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【読み聞かせ会】絵本講師による季節の絵本とお話

【ふわはね絵本のある時間】2022年7月におすすめの本

大阪・阪神梅田本店での読み聞かせ会を行うふわはねさん

絵本講師として10年以上ご活躍中のふわはねさん。絵本講座や絵本コンサル、絵本の読み聞かせ会などを年に200回以上こなしています。そんなふわはねさんに季節にあった絵本と読み聞かせ会の流れについて語ってもらいました。

二十四節気(にじゅうしせっき)を感じる

二十四節気とは… 1年を12か月さらにその半分、24個に分けた季節を表す名称です。

 

7月では…

小暑しょうしょ(7月7日)小さく暑いと書いて小暑。梅雨が明けて夏本番を迎える。暑中見舞いはこの頃から。

大暑たいしょ(7月23日)一年で一番暑い頃と言われる。太陽は容赦なく照りつける。暑い暑い夏の始まり。

 

あっという間に一年も半分がすぎ、暑い暑い夏がやってこようとしてます。

(いや、もう既にきているのかもしれない…)

 

7月最初の行事といえば七夕ですね。

七夕は織姫と彦星が1年に1度だけ会える夜。短冊に願い事を書いて竹飾りに飾ります。

日本の伝統行事を子どもたちとひとつずつひとつずつ、次の世代に絵本の力を借りながら残していきたいと思います。

 

【はじまりの絵本】

まずはお歌の絵本はいかがでしょう『きらきらぼし』

♪きらきら ひかる おそらの ほしよ

みんながよく知るお星さまのうたが絵本になりました。

 

それはこんな始まり

まちに よるが きました。

おやすみなさいの じかんです。

「よいこは もう ねる じかん。

おやすみなさい。」(p2−4本文引用)

そして ♪きらきら ひかる とつながります。

お歌だけでなく物語としての始まり。するとこの歌詞の本当の意味が絵と共に感じられます。

巻末には楽譜も付いた、ひさかたチャイルドのうた絵本シリーズからまずはきらきらぼしを一緒に歌いましょう。

読み聞かせ時間目安<1分50秒>

きらきらぼし

世界中で親しまれている童謡「きらきらぼし」が絵本になりました。歌詞に合わせて場面が展開しているので、ページをめくりながら歌えて、親子の楽しいひとときが過ごせます。また、子どもたちや動物たちが登場するストーリー仕立てになっているので、おやすみ前の読み聞かせにもおすすめです。

【行事の絵本】

お次はおいしい行事のえほんから『たなばたパーティーきらきらきらきら』

出ました!本屋のままこさんの行事のえほんシリーズ第5弾!

 

ままこさんは本屋さん。お料理するのが大好き。

今日は七夕。ままこさんのお店の前には笹飾り。張り紙もあります。

「きょうは たなばたです。じゆうに おねがいごとをかいてね。ままこのほんや」

そこにやってきたのはあっくんとかよちゃん。

今夜、たなばたパーティをすることに。

さぁ、七夕の日のちょっぴり特別なお料理が始まります。

 

ほしぞらふきよせに、きらきらシャーベット、おほしさまポテトと見た目にも七夕らしい可愛くておいしそうなお料理をままこさんとあっくん、かよちゃんたちと作ります。

 

日本には古くから「行事食」というものがあります。季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別な料理。

そこには家族の幸せや健康を願う意味が込められています。

親子で一緒に、楽しみながら七夕の日のごはん、作ってみませんか。

 

たなばたパーティー きらきらきらきら

本屋のままこさんはお料理が大好き。きょうはたなばたなので、「あまのがわそうめん」「おほしさまポテト」「きらきらシャーベット」など、ねがいの涼しげなごちそうを、子どもたちと一緒につくります。
親子で簡単に作れるハレのお料理の絵本です。

【じっくり観察する絵本】

月刊誌とセットで楽しんでほしい『まどのむこうのくだものなあに』

『まどのむこうのくだものなあに?』タイトルからこの絵本は始まっています。

丸く開く窓から見える果物を想像してページをめくると、そこにあるのは大きなイチゴ。

荒井真紀さんの描く繊細で美しく瑞々しく艶やかなイチゴ。

そしてその次のページをめくるとその断面が!

その先にまた丸い穴が…とくり返される。

それはある意味写真よりもリアルにその世界を見せてくれる。

 

最後のページにやっと出てくる言葉は

 

まどのむこうの

くだもの なあに?

 

今度は裏からもう一回!!

 

先月の福音館書店の月刊 こどものとも年中向き7月号は待望の続編

『まどのむこうのやさいはなあに?』

はい!野菜版が出ましたよー!


月刊絵本のお楽しみ。
中に挟まる冊子 #絵本のたのしみ にある #作者のことば によると、一枚の野菜の絵を描き上げるのには約3週間かかるとか!

そんなにも野菜と向き合うと、目の前が野菜ではなく別の物体に見えてくるともありました。

なるほど。荒井真紀さんの目を通した野菜や果物のその先を私たちは見せてもらっているのかもしれない。

ぜひセットで楽しんでほしい一冊です!

