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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】人気者たちと一緒に楽しむクリスマス! クリスマスの物語特集

あっという間にもう12月。クリスマスを楽しみに待つまでの間、本の世界の人気者たちのクリスマスをのぞいてみませんか。みんなどんな風にクリスマスを過ごしているのでしょう。
今週はちょっと読みごたえのあるクリスマスの物語を特集します。小学生へのクリスマスプレゼントに1冊添えてみるというのもいかがでしょうか。

2022年12月5日から12月11日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

12月5日 ピーター・ラビットと毎日一章ずつ待つクリスマス!

月曜日は『ピーターラビットのクリスマス 25の物語のアドベント PETER RABBIT CHRISTMAS』

ピーターラビットのクリスマス 25の物語のアドベント PETER RABBIT CHRISTMAS

ピーターラビットはわくわくしています。だって、もうすぐクリスマス! ピーターは12月が大好きです。アドベントカレンダーをめくるように12月1日から毎日1章ずつ、心あたたまるお話とアイディアやレシピを紹介しています。

読者の声より
毎日1話ずつのお話と、手作りの工作などのレシピが載っています。
オーナメントを作ろう
クリスマスカードを書こう
クリスマスキャロルを歌ってみましょう
などなど、楽しそうなアイディアがいっぱい。
こんな風にクリスマスを迎えたいと思いました。
大人も一緒に楽しめる絵本だと思います。
ちょっと高価だけけれど、この本は手元に置いておきたいと思いました。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳、男の子11歳)

12月6日 少年とスノーマンのすばらしい夜のぼうけん

火曜日は『スノーマン クリスマスのお話』(2022年10月新刊)

スノーマン クリスマスのお話

ジェームズは、お父さん、お母さん、牧羊犬のバーディと一緒にいなかの農家で暮らす男の子。毎年クリスマスにはおばあちゃんがやってきて、大好きな『スノーマン』の絵本を読んでくれます。クリスマスイブが明日に迫った日、いつものように絵本を読んでもらったジェームズは、ベッドの中で『スノーマン』のお話のことを考え、雪が降って『スノーマン』のお話のようにならないかなあ、と考えます。でもいくら窓の外をながめても雪は見えません。

しかし眠っているうちにいつの間にか雪が降りはじめて、目が覚めた時には、外は真っ白。ほんとうの雪が降ったのです。ジェームズも犬のバーディも、こんなに積もった雪を見るのははじめてでした。雪でたくさん遊んだ後、ジェームズは庭の中で一番好きな「ナラノキ畑」にスノーマンを作りはじめます。はじめは小さかった雪の玉はだんだん大きくなって雪の体となり、頭部分ははしごを使わないと届かないほど大きなスノーマンに。耳にはリンゴ、鼻にはミカン‥‥‥。さらにうれしそうな笑顔になるようにあるものを加えるとスノーマンが完成しました。

「ぼくは、このうれしそうなスノーマンがなによりも大すき!」
そしてその晩ジェームズに起きたある奇跡とは!?

子どもにとっての願いや幸せがたくさん詰まっている、やさしくて温かな物語。うまくできたスノーマンを家族が見に来て褒めてくれる場面、『スノーマン』の絵本をいつも読んでくれるおばあちゃんと共有したある体験、クリスマスプレゼントに欲しいものが届くかどうかを心配する気持ち。欲しいものの理由に隠れたジェームズの一番の切なる願い‥‥‥。

1978年に発表されて以来、世界中で愛されているレイモンド・ブリッグズの絵本『スノーマン』が、絵本の雰囲気そのままに、『スノーマン』の世界に憧れる男の子の物語としても誕生しました。お話をつけたのは、イギリスを代表する児童文学作家マイケル・モーパーゴ。さらに、アニメ『スノーマン』を担当したロビン・ショーによるたくさんのイラストが満載の豪華な一冊です。なぜ、文字のない絵本に敢えて物語をつけたのか? について、マイケル・モーパーゴの思いがつづられたあとがきも必見です。さらに巻末には、「世界のクリスマス」を紹介するページや、「かんぺきなスノーマンをつくるには」というスノーマンの作り方が紹介されているとびきり嬉しいページも! このお話を読んだ後、もし雪が降ったら、スノーマンづくりに挑戦してみませんか。

子ども時代に『スノーマン』のお話と出会ったならば、想像の世界が心の中に作られて、大人になっても「スノーマン」と耳にするだけで、きっとその場所のことを思い出せるはず。そんな貴重な場所が作られることを願って、ぜひ小学生に届けたいお話です。

(秋山朋恵  絵本ナビ編集部)

http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=177473

12月7日 クリスマスの夜もパディントンは大騒動!

