認知症予防にも!?シニアに「子どもへの絵本の読み聞かせ」はいいこと尽くし!
子どもたちに対して絵本を朗読する「絵本の読み聞かせ」が、シニア世代の健康づくりに有効であるとされる話があるのを、ご存じでしたか?
絵本の読み聞かせにはどんな健康効果があるのかを解説。シニア世代の方がこれから読み聞かせ活動に取り組む際におすすめの絵本を紹介します。実際に子どもたちへの読み聞かせに興味を持っているシニアはもちろんですが、親の健康が気になっているパパ・ママも必見。この情報をぜひじいじ・ばあばに教えてあげてくださいね。
絵本の読み聞かせは認知症予防にもなる!?
シニア世代が絵本の読み聞かせを行うことで、多面的な効果があると言われています。
中でも注目なのが、認知症予防効果です。
シニアボランティアが子どもへの絵本読み聞かせを行う世代間交流プロジェクトを2003年に立ち上げた地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの研究によると、シニア世代が絵本読み聞かせなどの社会参加・社会貢献活動を行うことによって、認知機能を司っていると考えられる海馬の萎縮が抑制されたとのこと。(※1)
また、同センターではシニアの「絵本の読み聞かせプログラム」を推進しており、シニア世代の認知機能の低下を予防するためには、知的活動を長期間継続的に行うことが重要だとしています(※2)。
絵本の読み聞かせ活動をするためには、読み聞かせに適した絵本について調べたり、本番で上手に読むために練習することが求められます。これによって言語能力や記憶力が刺激されて長期間に渡って知的活動が継続的に行われるので、認知機能の低下を予防につながるとされているそうです。
絵本を通じて認知症予防もできるのであれば、とても嬉しい話ですよね!
※1地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター「絵本読み聞かせボランティア活動で加齢に伴う海馬の萎縮が抑制」より
https://www.tmghig.jp/research/release/2017/0915.html
※2シニアの読み聞かせインストラクターマニュアルより
https://manabi-mirai.mext.go.jp/document/05_3kenkou.pdf
認知症がわかる本
そもそも認知症とはどんな病気なのでしょうか?
認知症を予防するためには、まずは認知症について知ることが大切かもしれません。
認知症の理解に役立つ入門書をご紹介します。
マンガだから読みやすい!入門書に最適な1冊
本書は、『マンガでわかる 認知症 の人の心の中が見える本 (わかさカラダネBooks)』(ISBNコード9784866980034)の新版です。
日本の認知症の患者数は増加の一途を辿っており、数年後には「誰しも認知症の人と接する社会」が訪れます。認知症の人とのコミュニケーション法は、今や誰にも必要な知識です。
しかし、「何度も同じことをいう」「家族の顔がわからなくなる」「財布を盗んだといわれる」「理由もなく歩きまわる」など、家庭介護の場面では、認知症の人の不可解な言動にイライラしたり、疲弊したりすることが少なくありません。
本書は、認知症ケアの現場で数多くの認知症の人と接してきた著者の豊富な知見をもとに、不可解な行動の裏にある心理をマンガ形式で紹介。その言動の理由がわかれば、認知症の人が愛おしくなり、介護がらくになるのです。
ノンフィクション作家が認知症になった実父との日々を描く
覚えていなくても、変わってしまっても、おやじはおやじ。突然怒り、取り繕い、身近なことを忘れる。変わっていく認知症の父に、60男は戸惑うが、周囲の人の助けも借りて、新しい環境に向き合っていく。結局、おやじはおやじなんだ。時に父と笑い合いながら、亡くなるまでの日々を過ごす。「健忘があるから、幸福も希望もあるのだ」という哲学者ニーチェの至言に背中を押されながら。
自らも認知症になった認知症専門医が書いた、認知症のすべて
「この本は、これまで何百人、何千人もの患者さんを診てきた専門医であるボクが、また、『痴呆』から『認知症』への呼称変更に関する国の検討委員も務めたボクが、実際に認知症になって、当事者となってわかったことをお伝えしたいと思ってつくりました」――(「はじめに」より抜粋)
2017年、認知症の権威である長谷川さんは、自らも認知症であることを世間に公表しました。その理由はなぜでしょう? 研究者として接してきた「認知症」と、実際にご自身がなってわかった「認知症」とのギャップは、どこにあったのでしょうか?
