【今週の今日の一冊】 迷ったらこれ!人気のクリスマス絵本大集合
さあ、いよいよクリスマスまであと一週間。どんな絵本を読むのか決まりましたか? まだ迷って決められない……という方は、これ。毎年たくさん登場するクリスマスの絵本の中でも、特に人気のある定番絵本をご紹介します。在庫に余裕があるので、すぐにお届けできるはず。プレゼントにもきっと喜んでもらえるはずです。クリスマスまでのカウントダウンも一緒に楽しみましょうね!
2022年12月19日から12月25日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
12月19日 あわてもののサンタは間違えてばかり。だけど…?
穴あきのしかけが小さい子にも大人気。あわてもののサンタさんの思いちがいがひきおこすめくる楽しさ抜群の絵本です。
月曜日は『まどから おくりもの』
「きょうは どうやら クリスマス。」
サンタクロースが空からやってきましたよ。これから、みんなの家をまわって、窓から贈り物を配るみたい。部屋をのぞいてみると、みんなぐっすり眠っています。目が覚めたら喜ぶよね、きっと!
……ところが。
このサンタさん、なんだかちょっと慌てもので大ざっぱ!?
窓からのぞくと見える姿はねこさんの顔。じゃあ、贈りものは可愛いリボンね!
サンタクロースは投げ込みましたが、ページをめくると、なんとそこに寝ていたのは「ねこさん」の絵柄のパジャマを着たブタさんだったのです。
次にやってきた家の窓。今度はしましまの模様が見えます。
サンタクロースは、思います。
「ここは どうやら しましまさんのおうち。」
ページをめくってみると、やっぱり違う。
その部屋で寝ていたのは、なんと…!?
「五味太郎 しかけ絵本」シリーズ3作目のこの絵本。みんなの家の「窓」の部分が穴あきのしかけになっていて、ページをめくると、その部屋の中の意外な様子が見られるのです。慌てもののサンタクロースは間違ってばかり。だけど、この絵本を読んでいる子どもたちは、その間違え方に夢中!笑ったり、正しい答えを叫んだり。ページをめくるたびに楽しい事件が巻き起こります。
さて、どうやら全て配り終わったサンタクロース。間違った贈り物をもらったみんなは、ちゃんと喜んだのかな? 安心してくださいね、ちゃんと最後には上手いことおさまったようです。しかけが楽しい小さな子どもから、勘違いを楽しめる子どもたちまで。幅広い年齢層に毎年大人気のクリスマス絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
サンタクロースがくすっと笑っちゃう勘違いをする様子が楽しい仕掛け絵本。子どももページをめくる度に「あれっ!?」「あっ、違うよ」と思わず声を出してのめり込んでいました。
五味さんの絵は本当に暖かくて美しく、大好きです。この絵本の仕掛けは親も一緒に楽しめると同時に、アイデアに脱帽してしまいます。
(Tongtongさん 30代 ・ママ 男の子3歳)
12月20日 縦長サイズはクリスマスプレゼントにぴったり!
70年近くも前からアメリカで人気を博していたのに、今見ても輝いているクリスマス絵本。魅了されてしまう大人も多いのです。
火曜日は『クリスマスのまえのよる』
クレメント・C・ムーアは、アメリカの神学者。いまから188年も前の1823年のクリスマス、病気がちだった娘を笑顔にしようと、この詩を書きました。いまでは世界中の常識ともなった、赤い服に白いひげ、ちょっと太った笑顔のサンタクロースのイメージは、この詩によって世界中に知られるようになったのです。
絵を描いたのは30年ほど前に亡くなった人気絵本作家のロジャー・デュボアザン。斬新でモダンな色使いとあたたかなタッチで、この絵本がアメリカで人気を博したのは1954年のことです。イブの夜にプレゼントをいれるくつしたに入るようにとデザインされた縦長サイズで、まさにクリスマスプレゼントのための絵本。日本でこれまで紹介されていなかったことが、奇跡のよう。
宝石のようなクリスマス絵本を、ぜひ、愛する人への贈り物として!
読者の声より
本当にイメージ通りのサンタさんで、子どもに戻ったように目が輝いてしまいました。やっぱりサンタさんって素敵!!お気に入りのクリスマス絵本になりました!
(Yuayaさん 20代・ママ 男の子8歳、女の子5歳)
12月21日 ゆうびんやさんが届けるお手紙が本当に絵本の中に!
ジグソーパズル、すごろく、のぞき絵手紙などが絵本に入っているって本当? 1992年度ケイト・グリーナウェイ賞受賞作品です。
水曜日は『大判 ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス』
絵本の中のゆうびんやさんが届けてくれるお手紙が、実際に読めちゃう!
