が洗われる。
(なっつんさん 20代・ママ・高知県高知市 女1歳)
読んでいくたび、切ない気持ちになっていき、ラストが近づくと頭の中や、気持ちが真っ白になります。
そして、読み終わると、なんだか全てが幸せにおもえてきます。
<作者紹介>
佐野 洋子(さの ようこ)
1938年中国 北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒。「おじさんのかさ」(講談社刊)でサンケイ児童出版文化賞推薦賞を、「わたしのぼうし」(ポプラ社刊)で講談社出版文化賞部門賞を受賞。「だってだってのおばあさん」(フレーベル館刊)などの作品がある。
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※校正前の原稿を元に掲載していますので、実際の本の内容と異なる部分があります。
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