【お知らせ】磯崎編集長「saitaPULS」連載コラム#大人だからこそ楽しむ絵本 第2回公開中!
さまざまな方面からその選択肢の幅を広げてくれる「saitaPULS」(サイタプラス)。さらに大人の女性の「これからの人生」についてなど、さらにコンセプトの幅を広げていき、とても興味深い内容となっています。
その中で、絵本ナビ編集長磯崎のコラム連載がスタート! 日常の何気ない出来事の中で感じることや考えていることをつぶやきながら、「大人だからこそ楽しむ絵本」を提案していきたいと思っています。ぜひのぞいてみてくださいね。
そして本日4月30日に連載第2回が公開されました。もうすぐ「母の日」も近いということで、色々考えてみたのは……
コラム連載第2回「そんなのがまんできない。」で紹介した絵本は…?
見てくださいよ、このがまくんとかえるくんの幸せそうな表情を…『ふたりはともだち』
仲良しのかえる、がまくんとかえるくん。ふたりの間で繰り広げられるのは、濃くて、可笑しくて、ちょっぴり切ない……様々な愛すべきエピソード。アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」シリーズは幼年童話の傑作として、子どもから大人まで、たくさんの人たちに40年以上も愛され続けています。
そのシリーズ第1作目が『ふたりはともだち』、5つのお話が収録されています。
春が来たからと大急ぎでがまくんの家に走っていき、「おきなよ!」と大きな声で呼びたてるかえるくん。お日さまがきらきらして、雪も溶け、新しい一年がはじまったかと思うと、いてもたってもいられないのです。ところが、がまくんは布団の中。もう少し寝ていたいのです。11月から眠っているがまくんは「5月半ば頃にまた起こしてくれたまえよ。」なんて言うのです。そこで、かえるくんは……?
がまくんを外に連れ出して遊ぶためなら頭の回転だって早くなるかえるくんと、カレンダーに合わせて簡単に5月だと思い込んでしまうがまくん。最初のお話「はるがきた」で、幼さと可笑しさがたっぷり詰まったふたりのキャラクターを存分に味わうことができます。
続く「おはなし」と「なくしたボタン」では、それぞれのやり方でお互いを思いやっている様子(大いに巻き込みながらね)を、「すいえい」ではちょっぴりブラックな面をのぞかせつつ、思いっきり笑えるエピソードを披露してくれます。
すっかりふたりの世界観に夢中になった頃、登場するのが最後の「おてがみ」です。
悲しそうな顔で玄関にすわっているがまくん。なんでも「もらったことのないお手紙を待つ時間」なんだと言うのです。それを聞いたかえるくんは、がまくんに内緒でお手紙を書くことにします。ところが、配達を頼んだのがかたつむりくんだったので……。
国語の教科書に採用されたことで、今では多くの子どもたちに知られているのがこのお話。いずれ届くことも、その内容までもわかっているお手紙をじっと待つがまくんとかえるくん。その幸せそうな様子に、「手紙」の持つ力を感じずにはいられませんよね。
シリーズ4冊。がまくんとかえるくんのキャラクターを知れば知るほど、どのお話も読み返したくなる珠玉のエピソードばかり。日本では三木卓さんの翻訳で楽しむことができます。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
今後も様々な絵本を紹介していきます。ぜひ読んでみてくださいね!
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