予防策、歴史的な変遷、超高齢化社会を迎える日本で医療が果たすべき役割までを網羅した、「認知症の生き字引」がどうしても日本人に遺していきたい書。認知症のすべてが、ここにあります。
〈目次〉
第1章 認知症になったボク
第2章 認知症とは何か
第3章 認知症になってわかったこと
第4章 「長谷川式スケール」開発秘話
第5章 認知症の歴史
第6章 社会は、医療は何ができるか
第7章 日本人に伝えたい遺言
認知症予防だけじゃない、こんなメリットも
読み聞かせ活動によるメリットは、認知症予防だけにとどまりません。
絵本の読み聞かせ活動は、多くの場合、地域の小学校や図書館、幼稚園や保育園で行われます。地域で活動している読み聞かせボランティアのサークルに所属して行われることもあります。
このような地域での交流が、災害などいざというときに協力を仰いだり助け合ったりすることにつながっていきます。
また、シニア世代が読み聞かせ活動を行うことで世代間交流が生まれ、それが子どもたちの社会性やコミュニケーション能力を育むことにもつながるだけでなく、ママ・パパ世代の負担軽減にもつながると言われています。
このように、シニア世代の読み聞かせ活動には、たくさんの利点があるのです。
活動に興味があってもとっかかりがわからない…そんな場合は、自治体の広報誌やボランティア団体のサイト等で募集していることがあるので、見てみるのはいかがでしょうか。
初めての読み聞かせにおすすめの絵本
では、複数の子どもたちの前で読み聞かせを行う際は、どんな絵本を選べばいいのでしょうか?
最初は迷ってしまうかもしれません。
そこでここからは、読み聞かせに最適な絵本を、年齢別に紹介します。
絵本ナビに寄せられた読者の声の中から、お孫さんに読んであげたじいじ・ばあばの方や、子どもたちに読み聞かせ行った方の感想を交えながら紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
0~2歳児向け読み聞かせおすすめ絵本
子どもたちもいっしょに「ぴょーん」!飛び上がって大笑い!
自然科学のイラストを数多く描く、松岡達英さんの絵本シリーズ「はじめてのぼうけん」最初の作品です。
正確な生き物のフォルムと、デフォルメされた模様やしぐさにぐっと心をつかまれ、画面中央に目が吸い寄せられます。
次へページをめくった瞬間、中央の生き物が「ぴょーん」ととびあがる絵がユーモラスに描かれているのです。
手足をがばっと広げてとびあがる、バッタやニワトリの姿に思わず「かっこいい!」「へんなの!」と声が出ちゃう。
子どもたちはいっしょに「ぴょーん」ととびあがって大笑い。
あかちゃんから大人までみんなで楽しめそう。
飽きのこないおもしろさって、きっとこんな絵本のことを言うのでしょう。
小さな本なのに、縦に開いたときの「ぴょーん」の絵にはふしぎなダイナミックさがあります。
読めばきっとこの本が愛されている理由がわかります。
さあ、あなたも「ぴょーん」ととんでみたくなったでしょう?
体で感じたくなる「はじめてのぼうけん」シリーズ。
『うんちだよ』『ごろんごろん』など他作品もあわせてどうぞ。
■読者の声
お気に入りの一冊
絵本を数冊用意しておき、孫が来るたびに読んでいました。
最初は読んでいる途中でもページをどんどんめくってしまい、読み聞かせにならない状態でした。
でも、根気良く読み続けるうちに、かえる・こねこ・いぬ・ばった・・と覚えてしまい、最後はわたしではなく自分の名前を言ってぴょーんと飛びます。
絵も良く見ているのでしょうね!手や足の格好までまねします。
最近では、かえるにおへそがない、こねこはあるのにいぬはないなどと独り言を言いながら一人で見ています。
小さい絵本ですがいろんなことを発見しました。
次はどんな本を用意しようかな?私の楽しみです。
(かあーちゃんさん 60代 じいじ・ばあば 和歌山県)
子どもたちが近づいてくる!楽しい「参加型絵本」
たまごを \とんとん/ たたいてみよう。どんな とりが 生まれるかな?
