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【読み聞かせ会】絵本講師による季節の絵本とお話

【ふわはね絵本のある時間】2022年8月におすすめの本

ふわはねさん

絵本講師として10年以上ご活躍中のふわはねさん。絵本講座や絵本コンサル、絵本の読み聞かせ会などを年に200回以上こなしています。そんなふわはねさんに季節にあった絵本と読み聞かせ会の流れについて語ってもらいました。

二十四節気(にじゅうしせっき)を感じる

二十四節気とは… 1年を12か月さらにその半分、24個に分けた季節を表す名称です。

 

8月では…

立秋りっしゅう(8月7日)暑さがピークを迎えていますが暦の上では秋を迎えます。暑中見舞いはこの日を境に残暑見舞いに。

処暑しょしょ(8月23日)暑さが止まるという意味の処暑。日中はまだまだ暑さが続きますが、朝夕頬にあたる風や、耳に届く虫の声に秋の気配を感じる頃。

 

夏休み真っ只中。立秋といえどもまだまだ暑い日が続きます。
無理せずエアコンをつけしっかりと水分補給。旬のものを食べましょう。
暑い寒いお腹すいた眠たいなどなど、大人も自分の心の声に素直になって。

自分のことを守れるのは自分だけ。

自分を満たすまでいかずともプラマイゼロ地点には置いてあげて。

そうじゃないと、チビ怪獣ども相手には頑張れない。お昼寝の前に、夜寝る前に絵本で心と身体のクールダウンもおすすめです。

 

【はじまりの絵本】

まずはわらべうたから『いちじくにんじん』

みんながよく知る数え歌が一冊の絵本になっています。

 

それはこんな始まり

いちじく

にんじん

さんしょに

しいたけ…(p1−7本文引用)

美しくおいしそうな野菜たちと一緒に楽しむ数え歌のわらべうた。月刊絵本だった、この絵本も今ではしっかり傑作集の定番に。
ごんもりなつこさんの写真のような繊細で暖かい絵とシンプルな文。余計なものが一切ない、それでいて単純ではなく深ささえも感じる。
いつも子ども達と向き合い、わらべ歌を大切にしている千里子ども図書室だからこそ作れた絵本なのではないでしょうか。

 

山椒や麦、冬瓜など、あまり馴染みのない野菜も絵本に出てくると子どもたちに認識されます。
そして本物を見た時に、しっかりと絵本での記憶と結びつき、記憶が定着します。
そして次にその絵本を見た時には味や食感までが思いだされるのです。


この季節になると口ずさみたくなるわらべうた。赤ちゃんから子ども達へ。
ぜひ一緒に歌ってくださいね。

読み聞かせ時間目安<35秒>

いちじく にんじん

いちじく にんじん さんしょに しいたけ……歌い継がれたわらべ唄を今の子どもにわかりやすくアレンジしました。言葉のリズムと精密に描かれた野菜を楽しんでください。

【季節の小さなお話】

繰り返しが楽しい『あついあつい』

黄色のバックに汗をかきながら歩く一羽のペンギン。
あー。暑い。
熱が伝わる表紙です。

あつい あつい
どこかに すずしいところは ないかな
ぺんぎんは日陰を求め走ります。
日陰を発見!! ひかげだ ひかげだ
ああ すずしい

日影を見つけたぺんぎん。
ホッとした様子。しかしそれもつかの間。

 

いやー。もう、動物たちの暑そうなこと。
その表情や仕草までもがたまらない。
汗をかきかき前のめりで日影を求め歩く姿はまさに炎天下の自分と重なります。

まだまだ暑さ厳しい残暑にぴったりな一冊。
最後が、もうサイコーに気持ち良さそうで。
暑さと涼しさの切り替え、コントラストが素晴らしく!!
読み終えた後、体感温度が2度ほど下がる感じ。

暑ーい1日はこれで締めたいと思う絵本です。
読み聞かせ時間目安<1分15秒>

あつい あつい

暑い日が待ち遠しくなる、夏にぴったりのお話

暑い日照りの中、涼しいところを探してペンギンがやってきました。やっとみつけた日陰でひと休み。ところが、それはアザラシの影でした。アザラシも僕だって暑いんだよ、といって、2匹は涼しいところを探しに行きます。そして、やっとみつけた日陰でしたが……。カバ、ゾウと仲間が増え、みんなヘトヘトになって歩いていると、どこからか波の音が! 広い海にたどり着き、ざっぶーん!と飛び込みます。暑い夏にぴったりのお話です。

子どもたちに大人気!夏らしい絵本をもう一冊『とうもろこしぬぐぞう』

縦開き、下にめくっていくタイプの珍しい絵本。

もうタイトル、そして表紙のインパクトからして気になり過ぎる一冊。

『とうもろこしぬぐぞう』

それはこんな始まり

おれは とうもろこし ぬぐぞうだ

いくぞ!

