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【クリスマス】小学1、2、3年生の子どもたちに手渡したいクリスマスのお話

「クリスマスってどんな日のこと?」サンタクロースが来てプレゼントをくれる日? それともクリスマス・ケーキを食べる日?

 子どもたちに本来のクリスマスの由来や意味を伝えるのが大人もちょっと難しいなと感じたときには、クリスマスのお話を手渡してみませんか。世界各国のクリスマスの風習から、クリスマスの精神まで、お話を通して多くのことを伝えてくれるでしょう。

小学1、2、3年生の子どもたちにおすすめしたいクリスマスのお話をご紹介します。

クリスマスを知って、感じて、楽しむお話3冊

クリスマスイブの日にフランタの心に芽生えた喜びとは?

クリスマスのあかり

クリスマスのあかり

チェコのクリスマスイブ。小さな男の子フランタが、ひとりで教会へむかいます。イエス様の生まれ故郷ベツレヘムから届いた灯りを、家のランプのろうそくにわけてもらうのです。しかし教会で思わぬ失敗をし、あわてて逃げだすことに。それでも、とちゅうで出あった気のどくなおじいさんを助けるために、知恵と勇気をふりしぼります。小さなフランタのやさしさに、心にぽっと灯がともるようなあたたかい気持ちにさせられます。

一年生になったばかりのフランタは、クリスマスにひとりでちいさな冒険をすることになりました。クリスマスのあかりをもらうために、ひとりで教会へ行くことになったのです。火をもらうためのろうそくを入れたちいさな手さげランプを持って、フランタは教会へと向かいます。
 

教会についたフランタは、教会のなかを探検したくなります。ちいさな礼拝堂を見つけ、なかに入っていくと、「ぼきん箱」を見つけます。けれどもお金を入れようとした時にある失敗をしてしまい、教会を逃げ出します。その帰り道に出会ったのが、「ドブレイシカおじさん」。ドブレイシカおじさんは、クリスマスに奥さんのお墓にそなえる3本のカーネーションを探していました。誰かにぬすまれてしまったというのです。なんとかしてあげたいと考えたフランタは、ポケットにあるお金で自分が花を買うことを思いついて花屋へと向かいます。

けれどもお金は2本のカーネーション分しかありませんでした。1本分のお金が足りません。そこでフランタがさらに思いついたのは……? つぎつぎに優しい心でいろんなことを思いつくフランタでしたが、ひとつの行動(失敗)が尾をひいて、事態はこんがらがるばかり。けれどもフランタを見守る周りの大人たちの温かいまなざしとたすけを得ながら、フランタははじめて誰かに「与えること」の喜びを知ることができたのでした。フランタが人に与えた優しさと、フランタの中に芽生えた真の喜びが、「クリスマスのあかり」のように温かく灯ります。

知りたがりで、いいことを思いついたらすぐに行動を起こす、子どもらしいフランタに共感して自分のことのように読む子もたくさんいることでしょう。それだけに、フランタがうまくいかない時の気持ちや、勘違いをされてハラハラする気持ちも強く味わうのではないでしょうか。フランタがクリスマスイブの1日の間にどんな冒険をするのか、そしてどのような喜びを発見していくのか、一緒に体験できるようなお話です。

 

クリスマスにちいさなイエスさまを待つ気持ち、クリスマスの朝に食べるヴァーノチカというあまいパンとあたたかいココア。イエスさまが生まれたうま家のもけいなど、お話のところどころから、チェコのクリスマスならではの風習が伝わってきて、日本のクリスマス以外の楽しみ方へと視野も広がりそうです。

チェコのクリスマスをのぞいてみよう!

『クリスマスのあかり』のお話の舞台は、チェコ共和国です。巻末の「お話のあとで」の項目で、訳者の木村有子さんがチェコのクリスマスの風習を紹介してくれるページがありますので、その中から一部をご紹介します。

  • 12月になると、子どもたちはアドベントカレンダーという特別なカレンダーをもらえる。
  • クリスマスに向けて、食べきれないほどたくさんのクッキーを焼くのを子どもたちも手伝う。
  • 町の広場には、森から切りだされた、クリスマスツリー用のもみの木がならべられる。人々は、すきな木を選んで買い、家に持ち帰る。
  • チェコのクリスマスイブの料理といえば‥‥‥

さらに詳しい内容は、ぜひ本の中で!

子どもたちからこんな質問をされた時には?

サンタクロースっているんでしょうか

サンタクロースっているんでしょうか?

