【今週の今日の一冊】節分前に! 豆まきと恵方巻きの由来が分かる絵本と紙芝居
なぜ、節分には豆をまくの? どうして恵方巻きを食べるの?
子どもたちに節分行事の由来や風習を分かりやすく、楽しく伝えたい時に活躍してくれるのが絵本や紙芝居。今週は節分! ということで、節分への理解が深まり、さらに節分を楽しく過ごせるような絵本と紙芝居をご紹介します。
紙芝居は、園や学校など大勢で楽しむ印象がありますが、ご家庭での読み聞かせとしても楽しめますので、注目してみてくださいね。
2023年1月30日から2月5日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
1月30日 豆、まけるかな。鬼、おいはらえるかな。
月曜日は『まめまきできるかな 』
まこちゃんは、まだじょうずにボールが投げられません。お父さん、おばあちゃんと練習しますが、うまくいきません。そこで、お母さんが煎り豆の入った枡を持ってやってきて……。まこちゃん、豆まき、ちゃんとできるでしょうか? 鬼をはらえるでしょうか?鬼に見立てた厄を祓い健康を願う節分の豆まき。日本の伝統行事を、2、3歳児の発達に合わせて、シンプルな物語絵本にしました。巻末には、ミニ解説がついています。
読者の声より
子どもが図書館で「これ読みたい!」と言って借りてきた絵本です。節分は豆をまいて、おにを追いはらう日。まこちゃんはまめをまく練習をしますが、なかなかうまくできません。どうしたらいいのかな?日本の行事をやさしく小さい子でもわかりやすく伝えてくれる絵本です。巻末に行事についての解説も載っていて、絵本を読んだ後その行事のことを親子で話題にするのにピッタリです。
すとうあさえさんの絵本は、季節をテーマにした絵本がたくさんあり、どれもオススメです。「だんごたべたい おつきさま」も親子共々お気に入りの絵本の一つで何度も読んでいます。イラストや色がはっきりしているので、惹きつけられます。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子2歳)
1月31日 ある村でひでりの日が続き、困ったかあさんは…
火曜日は『紙芝居 なぜ、せつぶんに豆をまくの?』
読者の声より
なんでせつぶんに豆をまくようになったかがわかるお話です
雨が降らない村でおかあさんが
「雨を降らせたらなんでもあげる」と鬼と約束をしてしまいます
なんと雨はざあざあ降り、娘のおふくを鬼にあげることになってしまいます。
菜の花の種を握らせ、地面に落としながら嫁がせる知恵に感心しました。昔話にちりばめられている生きる知恵には実に刺激を受けます
やはりおふくは咲いた花を頼りにお母さんのところに帰ってきます
そして鬼が大嫌いな豆をまき連れ戻しに来た鬼を追い払います
今までは漠然と「ふく」=happy みたいに伝えていたものの
ストーリーのある意味のある言葉としての「ふくはうち」で
また節分が楽しくなります
(らずもねさん 30代・ママ 男の子2歳、男の子0歳)
2月1日 セブンが教えてくれる節分行事!
水曜日は『せつぶんセブン 新装版』
ヒーローが教えてくれる「せつぶん」行事の由来がわかる絵本!
おにのお面ダウンロード付き!
幼稚園や保育園で読まれている月刊保育絵本から生まれ、
市販でも版を重ねている「セブン」シリーズの、新装リニューアル版です。
「ふだん、絵本に興味を示さない子どもたちも、
愉快なヒーローの登場で楽しく集中して聞いてくれます」と、園で大人気の絵本です。
新しく節分アイテムの由来や、せつぶん博士になれるクイズを掲載、
それに、おにとセブンのお面がゲットできるQRコード付き。
読者の声より(旧版のレビューよりご紹介)
子ども達の人気者のセブンが 突然空からやってきた
節分の日 セブンは大張り切りで 豆まきの準備に
ところが 子ども達は 「おにはーそと!」と せつぶんセブンに豆を投げつけました
でも オニじゃないのがわかると みんな喜んで 一緒に
おにのお面作り
「よわむしおに」 「こわがりおに」 「くいしんぼうおに」 いろんなオニを追い払おうと、豆まきが始まりました
ところが 青オニが やって来たのです
せつぶんセブンはみんなを守りますが(ちょっとこわそうなんです セブン)
まさるは がぜん 強くなって「おにはーそと!」と 青オニに豆を投げつけます
セブンより みんながつよい! おかげで 青オニは逃げていきました
そこへやって来たのが ふくのかみ 「としのかずだけ豆を食べると 1年元気に過ごせると」 みんなに豆を配ってくれました
みんな ニコニコ せつぶんにやってきた セブン
節分の日に読んであげたい絵本ですよ
(にぎりすしさん 60代・その他の方)
2月2日 節分の由来や迎え方、料理や遊び方まで
木曜日は『せつぶんワイワイまめまきの日!』
今日は節分。保育園のみんなでかくれんぼをしています。
ところが弱虫のタカシはツヨシに無理やりオニにされちゃいます。
「もういいかーい?」「まあだだよ」「もういいかーい?」
「もういーよ!」タカシが目を開けると、なんと目の前に現れたのは本物のオニの子キッチ。
キッチはタカシにツヨシがいじめっ子なのは“リンリンボウ”というオニがついちゃっているからだと教えてくれます。
そこで、二人は一緒にリンリンボウをやっつけようと握手をします。キッチに手を握られると、タカシはいつのまにかキッチと同じオニの子の姿に…!?