読み聞かせで大盛り上がり!
ママの語りかけに、子どものおててが動き出します。
子どもが参加したくなるコミュニケーション絵本。
子育て中のママの声を聞いたり、保育園で読み聞かせをして反応をみたりと、
子どもの目線を大事にしてつくりました。
【ママからよろこびの声が続々!】
「子どもたちが絵本に近づいてさわりたがります」(1歳児クラスの保育士)
「読み始めると、手足をパタパタさせます」(7ヶ月の男の子のパパ)
「好きな色のたまごを何度もとんとんしています」(2歳の男の子のママ)
「とりが出てくると、目をかがやかせてこちらを見ます。“生まれたよ”と伝えたいみたい」(1歳の女の子のママ)
「語りかけるような、やさしいことばがいいですね。読み聞かせが楽しくなりました!」(1歳の女の子のママ)
■読者の声
ぴよっ
乳児・小さい子向けおはなし会用にセレクト。
『とりがいるよ』の続編ですね。
相変わらずスタイリッシュな絵が見事です。
卵が登場し、参加型でたたいたりして、とりが生まれる趣向です。
殻が割れて出てくる様子もバリエーションがあります。
やはり「ぴよっ」という声が可愛いです。
最後は意外な展開ですが、鳴き声が変わったのには何か意図があったのでしょうかね。
目と耳で楽しんでほしいですね。
(レイラさん 50代 ママ 兵庫県)
短いながらも起承転結が楽しめる、ロングセラー絵本
濃い紺色の夕闇の中で、三角屋根のおうちにあかりがつきます。
屋根の上に1匹、下に1匹のねこのシルエット。
「よるになったよ ほら おそらが くらい くらい」
「おや やねのうえが あかるくなった」
「おつきさまだ」
だんだん姿をあらわす、黄色くかがやくおつきさま。
もう1匹のねこも屋根にかけあがり、2匹の影はおつきさまを見あげます。
「おつきさま こんばんは」
目をふせて屋根の上に顔を半分だした、おつきさまの「いいおかお」といったら。
小さな絵本のまんなかに、本当に月がのぼったようです。
読んであげると、ページをめくるたびに、幼い子がいきいきと反応することにおどろきます。
雲に遮られおつきさまが泣きそうな顔をすれば、子どもも心配そう。
雲がいってしまえば、あーよかったとほっとします。
子どもは胸をときめかせて、おつきさまをながめ、「こんばんは」をするのでしょう。
今宵もまた、夜空を見あげれば、おつきさまに会える幸せ。
「こんばんは」「こんばんは」って互いにごあいさつする幸せ。
1986年発売以来、たくさんの子どもたちに支持されてきた本。
林明子さんの傑作の一つに数えられるあかちゃん絵本です。
裏表紙もかわいいですよ。
■読者の声
みんなのお気に入り!!
子供達に大人気で一日に何度も何度も読んでいる私自身大好きな絵本。なんといっても、ストーリーが単純なのにきれいで響きがすばらしい!!
「おつきさまこんばんわ」
と読めばこどもたちも頭をぺこん
「ではさようなら またこんど」
と読めばバイバイと手を振ってくれる。
もちろん背表紙のアッカンベーも欠かせない!!
ページの片方全部が絵というもの幼い子供達にとっては魅力的なんだろう。お月様はもちろん、ちょろちょろとうごく黒猫ちゃんも彼らを引きつける様子。
指を指しながら「あ!!」「(こんばん)わぁ~」という小さな感動の声を聞くのがすごく好きです。
子供達もだんだん2歳になってきて、一緒に読むことが出来るようになってきた。そうすると、またおもしろさ倍増です!!
