【今週の今日の一冊】あったかふかふか「おふとんの絵本」
朝晩の寒さが増して、おふとんが恋しい季節。ふわふわ、ふかふかのおふとんから朝出るのがつらい……と感じてしまう時期でもありますよね。今週10月10日は、いろいろな記念日がありますが、「ふとんの日」でもあるそうです。「10」が2つで、「ふ(2)と(10)ん」と読む語呂合わせが由来となっているのだとか。
今週は、気持ちの良さそうなおふとんやユニークなおふとんが登場する絵本を集めてみました。
2023年10月9日から10月15日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
10月9日 おふとんかけたら、みんなどうなる?
読者の声より
お昼寝前に読みました。
表紙のソフトクリームがお布団に入って寝ている姿に興味津々の子ども達。
『アイスが寝てる~』と喜んでいました。
色々な登場人物が出てきて
おふとん かけたら
くーるくる
とーろとろ
耳に残りやすい言葉も魅力で、後に続いて繰り返す姿も見られました。
それぞれのかわいいお布団の柄にも注目です☆
(☆だ~なさん 30代・ママ 男の子8歳、男の子5歳)
10月10日 こんなふとんあったらいいな。本日「ふとんの日」!
火曜日は『ぼくのふとん』
ふかふかふとんにはいったら、おやすみなさいではあいいきもち。でも、ちょっとまって。まいにちまいにちおんなじふとん。たまにはちがうふとんでねてみたい。
たとえば、すわれるいすぶとん。これならおきてるあいだでも、ふとんにつつまれいいきもち。
ちゅうづりぶとんは、どうだろう。ゆらゆらゆれていいきもち。ねがえりうっておっこちてもふとんがあるからだいじょうぶ。
ドーナツぶとんにふとんカー、うちゅうぶとん、あるくふとん、こんぶとん、てじなぶとん、マシュマロぶとん……まだまだほしいなこんなふとん。
ふとんをどんどんつみかさね、ふとんのおやまのできあがり。と、おもったら、ふとんのなかみがとられてる! ふんわりしろひげくろいかお、きっとあいつがはんにんだ。かくれたあいつをみつけだせ!
大人気『ぼくのおふろ』『ぼくのトイレ』に続く、シリーズ第3弾! 緻密なイラストで絵さがしも楽しめます。
読者の声より
細かく描かれたイラストが楽しい「しごとばシリーズ」と同じ作者さんの絵本ということで興味を持ちました。
予想以上の楽しさで、子供たちは大興奮。4歳、6歳、9歳の子供たちがみんなで絵本を囲んで、キャッキャ、キャッキャと笑いながら読んでいます。「ドーナツぶとん」や「ふとんカー」など、いろんな形のふとんが登場。子供たちは「ふとんスライダーがいい!」などとお気に入りのふとんを探して喜んでいました。
ふとんの中身を盗んだ、しろひげにくろいかおのひつじを、ページの中から探すのも楽しかったようです。
表紙の見返し部分にまで、たくさんのお楽しみがあって、大満足の一冊でした。
シリーズで、ふとんの他にも『おふろ』と『トイレ』があるようなので、探して読みたいと思います。
(クッチーナママさん 30代・ママ 女の子9歳、女の子6歳、男の子4歳)
10月11日 どうぶつさんたちにおふとんかけてあげましょう!
水曜日は『おやすみなさい』
さあ、ねるじかんですよ。
ふんわり ふかふか おふとんかけて・・・
おもちゃもいっぱい!まだまだ遊んでいたいけど、ねるじかんになっちゃった。
そんな子どもたちでも、やさしくおふとんをかけられたら何だか眠たくなっちゃうよね。
それはきっと、くまさんやうさぎさんたちも同じはず。
この絵本は、読んでいる子どもたちがみんなにおふとんをかけてあげることができる、しかけ絵本なのです。
ねる時間になったくまさんに、ページをめくってふんわりおふとんをかけてあげてくださいね。
おもちゃもしっかり片付けます。すると・・・ほら。くまさんも目を閉じてすやすやすや。
「おやすみなさい」
うさぎさんやぶたくんたちも同じように、ねるじかん。おふとんかけて。
「おやすみなさい」
ちょっとお姉さんやお兄さんになってみたいおとしごろ。
そんな子どもたちにはぴったりなこの絵本。でも、けっこうさまになっているみたい?
それもそのはず。いつもママやせんせいにしてもらうから、どんな風にしたら嬉しいのかよくわかっているんですよね。優しい顔になっていますよ。
さあ、今度は子どもたちもねるじかん。
ふんわり ふかふか おふとんかけて・・・
「あっ!ちょっと まって」
最後はみんなでぐっすりおやすみなさい。いい夢見てね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
読者の声より
図書館で、2歳10ヶ月の娘が 「これ読んで!」と持ってきました。
絵も可愛らしく、文章も短くて分かりやすいので、すぐに覚えて、一緒に声に出して読むようになりました。
最初に読んだ時から、目をキラキラ、ニコニコしながら、まずはお布団のページをめくって、おふとんをかけてあげ、やさしーくポンポンしてあげてから、「おやすみなさい」と共に、お顔のページをめくって、おねんねに。
この一連の流れが楽しいらしく、小さいながらも、いっしょうけんめい 「寝かしつけ」 を楽しんでいます!
