元気になるのは、赤ちゃんだけじゃない!? 大人の心も明るくしてくれる赤ちゃん絵本
あれ、なんだろうこのリズム。わからないけど楽しくなってきた。みんなが自分を見て笑ってる、嬉しいな。大きな声って、出しているだけで元気になるよね。赤ちゃんに笑ってほしくて読み始めたこの絵本、だけどあっという間に気持ちが明るくなっているのは大人の方だったりして!?
……そんな力のある赤ちゃん絵本って、実はたくさんあるんですよ。たまには自分だけのためにも読んでみてくださいね。
大人の心も明るくしてくれる赤ちゃん絵本
ようこそ、赤ちゃん。この楽しい世界へ!
チキカーン チキカーン チキカーン グー! 樋勝朋巳さんが描く、シンプルでハッピーでヘンテコな世界。あかちゃんも小学生も大人も、読めばみんなこのリズムの虜になっちゃうはず!
『チキカングー』
チキカーン チキカーン チキカーン グー!
なんでしょう、このリズム。
音を出しているのは、わんちゃんです。
赤い帽子に赤い靴、手にはタンバリンを持って。
なんだか見ているだけで陽気な気持ちになってきます。
リズムに乗って歩いていくと、あっ、ねこちゃん。
チキカーンねこちゃん チキカーンねこちゃん。
おいもちゃんにメルちゃんも。みんなで一緒に。
ああ、楽しいね。あれあれ、ぼっちゃん。泣いてるの?
一緒におうちに帰ろうね。
チキカーン チキカーン チキカーン グー!
ちょっぴり不思議でおかしな世界を描く樋勝朋巳さんが、初めて手がけた赤ちゃん絵本。登場するのは、聞いたこともないけれど、口に出しているうちに誰もが元気になってくる「チキカーン」のリズム。何度も読んでいるうちに、いつの間にか口ずさんでみたり、振り付けまでしちゃったり。そんな気分は赤ちゃんにもきっと伝わるはず。
一緒に歩いて、一緒に歌って。
こんなに楽しくて優しい世界があるんだよ。
ようこそ、赤ちゃん! さあ、一緒に遊ぼうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
トントンポコポコ……ペタペタボーン!!
一緒にたたいて音を出していると、なんだか楽しくなってきて。その高揚する気持ちが、読めばあっという間に伝わってくるのです。よし、今日も一日元気にやっていけそう。
大好きなクネクネさんがマスカラではなくたいこを。
途中でふわふわさんも乱入!
さらに、思わぬワニの登場で一旦雰囲気が変わるのもすごくいいです。
じわりじわり近づくクネクネさん。
最後は、異様なまでの盛り上がりで、
ワァー!!
クネクネさんの世界観はややシュールですが、これはとても分かりやすいので、小さな子から楽しめると思います。
(tori.madamさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
「くるかな? くるかな?」
細かいことは忘れて、さあ絵本の中のみんなと一緒に両手をあげて。
「きたー!」
『でんしゃ くるかな?』
「くるかな? くるかな?」
みんなで並んで、なにを待っているのでしょう。
「きたー!」
ホームに滑り込んできたのは、みんなが大好きな電車。
これは嬉しいね。赤い電車です。
「ばいばーい」
みんなで見送って。さあさあ、次も……またくるかな?
「くるかな?」「きたー!」この繰り返しのなんと楽しいこと、大喜びです。読んでいる私たちだって大喜びです。それは手だってあげちゃいます。足だってあがっちゃいます。飛び上がっちゃいます。最後には、電車に乗っちゃいますよ。かばさんやぞうさん、きりんさんたちと。みんな揃っているのもいいですよね。気持ちは一つなのです。
2018年に月刊絵本で刊行されて以来、「子どもが夢中になって楽しんでいる」「ボロボロになったので早くハードカバーに!」という声を受け、待望のハードカバーとして発売されたこの絵本。きくちちきさんの躍動感あふれる絵の魅力を存分に味わえる、とっても可愛らしい1冊ですね。あ、みんなの乗った電車が出発します。
「いってらっしゃーい!」
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
楽しそうだね、あかちゃん。
みんなに遊んでもらっている赤ちゃん、嬉しそうな赤ちゃん。それはもう見ているだけで、あっという間に元気になってしまうのです。
『あかちゃんですよ はいどうぞ』
とっことっこ、あかちゃんと一緒に歩いているのはおサルさん。
「あかちゃんですよ はいどうぞ」
今度はカンガルーさんのお腹にはいって、ゆっさゆっさ。
クマさんにおぶってもらって、ゾウさんのお鼻にぶらさがって。
キリンさんの背中は高いね、あかちゃん。
楽しそうだね、あかちゃん。
「おかえりなさーい」
待っているのは、もちろんお父さんとお母さん。
あかちゃん、なんて愛らしいのでしょう。
そして、みんなの楽しそうな顔といったら!
登場する動物たちは、大きくて立派で生き生きとして。だけど、とっても優しく遊んでくれて。夢のような展開の続くこの絵本、喜んでいるのはあかちゃんだけじゃありませんよね。読んでいる大人の方が、嬉しくてたまらなくなってくるのです。
「赤ちゃんは、みんなに見守られて大きくなるもの」
幸せな気持ちでいっぱいになりながら、改めてそう願わずにはいられません。親子でたくさん読んでくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
どんどこすすむ、われらがももんちゃん!
ももんちゃんの明るさとたくましさは、読んでいる大人の方がスカッとするほど。どんどこ、どんどこ、声に出して何度でも読んでみてくださいね。
『どんどこ ももんちゃん』
大きな頭におむつ一枚。ピンクのほっぺにつぶらな瞳。
思わず「うちの子に似てる!」と言いたくなる、愛らしいおかおの赤ちゃんがももんちゃん。
この絵本の主人公です。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ももんちゃんは急いでどこかに向かっています。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ひとりで橋を渡り、坂道をのぼり、やっとたどり着いた山の上では大きなくまさんがとおせんぼ。
すると、「どーーん!」 ももんちゃんはくまさんを投げ飛ばし(⁉)、ひたすらどんどこ進みます
「どちっ」あら、たいへん!ころんで頭をぶつけちゃった。
でも、ぐっとがまん。
ももんちゃんが急いで先でまっていたのは…?
最後は「そうだったのね」と誰もがにっこり安心。簡潔で大胆な展開と、声に出して気持ちのいいリズミカルな言葉に乗って、あっという間に最後のシーンまでひきこまれてしまうママにも赤ちゃんにも大人気の「ももんちゃん あそぼう」シリーズの代表作品です。
ももんちゃんの人気の秘密は、繰り返し読めば読むほど楽しくて、読めば読むほどももんちゃんが可愛くなってしまうところ。理由はたくさんあるのでしょう。豊かな表情、ユーモラスなお話、個性的なキャラクターのおともだち、言葉の響き…。でも、一番の魅力はやっぱりももんちゃんの明るさとたくましさ。読んでいるママがスカッとするほど力強いのです。いつだって不安と隣合わせのママには、とっても効果的。いつの間にか表情だって明るくしてくれます。
そんなママに読んでもらう「ももんちゃんの世界」。子どもたちにとっても、きっと嬉しくてたまらない時間のはずです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
いかがでしたでしょう、元気が出てきましたか? 赤ちゃん絵本には理屈を超えた不思議なパワーがあるような気がしますよね。子どもが大きくなっても、まだまだ使えそうですよ。
磯崎 園子(絵本ナビ編集長)
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