(*愛也花*さん 20代 せんせい 愛知県)
3~5歳児向け読み聞かせおすすめ絵本
■読者の声
娘から孫へ
今年の夏は、娘に読み聞かせた本の中から、バーパパパを選んで2歳の孫に読み聞かせました。「バーパパパ」と、すぐに覚えて、何度も「読んで」と、本を持ってきます。象や遊具に変身するバーパパパの仲間達に大喜び「これは、ララ。」「これは・・モジャ。」「これは、ママだよね。」と、指さしながら何度も何度も楽しんでいます。シリーズ全巻そろっているので、次はどれを本棚から持ってこようかなあと話しています。温泉に行ったら「バーバパパがいるよ。」と、2歳の孫が指さした先には、窓の湯気でできた大きな大きなバーパパパがいました。
時を超えて、ずっとずっと心に残る一冊だと思っています。
(panda&youさん 50代 じいじ・ばあば 山形県 男の子2歳)
■読者の声
子供が初めて大爆笑した絵本
主人公はうどん!うどん自ら出前に行き、関西弁を話し、食べられる。世界観が面白すぎ。
子供への読み聞かせでは川を渡るときの掛け声?歌?でいつも大爆笑。同じシーンを何度も読まされます。
子供がこんなにゲラゲラ笑う絵本は初めて!
(すきっぱーさん 30代 ママ その他)
大爆笑でマネをする子続出!先祖に想いを馳せる絵本
「ねえ、おじいちゃん。おじいちゃんのおじいちゃんはどんなひと?」
5歳の男の子の素朴な質問から、時がどんどんさかのぼる。
おじいちゃんからおじいちゃんへ、そのまたおじいちゃんへ……。
そしてたどり着いたところは、原始時代!
「ぼくのおじいちゃんはおさるさんなの?」
大胆な構図とユーモラスな仕掛けで、読むものを引きつけ、笑いを誘う、長谷川義史の初めての絵本です!
■読者の声
みんなだいすき
読み聞かせる人は、体力がいります(笑)でも、なんだか本当におもしろい。
ひいひいひいひいひい・・・と何回でてくるのか!と突っ込みたくなります。
毎回そ文字と絵にみえる文字に引き込まれます。(これは、ページをめくったひとだけがわかる画面のおもしろさ)
さらに、長谷川さんのユーモアとあたたかさにあふれた絵が、こどもをぐんぐんひきつけます。
やんちゃなこどもたちも、いつのまにか引き込まれて、読み終えた後、みんなが満足感に満ちた笑顔になります。時々読み返しても、いつも大好きな絵本です。
(みぽ吉さん 50代 せんせい 京都府)
小学校低学年向け読み聞かせおすすめ絵本
宮沢賢治の有名な一編の詩が、色鮮やかな絵本になった
賢治がのこした一冊の手帖。
そのなかにあった言葉が、
多くの人々の心をゆさぶりつづけている。
闘病生活のさなかに賢治が書きとめられたその言葉は、
作品として書かれたものではなく、
賢治の「祈り」そのものだった・・・・・・。
※巻末に賢治の弟、清六の孫、宮沢和樹氏のエッセイ、
「雨ニモマケズ」手帖の画像を掲載。
▼「宮沢賢治の絵本」シリーズ
■読者の声
明るく斬新なイラスト
賢治がずっと思っていたこと、こうありたいと思い、書き留めていたこと。
この気持ちは、彼の残した作品のいろいろなところに現れていると思います。
すっかり暗唱できる短い詩のような文章ですが、こんな風に生きるのは
容易なことではないです。
この絵本は、とても明るい色とフォルムで、イラストが描かれていて
また違った印象で良かったです。
(capellaさん 60代 じいじ・ばあば 大阪府)
おじいちゃん、おばあちゃんの声で読むと、味わいがさらに深まる!
