【news】「こどもらしさ」は、こどもが作ったわけじゃない |東京都庭園美術館
子ども服の歴史を紐解く「子どもらしさ」とは・・・?
2016年7月16日から展覧会「こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し」が東京都庭園美術館で開催されています。本展では、西洋の18世紀から20世紀初頭にかけての貴重な例や明治以降の日本の洋装こども服が展示され、絵画、ファッションプレート、絵本、写真など160点余りのこどもの装いの歴史をたどることにより、大人が、その当時の社会がもとめた「子どもらしさ」を考えます。
優雅で、繊細な当時のかわいらしい子ども服は必見です。
展覧会タイトル:こどもとファッション 小さい人たちへの眼差し
会期:東京都庭園美術館(本館・新館)
休館日:第2・第4水曜日
開館時間:10:00-18:00(入館は閉館の30分前まで。)
観覧料:一般:1100(880)円
大学生(専修・各種専門学校含む):880(700)円
中・高校生・65歳以上:550(440)円
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。
※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料。
※教育活動として教師が引率する都内の小中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)。
※第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。
※前売り券e+(イープラス)にてオンライン販売いたします。http://eplus.jp
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網
年間協賛:戸田建設株式会社
展覧会のみどころ
個人コレクションからの選りすぐりを含む、日本初公開の貴重な子どもの服コレクション
通常、こども服は着用されると消耗が激しいため良い状態で保管されていることが少ないそうですが、本展覧会では、ヨーロッパで30年以上かけて収集された個人のコレクションから選りすぐりのこども服約30点が展示されます。
(左)女児用ワンピース・ドレス 1865年頃 フランス製 藤田真理子氏蔵
(中)女児用ワンピース・ドレス、ケープ 1855-1865年頃 東京家政大学服装史研究室
(右)女児用ワンピース・ドレス 1810年頃 英国製 安藤禧枝氏蔵
魅惑のイラストレーション
また、こども服そのものの展示に加え、子どもの姿が描かれた絵画やファッションプレート、絵本なども展示されます。19世紀後半の子ども達のファッションに絶大な影響を与えたといわれるケイト・グリーナウェイや、さまざまなポーズや服装のこども達をユーモラスに描いたルイ=モーリス・ブテ・ドモンヴェルのイラストレーションはとても可愛らしいものばかりで見とれてしまいます。日本の大正期から昭和初期の子ども向け雑誌『子供之友』『コドモノクニ』から、モダンな子どもの姿を描いた村山知義さんや武井武雄さんの作品も展示されています。
知らなかった!ファッションの歴史
「西洋では1920年代まで男の子もドレスを着る習慣があった」「西洋では18世紀まで赤ちゃんを包帯のような布でぐるぐる巻きにしていた」など、現在の常識から見ると不思議な事実もたくさんあるみたいです。水色は男の子でピンクは女の子といった共通認識が形成されたのは、20世紀入ってからのことだそうです。現在ではその性別に対する色もボーダーレス化していますが、これまでの歴史を知ることでいろいろなことが見えてきますね!
女装していたわけではなく、男児も女児もドレスを着ており、
ズボンを履くようになることが、男児の重要な通過儀礼として残っていた。
すでに島根県、兵庫県と国内美術館を2館巡回したこの展覧会が見れるのは東京庭園美術館だけ。ファッションの歴史や子ども服に興味のある方は8月31日まで開催されていますので、是非ご覧くださいね!
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