そんなワクワクするしかけのある「ゆかいなゆうびんやさん」シリーズは、イギリス生まれの人気お手紙しかけ絵本。
今作はクリスマスイブの日のゆうびんやさんのお話です。
たくさん雪がふった後、ゆかいな道を走りながら荷物を次々に届けます。
最初は4ひきぐまロッジ。届けたのは、クリスマスカードです。
誰からのお手紙かな?
次に届けたのは、赤ずきんちゃんのおうち。
やったー、ゆかいなゲームです。
他にもゆうびんやさんが届けたのは、ジグゾー・パズルやちいさな絵本、のぞき絵手紙まで。
なんといってもこの絵本がすごいのは、それらのお手紙が全部実際に絵本の中の封筒に入っているということ!まるで自分が受け取ったみたいな気持ちになれるなんて、子どもたちがときめかない訳がないですよね。夢中になってしまうはず。豪華なおもちゃにだって負けませんよ。
是非、クリスマスの贈り物に子どもたちに届けてあげてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
初めてこの絵本を開いたときの娘のキラキラした目が忘れられません。
思ったとおり まずはすごろくにハマり、そのあとパズル、小さな絵本の中にさらにちいさな絵本が入っていたり、蛇腹状になったのぞき絵手紙……など仕掛けに夢中な我が子。
大人でもワクワクしてしまう豪華さですね。
(さえら♪さん 30代・ママ 女の子4歳)
12月22日 なんて素敵!自由なツリーが次々に登場
3年前に発売以来、ずっと人気の可愛いクリスマス絵本。想像がふくらむクリスマスツリーがたくさん登場しますよ。
木曜日は『いろいろクリスマスツリー』
もうすぐクリスマス。 みんな飾りつけの真っ最中。
色々なところで、色々なツリーが飾られているみたいですよ。
例えば……、
森の中ではリスたちがどんぐりをいっぱい飾り付けて。
こおりのくにでは、ペンギンたちがシューシューすべるツリー・スライダー。
海の底では、海藻と真珠。海辺では、砂と貝殻とヒトデで。
なんて自由! なんて素敵!
こんなの思いつかなかった、ツリーの数々。
ほかにも小さなミニミニツリーから、縦にながーいツリー。
さらにさらに美味しそうなツリーまで……!?
クリスマスツリーの絵本はたくさんあるけれど、
こんなに「いろいろなツリー」は見たことない?
なんだかこのまま、お部屋に飾るツリーの参考になりそうです。
子どもたちが夢中で眺める姿が思い浮かぶこの絵本。作者のおおでゆかこさんは、絵本作家としてはもちろん、イラストレーターとして手がけられている可愛い雑貨も大人気。豊富なアイデアにも納得なのです。
「メリークリスマス!」
さて、今年はどんなツリーを飾りましょうか。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
どんなものでも、みんなで楽しく着飾れば、もう立派なクリスマスツリー!ペンギンの作る氷のツリー、ヘビがまきつくツリー、大好きなどんぐりをたくさん飾ったツリー。形にとらわれず、とにかく自分もツリーを作りたくなりました。。
(みっとーさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子7歳)
12月23日 3冊そろうと、一つの物語が見えてくる
女の子とケーキ屋さん、そしてサンタさん。クリスマス・イブにそれぞれ3人の心が少しずつ触れ合うことで生まれる物語を愛らしく描いた、小さなクリスマス絵本3冊セットです。
金曜日は『クリスマス・イブのおはなし 3冊セット』
クリスマス・イブの日のお話です。
おかあさんに頼まれてクリスマス・ケーキを買いにいく小さな女の子あっちゃん。いつもより早起きをして99個のクリスマス・ケーキと1個の特別なケーキを作りはじめるケーキ屋さんとねこのクロ。この日、一年ぶりに目を覚まして、みんなの家にプレゼントを届けるサンタさんとトナカイ。
女の子とケーキ屋さん、そしてサンタさん。クリスマス・イブにそれぞれ3人の心が少しずつ触れ合うことで生まれる物語を、刺繍という表現で素朴に、そして愛らしく描いた小さなクリスマス絵本3冊セットです。特筆すべきは、この絵本が実は3冊で一つの物語が出来上がっているということ。それぞれの視点、それぞれの立場から見えてくるクリスマス・イブの一日。それをじんわり味わえるのがこの3冊『100こめのクリスマスケーキ』『サンタさんのいちにち』。読みくらべながらクリスマスの夜を楽しんでくださいね。
読者の声より
この絵本はバラでも購入できるようですが、もう絶対3冊セットで楽しむべきです。おはなしがつながっていることが分かった娘の喜びようったら!ケーキ屋さんであっちゃんがお客さんの間に埋もれてるページと、あっちゃんおおうちの窓をサンタさんが覗いているページで、必ず「ほらここ!つながってるんだよ!」と自慢げに言います。
(オパーサンさん 30代・ママ 女の子4歳、女の子1歳)
12月24日 大きなツリーのさきっぽを切ると…!?