きのこむらのほだぎのさとに住む、ほしじいたけとほしばあたけ。
きのこ暦123年生まれのふたりは、きのこむらのきのこたちに慕われる長老きのこです。
ある日のこと、ほしじいたけが裏山にたきぎひろいをしていると、
むらのこどもたちのひとり、タマゴタケが
崖下に落っこちてしまったというのです。
「こりゃ たいへんじゃ!」
からからに乾いた体を使って、ふうわりと崖を飛び下りるほしじいさま。
無事にタマゴタケの元に到着です。
でも、ほしじいさまの軽さでは、タマゴタケと一緒に崖を上がることはできません。
「いたしかたあるまい。」そうつぶやいたほしじいさまが、
崖のわきに流れる湧水にそろりとつかると……。
実は意外と多い「きのこの絵本」の中でも、
世にも珍しい「ほししいたけ」が主人公の本作。
生のしいたけにはない、特性を十二分に発揮して、
ほのぼのしているのに、どこか脱力してしまう、
何とも不思議な“味のある”ほししいたけ絵本です。
作者の石川基子さんは、第36回講談社絵本新人賞を受賞した、
期待の新人作家さん。
講談社絵本新人賞のHPでは、受賞から絵本出版までの
制作秘話が連載されています。
http://ehon.kodansha.co.jp/award/journal/ishikawa/1.html
■読者の声
まだまだ活躍できます!
ほしじいたけとほしばあたけの表紙の絵を見て、なんだか自分を見ているようでがっかりしてショックを受けていた私ですが、ほしじいたけが、仲間を助ける様子を見て俄然勇気が出てきました。二人の嫌いな水ですが、仲間を助ける為にはさっと迷わずに湧水に浸かって若者に大変身したほしじいたけは、かっこいいと思いました。途中で崖を登りきることが出来ないと、今度は、ほしばあたけに助けられてなんとか無事に仲間を助けることが出来ました。この二人の活躍をみて、私もまだまだ役に立つこともあるんだと嬉しくなりました。「私も、まだまだ活躍できます!」
と、この絵本で勇気とやる気をもらいました。感謝、感謝です!
(押し寿司さん 60代 じいじ・ばあば 愛知県)
「友だちって何だろう?」交友関係が広がる小学校低学年生に届けたいロングセラー絵本
何だかおかしな格好をしたキツネがやってきましたよ。
両手にちょうちん、のぼりを立てて、彼は言うのです。
「えー、ともだちやです。
ともだちは いりませんか。」
彼が思いついたのは「ともだちや」。
1時間で100円、2時間で200円…お金をもらってともだちになってあげるのです。
ひとりぼっちの人に、さびしい人に、ともだちや。
うーん、これはなかなか名案!? どうかしら。
200円もらってクマのともだちになったキツネは、とても疲れているように見えますが…。
そんな時、どこかから声がかかります。
「おい、キツネ」
こわごわと声のする方を覗き込むと、そこにいたのはオオカミ。
トランプの相手をしろ、と言うのです。
言われるままにひとりしきりトランプ遊びで盛り上がった後、キツネがお代をもらうために申し訳なさそうに手を差し出します。すると、オオカミは思わぬことを言うのです……。
「ともだち1時間100円」、なんて強烈なフレーズなのでしょう。だけどこれこそ、これから長く続くキツネとオオカミの関係の始まりの物語なのです。こんな事を思いつくのは一体どんな狡猾なキツネなのかと思いきや、憎めないどころか考えている事が全部が表情に出てしまうような、愛嬌たっぷり、一度見たらすぐに好きになってしまうようなキャラクターなのです。オオカミから「ほんとうのともだち」という言葉を聞いて、心の底から驚くキツネ。どうやら何も知らずに「ともだち」を欲しがっていたのは、キツネの方だったようです。
「なるほどねえ」
いつだって媚びることなく、思ったことだけをいうのはオオカミ。しびれますよね。この二人の「ともだち関係」はこれからどうなっていくのでしょう。内田麟太郎さんと降矢ななさんによる最高傑作シリーズ「おれたち、ともだち!」の記念すべき第1作目。この1冊ははずせませんね。
■読者の声
小学校1年生に
小学校の読み聞かせで1年生のクラスで読みました。
テレビ絵本でも取り上げられていたので、内容を知っている子どもも
多かったようですが、かなり真剣に聞いてくれました。
幼稚園から小学校に進学し、今までの友達と離れてしまったり
新しいお友達が出来たりと子供たちの生活環境にもぴったり合っていたかなぁと思います。
(ネツサママさん 30代 ママ 香川県 男の子7歳、男の子5歳)
小学校中学年向け読み聞かせおすすめ絵本
■読者の声
読み聞かせで
4年生の娘が、小学校の読み聞かせの時間に読んでもらったそうで、「面白かった」と教えてくれました。
男の子2人が地面を掘って、地球の反対側へ向かうお話です。私も小さい頃、そんなことを考えたなと懐かしく思い出しました。
この絵本は演出やしかけがニクいです。最後は本が逆さまになって、表紙と裏表紙が間逆になっていています。よく見るといろんな発見があって面白いです。
(クッチーナママさん 40代 ママ 東京都 女の子10歳、女の子7歳、男の子5歳)
言葉の楽しさ、面白さを子どもたちと一緒に味わえる!
