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中学生向け”夏の読書”におすすめの本、22冊!

今年も夏がやってきました。人生で一度きりの今年の夏!

この夏は、本を読んで世界を広げてみませんか?

児童書は卒業したけれど難しすぎる本はまだ読めないし、自分にはどんな本が合うの?と思っている中学生の皆さんにぴったりの、夏休みに読んでほしい22冊を選びました。

気になる本をまず1冊、夏の読書に、ぜひどうぞ!

読書が苦手な子でも読みやすい小説

日ごろはあまり本を読まないけど……という子のために、読書に慣れていなくても読みやすい小説を選んでみました。

どの作品も主人公は同世代の中学生なので、主人公に感情移入しながらどんどん読み進めることができるでしょう。

興味があるテーマ、身近なテーマの作品を選んで、読んでみてくださいね。

現役中学生作家が、「教科」をテーマに描いた「時間割風」短編集

14歳、明日の時間割

文学界騒然の中学生作家待望の第2弾小説!
現在、青春時代のまっただ中にいる方はもちろん、学生時代が遠い昔という大人や遥か彼方という熟年世代まで、どんな世代も共感できる、笑える、そしてホロッと泣ける、全方位型エンジョイ小説の誕生です。
短編小説を学校の時間割に見立て、7つの物語が展開されます。
<1時間目 国語>
短編小説が入賞。作家となった少女への国語の先生のお願いとは。半分は私小説を思わせる作品。
<2時間目 家庭科>
家庭科を得意とする少年が抱える事情と、見守る少女の想い。思わずキュン涙必至です。
<3時間目 数学>
都会への転校を前に、孤独感に苛まれる少年の再生物語。少年の孤独と不安を癒やしたのは……。
<4時間目 道徳>
ダメな大人たちに囲まれた少年のピュアな成長ダイアリー。中学生目線の鋭い大人描写が胸に迫ります。
<昼休み>
孤独な少女の心の葛藤と青春。ヒリヒリした中学生ならではの複雑な感情に、誰もが共感を覚える一編。
<5・6時間目 体育>
体育が大の苦手な少女が決意した大きな挑戦と努力。彼女の周りの人々の生き様と「生きる」ことへの希望。
<放課後>
夢を持ち続ける大人、先生の苦悩とリアルな心情。大人はいつまで夢をみていいのか。
全7編。

◆おすすめポイント

最初にご紹介したいのはこちらの作品。なんと、作者自身が現役中学生なのです!

同年代の作家による中学校を舞台にした小説、しかも短編集なので、文字だけの本にあまり読み慣れていない子がチャレンジするのにぴったりです。

中学生にとって身近な「教科」をテーマに、時間割風に構成されているのも、読みやすいポイントです!

SNSの中に居場所を見出す中学生が、強制デジタルデトックス!?

世界とキレル

スペシャルサマースクール「森の家」。新時代をよりよく生きるため、先入観にとらわれない人材育成を目標に、7人の中学生が同じ環境、同じ食べ物、同じ服装、同じコンディションの中で、夏休みの3週間を過ごします。参加者は全員制服着用。私服不可。食事は自給自足を原則に、オーガニック食材を使用した特別メニュー。ジャンクフードは禁止。デジタル・デトックスのため、スマホ・PC・タブレットは没収。両親とは週1回、固定電話で通話可。母の策略により、このサマースクールに参加させられた中学2年生の舞は…。

◆おすすめポイント

中学生になるとスマホを使い始める子が増えて、友だちとのメッセージのやり取りやSNSに夢中になっている子も多いかもしれません。

本書はそんな「スマホ」「SNS」がテーマ。

3週間の強制デジタル・デトックス。あなたは耐えられるでしょうか!?

デジタル中毒になっている大人にとっても、ドキッとさせられるお話です。

読みやすい小説、こちらもどうぞ!

小説が好きな子に読んでほしい作品

お次は、読書、とりわけ小説を読むのが好きな子におすすめしたい本をご紹介します。

長かったり重いテーマを扱っていたりと、難しく感じられる部分もあるかもしれませんが、少し背伸びをして、ぜひ挑戦していただければと思います。

直木賞作家による、2018年本屋大賞ほか8冠受賞作!

