10歳女の子、思春期に向け親の心構えは?【子育てアドバイザーに聞く「育児お悩みQ&A」】
絵本ナビユーザーの「育児のお悩み」を解決!
「子どものこんな行動って叱っていいの?」「予定通り行動できなくていつもイライラ…」などなど、理想通り、想像通りにいかない子育て。
子育てに正解はないとはいえ、もう少しスマートにいかないかしら…と思ってしまうママやパパも多いのではないでしょうか。
以前、絵本ナビで行ったアンケートで寄せていただいた絵本ナビユーザーからの「育児の悩み」に、子育てアドバイザー・高祖常子さんが回答する連載です。
10歳・女の子ママのお悩み
10歳という思春期にさしかかった時期だからか、何かとイライラしていることが増え、反抗的な態度を取ることなどが増えてきました。「宿題は終わったの?」と声をかけただけで「こ、れ、か、ら!」とわざと人を怒らせるような態度で返事をするなどです。これから先、本格的な思春期が始まりますが心構えはどうしたらよいでしょうか。
A 子どもと相談しながら、PDCAサイクルにチャレンジ
10歳前後は体も心もグンと成長する時期。いろいろなことに疑問を持ったり、急に大人びたことを言ったり、でも、まだまだ甘えたかったり、それを素直に表現できなかったりと、子ども自身、戸惑っている時期とも言えます。
「何かとイライラしていることが増え」というのも、「○○がイヤだ」と言語化できることもあれば、「なんかモヤモヤする」とまだ言葉にできないこともあるでしょう。これは大人も同じですよね。
「宿題は終わったの?」という言葉がけは、親としては「夜遅くなってからすると、眠くて時間がかかるし大変」という心配な想いからかもしれません。でも子どもの側に立ってみるとどうでしょうか。「毎日、宿題のことばかり聞いてきて、うるさいなぁ。私だって考えて、自分のスケジュールでやっているのに」と「私のこと信じてないの?いつまでも子ども扱いして」いう感じかもしれません。
このような気持ちのずれは、やはりコミュニケーションを通して解決するしかありません。前述のように親の心配な想いも伝えて、子どもの考えを聞いてみましょう。要は目に見える行動に対しての相手の気持ちがわからないから心配が増し、イライラするのです。「どうしようと思っているのか」「なぜそうしているのか」を聞けば、親としても少し安心しますよね。
でも、やっぱり、言ったとおりに宿題をしなかったり、子どもが計画を立てたのに守らないこともあるでしょう。そうしたら、また相談すればいいのです。ビジネス用語でもよく使われるPDCAサイクル「Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)」といわれる方法で考えてみましょう。
まずは、相談してみて、子どもが(計画)を立ててみる→(実行)してみる→うまくできなかったら(評価)→どこを(改善)したらいいのかまた考えたり相談してやってみるということです。そんな風に、困ったことに取り組むようにすると、これから出てくるさまざまな問題にも、自然と自分で対応できるようになっていくでしょう。
前述したなんとなくの「モヤモヤ」について
モヤモヤはすぐに言語化できたらモヤモヤしないのですが、「何が」とか「なぜなのか」がなかなかはっきりしないこともありますよね。そして、相談できる相手がいることが大事です。その相手は時として親でなくてもいいかもしれませんが、親自身も「困ったことがあれば相談して欲しい」「何かあれば相談に乗るよ」ということを伝えておくこと。困ったことは、困った側のタイミングでないと話せないことも多いのです。
そのためにも、「君に興味・関心を持っている」ということが子どもに伝わることが大事です。学校のことでも、子どもが頑張っている部活や習い事などでも、「今日○○だったでしょ、どうだった?」など、声をかけてみましょう。「別に」と言われることもあるかもしれませんが、自分のことを「気にかけてくれている」「心配してくれている」「応援してくれている」というメッセージは伝わっているはずです。
そんな関係性があれば、子どもが困った、いざという時には、きっと相談してくれると思います。
子育てアドバイザー・高祖常子さんへの質問募集!