最後の子供たちも、いつもの流れか… と思いきや、「あ、まって!」と、意外性があるのも楽しいですね♪ (いつもここで、ニヤニヤしてます(笑))
みんなと一緒に、おやすみなさい♪
と、絵本を閉じた後は、「さあ、○○ちゃんもおやすみなさい、しようか?」と言うと、ニコニコしてお布団をかけさせてくれます。
寝る前のひとときに、ぜひオススメしたい一冊です!
いっしょうけんめい、絵本にトントンする我が子を見て、親も癒されます(笑)。
10月12日 ぬいぐるみ、まくらさん…みーんなまってるよ。
木曜日は『おふとんさんがまってるよ』2023年9月の新刊より
お子さんがなかなか寝ないというお悩みは多いですね。つい夜更かししてしまう、眠たいのにまだ眠くないと言い張る、まだまだ遊んでいたい…。そんなときにぴったりの絵本が『おふとんさんがまってるよ』。
ぬいぐるみのうさこちゃんが、ゆうちゃんを呼びにきて、まくらさんが呼びにきて、でもゆうちゃんは「やーだ、まだねむくないもん」。とうとう最後におふとんさんがゆうちゃんを呼んで…。おはなしのくり返しに合わせて、お子さんにやさしく「おふとんさんがまってるよ」と声掛けし寝かしつけできる絵本です。24ページなので、短いおはなしが楽しめるようになった1~3歳のお子さんにぴったりの長さ。
本書は、作者の植垣歩子さんが、お子さんが小さいとき「おふとんさんがまってるよ~。早く寝よう」と声掛けしていたエピソードから生まれました。母としての優しさと、おふとんさんのぬくもりが重なって、ねんねの時間のしあわせが感じられる1冊となりました。
10月13日 ふとんの下に広がっていたのは、無限の星空…!?
金曜日は『まよなかのふとんおうこく』2023年9月の新刊より
暗闇が怖い子どもたちへの素敵なプレゼント!
ワトソンは暗闇が怖くて眠れない。ふと、ふとんの下から漏れる不思議な光に気が付いてそっと覗いてみると、そこには無限の星空が広がっているのだった。夜更けに広がる想像力の世界を美しくちょっぴりユーモラスに描く絵本。ニューヨークの人気イラストレーター、ランディス・ブレア初の絵本。発売と同時に全米の書評誌で大絶賛! 現代の『かいじゅうたちのいるところ』であると評されている。
10月14日 みんなで一緒に「ふかふか おふとん いいきもち!」
読者の声より
ライオン、うさぎ、わに、くま、もりの動物たちがどんどんお布団の中に入っていって、みんなで気持ちよさそうにお昼寝。
ふかふかの大きいお布団にみんなで入る幸せが、絵本を見ているこっちにも伝わってきてあたたかいお布団で眠りたくなります。
(みっとーさん 30代・ママ 男の子9歳、女の子7歳)
10月15日 それぞれの寝どこで、心地よい眠りに…
日曜日は『ここが わたしの ねるところ』
水にゆられてたぷたぷと……「ここがわたしのねるところ」。ベッドは上に下に優しくゆれて気持ちよさそう。ここはオランダ。川や運河が多いこの国では、屋形船の家があるんですって!
そよかぜにゆらゆら揺れるハンモックで寝ているのは、ブラジルやメキシコの国の子どもたち。羊の毛を紡いでつくられた大きな敷物の上で家族みんなで寝ているのは、アフガニスタンの家。ロシアでは、ぽかぽか暖かいペチカの上がベッド、夏の夜のモロッコで、一番涼しいのは家の屋上。
ああ、みんな幸せそうな表情。寒い北の国でも、暑い南の国でも、一日の終わりはおやすみなさいの時間。子どもたちは、それぞれの寝どこで、心地よい眠りにつこうとしているのです。
土地の風土に合うように工夫された寝具の数々を、美しい刺繍工芸でつづられていくこの絵本。その作りこみは細かく、まるでそれぞれの寝室の温度まで伝わってくるような臨場感。うっとり眺め、子守歌のような言葉を聞きながら、世界のベッドタイムに思いをはせる。なんて贅沢な「おやすみ絵本」なのでしょう。いい夢が見られそうですよね。日本の子どもたちも登場しますよ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
いかがでしたか。お気に入りのおふとんはありましたか。心地良い眠りを想像しながら、ゆっくりおふとんの絵本を楽しんでみてくださいね。
選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
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