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月別児童書ランキングBEST10

【ランキング】2019年7月の児童書売上ランキングBEST10は?

 

今、絵本ナビで売れている児童書は? 話題になっているのはどんな本? なかなか見えづらい児童書の売れ傾向ですが、少しでも児童書の旬をお伝えできるよう、1ケ月分のランキングを毎月発表していきます。

さて2019年7月は、どんな児童書が人気だったのでしょう? 7月は課題図書や読書感想文に人気の本など目新しい作品がぞくぞくとランクインしたようですよ。

2019年7月の児童書売上ランキングBEST10【2019/7/1~7/31】

物語をつむぐ楽しさとむずかしさを描いた、読書感想文にもおすすめの一冊! タイトルから惹かれてしまいますね。

先生、しゅくだいわすれました

ある朝、宿題を忘れてしまったゆうすけくん。
このままだと、先生に「追加の宿題」をさせられる!
とっさに、おなかが痛くて宿題ができなかったとウソをつきますが、話すうちにどんどんボロが出て、結局バレてしまいました。

「ウソつくなら、すぐばれるようなのはだめだよ。もっと、ばれないようなので、それから、聞いた相手が楽しくなるようなのじゃなくちゃ」

そう言ってニヤリと笑う、えりこ先生。
それなら、よーし、見てろよ!

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1年のうちでも読書感想文の時期はとくに話題に。本って面白い!を体験できるお話です。

かあちゃん取扱説明書

ぼくんちで、一番いばっているのはかあちゃんです。今朝も朝からガミガミうるさくって、ぼくはハラがたちました。かあちゃんにいいたいのは、何日も同じごはんをつくらないでほしいです。さいごに、かあちゃんはすぐ「早く」っていうけれど、ぼくが「早く」っていうとおこるのは、やめてほしいと思います。
……ぼくの作文を読んだ父ちゃんは大笑いして「かあちゃんはほめるときげんがよくなるんだ。とにかくほめること。パソコンもビデオも扱い方をまちがえると動かないだろ、それと同じさ」
扱い方! そうか、扱い方さえまちがえなければ、かあちゃんなんてちょちょいのちょいだ!
哲哉はこうして、かあちゃん取扱説明書を書きはじめたのだが…。

課題図書高学年の部からランクインです!

かみさまにあいたい

大好きだったおばあちゃんに、うそをついたまま永遠の別れを迎えてしまった雄一。
ひょんなことから、同級生の竜也といっしょに、「神さま」との交信を試みるが……。

心の傷を抱えた少年たちのひみつの友情と成長の物語。

第4位 『びりっかすの神さま』

勝ち負けよりも大切なことって何だろう? こちらも読書感想文におすすめの一冊

びりっかすの神さま

お話の舞台になるのは、成績順で座席が決まるというある4年生のクラス。競争主義の学校、頑張ることの意味、クラスで1番になることよりも大切なことって?クラスの子と助け合うことの喜び、さらにハンディキャップの問題まで、子どもたちに身近で大切なテーマがたくさん盛り込まれています。読んでほっとする子も多いかもしれません。

第5位 『魔女ののろいアメ』

課題図書低学年の部からランクイン! 家族をちがう角度から見つめるきっかけになる一冊

魔女ののろいアメ

家族のことを、好きかと聞かれたら?
この物語の主人公「サキ」は、今はとても「好き」だなんていえる気分じゃないようで……

「おねえちゃんなんか、だいきらい」

サキは、お友だちと遊びにいってしまったおねえちゃんの代わりに、借りた本を返すため図書館に向かっていました。
重たい本がたくさん入ったカバンのせいで、肩はズキズキ、心はイライラ……
「おねえちゃんの、ばか、ばか、ばか!」
おねえちゃんの悪口をいいながら道を歩いていると——

「おじょうちゃん、アメ、いらないかい?」

サキに話しかけてきたのは、なんと魔女の飴屋!