水曜日は『パディントンのクリスマス』

パディントンのクリスマス

パディントンの最初のお話『くまのパディントン』につづく第ニ巻のお話です。パディントンといえば、ロンドンのパディントン駅でブラウン夫妻に出会い、家族の一員として迎えられたくま。しかしパディントンが来て以来、ブラウン家は事件の連続! 好奇心旺盛で一生懸命なパディントンの行くところにはつぎつぎに大騒動が巻き起こります。本作『パディントンのクリスマス』には、7つのお話が入っていて、最後の2つがクリスマスのお話です。

読者の声より

大変なことをひきおこしてしまうけど、みんなに愛されるパディントン。
たしかに、愛さずにはいられない、かわいさです(笑)
なかでも、クリスマスのお話が一番いいなあ、と。特に、みんなを思って用意したパディントンのプレゼントにはあたたかい気持ちになりました。
(あんじゅじゅさん 40代・その他の方)

12月8日 心温まるふたりのやりとりは、クリスマスイブでも

木曜日は『ふたりはいつも』

ふたりはいつも

がまくんとかえるくんのユーモラスな冒険物語が5編。「そりすべり」「アイスクリーム」「クリスマス・イブ」など春夏秋冬、一年間のふたりの生活が盛りこまれています。

 

※5番目の「クリスマスイブ」のお話は、がまくんとかえるくんが過ごすクリスマスの様子をのぞくことができます。なかなか家にやってこないかえるくんに対してどんどん心配が大きくなるがまくん、一方いたって落ち着いているかえるくん。ふたりのやりとりが楽しいお話です。

読者の声より

がまくんと かえるくんは とっても 良い友達です
お互いを思いやる気持ちが ほのぼのとしていて 大好きな絵本です
冬の雪の日 寒がりのがまくんを そり滑りに誘います

春を見つける なんだか いいですね~

夏の アイスクリームは がまくんの人の良さと ちょっと間が抜けているところが かわいすぎます
失敗しても 「きにするなよ いいんだよ」  お互いに認め合い 愛情にあふれていて 良いですね~

秋のおちばは 本当に お互いのことを 喜ばせようという 優しさが 嬉しいですね
お互いに 相手のことを思うことが 幸せな気持ちになれるんですね
クリスマス・イブ  やっぱり 仲良しの二人 一緒に クリスマス・イブできる喜びが伝わり 友達って いいな~

大切な 友達 大事にしたいですね
かえるくん がまくんみたいにね!

いつまでも 大切にしたい絵本です
(にぎりすしさん 60代・その他の方)

12月9日 クリスマスをはじめて知るムーミン一家は…?

金曜日は『クラシック・ムーミン絵本 ムーミン谷のクリスマス』

クラシック・ムーミン絵本 ムーミン谷のクリスマス

「ママ、起きて。なんかおそろしいものがやってくるんだって!
 『クリスマス』っていう名前らしいよ」

ムーミントロールがママを慌てて起こしにいきます。
そう、ムーミン一家は毎年冬の間はぐっすりと冬眠をするので、「クリスマス」なんて言葉は知らないのです。

それなのに、今年はおせっかいなヘムレンさんがムーミン屋敷に来て、
「クリスマスがくるのに、ねむってるなんて!」
と言って、一家を起こして行ってしまったのです。

「まずは、落ち着いて、よく調べてみようじゃないか」

一家は、まず家の外に出てみて驚きます。
ムーミンパパは、ムーミン谷に覆われている雪だって初めて見るのです。
クリスマスの準備に追われて、時々通りすがるほかの人たちに聞いているうちに、一家は思うのです。
「どうやら、クリスマス、というのは、とてもこわい人みたいだ」
もみの木やら、ごちそうやら、プレゼントやらを準備しして、さてどう過ごしたらいいのでしょう……。