「よるくまくるよ」、「だんたいだとはとだいたんだ」・・・、上から読んでも下から読んでも同じ文になる回文のことばあそび絵本です。『ぞうからかうぞ』、『ころころラッコこラッコだっこ』(弊社刊行)に続く、人気のシリーズ絵本。
■読者の声
自分で作れたら、最高です!
小学3年生の読み聞かせのときに、この本の紹介をしました。
上から読んでも下から読んでも同じ文を回文ということを説明して、本の中の回文を少し読み上げました。
回文に初めて出あう子どもが多かったみたいで、「すごい!」って声もあがりました。
ひまなときに作ってみたらどうでしょう。と言ってはみたものの、実際つくるのは、なかなか難しいですね。「いかかい?」「よだれだよ」みたいな短文でいいから、つくれると楽しいですね。
言葉遊びの楽しさを紹介することができて、よかったと思います。
(けいご!さん 30代 ママ 福岡県 女の子9歳、男の子5歳)
まるで活劇!大爆笑間違いなしのエンターテイメント絵本
この作品が完成する前、まずタイトルから聞いていました。
「でんせつの きょだいあんまんを はこべ」
巨大あんまん?伝説?一体誰が運ぶの・・・?
さすがのサトシンさん。もうその時点で色々な想像がむくむくと膨らんできてしまうのです。
そして、どうやらアリがあんまんを見つけて運ぶ話らしい、とわかると、
「うわぁ、一体どうやって運ぶんだろう」もう楽しみで仕方がなくなるのです。
だってそうでしょう、伝説なんです。アリたちが興奮しているのがタイトルだけで伝わってきてしまうのです。
そして、とうとう作品は、よしながこうたくさんの力のこもった絵によって完成!
そこにいたのは・・・ものすごくマッチョで、極めて英雄顔の主人公アリヤマ・アリロウ。
汗臭く、激しく、そして想像をはるかに超えたスケールの大きさで大冒険が繰り広げられていた!!
アリ達にしてみれば、確かにあんまんの出現というのは事件であり、それを運ぶというのは一大プロジェクト。
私たちが普段何気なく目にしている、ちびっこいアリの行列も、ズームアップしてみると、こんなにも壮大で熱いドラマが展開しているのかもしれない・・・そんなギャップの面白さが思いっきり堪能できるのがこの絵本。草陰を覗いてみたくなるような、みたくないような(笑)。
注目のサトシン×よしながこうたくの初タッグ作品、とにかく最初から最後まで普通では終わりません。心してご覧ください。そして笑っちゃってください。
■読者の声
タイトルだけでインパクト大!
読み聞かせで迷ったらこれです。
なんてったってタイトルコールしただけで笑いが.....
迫力満点の絵でお話が進むにつれてどんどん引き込まれていきます。
一緒に あんまんコールがおこれば大成功!
きょうもいい仕事だできたと自画自賛での帰宅です。
ただ推薦図書になってしまったので知ってる子供がいると
落ちを最初に話されてしまったり...
そんなときは話術でカバーです。
ほんとに楽しいお話です。
(ぱもみくさん 20代 ママ 静岡県 女の子8歳、)
小学校高学年向け読み聞かせおすすめ絵本
ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランさんによるロックの歴史的名曲が絵本に!