(p2−3本文引用)

とうもろこしぬぐぞう、ばりばりべりべりとまるで服をぬぐがごとく、皮をめくりだす。

ぺりぺりべろーん!きいろい粒が見えてきた!

 

先日、幼稚園の子どもたちの前で読んだら大盛り上がり!

アンコールが止まらず、なんと2回読んでも「もう一回!」と言われるほど。

子どもたちの「もう一回!」は最高の賛辞だと思っている私。

力強いタッチでぐいぐい読者を引き込む絵本です。

読み聞かせ時間目安<1分15秒>

とうもろこしぬぐぞう

とうもろこしの「とうもろこしぬぐぞう」さんが、葉っぱの服や、ひげであるかみの毛をバリバリ、ぶちぶちと潔く脱いでいくスカッとする絵本。その脱ぎっぷりや言葉のリズムに加え、墨ラインで描かれた力強い筆致が見るものの五感にうったえます。最後はおふろでおいしそうに温まるぬぐぞうさん。子どもに人気の「とうもろこし」へのさらなる興味をそそるだけでなく、毎日のお着替えやおふろの場面でもマネしたくなる、何度もめくりたくなる絵本です。作者のデビュー作。

【新刊絵本】

ここで少しクイズ形式で絵本を楽しみましょう『だれのほね(2)』ぼくたちきょうりゅう

待ってました!『だれのほね?』
待望の続編『だれのほね?(2)ぼくたちきょうりゅう』
恐竜編でましたよー!!

さぁ、みんなで当てっこしながら進めましょう!

 

それはこんな始まり

あたまには つのが 3ぼん。
おおきなえりかざりが かっこいいでしょう。
だれのほね?
(p2本文引用)

切り絵作家であるたけうちちひろさんによって切られたのは、その恐竜の足跡と共に、ばらばらになった骨。
長いのや短いの。太いのに細いの。ギザギザのに、足や手、顔もある。
これはもう恐竜好きキッズたち、どんどん答えを言ってくれます。

ページをめくると…。
どし どし どっしんぼく、トリケラトプス

大正解!(すごい!!)

一作目ではへびやライオン、コアラにゾウの動物や爬虫類に鳥類!
そして今回のシリーズ続編は恐竜!トリケラトプスにプテラノドンにティラノサウルス!

誌面いっぱいに骨と恐竜が交互に並びます。
これは恐竜好きにはたまらない。いや恐竜好きでなくとも惹かれる。
気になる。面白いー!!

たけうちちひろさんの絵本の魅力は骨の絵本を作っても、リアルさと可愛らしさがちゃんと両立しているところだと思います。
福井県立恐竜博物館の監修も入り、また、図鑑的要素を持ち合わせながらも、声に出しても心地よい言葉のリズム。
切り絵だからこそのあたたかみ。


骨シリーズ第二弾!見返しから最後まで、そしてカバーを外してからも。
作者の遊び心も詰まった「待っていました」の一冊です!

読み聞かせ時間目安<1分35秒>

だれのほね?(2) ぼくたちきょうりゅう

「ほね」と「からだ」を比べる大好評絵本『だれのほね?』第2弾は恐竜!
どしどしどっしん。ぼく、トリケラトプス。
ばさばさびゅーん。わたし、プテラノドン。
人気者の恐竜たちが大集合!!

小さいほね、大きいほね、ながーいほね、たくさんのほね。だれのほね?
ページをめくって、「ほね」と「からだ」を見比べてみよう。
じっくり見ると発見がいっぱい。こどもたちの好奇心、探究心の扉を開く絵本です。
恐竜について楽しんで学習できる施設として人気を誇り、国際的な評価も高い福井県立恐竜博物館が監修を担当。
イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選作家、たけうちちひろが描く「切り絵の絵本」シリーズ『ぼくのつくりかた』『ぼくのさがしもの』『だれのほね?』もあわせてお楽しみください。

