絵本をひらいて海へ行こう!
ジリジリと照りつける太陽、ムシムシと汗が止まらなくなる湿気。
夏が来ました。
「そうだ、海へいこう!」
さっそく本棚から絵本を取り出して、
ひらいてみれば、そこに広がっているのは……青い空と白い雲。
そして海。
今日の海は、畳の部屋からスタート。
昨日は、ひとりきりで波とおいかけっこして遊んだね。
明日はどの海に行こうかな。
◆ 海に行こう!の絵本
畳の部屋があっという間に海
おうちの中にいたって、あっという間にそこは海。
子どもの想像力は止まらない!
仲良し姉妹のタミとアキ。今日は母さんがお使いにいっている間お留守番。
だけどちっともさびしくありません。
だって母さんが留守の間に、こっそりやりたい遊びがいっぱいあるからです。
さあて、最初は、家中を駆け回って、世界冒険の旅。
マットレスが断崖絶壁、ふとんの山が、ヒマラヤ山脈。
いのちがけの冒険旅行です。
かと思えば、今度は南極大陸へ横っ飛び。
オーストラリア、パリ、中国にだって行っちゃいます。
だけど、一休みしているとき、急に行きたくなったのは海。
タミが思いついたのは、突拍子もないアイデア。
「このへやを、海にすればいいだよ」
その方法とは……!?
大人の目から見たら、それはとんでもない行動!
でも、ふたりは本当に気持ちよさそうに遊んでいます。
まぎれもなく、そこは海なのです。
ぐりとぐらは「うみぼうず」から手紙をもらい…
みんなの人気者、ぐりとぐらも海水浴に出かけます。
ちょっとレトロな雰囲気の水着がキュート!
ぐりとぐらが、波打ち際で遊んでいると、ぶどうしゅのビンが流れ着きました。中に入っていたのは手紙と地図と浮き袋。「しんせつなともだちへ しんじゅ・とうだいへきてください。うみぼうずより」
ぐりとぐらは浮き袋にゆられて「しんじゅ・とうだい」へむかいます。
うみぼうずは、しんじゅ・とうだいの番人で、灯台の真珠のランプを岩の間の穴に落としてしまい、ぐりとぐらに助けを求めたのでした。ぐりとぐらが真珠を取ってきてあげると、うみぼうずはお礼に得意の泳ぎを見せてあげます。そして泳げないぐりとぐらにいろんな泳ぎを教えます。
いぬかき、くらげ・およぎ、くじら・およぎ、バタフライ、イルカ・ジャンプ……。
夜になるとしんじゅ・とうだいの光が遠く波に踊っているのでした。
さくさく、ざざーん、ざざざざざ、ざわざわ、ぷっかりこ…。
目をつぶって音を聞くだけでも、画面をじっと眺めているだけでも。
そこはもう確実に海なのです。
「あしあと さくさく」「ざざざざざざざ ざっぱーん」「ぷっかりこ」
耳に飛びこんでくる印象的なフレーズ。そして、
「まぶしい そら」「あおい うみ」「つやつやの うきぶくろ」
目の前に自然と夏の海の光景が浮かんできます。
あー、なんて広い砂浜、なんて気持ちのよい海!
『うみ ざざざ』には、色々な海が登場します。
吸い込まれる様な青い空と白い砂浜の境目に、線として見える海。
おいでおいでと招いてくる波打ち際の海。
ゆったりとした波が体を運んでくれる、穏やかな海。
そして、充分に泳ぎ終わった後に砂浜から眺める海・・・。
歌人・東直子さんと画家・木内達朗さんのタッグで生まれた「きせつのおでかけえほん」シリーズ。お二人の生みだす作品には、不思議に澄んだ空気が流れています。
こんな体験をしてもらいたい!
空も海も一面が真っ青。そして水の中はどこまで透明で…
波打ちぎわに立つ男の子の耳に、不思議な声が聞こえてきます。
「こわいのかい? 足もとにおちている青い貝をひろってごらん。海の音がきこえるだろ」
ポケットに青い貝がらをひそませ、男の子は勇気を持って広い海へともぐっていきます。
そこで見たものは、ウミウシ、クマノミ、ヒトデにイソギンチャク、ウニ、ウニ、ウニ……青く深い、美しい海の世界。
ささやいていたのは海の精? 真黒に日焼けした体、晴れ渡った空に透き通った水の中。
初めての体験を一緒に味わっていると、すぐにでも海へ行きたくなります。
自転車に乗った二人が出かけた先は海の中!?
「なみのあわパフェ まきがいふう」や「うみのソーダーゼリー しんじゅのクリームのせ」ってどんなデザートだと思う?
チリとチリリ。
おそろいの自転車に乗った二人はどこへでもお出掛けします。
二人が暗い洞窟の中を通り抜けたそこはなんと海の中!
優雅に自転車をこぎながら、ピンク色のサンゴの迷路を進んでいくと、ゆらゆらゆれる海草の入口。
入ってみると、まあ、そこは海の中のお魚たちで賑わう大人気のパーラーです。
色とりどりの巻貝や真珠貝など洒落た形の貝殻のソファでくつろぐお魚たち。
二人はちょうどいい貝殻のソファを見つけます。
うっとりと美味しいスイーツに舌鼓をうった後は海のホールできらびやかな南の海のお魚ダンスショー!
美味しい食事と優しい素敵な出会いに可愛らしいお土産。どこにいっても思う存分楽しんでいるチリとチリリを見習いたいな。
「なみのあわパフェ まきがいふう」や「うみのソーダーゼリー しんじゅのクリームのせ」ってどんなデザートなのでしょう。二人が最後に手に入れた深い海の音が転がる素敵な宝物もきになりますよね。
◆ 海へ連れて行ってくれる絵本は、他にもたくさん!
表紙を並べるだけでも、爽やかな風が吹いてくるようです。
本物の海に行きたくなってきました……。
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