 

まどのむこうの くだもの なあに?

果物をじっくり見たことはありますか? イチゴのつぶつぶ、メロンの編み目、スイカのしましま、パイナップルのでこぼこ。荒井真紀さんの手にかかると「果物ってこんなにも神秘的な植物だったんだ」と驚嘆します。拡大された果物を、一部、全体、断面と、段階的に見ることによって新たな発見があります。どうぞ果物の宇宙を感じてみてください。

【お話絵本】

自分も一緒に体験しているような『夜をあるく』

フランスからやってきた、昨年出たばかりの比較的新しい絵本です。

まずは目を引く装丁とタイトル。真夜中に始まる静かな冒険。

家族で外に出る。ねむっている街を足音をたてずに歩き、広い道路を外れ、谷から続く緩やかな山道を進む。

 

青黒い夜の色。美しい美しい絵がだんだんと目や体が慣れていくように、感覚を研ぎ澄ましていく。

そこには昼間には感じることのない静けさ、におい。経験は五感と共に記憶に残る。

 

絵本の中で擬似体験。そして擬似体験だけでなく、ぜひ夏にはこんな体験・経験をしてほしいと思わずにはいられない一冊です。

読み聞かせ時間目安<3分30秒>

夜をあるく

真夜中に、お母さんに起こされたきょうだい。「やくそく、おぼえてる?」と、家族4人で夜の中へ出かけていきます。夏の夜は静かで、あかりが灯っていたり、遠くから音が聞こえてきたり、においにも敏感になります。やがて景色は町から自然の中へ。くらい山道、池に映る月、満天の星……そして、険しい山道を登っていった先では、うつくしい日の出が家族を迎えます。

【課題図書】

『すうがくでせかいをみるの』

それはこんな始まり

うちのかぞくには、みんなそれぞれすきなことがある。パパはこれ。(p2本文引用)

と、絵を描くパパ。ママが好きなのはまた別のこと(どうやら昆虫系)

お兄ちゃんは音楽が好き。じゃあ私は?

いろいろやってみたけどどれもぴんとこない。でも ひとつだけ、これだ!って思ったのがすうがく!!

 

数学!?と思ったけれど読んでいくと、なんとそれも数学、これも数学。

巻末には数学ノート付き。

 

2022年の第68回青少年読書感想文全国コンクール低学年の部の課題図書でもあるこの絵本。

あなたは何が好きですか?そこから見えてくる世界はなんですか。

 

同じものを見ても、きっと好きなもののフィルターを通ると見える世界は変わってくる。

この絵本を読んで、自分はどう?というところから、ぜひ読書感想文を書いてみませんか。

 

読み聞かせ時間目安<2分40秒>

すうがくでせかいをみるの

うちの家族には、みんなそれぞれ好きなことがある。パパは絵を描くし、ママの部屋には昆虫の資料がたくさん。お兄ちゃんは音楽が好き。好きなことがあるって、いいな。私だっていろいろ挑戦してみるけど、なかなかピンとくるものがない。でもひとつだけ、これだって思ったのが……

すうがく!

彼女に言わせれば、すうがくはどこにでも隠れているんですって。公園にも、湖にも、窓からの景色にも、絵画の中にだって。かずや形のことを見つけて、それについて考えるのが楽しくてたまらない。彼女の目には、世界がどんな風に見えているんだろう。想像するだけで、ワクワクしてきますよね。

世界をみる方法は、いくつもある。こんな風に、自分が一番好きなことが見つけられたら、夢中になればいい。その先にはきっと夢をかなえるための扉が待っているから。作者の、子どもたちに託す気持ちが伝わってきます。

巻末には、主人公オリジナルの「数学ノート」付き。誰かの世界をのぞいてみることだって、好きなことを見つける一つの方法かもしれませんよね!

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

【その他 7月の読み聞かせにおすすめの絵本】

絵本の読み聞かせについて思っていること

絵本はコミュニケーションツールです。 絵本は子ども達の歩みを助け、その成長を促してくれるかもしれません。 しかしそこには読んでくれる人の温もりを通した生きた声が不可欠です。 人と人とが向かい合い、片手間にはできない読み聞かせだからこそ愛情が注がれるのです。 子どもの持つその心のコップを絵本を使って愛情で満たしてあげてください。大好きな人の声で温もりの中聞く美しく豊かなお話。それはあっという間の子育ての濃密な時間を助け、後にその子どもたちの長い人生の心の支えとなるでしょう。 

ふわはねプロフィール

ふわはね(内田 祐子)

絵本講師・子育てアドバイザー・ふわはねえほん 主宰
 

大学で児童文学を学ぶ。2005年絵本講師1期生として絵本講師資格取得。関西を中心に企業での定期教室をはじめ、幼児教育に携わる先生や書店員への研修。絵本講座、研修、絵本コンサルなどを行っている。

絵本のつなぎてとして、絵本の作り手と読み手を。親と子を。人と人を繋いでいる。

子育てアドバイザー・JPIC読書アドバイザー

大学2回生と高校2年生の娘をもつ。インスタグラム @fuwahane 

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絵本ナビ編集部
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