ムーミンのクリスマスのお話といえば、トーベ・ヤンソンの短編集『ムーミン谷の仲間たち』所収の「もみの木」ですよね。今回、ムーミンの版権を管理するムーミン・キャラクターズ社の公認画家の手で、そのお話が一冊の絵本になったのです。小さな子どもも楽しめる「クラシック・ムーミン絵本」シリーズの記念すべき第一巻が、この『ムーミン谷のクリスマス』です。

お話の面白さや、ムーミン一家、仲間たちのユニークなキャラクターはそのままに、あのちょっと変わったクリスマスツリーを美しい大きな画面でしっかりと堪能できます。ムーミンを愛する方へのクリスマスプレゼントに、そして親子で楽しむクリスマス絵本として、おすすめの1冊です。

(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

読者の声より

親子で大好きなムーミンですが、ムーミン一家が冬に冬眠してしまうというのはこの絵本を読んで初めて知りました。クリスマスって何だろう?怖いものなのかな?などと考えながら、ツリーやご馳走を用意していく様子は微笑ましいです。サンタクロースは出てきませんでしたが、準備が終わってまた冬眠するところがムーミンらしくて面白かったです。
(morimoriさん 30代・ママ)

12月10日 クリスマスは、家を飾りつけてみんなで大パーティー

土曜日は『角川つばさ文庫 こぐまのクーク物語(6) クリスマスのおとまり会』

角川つばさ文庫 こぐまのクーク物語(6) クリスマスのおとまり会

北の森にくらすクークたちは、十二月になると、毎日おくりものがもらえる。クリスマスは、家じゅうをかざりつけ、みんなで大パーティー。“おかしの家”や、おいしいデザートがいっぱい! スペシャルなプレゼントは? 一年で一番しあわせなクリスマスと初めてのおとまり会。絵が150点、「クークをさがせ!」「料理の作り方」もあるよ。大人気の第6巻!!

読者の声より

児童書から文庫への移行期に読みました。読みやすさを考えられた行間や、幼児~小学校低学年ぐらいのお子さんが感情移入しやすいちょうど良い内容だと思います。クークシリーズを数冊購入しましたが、どれも季節を感じられたり、イベントのお話だったり、飽きずに読んでいます。シリーズのどの本から読んでも楽しめるのが良いです。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子6歳、女の子2歳)

12月11日 一人の少年とぬいぐるみが起こす、大きな奇跡

日曜日は『クリスマス・ピッグ』

クリスマス・ピッグ

ジャックは、小さい頃にもらったブタのぬいぐるみが大好きです。良いことがあっても悪いことがあっても、ぬいぐるみはいつもジャックのそばにいました。ところが、ある年のクリスマスイブ、恐ろしいことが起こります――ぬいぐるみがいなくなったのです。それでも、クリスマスイブは、起こるはずのない奇跡が起こり、叶うはずのない願いが叶い、あらゆるものに命が宿る日です――もちろん、ぬいぐるみにも。ジャックがクリスマスにもらった新しいブタのぬいぐるみ(消えた宝物のかわりにやってきた、口うるさい子ブタです)は、大胆な計画をくわだてました。ジャックと新しいぬいぐるみは、一緒に魔法の旅をはじめます。失われたものを取りもどし、ジャックの一番の親友を見つけるために。J.K.ローリングが『ハリー・ポッター』のあとに初めて書いた児童書です。

いかがでしたか?

あたたかな気持ちが感じられるエピソードや、クリスマスだからこその特別な奇跡が描かれているクリスマスの物語。読んでいると、クリスマスの楽しみ方や味わい方がじんわり伝わってくるように感じます。年末に向かうにつれ忙しい12月ではありますが、ホッとひと息つける時間ができた時には、大人の方も一緒に手にとってみてくださいね。
 

秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

https://www.ehonnavi.net/specialcontents/essays/serialization.asp?id=119
掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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