【現役東大生が教える「読書を楽しくする魔法」】東大生が読んでいた児童書を聞いてみた
こんにちは、読書教育のYondemyです。
今回は、「幅広いジャンルの読書をすることの意味」を、現役東大生の幼少期の読書事情に絡めてお話します。
教育的に効果性のある読書のためには、「多様なジャンル」の本を読むことが欠かせません。
私たちの周りにいる東大生に、幼少期に読んでいた本に関してインタビューをしたところ、小さい頃から物語にとどまらず、科学読み物や伝記・歴史マンガをよく読んでいるという共通点がありました。
読み物を二種類に分類した時に「フィクション・ノンフィクション」という分け方が可能ですが、幼少期における読書で手に取られがちなのはフィクションでしょう。
しかし、ノンフィクションもフィクションと同じくらい重要なのです。
大切なのは、どちらも偏りなく幅広く読むということです。
なぜ子どもにはノンフィクションが重要か
理由は、大きく分けて二つあります。
一つ目は、社会や理科の知識に直結するからです。
学習漫画でも構いません。
肌感覚として「サバイバルシリーズ」や「学研まんが ひみつシリーズ(現:学研まんが 新ひみつシリーズ)」、「日本の歴史」などの学習漫画は、多くの東大生が読んできているな、という印象があります。
自分自身、幼い頃にドラえもんの学習漫画を愛読していた記憶があります。ことわざ・四字熟語などは全てドラえもんの学習漫画で覚えていました。
楽しみながら知識を蓄えることができる学習漫画は、「魔法のアイテム」と言っても良いでしょう。
二つ目の理由は、多様な読書体験によって、意図に応じた言葉の選び方が身に付くからです。
物語とノンフィクションでは「言葉の使われ方」が全く異なります。
小説では、いかに読者を物語世界に引き込むかを考えて、工夫を凝らした文章が書かれています。第一の目的は、感情の誘発と共鳴です。
論理性よりも読者を引き込むことを第一とする小説を読むことは、レトリックの理解に繋がります。
一方で説明的なノンフィクションでは、あくまで記述は客観的です。
説明的な文章で構成されたノンフィクションにおいて、第一の目的は情報伝達です。
言葉の使用目的が異なるノンフィクションと物語から得られるものが違うことは、明らかでしょう。
そして、自分の伝えたい事を言葉にする際に最適な表現を選べるかどうかは、自分自身の中にどれだけ「伝え方のストック」があるかによって決まります。
友達を面白おかしく笑わせるときの話し方と、必要な事項を簡潔に報告するときの話し方は全く異なりますよね。
多様なジャンルを読むことで、「目的に合わせた最適な言葉の選び方」を、肌感覚で理解できるようになるのです。
東大生が読んでいた児童書を聞いてみた
ノンフィクションと比べて手に取りやすいフィクション。やはり本屋さんに並んでいるものもフィクションの方が多いでしょう。
以下に、東大生が幼少期に読んでいた児童書(フィクション)を列挙して見ました。
お子さんの本選びの参考になれば幸いです。
なお対象年齢ごとに分けて列挙しますが、これはあくまで一つの目安でしかありません。一つの参考にしていただければ幸いです。
小学校低学年向け
小学校中学年向け
小学校高学年向け
今回インタビューをした東大生たちの中には、少なからず「小学校の頃に読んでいた本が、今の人格形成に影響をもたらしているかもしれない。」という実感があるそうです。
もしかしたら幼少期に出会う本一冊の重みは、大人になってから出会う一冊よりも重たいかもしれません。
だからこそ、「ジャンルに問わず幅広く読む事」が大切なのです。
バランスの良い読書体験のために親御さんが出来ること
上述した通り、ノンフィクションの児童書は決して数が充実しているとは言えません。
ぜひ、お近くの本屋で児童書コーナーを見てください。
物語の数に比べて、学習漫画を除いた児童書でノンフィクションの数は限られています。
それは、多くの子どもたちが物語を好むということも、もちろん一つの原因です。
しかし教育的な観点から見れば、物語に限らずできるだけ多様なジャンルの本に触れることが望ましいです。
そこで大切になってくるのが、親御さんの存在です。
手に取りやすいノンフィクションとして、写真が綺麗だったり、テーマが興味深かったりする児童書を渡してみてあげてください。
徐々に、ノンフィクションの児童書へと誘導していくことができます。
インターネットで検索すれば、子ども向けの本で「科学読み物」に絞ったブックリストも見つかります。いくつか参考にしてみるのもいいかもしれません。
また、バランスの良い読書体験を通してお子さんの言葉と感性は磨かれます。
そしてそれらは、将来のお子さんの可能性を広げる一助となってくれるでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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