かがみの孤城

あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

◆おすすめポイント

直木賞作家である辻村深月さん。今の中学生にとっては、2019年に公開された『映画ドラえもん のび太の月面探査記』の脚本を書いた小説家、と言った方がわかりやすいかもしれません。

そんな辻村深月さんが「満を持しての自信作」と自ら太鼓判を押したのが、本作『かがみの孤城』です。

558ページとかなりの長編ですが、同世代の中学生が主人公ということもあり、読み始めたら「一気読み」してしまうことでしょう!

2021年本屋大賞「翻訳小説部門」第2位受賞作!

神さまの貨物

大きな暗い森に貧しい木こりの夫婦が住んでいた。きょうの食べ物にも困るような暮らしだったが、おかみさんは「子どもを授けてください」と祈り続ける。そんなある日、森を走りぬける貨物列車の小窓があき、雪のうえに赤ちゃんが投げられた――。明日の見えない世界で、託された命を守ろうとする大人たち。こんなとき、どうする? この子を守るには、どうする? それぞれが下す人生の決断は読む者の心を激しく揺さぶらずにおかない。モリエール賞作家が書いたこの物語は、人間への信頼を呼び覚ます「小さな本」として、フランスから世界へ広まり、温かな灯をともし続けている。

◆おすすめポイント

戦争の悲劇について、淡々と描かれている物語です。

重い部分はありますが、感動や愛を感じるストーリーになっています。

戦争や平和についてより関心が高まる8月に、ぜひ読んでほしい1冊です。

小説好きの子に読んでほしい小説、こちらもどうぞ!

日本や世界の「古典的名作」に挑戦してみよう

中学生のうちにぜひ読んでほしいのが、「古典的名作」と呼ばれる作品です。

長く読み継がれている本には、時代を超えて支持を集める力があります。

そんな「名作が持つ力」を、多感で感受性豊かな中学生のあなたに、ぜひ感じ取っていただけたらと願います。

中学生にも読みやすい、日本と世界の名作をご紹介します。

近代日本文学の頂点をなす傑作!

新潮文庫 破壊

明治後期、部落出身の教員瀬川丑松は父親から身分を隠せと堅く戒められていたにもかかわらず、同じ宿命を持つ解放運動家、猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、ついに父の戒めを破ってしまう。その結果偽善にみちた社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。激しい正義感をもって社会問題に対処し、目ざめたものの内面的相剋を描いて近代日本文学の頂点をなす傑作である。[付・北小路健「『破戒』と差別問題」]

◆おすすめポイント

「部落差別」をテーマに、1906年に出版された島崎藤村の出世作であり代表作です。

部落問題は、今の中学生の皆さんにはピンとこないかもしれませんが、学校で起きている「いじめ」や社会で起きている差別など、差別問題は形を変えて現在も存在しています。

この本で描かれている部落差別の問題を通して、差別を受ける側の主人公の苦しみを理解してもらえればと願います。

日本の名作、こちらもおすすめ!

世界中で読み継がれている、青春小説の古典的名作!

白水Uブックス ライ麦畑でつかまえて

インチキ野郎は大嫌い! おとなの儀礼的な処世術やまやかしに反発し、虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、たったひとりでさまよいつづける16歳の少年の目に映じたものは何か? 病める高度文明社会への辛辣な批判を秘めて若い世代の共感を呼ぶ永遠のベストセラー。

◆おすすめポイント

1951年にアメリカで出版されたこの小説は、青春小説の古典的名作として世界中で読み継がれています。

16歳の少年が社会に対して感じている反抗心が描かれている本作。

今の時代を生きる中学生のあなたが読むと、どんな風に感じるでしょうか?

共感? それとも違和感? 

「今の自分の悩みを70年後の中学生が読んだらどう思うのかな」

そんなことを考えてみるのもいいかもしれませんね。

世界の名作、こちらもおすすめ!

