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子どもと絵本のエピソード

【子どもと絵本のエピソード】保育士がっちょに聞く!少人数での読み聞かせにおすすめな絵本4選

現役保育士で絵本専門士の大河原悠哉(がっちょ)です。私は公立保育士・幼稚園教諭を計10年経験したのち、現在は株式会社SHUHARIが運営する認可保育園元気キッズにて施設長を務めています。また、子育て支援のイベントを主催・運営したり、保護者向け・保育士向けの絵本講座をしています。子どもとの絵本エピソードや活用方法についてお話しします。

少人数(1~5名程度)向けの絵本4選

保育現場で絵本を読む場面は様々かと思います。クラスで一斉に読み聞かせをしたり、少人数で楽しんだり…または1対1でじっくり楽しむということもあるでしょう。その中でも今回は少人数で読むときにおすすめの絵本について、解説しながら紹介していきたいと思います。

触って遊べる仕掛け絵本

まずご紹介したいのが、触って遊べる絵本です!

ほるぷ出版から出版されている『お?かお!』という絵本をご存じでしょうか?

こちらの絵本は実際に指を使って目を動かせたり、口を動かせたり、動かして遊べる絵本なのです。

大人の手のひらサイズの大きさで赤ちゃん向けのサイズ感の絵本です。

遊べる絵本は実際に触って遊べることが楽しく、次のページを見たくなったりまた読みたくなったりするのではないかと思います。

こちらはたくさん種類が出ていますので、気になったら手に取っていただきたいおすすめシリーズ絵本です。

お?かお!

口を動かすと目がキョロキョロ。ベロをひっぱり、あっかんべえ。鼻を動かすと目が閉じて「おやすみなさい」。顔の一部を動かすと、表情がかわる、これまでになかった「顔のしかけ絵本」。

絵本の世界に仲間入り!参加型絵本

絵本の文章の中に「○○を押して!」「○○をとってね!」など問いかけがある参加型絵本は、少人数で実際に押したりとってみたりしながら楽しむのにおすすめです。

 

個人的におすすめなのはアリス館の『おたのしみじどうはんばいき』。

1~10まで書かれた番号を押すと、イチゴが出てきたり、にんじゃが出てきたりと少し変わったものが出てきます。ボタンを押しながら話が展開していくので、絵本の世界に入って自分が主人公のような感覚で楽しめるのも魅力の1つ!

ボタンを押すと何が出てくるか、実際に楽しんでみてください。

おたのしみ じどうはんばいき

「何が出るのかお楽しみ」と表示されている自動販売機。ボタンには1から10までの数字が。ためしに「1(いち)」のボタンを押してみると、なんと「“いち”ご」が出てきた!
子どもの大好きな「自動販売機」と「ボタン」と「数字」を思う存分楽しめる言葉遊びの絵本です。縦開き。

じっくり楽しみたい!かくれんぼ絵本

次にご紹介するのは、私の勤める園でも大人気の『ミッケ!』シリーズです!

こちらの絵本は、色々なものがページのあちこちに隠されているかくれんぼ絵本。

 

『ミッケ!』の中でもおすすめなのが、お馴染みの昔話の中に色々なものが隠されている『チャレンジミッケ!⑤むかしむかし』です。こちらの『ミッケ!』は、この絵本を通して昔話を知ったり、知っている昔話だから楽しめたりと楽しみ方は様々です。この絵本を通して、昔話絵本を改めて読むのも良し!知っているお話があれば、それだけで嬉しくなるはずです。

少人数でじっくり楽しんでみてはいかかがでしょうか?

チャレンジ ミッケ!(5) むかしむかし

世界中で大人気のさがしっこ絵本「チャレンジミッケ!」シリーズ第5弾。みんなが大好きな昔話「3びきのこぶた」「あかずきんちゃん」「ヘンゼルとグレーテル」「にんぎょひめ」「シンデレラ」…などのジオラマ写真の中から、かくれているものをさがすゲーム絵本です。
「さてさて、たのしいあそびの はじまりだ。さがしてるものが みつかったら、ミッケ!と げんきよく いってね。まずは かなづちから さがそう。ておの。じょうろ。けいとばり。なかなか むずかしいはずだよ。フライパンは どこだ?」
糸井重里さんのリズムあふれる楽しい翻訳で、さあ、お友だちといっしょにさがしっこしよう! ぜんぶみつかったら、友だちどうしで問題を出しあっても楽しいよ。

世界中で大人気! ミッケシリーズ

じっくり見たい!絵が細かい絵本

最後に紹介するのは、私が大好きな1冊です。

えほんの杜から出版されている『おうさまがかえってくる100びょうまえ!』。

こちらの絵本は、1~100までを数えながら物語が展開していく絵本です。子どもと一緒に数を数えながら楽しめるので、読むというよりは「一緒に数える」という感覚で読めます。

 

こちらの絵本の見どころは、細かく描かれた絵に面白さがたっぷり詰まっているところ。特に最初と最後のページは似ているように見えますが、よく見比べると、おかしなところが見つかるはずです!

何度も見比べながら、おかしなところを探して楽しんでほしいと思います。おかしなところをいくつ見つけられるかな?

おうさまがかえってくる100びょうまえ!

王様がお出掛けしたある日、
3人の家来たちは王様の部屋でやりたい放題、散らかし放題。
キレイで豪華で広い王様の部屋で遊ぶのって楽しいー!
ところが王様がお城に戻ってくるのが見えちゃったから、さぁ大変!

「王様が帰ってくるぞ―!!帰ってくるまで…あと100秒だ!100秒で部屋を片付けろ――!!」

始まる家来たちのダイナミックなお片づけ。
刻々とカウントされていく秒数。
王様が戻ってくるまでに部屋をキレイに片付けられるかな!?

数字を数えるだけでスピーディーに展開していくので
子どもも夢中になってカウントしながら物語の中へ。
お片づけ前後の部屋の様子も載せているので、間違い探しでも遊べます。

読む人数を考えて絵本を選んでみる

絵本を読む上で絵本選びは重要です。しかし、絵本選びを難しいと感じる人もいるのではないでしょうか?

絵本選びに困ったときは、どれくらいの人数で読むのかをイメージしながら絵本選びをしていくと、絵本を選びやすくなると思います。

今回は少人数(1~5人)向けの絵本をご紹介させていただきました。

 

今回、ご紹介したから大人数向けの絵本ではないということではありません。今回は少人数で読むとより楽しめる絵本として選んでみました。自分なりに少人数向けかな?大人数向けかな?と考えて絵本選びをする癖をつけておくと、絵本選びもしやすくなると思います。

 

次回は大人数向けの絵本をご紹介していきたいと思います。お楽しみに!

大河原悠哉(がっちょ)

公立保育士・幼稚園教諭を計10年経験ののち退職。現在は、株式会社SHUHARIが運営する認可保育園元気キッズにて施設長を務める。 平成29年6月に独立行政法人国立青少年教育振興機構による「絵本専門士」を取得。子育て支援センターや図書館、本屋などでおはなし会や保育者・親子向けの絵本講座や研修を行っている。 現在は、保育士・ライター・子育て支援イベントの主催、運営・講師など様々な顔を持つ。 『がっちょの絵本ブログ』を運営。

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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