PLAY! MUSEUM 「谷川俊太郎 絵本★百貨展」4月12日(水)開幕!
子どもから大人まで誰もが楽しめる「谷川俊太郎 絵本★百貨展」
詩人の谷川俊太郎さんは1960年代から現在に至るまで、さまざまな絵描きや写真家と200冊にも及ぶ絵本を作ってきました。ことばあそび、世界のありようを認識する手がかり、ナンセンスの楽しみ。そして生きることの面白さや大変さ、尊さ、死や戦争までをテーマに、今日も絵と言葉による表現に挑んでいます。バラエティ豊かな絵本に共通するのは、読み手に対する谷川俊太郎さんの希望の眼差しです。
展覧会は約20冊の絵本を取り上げ、多彩なクリエイターとともに、絵本の原画、絵や言葉が動き出す映像、朗読や音、巨大な絵巻や書き下ろしのインスタレーション作品などを展示します。絵本の世界から飛び出した、子どもから大人まで誰もが楽しめるおもしろい展覧会です。
*PLAY! MUSEUM の会期終了後、全国数会場を巡回予定
1. 谷川俊太郎と絵本
1952年に『二十億光年の孤独』でデビューして以来、詩や翻訳、脚本など、言葉によるさまざまな作品を生み出している谷川さん。絵と言葉があわさった表現には早くから関心があり、1956年には自らの詩と写真で構成する第4詩集『絵本』を出版しています。絵本作りは1960年代後半から本格化し、和田誠さん、堀内誠一さん、長新太さん、元永定正さん、タイガー立石さん、大竹伸朗さん、皆川明さん、松本大洋さん、 tupera tuperaさん、Noritakeさん、junaidaさんら、同時代のクリエイターとともにさまざまな絵本を作り出しました。今回の展覧会にあたり、谷川さんは以下のコメントを寄せています。
詩だけ書いてるんじゃつまらない、という気持ちがぼくには初めからありました。 もっと他のジャンルも試みてみたいと思っていて、ラジオドラマの台本や記録映画の脚本、歌の作詞など依頼があれば、詩だけでは食えないという現実的事情もあって、出来そうなジャンルには進んで手を出してきました。その中で最も自分に向いてると思ったのが絵本でした。 言葉だけの詩と違って絵や写真が伴うと世界が一挙に広がるし、具体的になる、そこに魅力を感じて絵は描けないけれど、まず何をどう扱うかという絵本のコンセプトを考えて、限られたページ数の中で各場面をどういうイメージで組み合わせるか、また言葉と絵や写真が一緒になることでどんな新しい世界が生まれるかなど、詩を発想するのとは次元の違う興奮がありました。 またぼくの場合絵本は独りでは創れない、常に他のアーティストとの共作になりますから、そこも思いがけない自分を発見するきっかけになりました。
谷川俊太郎さんプロフィール
谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)
詩人。1931 年東京生まれ。1952 年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。1962年「月火水木金土日の歌」で第四回日本レコード大賞作詩賞、 1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』で第三十四回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』で第一回萩原朔 太郎賞など受賞・著書多数。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表している。
2. 「百貨展」と名付けたのは?
谷川さんの絵本の視覚表現は、イラストや絵画だけでなく写真やコラージュを用いるなど多種多様です。コンセプトや取り上げるテーマもさまざまです。『まるのおうさま』『こっぷ』など世界を知る手がかりとなる「認識絵本」、『ことばあそびうた』や『ぴよぴよ』のような「言葉あそび」や「オノマトペ」、『もこ もこもこ』などの「ナンセンス」。さらには『へいわとせんそう』をはじめとする「戦争」、『かないくん』や『ぼく』での「死」など、表現は縦横無尽に広がります。こうしたバラエティ豊かな絵本を紹介する場として、「百貨展」の名を付けました。
3. 「百貨展」が注目する絵本
『絵本』写真・谷川俊太郎 的場書房 1956 (2010復刊 澪標)
『まるのおうさま』絵・粟津潔 福音館書店 1971
『こっぷ』写真・今村昌昭 福音館書店 1972
『ぴよぴよ』絵・堀内誠一 ひかりのくに 1972 (2009 復刊 くもん出版)
『ことばあそびうた』絵・瀬川康男 福音館書店 1973
『とき』絵・太田大八 福音館書店 1973
『もこ もこもこ』絵・元永定正 文研出版 1977
『えをかく』絵・長新太 新進 1973 (1979 復刊 講談社)
『せんそうごっこ』絵・三輪滋 ばるん舎 1982 (2015 復刊 いそっぷ社)
『なおみ』写真・沢渡朔 福音館書店 1982
『うつくしい!』写真・塚原琢哉 日本ブリタニカ 1983
『ままです すきです すてきです』絵・タイガー立石 福音館書店 1986
『おならうた』絵・飯野和好 絵本館 2006
『かないくん』絵・松本大洋 ほぼ日 2014