社会問題について考えるきっかけになる本

人種、ジェンダー、障がい者などの差別問題、貧困、格差、長時間労働、少子高齢化、気候変動など……この世界には、様々な問題が山積しています。

どれもすぐに解決できることではありませんが、解決するための第一歩は、「まず知り、考えること」。

これからの時代を生きる中学生のあなたにこそ、今ここにある問題を知り、どうしてその問題が起きているのか、解決のためにはどうすればいいのか、考えていただきたいと願います。

そんな、「考えるきっかけ」になる本をご紹介します。

遠い世界の難しい問題ではなく、まずは身近なテーマから、考えてみませんか。

会話のできない自閉症者の心の声を描いた、世界的ベストセラー

角川文庫 自閉症の僕が跳びはねる理由

28か国で翻訳、世界的ベストセラー!会話のできない自閉症者の心の声。
「僕が跳びはねている時、気持ちは空に向かっています。空に吸い込まれてしまいたい思いが、僕の心を揺さぶるのです」(本文より)
人との会話が困難で気持ちを伝えることができない自閉症者の心の声を、著者が13歳の時に記した本書。障害を個性に変えて生きる純粋でひたむきな言葉は、当事者や家族だけでなく、海をも越えて人々に希望と感動をもたらした。世界的ベストセラーとなり、NHKドキュメンタリー「君が僕の息子について教えてくれたこと」でも放映された話題作、待望の文庫化!
デイヴィッド・ミッチェル(英語版翻訳者)による寄稿を収録。

◆おすすめポイント

会話ができない自閉症という障がいを抱える東田直樹さんが、13歳のときに執筆したエッセイです。

それまで理解されづらかった自閉症者の内面を描いた本として大きな注目を集め、なんと世界30か国以上で翻訳出版。2021年には映画化もされました。

言葉として表されることが全てではなく、その奥深くにはどんな想いがあるのか……ぜひ、考えてもらえたらと願います。

今日も空気読んでますか?息苦しさを感じる中学生におすすめしたい1冊

「空気」を読んでも従わない 生き苦しさからラクになる

「個性」が大事というけれど、集団の中であまり目立つと浮いてしまう、他人の視線を気にしながら,本当の自分は抑えつけていかないと……、この社会はどうしてこんなに息苦しいのだろう。もっと自分らしく、伸び伸びと生きていきたい! そんな悩みをかかえるアナタにとっておきのアドバイス。「空気」を読んでも従わない生き方のすすめ。

◆おすすめポイント

「空気を読む」。それは、今の中学生にとっては「当たり前」で「日常的」なことなのかもしれません。

その方が人間関係もうまくいき、物事が円滑に運ぶから。でも、そんな日常にどこか息苦しさを感じている人も多いのではないかと思います。

それでは、「空気を読まない」「我慢しない」とは、どんな生き方なのでしょうか?
「空気を読む」とは何か?その必要はあるのか?など、考えさせられる一冊です。

「何のために働くのか」注目の若手起業家が、中学生時代の体験を起点に問いかける!

14歳で“おっちゃん”と出会ってから、15年考えつづけてやっと見つけた「働く意味」

はじめに
第1部 自分の「働く意味」を見つける
 第1章 ホームレス問題との出合い――14歳の気づき
 第2章 課題の根っこをつかむ――高校生で描いた「夢」
 第3章 ニーズの代弁者になれるか――大学生で立ち上げた「ホームドア」
 第4章 2つの課題を同時に解決するアイデア――シェアサイクル「ハブチャリ」誕生

第2部 みんなの「働く意味」を見つける
 第5章 初めての雇用、初めての仲間――支えるつもりが支えられて
 第6章 おっちゃんとの日々――当事者に生まれた変化
 第7章 すべての人に「居場所」を――6つのチャレンジで選択肢を増やす
 第8章 夢の施設「アンドセンター」――安心して失敗できる社会を作る

 

おわりに 「夢」のその先へ

◆おすすめポイント

職場体験などを通して「働くこと」についても考え始める中学生に、「働くとは何か」「なぜ働くのか」を、中学生の目線からも考えることができる本書をぜひ読んでいただきたいという想いから、選びました。

著者の中学時代の体験を通して、「自分はどう生きるか」「どんな仕事がしたいか」など、考えを巡らせていただければと思います。

考えるきっかけになる本、こちらもおすすめ!

本は先生、本は友だち、本は扉

本は、今まで知らなかったことを教えてくれる先生であり、誰にも言えない自分の気持ちに寄り添ってくれる友だちでもあり、まだ見ぬ世界へと連れていってくれる扉でもあります。

部活に勉強、友だち関係に恋愛など悩むことの多い中学生にこそ、良い本との出会いが、あなたの可能性をさらに広げることでしょう。

この夏、いつもは手に取らないような本を、ぜひ1冊、選んでみてくださいね。

編集協力・執筆:洪愛舜(ほんえすん/ライター・編集者・絵本作家)

掲載されている情報は公開当時のものです。
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