【news】―ぼくは、ただ、本物の女の子になりたい。―翻訳フィクション「ぼくがスカートをはく日」発売
もっと自分らしく、自由に生きたい。悩める子どもたちの救いになる1冊
最近では、テレビで取り上げられることも多く、自分自身の性に悩める人たちに対する理解も昔よりは深まっているように思える反面、現実を認められない人たちによって常に過剰な論争が巻き起こっているようにも思えます。
もっと自然に、ちょっとだけ変わったある普通の男の子の物語としてこの本を読んだら、きっとそんな偏見も変わるんじゃないかと思うのです。
そして少しでも自分自身のことと重ね共感できる子がいたら、きっと心が軽くなるはず。
8月3日に発売された翻訳児童書「ぼくがスカートをはく日」は、そんな読み物です。
“ほんものの女の子になりたい。もっと自由に、自分らしく生きたい。”
という気持ちを心に秘めて日々を過ごす12歳の主人公と、取り巻く人々の物語です。
巻末には、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表・松中権さんの、わかりやすく優しい解説文も収録されています。
この本が、悩んでいる子どもたちの、少しでも救いとなったなら。
悩んでいるだれかや、友達の味方になりたいと思う、きっかけになったら。
そんな願いもこめられている1冊です。
今度、学校で演劇のオーディションが開催される。ぼくは、女神の役をやりたい。「男子が女子の役をやるんだって!」と言われるだろう。けれど、ぼくは自由に自分らしく生きたい。本物の女の子になりたい。--12歳のグレイソンは、一歩、進みはじめる
特別視しないで、一人の個性として大人が向き合えることができるなら、まわりの子どもたちの態度も変わっていくような気がします。子どもは大人の偏見や差別を見逃さず、それを正しいことだと思って真似することもあるでしょう。
小学校高学年から中学生向けの児童書ですが、大人が読んで理解を深めるきかっけにもなるといいなと思います。
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