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第6位は、同数で3タイトルが並びました。

第6位 『はれときどきぶた』

はれときどきぶた

とにかく面白く、笑えるお話です。自分の日記をお母さんに読まれていることを知り、「あしたの日記」としてウソの日記を書きはじめた主人公の則安。けれども日記に書いたウソが本当に起こりはじめたから、さあ大変! 本が苦手な子でも無理なく読め、笑える1冊でありながらも、大人になってからも楽しいエピソードが心に残り続ける名作です。
 

第6位 『エルマーのぼうけん』

エルマーのぼうけん

動物島に捕えられているりゅうの子を助けるため、エルマーは冒険の旅にでかけます……。広がる空想、ユーモア、リアリティー。幼年童話の最高峰の一つとして読みつがれています。

9歳の男の子エルマーは、親しくなった野良ネコから、“どうぶつ島”で野蛮な動物たちのとりこになっている、かわいそうなりゅうの子どもの話を聞いて、助けにいくことにしました。家を抜け出して船に忍び込み、“どうぶつ島”についたエルマーは、トラやサイやライオンなど獰猛な動物たちにつかまりそうになりますが、そのたびに機転を利かせて危機を切り抜け、ついにりゅうの子を助け出しました。

第6位 『しっぱいにかんぱい』

しっぱいにかんぱい!

人に言えない失敗は、だれにでもあります。達也のおねえちゃんは、小学校のリレーで、失敗をしてしまいます。
朝ごはんも食べられないくらいおちこむおねえちゃん。そんなとき、おじいちゃんから電話がかかってきて…。

つづく第9位も、同数で5タイトルありました。7月、8月は夏の読書が盛り上がっている時期ということで、全部ご紹介します。

第9位 『願いがかなうふしぎな日記』

願いがかなうふしぎな日記

「望みはこれに書いておくといいよ。きっとかなうから」亡くなったおばあちゃんからもらった日記に、願いごとを書いた光平。もう一度おばあちゃんに会いたい、のぞみ号にまた乗りたい、お父さんとお母さんが仲直りしてほしい……。日記に書くと、ふしぎなことにその願いごとがかなっていく。

小学校三年生のときに水泳教室でおぼれてから、「オボレンジャー」というあだ名がついた光平は、今年こそは泳げるようになりたいと願う。そこで日記に書き、自分なりに練習をして夏休みの水泳教室に挑んだ。ところが、練習の成果はなく1メートルも泳げなかった。

そんなある日、公民館で家族と離れて暮らしているというおじさんに出会った。光平はおじさんの「ふるさとに帰る」という願いも日記に書いてあげることにした。

そして、光平にはどうしてもかなえたいある一つの願いがあった……。

日記を通じて大切なこと学び、成長していく少年の姿を描いた夏の物語。

第9位 『ぼくとニケ』

課題図書高学年の部

ぼくとニケ

ある日、子猫がやってきた――。5年生で突然登校拒否になった幼なじみの仁菜が、薄汚れた子猫を拾い、ぼくの家へ連れてきました。自分の家で飼えない仁菜にかわって、ぼくと家族が世話をすることになったのだけれど……。子猫のニケに関わる中で数々のことを学んでいく、ぼくの様子がていねいに紡がれます。15歳で講談社児童文学新人賞佳作を受賞し鮮烈デビューした獣医師が描く、大切なお話です。

第9位 『サイド・トラック』

課題図書中学校の部

サイド・トラック

ジョセフは中学1年生。ADD(注意欠陥障害)があり、集中しなくてはいけないときに気が散ってしまう。運動が大キライなのに、陸上クラブでクロスカントリー走に挑戦するハメに……そのなかで、仲間たちとふれあいながら「あきらめない心」を学んでいくジョセフ。ユーモアいっぱいのさわやかな物語。

第9位 『まほうのじどうはんばいき』

まほうのじどうはんばいき

読売童話コンテスト優秀賞受賞!
魔法のような自動販売機に出会った少年の成長ストーリー

こうへいが見つけた変わった自動販売機。ボタンを押すと、そのとき必要なものが何でも出てくる。しだいに販売機に頼っていくこうへいを心配したお母さんが、ボタンを押したことで、突然販売機が姿を消してしまった!

第9位 『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』

ぼくはアフリカにすむキリンといいます

手紙を出したり受け取ったりする楽しさや、新しい誰かとの出会いの喜びが伝わるお話です。キリンがペンギンのことを想像して真似する姿はユーモアたっぷり。地平線のこちらから向こうまでなが―い距離を行き来する手紙のことを想像したり、手紙をやりとりするそれぞれの気持ちを想像しながらゆったりとした気持ちで楽しんで下さい。

いかがでしたか?
7月と8月は、1年のうちでも児童書が盛り上がりを見せており、ランキングの集計を出すのもワクワクしてしまいました。その中でもベスト10入りした作品はどれもこれも素晴らしい作品ばかり。そして新刊もまた気になる作品が目白押しです。最後に7月の児童書新刊のおすすめをご紹介します。こちらもぜひチェックしてみて下さいね。

秋山朋恵(絵本ナビ 児童書担当)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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