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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】どんなメニューが出てくる? 食欲の秋に読みたい不思議なレストランのお話

今週は、食欲の秋にぴったりのレストランのお話をご紹介します。ところが今回登場するレストランはどこもちょっと変わっています。ページをめくると、驚きの調理法や、へんてこな注文、見たこともない料理が次々と登場! さて、次はどんなメニューが出てくるのでしょう。レストランの扉を開けて、美味しそうで不思議な世界をのぞいてみませんか?

2025年9月22日から9月28日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

9月22日 「隠れ家レストランの絶品フルコース」とは!?

月曜日は『山のフルコース』

山のフルコース

山奥隠れ家レストランの絶品フルコース

山の奥のその奥に、1軒のレストランがありました。ここは「レストラン山」。メニューは「山のフルコース」のみ。どこからかお客さんがやってきました。「いらっしゃいませ。」窓から見えるのは美しい山並み。これから、長い長いフルコースの始まりです。

【編集担当からのおすすめ情報】
食べものを描かせたら右に出る者はいない、食べもの絵本の名手はらぺこめがねが描く「隠れ家レストランの絶品フルコース」とは!?驚きの展開に思わず舌を巻く!ここでしか食べられない、趣向を凝らした料理の数々をぜひお召し上がりください。

読者の声より

豪快な食べ物作品が愉快なはらぺこめがねさん。
今作は表紙から漂うオーラが少し違います。
落ち着いてかしこまって「フルコース」は想定内ですが、
山?
そうなんです。
山をフルコース仕立てで提供しようという試みなのです!
まずは、滝水から。
なるほど、ウォーミングアップですね。
そして、次々繰り出される食材と調理法と言ったら!
もうこれは、体感するしかありません。
もちろん、至高の一品のためには、時間も厭わないのですから。
「フルコース」という表現に納得です。
小学生くらいから、心してお召し上がりくださいませ。
(レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子2歳、女の子1歳)

絵本『山のフルコース』は、2025年の9月に第74回小学館児童出版文化賞を受賞されました! 賞の詳細は下記記事をご参照ください。

9月23日 「なぞなぞ」をつけて注文したのはいったいだれ?

火曜日は『もりはおもしろランド 6 もりのレストラン』

もりはおもしろランド 6 もりのレストラン

レストランのやまあらしさんに、なぞなぞで書いてあるカレーの注文がきました。答えを考えながらすすんでいくと?。

読者の声より

いろんな職業の動物達が登場するこのシリーズ。
今回の主役は、レストランのやまあらしさん。
ある日、地図となぞなぞが書かれたカレーの注文書が舞い込みました。
やまあらしさんはカレーを配達しにいくのですが、なぞなぞの答えの場所にはまた次のなぞなぞが・・・。

次から次に現れるなぞなぞが楽しいです。
地図を見ながらわくわくしちゃいます。
やまあらしさんは無事、注文主に配達できるかな?

このシリーズは、同じ村に住む動物達がかわるがわる主役をつとめていて、登場人物はおなじみのメンバーなので楽しいです。
4歳の息子もハマってしまい、次々に読破しています。
幼年童話の範疇かもしれませんが、ちょっと長めの絵本のような感じで楽しめると思います。
(あんれいさん 30代・ママ 男の子4歳)

「もりはおもしろランド」シリーズは全15巻♪ セットでも単品でもお買い求めいただけます。

9月24日 あれれ?よく見たらなんだか不思議な料理ばかり?

水曜日は『ようかいのもり ぺろりレストラン』

ようかいのもり ぺろりレストラン

「いらっしゃいませ~」
深い深い森の奥にある、ちょっと不思議なレストラン。新メニューを食べにたぬきせんせいがやってきました。料理を作る厨房には、「ブォォォォォ~!」と火を吹いて料理をつくるコックさん。思わずやけどしないようにと注意するたぬきせんせいは、妖怪たちに頼りにされているお医者さんです。サラダとスープバーを取りにいくと、ざしきわらしとねこむすめが、混ぜると驚きの味に変わるジュースを楽しく作っています。席に戻ると新メニューが出てきました。いったいどんなお料理なのでしょう。レストランの中はたくさんの妖怪たちでにぎわって、それぞれの好物メニューをご堪能。けれども突然「ミシミシ ミシミシ……」と音がして、レストランに無理やり入ろうとする巨大な妖怪がやってきて……。
さて、「ようかいのもり」シリーズを読んだことのある人にはおなじみ、困った時には、たぬきせんせいの変身が出番です。「ドロン!」さて、今回は何に変身したのでしょうか。

たぬきせんせいと妖怪たちとの楽しいやりとりと、たぬきせんせいの変身がみどころの「ようかいのもり」シリーズの第4弾。今回は、舞台がレストランとあって、魅力的なメニューがたくさん登場します。「てんぐのホットドッグ」に「じごくのげきからスパゲッティ」「ひとつめピラフ」「まっくらゼリー」……。さて食べたいのはどのメニュー? そして、今回シリーズ初登場!? の巨大な妖怪にもご注目を。妖怪のみんなと一緒にいる場面では、その驚くほどの大きさが分かります。
そんなゆかいな妖怪たちの姿形はもちろんのこと、メニュー表や看板、ポスターにも妖怪ならではの秘密が隠れているので、子どもたちと一緒に読んだら、絵にさまざまな発見をして盛り上がることでしょう。読み聞かせでもひとりでじっくり読むのにもどちらにもちょうどいいお話です。

(秋山朋恵  絵本ナビ編集部)

9月25日 リズムにのって次々に登場するたべものたち!

