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絵本ナビニュース2020

恐竜「ティラノサウルス」と「トリケラトプス」が主人公のおはなし絵本2作同時刊行

株式会社偕成社から『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』『トリケラトプスのなんでもないいちにち』が、2020年6月25日に発売されました。同じ1日を、人気の肉食恐竜・草食恐竜それぞれの視点から見る絵本です。ほかの恐竜も多数登場します。

子どもも大人も大好きな「恐竜」。「恐竜博」の来場者は67万人も!

世代を問わず人気のある、恐竜。近年はその謎が少しずつ解明され、情報が増えていることもあり、注目度が高まっています。東京・上野の国立科学博物館で昨年開催された「恐竜博2019」では、67万人もの来場者があったといいます。

そんな恐竜の中でも高い人気を誇る、ティラノサウルストリケラトプスを主人公にした絵本2作が発売されました。特徴は、「図鑑」ではなく「物語絵本」という形で、恐竜の姿に迫る点です。

「恐竜の一日のルーティーン」がわかる、ユニークなおはなし絵本。

のりもの絵本で人気のコンビの、恐竜絵本。恐竜がいた時代にタイムスリップ! リアルな世界が広がります。肉食恐竜のティラノサウルスは、朝からはらぺこ。えものを探して歩きます。ドロマエオサウルス、パラサウロロフス、パキケファロサウルス……とさまざまな恐竜に出会いますが、逃げられたり、ちょっと遠くにいたりと、なかなかいただくことができません。だんだん、はらぺこのぺこぺこになったとき、やっとえものを捕まえた! と思ったら、横取りするやつが現れて戦いに! ティラノサウルスは、おなかいっぱいになることができるのでしょうか。白亜紀後期の北米大陸を舞台に、恐竜の世界をリアルなイラストで描いているにもかかわらず、どこか愛おしく感じてしまいます。同時刊行の『トリケラトプスのなんでもないいちにち』とあわせて読むと、同じ世界に生きている2種類の恐竜を、それぞれの目線で楽しむことができます。

最強の肉食恐竜として知られ、強くてかっこいいイメージの強いティラノサウルス。でもいくら強くても、すぐに獲物にありつけるとは限りません。『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』では、ティラノサウルスがなかなか周囲の恐竜をつかまえることができず、あちこちへ奔走します。

トリケラトプスのなんでもないいちにち

のりもの絵本で人気のコンビの、恐竜絵本。恐竜がいた時代にタイムスリップできそうな、リアルな世界が広がります。草食恐竜のトリケラトプスは、朝目を覚まし、ゆったりと歩き出します。アルバートニクス、パラサウロロフスなど、さまざまな恐竜のようすをのんびりと見ながら、草原で朝の食事。肉食恐竜のゴルゴザウルスに会ったときにはどきどきしますが、じっとしてたら気づかずにいってしまいました。それから森にやってきて、またおいしい葉っぱを食べます。ぎゃあぎゃあ叫びながら走ってきたオルミトミムスの群れに驚きながらも、散歩。プテラノドンの群れが飛ぶ夕暮れの草原でも草をはみます。きょうもなんでもないいちにちでよかった、と。同時刊行の『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』とあわせて読むと、同じ世界に生きている2種類の恐竜を、それぞれの目線で楽しむことができます。

『トリケラトプスのなんでもないいちにち』では、タイトルの通り、草食恐竜であるトリケラトプスが、草を食み平和な一日を過ごします。

でも、その「なんでもない一日」は、捕食される側の恐竜にとっては、今日も無事で生き延びることができた、という価値ある日。『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』と合わせて読むことで、それがより強く感じられます。

かっこいいだけじゃない、強いだけじゃない、 可愛いだけじゃない、リアルな恐竜の姿を身近に感じられる絵本。 7000万年前の恐竜が大事に生きていた一日を体感してみてください。 

「はじめての恐竜絵本」として親しむのにぴったりな作品!

2冊の絵本には、その他の恐竜もたくさん登場します。

<登場する恐竜一覧>
ドロマエオサウルス、パラサウロロフス、パキケファロサウルス、アンキロサウルス、アラモサウルス、オルニトミムス、ゴルゴサウルス、ハドロサウルス、アルバートニクス、ドロマエオサウルス、マイアサウラ、ランベオサウルス、パウパウサウルス、デイノスクス、アラモサウルス、プテラノドン

どの恐竜も、日常の一部が切り取られて登場するため、どんな暮らしぶりかがわかり、図鑑とは違った視点で見ることができます。

書籍紹介

​書名:ティラノサウルスのはらぺこないちにち
   トリケラトプスのなんでもないいちにち
作:竹下文子 絵:鈴木まもる
定価:各1,200円 + 税
対象:3歳から
サイズ:21cm×26cm
ページ数:各32ページ

著者プロフィール

作:竹下文子
1957年、福岡県に生まれる。東京学芸大学卒業。1995年に「黒ねこサンゴロウ」シリーズで、路傍の石幼少年文学賞を受賞。主な作品に『ピン・ポン・バス』『みんなで!いえをたてる』など多数。翻訳の作品に、『クリスマスのかね』など。静岡県在住。

 

絵:鈴木まもる
1952年、東京都に生まれる。東京藝術大学中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズで赤い鳥さしえ賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。おもな絵本作品に『みんなで!いえをたてる』『ピン・ポン・バス』『ざっくん!ショベルカー』『ねこのおすしやさん』『せんろはつづく』『どうぶつのあかちゃんうまれた』『だんろのまえで』などがある。また鳥の巣研究家として『鳥の巣研究ノート』『鳥の巣みつけた』などの著書があり、全国で鳥の巣展覧会を開催している。
 

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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