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“耳で絵本を読む”ように楽しむポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」

ポッドキャスト番組【五味太郎 絵本の時間】#3『たべたの だあれ』『かくしたの だあれ』『がいこつさん』/答えは出さなくていい

日本を代表する絵本作家の一人、五味太郎さん。1973 年に『みち』(福音館書店)でデビューしてから 50 年以上、これまで350 冊以上の絵本を手がけ、そのうち 100 点以上の作品が世界 30 カ国以上で翻訳出版されています。
いまも新しい作品を生み出し続ける五味太郎さんが、その創作の背景や絵本への思いに加え、普段の考えから本音の話まで本人の語りで届けるポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」がスタートしました。(放送は全9回を予定)

 

本記事では、12月26日(金)の第三回目配信で取り上げた絵本を紹介します。

番組内で紹介された絵本『たべたの だあれ』『かくしたの だあれ』『がいこつさん』

今回配信で取り上げたのは、絵本『たべたの だあれ』と『かくしたの だあれ』、『がいこつさん』(すべて文化出版局)の3冊。

 

3冊とも初期の作品ですが、当時は編集者から導かれつつ、学びながら制作をしていたという五味太郎さん。『たべたの だあれ』と『かくしたの だあれ』が誕生したきっかけは、編集者からの「この判型で作らない?」といったお誘いだったそう。16.5×17.9cmの小さな判型の本を初めて見た五味さんは、「あ、いける」と思い、『たべたの だあれ』は一週間で書き上げたのだとか!
「物体力を使わないと魅力が出ない」と言う五味さんの”物のどこに魅力を感じるか”という視点は新鮮で、これから五味さんのあらゆる作品を手に取るときにはすぐに絵本を開くのではなく、まずは物としての見た目や重さ等をじっくりと観察して味わってみたくなりました。

 

『がいこつさん』は「白い主人公が描きたかった」という思いから制作した作品だそうですが、実はその描きたかった”白”の色は塗っていないのだそうです。「紙を扱う仕事をしていて、塗っていない白がどうしても魅力なんだよね」という言葉にも、目を洗われる思いになりました。
それに続く”がいこつに込めた人生の魅力”の話もとても興味深く、すぐに読み返して、今読んだら自分はどんな感想を持つか確認したくなりました。

 

ほかにも、「(絵本作りは)全部中間報告だと思っている」といった話も。興味津々の話題が五味さんと聞き手・堀井美香さんとの軽快な会話でどんどん繰り広げられます。
五味さんの頭の中を覗かせてもらっているような約30分を、どうぞじっくりお楽しみください。

『たべたの だあれ』

たべたの だあれ

ぞうさんが2頭いるよ。
「さくらんぼ たべたの だあれ」
…あ!あんなところにさくらんぼ。

次に登場するのは、ライオンが3匹。
「いちご たべたの だあれ」
あらあら、こんなにお茶目なところにいちご見つけた!

こんな風に、ページをめくるたびに、動物が登場。
質問に出てくるたべものを探してあてっこ遊びができるのです。

作者は『きんぎょがにげた』でお馴染みの五味太郎さん。
こちらのシリーズの隠れ方も、とっても絶妙です。
からだの模様と一体化していたり、瞳になっていたり。
色彩も、表情も、模様も、とっても素敵。
何回探したって、飽きることはありません。
めくるたびに、動物の数が増えていくのもポイントですね。
親子で色々な楽しみ方をしてくださいね。

 

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

『かくしたの だあれ』

かくしたの だあれ

探し物と数の絵本がドッキング。左ページで探し物をたずね、読者は右ページで目を凝らして探し物を見つけ出します。右ページに登場する動物や虫たちは数が1つずつ増えていくので、ページをめくるごとにページがにぎやかになり、探し物への挑戦が楽しくなってくるでしょう。
 また挑戦といえば、右ページの登場物はすべて四角いページの中に納まっているわけではありません。故意に全体を納めないことで、ページの中に動きを生み出し、この動きから生まれる無秩序さで、さらに探し物と数ゲームのレベルを高めています。親子で楽しめる、小判絵本。

 

(ブラウンあすか)