木曜日は『ことばあそびレストラン』

ことばあそびレストラン

あ・い・う・え・お のリズムにのって
たべものたちがつぎつぎにあらわれる
ゆかいなことばあそびのえほん

あいすくりーむ
あさから
あくび

読者の声より

ことばあそびだいすきで、ひらがながスムーズに
読めるようになった息子が毎日のように開いて
爆笑しています。
なんか馴染みのある、どこかで聞いたようなリズム、、、とおもったら、
おやおや、おやさいの作者さんでした。
我が家ではおやおや、おやさいも大人気だったので
同じようにはまっていた子には特にオススメ。
ちなみに息子のお気に入りは、
はりきって はいくをよんでる ハンバーガー
へましたへちま へっちゃらなかお
るっこらるんるんるすばんちゅう
などです。とぼけたイラストが、またたまりません。
シンデレラを思わせるページだったり
かきごおりにおにぎりをとられて怒っていたおむすびが
最後のページでかき氷を追いかけていたりと、
ことばあそび以外にも楽しいしかけが
いっぱいです。
(こりこりこさん 30代・ママ 男の子4歳、女の子1歳)

9月26日 真夜中だけ開くレストランで食べられるメニューは?

金曜日は『ふしぎ町のふしぎレストラン(8) おなやみかいけつラーメン』

 ふしぎ町のふしぎレストラン(8) おなやみかいけつラーメン

「ふしぎ亭」は、らいおんシェフとひつじママのお店です。やってきたのはおばあさん。宝くじが当たったことにびっくりして頭を打ち、くじを入れた金庫の暗証番号が思い出せないというのです。シェフたちは「桃と童子」が描かれた丼に入ったラーメンを探して、魔法の冷蔵庫に入っていきます。そこには「ラーメン大通り」が続いていて…!? ハラハラドキドキ、ちょっぴりほろりとする物語です!

9月27日 イタメーニョさんのお料理はとっても新鮮!!

土曜日は『せかいいち まじめなレストラン』

せかいいち まじめなレストラン

イタメーニョさんのレストランは、世界にただ1つの特別なレストラン。真面目なイタメーニョさんは、注文をもらってから腕に寄りをかけてお料理を作ります。フレッシュリンゴジュースの注文があったら、裏庭のリンゴをとってきて作るのです。なにしろ真面目ですからね。ところが、泣いている男の子がやってきて……。

  

読者の声より

レストランのコックさんのイタメーニョさんはとってもまじめ。
お客さんの注文を聞いて、食材集めから始まります。
新鮮な食材を使った、心のこもった料理は、この上なくおいしいんだろうなと読んでいるだけで食べたくなってきました。
子供も絵を取るようにして食べる真似をしながら読んでいました。
そして、普段なかなか笑わないイタメーニョさんの頬が緩んだ絵がとても好きです。
こんな心温まるレストラン私も行ってみたくなりました!
(ちえこちゃんさん 40代・ママ 女の子5歳)

9月28日 はじめて出会う?「食べもの×お風呂」の世界

日曜日は『レストランふろ』

レストランふろ

「レストランふろ」。

何とも言えない組み合わせ。その不思議な響きに吸い寄せられるように、ぼくはのれんをくぐる。脱衣場にただよういい匂い、なんだかお腹がすいてきたぞ。中は立派な浴場です。ずらりと並んだ鏡の前に腰をおろし、シャワーを浴びると甘い味。これは、まさか。

ドキドキしながら浴槽の方へと向かうのは、読者も同じ。だって、この辺りから明らかに様子がおかしいのです。見えてきたのはショーケース。中には美味しそうなレストランのメニュー。と、思いきや。ごちそうの中には人がいる!

「おーい こっちに おいでよー」

ぼくが最初に入ったのは、ラーメンのおふろ。ふうふう、つるつる、もぐもぐ。めんがのびないうちに、全部食べちゃお。次のおふろはどろどろだ。しっかり浸かった後に向かうのは、じゅーわぱちぱち音がする……!?

絵本『こたつ』『なつやすみ』(福音館書店)の俯瞰(ふかん)で描く独特のスタイルで話題となった作者の麻生知子さんが生み出した、「食べもの×おふろ」のへんてこな世界。いくら「食べ放題と温泉が好き」だからといって、スープやスパゲッティや炒飯の中で裸の人々がリラックスしている様子なんて、誰が思いつくというのでしょう。けれど、この絵本の中では実現してしまっているのです。

真上から、あるいは真横から。遠くから、あるいは近くから。自由な視点で描かれるおいしそうな料理とそれを堪能する人たち。うーん、まいった……こんな場所があったらすぐにでも行きたいぞ。気になってしまった方がいたら、絵本の中でぜひ直接体験してみてくださいね。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

「レストラン」と「ふろ」
この二つを合わせるとこんな感じになる?!
おふろはきれいになるところなのに
おいしくなってしまうなんて
ちょっと味わってみたいですね。
しゃぶしゃぶのおふろは最高ですね。
麻生さんの絵が素朴でかわいいです。
(ジョージ大好きさん 40代・ママ 男の子15歳)

いかがでしたか。
ちょっとこわいような、でも行ってみたいような、不思議なレストラン。

子どもたちだけでは勇気が出ないときは、親子で一緒に扉を開いてみてくださいね。

選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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