【子育てアドバイザー・高祖常子さんに聞く「育児お悩みQ&A」】では、読者のみなさんからの感想や質問を募集しております。アンケートよりご意見をお寄せください。
質問に答えてくれたのは…
高祖常子さん
子育てアドバイザー、キャリアコンサルタント。資格は保育士、幼稚園教諭2種、心理学検定1級ほか。NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事ほか各NPOの理事や行政の委員も務める。子育て支援を中心とした編集・執筆ほか、全国で講演を行っている。著書は『男の子に厳しいしつけは必要ありません』(KADOKAWA)、『感情的にならない子育て』(かんき出版)ほか。3児の母。
子育てに悩むママ・パパへ!高祖さんの本
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外出自粛による子どもの休校、親の在宅勤務等により、子どもと一緒に過ごす時間が増えました。
慣れないテレワークや、生活への不安も募る中、親子ともに強いストレスを抱えてしまうケースも増えています。
パパママも、子どもたちも、せっかく一緒にいる時間が増えたのだから笑顔で過ごしたい。
そう思えば思うほど、イライラしてしまうことがしんどい……そんな悩みを抱えるパパママは必読!
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改正児童虐待防止法が2020年4月より開始されました。
とはいえ実際は、親や教育現場の中に、まだ「体罰=しつけ」の意識、特に男児は怒鳴られ、叩かれることで鍛えられるという考えは根強く残ります。
厳しくしごかれてきた時代のパパもたくさんいらっしゃると思います。また、ママにとっては力も強く活発な男の子を育てるのに「言葉だけでは伝わらない…」と不安になることもあるでしょう。
ですが、それでも「怒鳴る」「叩く」は、子どもにとって恐怖が植えつけられるだけの、間違ったしつけの方法なのです。
本著では厚労省や東京都の体罰防止に関する会議等に参加している著者が、法的な角度の解説も踏まえつつ、いかに「怒鳴る」「叩く」が子どもに悪影響かをまとめ、
コミュニケーションが取れない乳児期から、男児特有の困った行動が出始める幼児期、学童期の「親の感情を“おしつけない”子育て法」を、漫画でわかりやすく紹介します。
0歳から6歳までの年齢別になっていますが、いつから始めても遅くはありません。
でも今すぐに、親が「怒鳴らない、叩かない」と心に決めてほしい。そう思いを込めた一冊です。
メディアに話題になった『イラストでわかる 感情的にならない子育て』(2017年)の第2弾。
著者は、前作同様「どならない、たたかない子育て」を推進し、4万6000人のママとパパにアドバイスしてきた、子育てアドバイザーの高祖常子さん(育児情報誌miku編集長)。
育児情報誌mikuのアンケートによれば、親の約6割以上が「子どもをたたいしまったことがある」と答えたことがあるとのこと。「毎日イライラ」「たたきそうになった」「どなってばっかり」と自己嫌悪するママやパパに贈る、「子育ての困った」をまるっと解決してくれる1冊です。
前作は「たたかない」「どならない」で子育てする大切さを伝えた前作はたくさんのメディアで取り上げられました。今回は、読者の方々やセミナー受講者の方々から届いた質問に、著者高祖常子先生がお答えしたものです。
前作と同様に、イラストやマンガは上大岡トメさんが担当。かわいいイラストに「イラっ」とくる場面もほっこりさせてくれます。
シーンは<食事中><なんでもイヤイヤ><園・学校の準備><睡眠><習い事><友だちとのあそび><パパや祖父母との関わり>etc.
【この本の特徴】
・かわいいマンガとイラストでさくっと読める
・毎日のシーン別でわかりやすい
・イラっとなってしまったときのママ・パパの「心の整理の仕方」もわかる
著者は、「どならない、たたかない子育て」を推進し、13万部以上発行される育児情報誌miku(全国の小児科、子育て支援センター、幼稚園、保育園に配布)の編集長、高祖常子さん。
育児情報誌mikuのアンケートによれば、親の約6割以上が「子どもをたたいしまったことがある」と答えたことがあるとのこと。子どもを愛しているのに、イライラして、どなったり、感情的になってたたいてしまう……。本当は、そんなことしたくないのに……。
この本は、おもわずカッとなって、どなったり、たたいたりしている自分に自己嫌悪しているママ・パパに向けたものです。
どなったり、たたきそうになる前のクールダウンの方法など、具体的な対処法などの方法論も掲載しています。また、人気イラストレーターの上大岡トメさんのかわいいマンガとイラストで、忙しいママやパパも短時間で読めて、抜群の効果を発揮する一冊です。
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