『がいこつさん』

がいこつさん

がいこつさんが目をさましました。忘れていることを思い出そうと街中を歩き回って、最後にデパートのトイレで……。かわいいがいこつさんのお話です。

配信は以下【「五味太郎 絵本の時間」を視聴する】より視聴可能です。ぜひ五味太郎さんの生の声で、改めて絵本を味わってみてくださいね。

ポッドキャスト番組「五味太郎 絵本の時間」について

本企画は、五味太郎さんの作品を刊行する複数の出版社(福音館書店、偕成社、岩崎書店、絵本館、ブロンズ新社、文化出版局)の協力により制作されています。
デビューから半世紀以上、今なお第一線で活躍している五味太郎さんの魅力を絵本ファンのみならず多くの方に知ってほしいとの思いで、出版社の垣根を越えて実現しました。
番組では、それぞれの出版社が刊行する代表作を通して、五味太郎という作家の多面的な魅力を紹介し、聴き手が “耳で絵本を読む” ように楽しめる番組を目指しています。

  • 番組名:五味太郎 絵本の時間
  • パーソナリティ:五味太郎(絵本作家)/堀井美香(フリーアナウンサー)
  • 配信開始日:2025年12月12日(金)10:00スタート ※毎週金曜日10:00頃~ 配信
  • 配信プラットフォーム:Spotify/Apple Podcasts/Amazon Music/YouTube Music ほか
  • 配信回数:全9回(予定)
  • 企画:福音館書店、偕成社、岩崎書店、絵本館、ブロンズ新社、文化出版局
  • 制作:TBSラジオ
  • 協力:絵本ナビ

五味太郎(ごみたろう)さんプロフィール

1945 年生まれ。工業デザイナーを経て絵本の世界へ。著作は 350 冊を超える。サンケイ児童出版文化賞、ボローニャ国際絵本原画展などで数多くの賞を受賞。絵本に『きんぎょが にげた』『ひよこは にげます』『みち』『みんなうんち』(以上、福音館書店)『かくしたのだあれ』『たべたの だあれ』(ともに文化出版局)『さる・るるる』(絵本館)「ことわざ絵本」シリーズ(岩崎書店)『まどから おくりもの』「言葉図鑑」シリーズ(ともに偕成社)「らくがき絵本」シリーズ(ブロンズ新社)など多数。絵本論『絵本をよんでみる』(平凡社)、絵本の仕事をまとめた『五味太郎 絵本図録』(青幻舎)がある。海外翻訳も多数。2025 年『ぼくは ふね』(福音館書店)で第 30回日本絵本賞大賞を受賞。

展覧会「五味太郎 絵本出版年代記展 ~ON THE TABLE」が開催中!

絵本作家・五味太郎がデビュー以来描き続けた、総タイトル372作に海外30カ国以上で出版された翻訳本を加え、五味太郎の絵本の全貌を展示する展覧会「五味太郎 絵本出版年代記展 ~ON THE TABLE」が、2025年12月12日より東京都渋谷区のLURF GALLERYで開催されます。1階カフェでは、タブロー(絵画)やシルクスクリーンなどの作品もご覧いただけます。

  • 会期:2025年12月12日(金)〜2026年2月2日(金)11:00〜19:00(12月30日〜2026年1月6日は休館)
  • 入館バッジ(期間中有効)1500円 ※未就学児は無料
  • 場所:LURF GALLERY 東京都渋谷区猿楽町28-13

会期中のギャラリートークについて

『五味太郎絵本出版年代記展 ON THE TABLE』では、全著作372タイトル+海外翻訳本を並べ、「本」を作る楽しさ、「出版」という世界の広がりを展示する、絵本作家・五味太郎。
あらためて自身の作業を振り返りつつ、本の魅力について、スペシャルゲストをお招きして語り合うギャラリートークが開催されます。

 

ギャラリートークは全5回を予定。会場ではもちろん、オンライン配信での参加も可能です。ポッドキャスト番組と合わせて、五味太郎さんの魅力をぜひ味わってみてくださいね。

次回・第四回目のポッドキャスト配信は1月9日(金)を予定しています。お楽しみに!

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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