アメリカで長く愛されてきた、かわいらしいクリスマス・ストーリー。いろいろな動物が登場するくりかえしの展開は、読み聞かせにもぴったりです。
土曜日は『おおきいツリー ちいさいツリー』
もうすぐクリスマスがやってきます。キラキラ輝く町のイルミネーションも素敵だけれど、おうちに飾るクリスマスツリーって、特別な存在ですよね。
ウィロビーさんのお屋敷に、トラックでツリーがとどきました。青々とした、見たこともないくらい大きなツリー。さっそく大広間に飾りますが、あれあれ、大きすぎて天井につっかえてしまいます。執事のバクスターが木の先っぽをおのでばっさり。ちょうどいいサイズになりました。
切られた先っぽは、小間使いのアデレードへのプレゼントに。アデレードの部屋に飾られたツリーはちょっぴり大きくて、はさみで先っぽをちょきん。その先っぽを庭師のチムが見つけて……。
今度は誰が拾うのかな? 自分のおうちにちょうどいいサイズにするために切られたツリーの先っぽが、見つけた人や動物たちの特別なクリスマスツリーになっていくようすは、まるで魔法のよう。なんとも楽しい気持ちになります。
そしてツリーがおうちにやってきたらどんな飾りつけをしましょうか。みんなのおうちをちょっとのぞいてみましょう。
金や銀のきらきらしたものや、鈴や、はちみつのお菓子や、ポップコーンを糸でつないだものや、チーズで作ったお星様! なんとも素敵なアイディアが満載です。それぞれのおうちのクリスマスの飾りつけもかわいらしくて、見どころのひとつ。
み~んな笑顔で幸せなクリスマス、いいですね。クリスマスを待ちながら、楽しみに読みたい一冊です。
(光森優子 編集者・ライター)
読者の声より
クリスマスツリーの、あのつんとした匂いがしてきそうです。
おおきいツリーのはしっこが、どんどん他の誰かのクリスマスツリーに
なるなんて!みいんなしあわせなクリスマスでいいですね。
クリスマスはそうでなくっちゃね。
(ぽこさんママさん 40代 ママ 女の子3歳)
12月25日 うさぎの考える「ほんもの」とは?
「子どもに愛されたおもちゃは いつかほんものになれる」
そのことを知ったビロードのうさぎは……?
日曜日は『ビロードのうさぎ』
クリスマスに男の子の家に来たのは、ビロードでできたうさぎのぬいぐるみ。男の子は毎晩うさぎと一緒に寝たり、一緒に遊んだり、それはそれは大事にしてくれたのです。ぼろぼろになってもうさぎは幸せでした。それは「男の子のほんもののうさぎ」になったと感じていたから。ところが別れは突然やってきて……。うさぎの考える「ほんもの」とは? そしてうさぎの身におこった奇跡とは?
古典的名作と言われ、世界中で愛されてきたお話「ビロードうさぎ」が絵本に。酒井駒子さんの描く、つぶらな瞳で今にも動き出しそうなぬいぐるみ、そのぬいぐるみと男の子との愛らしい触れ合いの場面。いつまで眺めていても飽きることはありません。切ないけれど、しっかりと前を向くことのできるこのお話。子どもたちの心にもきっと響くはずです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
子どもにとって、大切なおもちゃは、ただのおもちゃではなく、人格を持った友達そのもの。
いつも友達と一緒にいる心地よさ。
そして、いつもいつも一緒にいるだけで幸せだという気持ち。
大切なおもちゃと遊んだ思い出。
それは、大きくなっても、どこか、心の芯の部分に、暖かい気持ちとして残っていくんだろうな、と思う絵本でした。
(たかくんママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子4歳)
繰り返し読んでも、また次のクリスマスになると読みたくなる絵本。そんなクリスマス絵本に出会えるといいですね。その時間は、きっと大人になるまで記憶に残っていくはずです。
磯崎 園子(絵本ナビ編集長)
この記事が気に入ったらいいね!しよう ※最近の情報をお届けします |