【図鑑】

夏休みの自由研究のヒントに『寿命図鑑』

最後に夏休みの自由研究のヒントにこんな図鑑はいかがでしょうか。

帯には「みんな、いつか死んでしまう」とあります。
なかなかインパクト強いですよね。

そう。人や動物や、いや物も、そう。私たちが住む地球でさえも。
みんないつか死ぬ。だからこそ今を一瞬一瞬を大切にでき、いろんなものを愛せる。

この図鑑にはありとあらゆる寿命が書かれています。 

この世の全てを13カテゴリー(動物、海の生き物、鳥、昆虫、植物、食べ物、モノ、機械、からだ、日本人、世界の人、建築物、天体)
にわけて324個寿命とそれにまつわるエピソードが書かれています。

面白い!そして考えさせられる。

巻末のふろくにはこの図鑑に載るものの寿命順が並んでます。
ちなみに一番短いものは虹(数分)。そして一番長いものはブラックホール(10の65乗以上)。
見ていると、へぇーへぇーへぇーと知らないことがたくさん。

そうか。機械にも寿命ってありますもんね。
最後に神様から。
「一度しか生きることができない自分の一生だから、自分の命もまわりの命も大切に、明日も自分らしく生きていこうね。」とありがたいお言葉。

絵も細かく楽しく。ここから実際に興味のあるものの寿命について考え調べ、まとめてみるのも面白い。
さぁ!私たちも寿命にむけて日々過ごしているのです。今日も1日一生懸命生きましょう!

寿命図鑑

大人も子どもも楽しみながら、命の大切さを学べる図鑑ができました!

「みんな、いつか、死んでしまう」
だからこそ、みんな一生懸命生きていて、いろんなものを大切にできるんだ。

そんな想いを込めて、
動物、人、建築物、機械、天体…などなど、
この世のすべてを13カテゴリーにわけて、
324個の寿命とそれにまつわるエピソードをあつめた図鑑をつくりました。

イラストぎっしりの、絵本のようなとっても可愛い図鑑です!


○この本を読んでいただきたい方
小学生のお子さまはもちろん、大人も知らないエピソードもたくさん載っているので、
いろんなものの「一生」や「寿命」に興味がある方々みなさまに読んでいただきたいです!


○この本をつくったきっかけ
新しい本の企画を考えているとき、自分の興味があることを思い巡らせていると、
ふと「寿命」という言葉が出てきました。
動物も、身の回りのモノも、星も、それぞれちがった寿命をもっていて
それぞれ違う一生を送っているなんて、なんだか不思議だなあ…。
興味があったのでいろいろ調べてみると、知らなかったエピソードがたくさん出てきて、
面白い!これをまとめて本をつくろう!と思ったのがきっかけです。


○編者メッセージ
「寿命」という重いテーマをポップに学べる、とても新しい本だと思います。
約1年間かけて地道に情報を集め、
デザインやイラストも、ああでもないこうでもないと言いながら一生懸命制作をすすめた結果、
おもしろエピソード満載のとっても可愛い図鑑ができました!
(この本に登場するすべてのイラストに「天使のわっか」がついているのも見所!)
是非、老若男女のみなさまに読んでいただきたいです。プレゼントにもオススメです★

編集担当:いろは出版 河北亜紀

【その他 8月の読み聞かせにおすすめの絵本】

絵本の読み聞かせについて思っていること

絵本はコミュニケーションツールです。 絵本は子ども達の歩みを助け、その成長を促してくれるかもしれません。 しかしそこには読んでくれる人の温もりを通した生きた声が不可欠です。 人と人とが向かい合い、片手間にはできない読み聞かせだからこそ愛情が注がれるのです。 子どもの持つその心のコップを絵本を使って愛情で満たしてあげてください。大好きな人の声で温もりの中聞く美しく豊かなお話。それはあっという間の子育ての濃密な時間を助け、後にその子どもたちの長い人生の心の支えとなるでしょう。 

ふわはねプロフィール

ふわはね(内田 祐子)

絵本講師・子育てアドバイザー・ふわはねえほん 主宰
 

大学で児童文学を学ぶ。2005年絵本講師1期生として絵本講師資格取得。関西を中心に企業での定期教室をはじめ、幼児教育に携わる先生や書店員への研修。絵本講座、研修、絵本コンサルなどを行っている。

絵本のつなぎてとして、絵本の作り手と読み手を。親と子を。人と人を繋いでいる。

子育てアドバイザー・JPIC読書アドバイザー

大学2回生と高校2年生の娘をもつ。インスタグラム @fuwahane 

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