子どもの質問に答え、目に見えないもの、心の大切さを語りかけた100年前のアメリカの社説です。

「サンタクロースってほんとうにいるの?」小学2年生ぐらいになるとそんな疑問を持って、パパやママにたずねる子も多いかもしれません。そんな時、大人はどんな風に答えるのが良いのでしょう。この子どもたちの質問に愛情のこもった素敵な返事をくれた人がいました。その人はアメリカの新聞記者で、そのお返事はアメリカの『ニューヨーク・サン』新聞の社説になりました。それがなんと1897年のこと! 今から100年以上も前から、小さな子どもたちが心に抱く問いが変わらないことにも驚きますが、その新聞記者の答えが子どもにも大人にも胸を打つものとして読み継がれていることにも驚きを感じます。
表紙に優しそうなサンタクロースと妖精たちが描かれたクリーム色の本は、8歳のバージニアという少女が新聞社に出した1通の手紙と、その手紙へのお返事を記録した本です。日本では1977年の初版以来、何度も版を重ね、多くの親子に読み継がれています。

新聞記者の素敵な答えの中から、ほんの一部をご紹介します。
 

「この世の中に、愛や、人へのおもいやりや、まごころがあるのとおなじように、サンタクロースもたしかにいるのです」
 

「サンタクロースをみた人は、いません。けれども、それは、サンタクロースがいないというしょうめいにはならないのです」

低学年の子どもたちの手にもすっぽりとおさまるような軽くて小さな本ですが、まるごと1冊が新聞記者からのバージニアの手紙への答えとなっています。そのお返事の長さからも、どれほど真摯に子どもの質問に答えてくれたかが分かりますね。
またバージニアの手紙の内容を読むと、バージニアが最初に質問をしたのは実はパパだったということが分かります。「サンタクロースはいるのか」と娘に聞かれたパパが「サンしんぶんに、といあわせてごらん。」とバージニアに伝えたところから、世界中で愛される、名やりとりが誕生したのですね。

子どもたちから質問された時にそっと手渡す1冊として、また何気なく本棚にしのばせておく、という手渡し方も提案したい1冊です。

大事なクリスマス・カードはいったいどこへ……!?

ぼくはめいたんてい(7) いそがしいクリスマス(新装版)

 ぼくはめいたんてい(7) いそがしいクリスマス(新装版)

アニーの犬のファング宛てに届くはずの、クリスマス・カードが行方不明に! ネートはファングが苦手だけれど、アニーの頼みなら仕方ない。さぁ、雪の中で捜査開始! 初版から30年を経てなお人気のシリーズ、新装版第7弾

クリスマスまであと1週間というある日のこと、雪かきをしているネートのところに、仲良しの女の子アニーがたんていの依頼にやってきます。

アニーの犬ファング宛に、毎年ファングのおかあさんから必ず届くはずのクリスマス・カードが今年は行方不明だというのです。一緒にやってきたファングは、鈴のついたくびわをして、はねつきぼうしをかぶっておめかししていましたが、でっかくてするどい歯をもっているファングがネートは苦手です。けれどもクリスマスに不幸せな思いをするのはいけない、としかたなく引き受けることに。

行方不明のカードを見つける手がかりは……

  • ファングのクリスマス・カードが大きいこと
  • ファングが出むかえにいくと、郵便屋さんが郵便物を落として逃げること
  • クリスマスの日にはアニーがひざの上でファングにカードを読んであげること
  • お友だちのちょっと変わった女の子ロザモンドの家で見た不思議なツリー
  • ファングのおかあさんがファングに口うるさく「ほね」を食べるように言い続けていること

ここには必要な手がかりと忘れていい手がかりがあります。それをうまく整理してナゾを解いていくのがネートのすごいところなんです。さて、ファングのクリスマス・カードはいったいどこにあったのでしょう?

1982年の発売以来、たくさんの子どもたちに愛され、読み継がれてきた「ぼくはめいたんてい」シリーズ(全17巻)。人気の秘密はなんといっても、めいたんていネートのカッコ良さ! 9歳という年齢でありながら、どんなナゾがやってきても常に落ち着き、友だちからもいつも頼りにされています。一方でパンケーキが大好物で、ナゾを解く前や後に、いつもパンケーキを食べているところに親しみを感じたりも。
また、一見、すぐに解けそうと思わせておきながら、意外になかなか解けないナゾの面白さもお話の魅力で、このあたりに何度も繰り返し読みたくなる秘密があるようです。

今回はこの「ぼくはめいたんてい」シリーズ7巻目のお話。クリスマスまであと1週間という時に起きた事件のお話で、ゆきが降っていたり、クリスマス・ツリーが出てきたりと、クリスマスや冬の季節感が感じられます。(最後まで読めた人にだけ特別に、ネートとあいぼう犬スラッジからの嬉しいメッセージがありますよ♪)

いかがでしたか。
他にもクリスマスについて知りながら楽しめるお話がたくさんあります。

自分だけのお気に入りのお話を見つけてみて下さいね。

https://www.ehonnavi.net/feat/xmas/

文・選書:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長・児童書主担当)

撮影:所 靖子

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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