『これはすいへいせん』絵・tupera tupera 金の星社 2016
『へいわとせんそう』絵・Noritake ブロンズ新社 2019
『オサム』絵・あべ弘士 童話屋 2021
『ぼく』絵・合田里美 岩崎書店 2022
『ここはおうち』絵・junaida ブルーシープ 2023
和田誠との絵本あれこれ
4. 「百貨展」のみどころ
約20冊の絵本を紹介するにあたっては、アートディレクター、映像作家、建築家ら多才なクリエイターが参加し、原画、朗読、アニメーション、インスタレーションなどさまざまな表現で展示します。そのほか会場では、車やトンネルなど「谷川さんがすきなもの」に唐突に遭遇する新作『すきのあいうえお』も発表。手元でページをめくる絵本の世界から飛び出した、子どもから大人まで誰もが楽しめるおもしろい展覧会です。
参加クリエイター
キュレーション・解説:林綾野(キュレーター)
アートディレクション:有山達也(アートディレクター)
空間構成:手塚貴晴(建築家)
『ことばあそびうた』『こっぷ』インスタレーション:柿木原政広(アートディレクター)
『まるのおうさま』のアニメーション:坂井治(映像作家)
『オサム』『おならうた』『これはすいへいせん』『ここはおうち』『ぴよぴよ』『ままです すきです すてきです』展示デザイン:minna(アートディレクター/デザイナー)
『とき』のアニメーション:新井風愉(映像作家)
『なおみ』の朗読:神田京子(講談師)
『せんそうごっこ』『へいわとせんそう』インスタレーション:立花文穂(アーティスト)
『かないくん』『ぼく』、和田誠との絵本 展示デザイン:張替那麻(建築家)
『もこ もこもこ』部屋の映像:岡本香音(映像作家)
『すきのあいうえお』の写真:田附勝(写真家)
5. 「百貨店」と「百貨典」と「おみやげ」
PLAY! MUSEUMのお楽しみは、PLAY! SHOPのオリジナルグッズです。展覧会のタイトルをもじり、ショップは今回「絵本★百貨店」に様変わりします。「言葉をもちかえる」をテーマに、「言葉をつかう」ステーショナリー、「言葉を着る」アパレル、「言葉をたべる」食品、「言葉を飾る」インテリアのほか、ワタナベケンイチさんが描き下ろしたイラストをベースにした特製ショッピングバッグも用意しています。
展覧会にあわせて図録『谷川俊太郎 絵本★百貨典』(ブルーシープ刊)を出版します。500ページを超す1冊には、『絵本』から最新作『ここはおうち』まで約180冊の絵本を選び、書影や内容、そして谷川さんの絵本作りを紐解く膨大なインタビューや本展キュレーターによるエッセイを収録します。
そしてPLAY! MUSEUM恒例の来場者へのおみやげは、谷川さんの言葉入りトイレットペーパーです。トイレットペーパーは、これまで実現が叶わなかった谷川さん念願のグッズです。
展覧会概要
「谷川俊太郎 絵本★百貨展」
会期:2023年4月12日(水)~7月9日(日) ※会期中無休
会場:PLAY! MUSEUM(東京・立川)
住所:〒190-0014 東京都立川市緑町 3-1 GREEN SPRINGS W3 棟 2F
電話:042-518-9625
開館時間:10:00-18:00(最終入場 17:30 まで)※当日券で入場できます。
休日および混雑が予想される日は、事前決済の日付指定券(オンラインチケット)がおすすめです。
ウェブサイト:https://play2020.jp/article/shuntaro-tanikawa/
入場料(税込):一般 1,800円、大学生 1,200円、高校生 1,000円、中・小学生 600円、未就学児無料
割引制度(併用不可) (1)[立川割]一般 1,200円 、大学生 700円、高校生 600円、中・小学生 400円 立川市在住・在学を確認できる免許証、学生証等をご提示ください
(2)[障害者割引]障害者手帳をご提示の方とその介添人1名は半額
(3)[相互割引]「一般」で入場の方は、PLAY! PARK を200円引きで利用できます
◯特典(おみやげ)つき
PLAY!
〒190-0014 東京都立川市緑町 3-1 GREEN SPRINGS W3棟 2F・3F
2F:PLAY! MUSEUM 3F:PLAY! PARK
アクセス:JR 立川駅北口・多摩モノレール立川北駅北口より徒歩約10分
ウェブサイト:https://play2020.jp/
SNS:Twitter @PLAY_2020 Instagram @play_2020_04 Facebook @Play_2020
事業主体:PLAY! プロジェクト(コスモマーチャンダイズィング、ブルーシープ、A&B ホールディングス)
内装設計:手塚建築研究所
アートディレクション:菊地敦己
「GREEN SPRINGS」とは
2020年4月、JR立川駅北側に誕生した複合施設。
「空と大地と人がつながる、ウェルビーイングタウン」をテーマとし、広大な中央広場を囲うように、 PLAY! のほか、多機能ホールやホテル、オフィスやショッピングエリア等が配されています。
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