さあ、ツヨシについてしまったリンリンボウを二人はどうやってやっつけるのでしょう。
いばりんぼうだったり、いじめっ子だったりする子には“オニ”がついているって、言われてみればこれは本当にあることかもしれない!一方、弱虫くんだって、オニの力をかりちゃえばどんなことだってできる?オニっていうのは、こんな風に案外もっと身近なところに存在しているのかもしれない。うまく付き合っていけば子どもたちの味方になってくれるかも…なんて考えていくとちょっとワクワクしてきますよね。だってほら、リンリンボウのいなくなったツヨシの表情はあんなにも晴れやかになって!
「節分」をテーマにしながら、こんなユニークな物語を考えちゃうのは、「ケロポンズ」としても大活躍されているますだゆうこさん。いつも子どもたちと触れているからでしょうか。登場するどの子にもますださんの愛情あふれる視線を感じてしまいます。そして、やっぱり「節分」をテーマにしながら、こんなにも可愛くて楽しそうな絵本にしてしまっているのは「colobockle(コロボックル)」主催のたちもとみちこさん。色鮮やかで表情豊かなオニたちの顔は真似して描いてみたくなっちゃいます。
そんな人気者コンビで生まれたシリーズが「ますだゆうこ&たちもとみちこの絵本」。どの作品も季節の行事をテーマにしながら、独自の物語とワクワクするような絵が子どもたちを夢中にさせてくれます。更に、物語の各所に行事の豆知識が自然に織り込まれているのも大きな特徴。本作はシリーズ5冊目。もちろん「節分」の由来や迎え方、料理や遊び方まで充実した内容がたっぷり楽しめます。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
節分の前によむのに、ちょうどいい1冊です。
オニにとりつかれて、自分勝手になっちゃったトオルを大笑いさせて、オニを追い出す。まさに、笑う門には福きたるですね。
お話もおもしろかったけれど、絵本の要所要所にある節分まめ知識や、オニの豆入れの作り方、レシピがのっているのがすごくいいですね。
これ作ろう。やってみたい!と子どもの節分に対するモチベーションがあがりました。
(みっとーさん 30代・ママ 男の子5歳、女の子4歳)
2月3日 「せつぶんに たべるもの、なーんだ?」
金曜日は『えほうまき もぐもぐ』
今日はせつぶん。くまのクンクン、うさぎのキキ、おばあちゃんが、いっしょにえほうまきを作ります。まずはごはんにお酢をかけて、さっさっさぁとまぜて、野菜を煮たり切ったりして…。「七福神」にちなんで七つの具を用意したり、太巻きには「幸せを巻き込む」という意味があったり…。日本の行事食にふれ、そこにこめられた幸せを願う意味も知ることができる紙芝居。できあがったらモグモグ食べて、それからもちろん、豆まき!
※2016年12月刊行『えほうまき もぐもぐ』の改訂新版。改訂新版より、裏面に解説文も追加されています。
2月4日 恵方巻きに七つの具を入れるのはどうして?
土曜日は『おばあちゃんのえほうまき』
きりちゃんは、節分の日に、おばあちゃんと一緒に「恵方巻き」を作ることになりました。
「恵方巻き」って何? どんな意味があるの? 家庭で行事食を手作りする楽しさと、
みんなで一緒に食べるうれしさを、温もりある版画で伝える絵本です。巻末にレシピ付き。
関西からやって来た「恵方巻き」は、あっという間に関東でも広まりました。そんな大人気の
「恵方巻き」を絵本にしてみました。七福神にちなんで、七つの具を入れるというのも、
絵本を作るまでは知りませんでした。みなさまのご家庭に福を呼び込むために、絵本を読んで、
正しい食べ方をしてくださいね! (佼成出版社HP「編集者から」より)
読者の声より
もうすぐ節分なので、ぴったりのおはなしだと思って子どもたちと読みました。
最近は、関東地方でも節分に恵方巻きを食べる習わしはポピュラーになってきましたが、由来や作り方などはまだまだ知らないことも多かったので、私も興味深かったです。子どもたちは七福神の登場にうれしそうにしていました。
おばあちゃんが上手に太巻きをつくる姿にほれぼれ。いつもは出来合いを買ってきていましたが、今年は家で恵方巻き作りに挑戦しようと思いました。巻末には恵方巻きのレシピも載っているので、参考にします!
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子10歳、女の子7歳、男の子5歳)
「おばあちゃんといっしょに行事食をつくる絵本」シリーズ、こちらもおすすめ
2月5日 おいしいのりまき作りに挑戦してみよう!
読者の声より
のりまきを作る様子を、丁寧でリアルな絵で追った作品。
巻きすに海苔、酢飯、具材を載せていくのですが、
語り口調の文章と相まって、ドラマチックです。
もちろん、具材はカラフルで、美味しそうです。
やはりクライマックスは巻く場面。
大切なコツとともに、緊張感も伝わってきます。
盛り付け、お皿も大事な配慮ですね。
幼稚園児くらいから、体感してほしいです。
(レイラさん 50代・ママ)
いかがでしたか?
節分の準備がばっちりできたら、それぞれのおうちで行事をたっぷり楽しんでくださいね!
- 2021.01.10節分だ! 豆まきだ!節分におすすめ 豆の絵本
秋山朋恵(絵本ナビ 副編集長)
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