【ランキング】8月の児童書売上ランキングBEST10は?
絵本ナビではどんな児童書が売れている? ロングセラーの中でも特に人気なのはどんな作品? なかなか見えづらい児童書の売れ傾向ですが、少しでも児童書の旬をお伝えできるよう、1ケ月分のランキングを毎月発表していきます。
さて2018年8月は、どんな児童書が人気だったのでしょう?
2018年8月の児童書売上ランキングBEST10【2018/8/1~8/31 】
小学校中学年の課題図書に選ばれたこちらの作品が第1位に!!
「私の祖先はどんな人なのか?」
みずからのルーツを探り、家族の出自を過去へ、過去へと調べていくマイケルは、ロビー・マクロードという名の祖先が遺した遺言書にたどりつく。
「今ある私のすべて、人生のすべては、最後のオオカミのおかげである」
そこには、おどろくべき悲惨な歴史の記述が残されていた。
両親を知らず、飢えと暴力に怯え、やがては愛を知り、しかしそれも戦争に奪われて……
貧困と戦争に翻弄され、イギリス軍から追われる身となったロビー少年が出会った、一匹の幼いオオカミ。
「その日から、食べ物はいつも二人分、生きていくわけも、二人分になった」
イギリス軍に追われる少年と、人間から忌み嫌われるオオカミ。
敵だらけの世界で隠れるように暮らすふたりに、やがて冬までもが迫り来る……
貧しさから盗みをはたらき、ときには腐った食べ物さえ口にして飢えをしのいだ、幼い日。
大自然のなかで共に狩りをし、いっときの自由を謳歌した夏。
きつく、賃金の安い仕事にありついて、密告に怯えながらも懸命に働いた秋。
自分が当事者ではなくとも、自分の祖先をたどっていけば、そこにはロビー少年とオオカミのように、大きく歴史の動いた瞬間を懸命に生きていた誰かがいたのかもしれない。
この作品を読んで、そんなふうに思いを巡らせました。
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ウソをつくにも想像力がいる!?読書感想文向けにもおすすめしている作品です
しゅくだいをわすれたゆうすけ。しどろもどろに口からでまかせのウソでいいわけをしていると、えりこ先生が「だめだなあ、ウソをつくならもっと上手につかなくちゃ」「え?」「すぐばれるようなのはだめよ。それから、聞いた相手が楽しくなるようなのじゃなくちゃ」「楽しくなる?」「そう。聞いた人がウソとわかっても、はははってわらっちゃうようなのじゃなきゃ」「じゃあ、上手にウソがつけたら、しゅくだいやってなくてもしかられないってこと?」「そうねえ。だって、だまされちゃったらしかたないし」といって、えりこ先生はにやっとわらった。…次の日から子どもたちはしゅくだいができなかったわけを考えてきて発表することに…。
もし、望んだものが何でも出てくる自動販売機に出会ったらどうする?
読売童話コンテスト優秀賞受賞!
魔法のような自動販売機に出会った少年の成長ストーリー
こうへいが見つけた変わった自動販売機。ボタンを押すと、そのとき必要なものが何でも出てくる。しだいに販売機に頼っていくこうへいを心配したお母さんが、ボタンを押したことで、突然販売機が姿を消してしまった!
第4位 『きみ、なにがすき?』
第5位 『願いがかなうふしぎな日記』
とくに夏に人気のある作品です。毎年、高学年の読書感想文におすすめしています
「望みはこれに書いておくといいよ。きっとかなうから」亡くなったおばあちゃんからもらった日記に、願いごとを書いた光平。もう一度おばあちゃんに会いたい、のぞみ号にまた乗りたい、お父さんとお母さんが仲直りしてほしい……。日記に書くと、ふしぎなことにその願いごとがかなっていく。
小学校三年生のときに水泳教室でおぼれてから、「オボレンジャー」というあだ名がついた光平は、今年こそは泳げるようになりたいと願う。そこで日記に書き、自分なりに練習をして夏休みの水泳教室に挑んだ。ところが、練習の成果はなく1メートルも泳げなかった。
そんなある日、公民館で家族と離れて暮らしているというおじさんに出会った。光平はおじさんの「ふるさとに帰る」という願いも日記に書いてあげることにした。
そして、光平にはどうしてもかなえたいある一つの願いがあった……。
日記を通じて大切なこと学び、成長していく少年の姿を描いた夏の物語。
第6位 『はれときどきぶた』
第7位『しっぱいにかんぱい!』
人に言えない失敗は、だれにでもあります。達也のおねえちゃんは、小学校のリレーで、失敗をしてしまいます。
朝ごはんも食べられないくらいおちこむおねえちゃん。そんなとき、おじいちゃんから電話がかかってきて…。
第8位 『おしりたんてい みはらしそうのかいじけん』
ベスト10の中で唯一の新刊です。「おしりたんてい」シリーズ、人気沸騰中!
あなたは、おばけをしんじますか?
こうえんを見下ろすなぞの空き家に、
おばけが出ると聞いたおしりたんてい。
それも、大きな目だまをしたおばけが出るという。
依頼人ともに、空き家に行くが、
中では奇妙なことが次々起こり…。
はたして、おばけは本当にいるんでしょうか?
迷路や、絵探しなど、
おしりたんていといっしょに謎を解きながら、
真実にせまる、本格的推理読み物シリーズです。
今回も、「みはらしそうの かいじけん」
「もちぬしふめいの とうひん」の2話収録。
何度読んでも発見がある
推理小説の入り口にも最適な
知的好奇心をくすぐる1冊です。
「おしりたんてい」シリーズの読み物も、あっという間に現在7冊に!
第9位 『かあちゃん取扱説明書』
ぼくんちで、一番いばっているのはかあちゃんです。今朝も朝からガミガミうるさくって、ぼくはハラがたちました。かあちゃんにいいたいのは、何日も同じごはんをつくらないでほしいです。さいごに、かあちゃんはすぐ「早く」っていうけれど、ぼくが「早く」っていうとおこるのは、やめてほしいと思います。
……ぼくの作文を読んだ父ちゃんは大笑いして「かあちゃんはほめるときげんがよくなるんだ。とにかくほめること。パソコンもビデオも扱い方をまちがえると動かないだろ、それと同じさ」
扱い方! そうか、扱い方さえまちがえなければ、かあちゃんなんてちょちょいのちょいだ!
哲哉はこうして、かあちゃん取扱説明書を書きはじめたのだが…。
第10位 『びりっかすの神さま』
第11位~第20位はこちらの作品がランクイン!
いかがでしたか?
8月の児童書ベスト10、ベスト20は、通常の月ならほとんどがよく見るロングセラー作品なのが入れ替わり、読書感想文向けに選ばれて買われた方が多かったのか、しっかりした読み物がたくさんランクインし、嬉しい悲鳴でした。
9月、10月と読書の秋に向けて、もっともっと児童書が元気に読まれるようになりますように。
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