前に進む子ども達に
下の娘が通う小学校で読み聞かせをしています。
毎回違う学年の読み聞かせをしていますが、
今日は娘の学年6年生を担当しました。
6年生に読むのは、今年度最後なので、
何かこれから前に進むためのメッセージ的な本がいいなと思い、
この本を選びました。
力強くて、説得力があって、とってもいいと思います。
最初にちょっとおもしろい本(まくらのせんにん そこのあなたの巻)を
読んでから、この本を読みました。
みんな、静かに聴いてくれました。
伝わったかな?
これから夢に向かってどんどん進んで欲しいと思います。
(みまりさん 40代 ママ 岐阜県 女の子15歳、女の子12歳)
子どもたちと感想を話し合いたくなる、世界中で愛される名作絵本
図書館というところは、「決まりを守れば」誰でも入れるところです。
例えそれがライオンでも。
……そんなことってあるの?
でもある日、その図書館に大きなライオンがやって来たのです。
決まりをとっても重視する図書館長のメリウェザーさんですが、決まりさえ守れば誰でも分け隔てなく受け入れてくれます。だからライオンは彼女のもとで、色々なお手伝いをするようになるのです。図書館に来る人も最初は怖がっていたのですが、だんだんとライオンに会いにやってくるようになります。何しろお行儀がよくて、とても気が利きますからね。こんなに大きくて優雅なライオンが、静かに本を読む子どもたちと一緒に過ごしている姿、なんていう光景でしょう、うっとり見とれてしまいます。ところが、そう思わない頭のちょっとかたい人もいるようで…!?
図書館にライオン。突拍子もないようでしっくりくる組み合わせの秘密は、入り口にある銅像にあるのでしょうね。もしかしたら、こんな風に実際にライオンに会いに来ている子どもたちもいるのかもしれません。図書館が、誰もが居心地よく、誰もがワクワクする場所になるのだとしたら、私たちの図書館にも来てもらいたな、でもやっぱり怖いかな。
本が好きでたまらない子に、ライオンにとても憧れている子に。図書館が大好きな大人にも。世界中で人気のこの絵本がおすすめです。
■読者の声
図書館でライオンを探します
子どもに読み聞かせしていても、
読んでいる最中に鼻の奥がツンツンしてきます。
読み終わってから、子どもと、こんな図書館あるかな?
こんな図書館に行きたいね。。。
と、話していました。
私が子どもだったら、図書館でライオンを探してしまうでしょう。
(イクさん 50代 じいじ・ばあば 埼玉県)
■読者の声
学校卒業や二十歳に読みたい絵本
毎週教会で絵本を読んでいます。
小学校で絵本を読んでいた時だったら、6年生の3学期に読んでいたと思います。
あるいは、二十歳、社会人になる前、大人にも良いと思います。
きみの行く道はどんな道だろう、困難や行き詰まりもあるだろう、自分との戦いもある。
でも大丈夫。
きみは成功するっていうメッセージのある絵本です。
落ち込みや自分との戦いは
誰もが経験する乗り越えなきゃならないものです。
そんなときふっと切り替えができるような、そんな気持ちになります。
(きよりん@絵本とパン焼きの好きな寮母さん 50代 じいじ・ばあば 東京都)
【こちらもどうぞ】認知症予防に「読み聞かせ」と合わせて取り入れてみたい、「脳トレ」関連本
加齢によって日頃使われない脳の機能から失われていくことが、認知機能の衰えにつながるとされています。読み聞かせの活動にも加えたい、クイズや塗り絵、間違い探しなど、脳をバランスよく使うことができる本をご紹介します。パパ・ママもやってみたら楽しいかも!?ぜひ、活用してみてくださいね。
脳の活性化にもっとも効率的な「ほどよいやさしさ」レベルのパズル
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ぬりやすいシンプルな絵柄が大好評
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ひとつの歌に“大きいぬり絵&腕の可動域が狭くなった人にもぬりやすく、
ぬった後には自分で言葉を添えることができる
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