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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の一冊】月にいるのはだあれ? うさぎとお月さまの絵本特集

夜空にまんまるのお月さま。よーく見てみると……うさぎの姿が見えてくるかもしれません。昔から「月にはうさぎが住んでいる」と言われていますね。だから絵本の中でも、月とうさぎはとっても仲良し。そこで今週は、十五夜に向けて読みたい、うさぎとお月さまの絵本をご紹介します!
 

2025年9月29日から10月5日までの絵本「今日の一冊」をご紹介

9月29日 お月見の日、野原で不思議なうさぎを見つけて…

月曜日は『おつきみうさぎ』

おつきみうさぎ

今日はお月見。野原ですすきを取っていたみんなは、不思議なウサギを見つけてつれて帰り……。

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=2750

読者の声より

シリーズの中でもうつくしい一冊です。
金色のうさぎが実は月から落ちてきたなんてロマンティックですね。
世界では月にみえる模様はさまざまにとらえるようですが、日本ではうさぎ。子どもたちにはどんな風に見えるのかな。
うさぎもお月さまも色がすてきでお月見の夜が待ち遠しくなる本です。
(Flappeさん 50代・せんせい)

9月30日 ぺったん ぺったん ぺったらこ ♪

火曜日は『おつきさんで おもちつき』

おつきさんで おもちつき

♪ぺったん ぺったん ぺったらこ
 おっつきさんで おもちつき

月で うさぎが もちつきを始めると
「わたしにも おもちつかせてー」
と地球からこどもがやってきました

すると、土星人と火星人も「ぼくらにも つかせてー」
またまた、白鳥座とやぎ座とかに座も「わたしらにも つかせてー」
と、どんどんやってきてにぎやかになりますが、
力が足らず、なかなか“もち”がつきあがりません

そこで“もち”が言いました
「だれか おおぐまざ よんでこい」

鏡餅を作っても、ふざけたり
“もち”を伸ばして縄跳びしたり
遊びすぎて毎度“もち”に叱られますが
みんなで仲良く楽しくもちつきをします

最後に、うさぎはひとりでお雑煮を食べますが
「みんな いっちゃったから ちょっと さびしいな…」
そこで、うさぎは次の日から…

ゆるくて平和なSFファンタジー絵本です

読者の声より

岡田よしたかさんの絵本を数冊読みましたが、どれも楽しかったので、こちらも読んでみました。月でお餅をつくうさぎが、まさか、こんな楽しいお話になるとは!予想もしていなかった展開にわくわくしながら、ページをめくりました。絵も楽しくて、ユーモアいっぱいです。
(あんじゅじゅさん 50代・その他の方)

10月1日 こうさぎがベッドにはいり、ねむりにつくひととき

水曜日は『おやすみなさい おつきさま』

おやすみなさい おつきさま

絵本を開けば、そこに広がるのは大きな「みどりのおへや」。
よく見れば、ベッドに寝ているのはうさぎのぼうや。
もう、寝る時間かな。

おへやには、絵の額がふたつ、赤いふうせんに、黒いでんわ。
こねこが二匹いて、素敵なお人形の家もあります。

おばあさんが編み物をしながら、見守ってくれています。
おつきさまもおやすみの時間。
ぼうやは、お部屋の中のひとつひとつに声をかけていきます。

「おやすみ あかりさん」
「おやすみ あかいふうせん」

こねこさんに、てぶくろも、とけいさんもねずみさんも。
ほらほら、だんだん静かになって……
この絵本を読んでいるおともだち、みんなも。

おやすみなさい、いい夢を見てね。

1947年アメリカで初版が発売されて以来、世界中で読みつがれているこの絵本。小さな子どもたちは、この月の光に照らされた、ちょっぴり不思議な雰囲気の「みどりのおへや」が大好きなのです。ぼうやを中心に、まだあかりのついた部屋の場面から始まり、視点は壁にかかった絵の中へ、さらにお部屋の反対側の方へと移り、椅子の上にはいつの間にかおばあさん。ぼうやは一人じゃ寝れなかったのかな……時計の針の経過を見て想像をしながら夜のひとときを過ごします。

そして、ぼうやと「おやすみの儀式」をしながら、だんだんと暗くなる「おへや」と一緒に気持ちのよい眠りへと誘われていくのです。

淡々と、でも耳心地のいい繰り返しの言葉を聞きながら、一方で眺めているお部屋の世界はどんどん広がっていき。暗くて怖いと思っていた夜の世界も、ちょっとだけ素敵に思えてくる……そんな風に、絵本を通して世界中の子どもたちが「おやすみの時間」と仲良くなっていったのかもしれませんね。

(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=43

読者の声より

ウサギの坊やがベッドに入り、
身の回りのものみんなにお休みなさいを言いながら
眠りについていくお話です。

繰り返す、単調なリズムが息子の眠りを誘ってくれました。

初めて読んだその夜に、
「おやすみなさい、パパ。おやすみなさい、ママ。おやすみなさい、お兄ちゃん、おやすみなさいじいじ。おやすみなさいばあば。お休みなさい○○ちゃん・・・・・・・・」
と、知っている人すべての名前を挙げて、ねむけと闘いながら(!)眠りにつきました。
(テントヤマさん 30代・ママ 男の子9歳、男の子3歳)

10月2日 お月さまから出てきたのはうさぎのパイロット!?

木曜日は『うさぎかぶしきがいしゃ』(2025年8月刊)

うさぎかぶしきがいしゃ

夜の終わり、まんまるお月さまが、森の中に着陸。出てきたのはうさぎのパイロット。
月が空にのぼるのは、じつは「うさぎかぶしきがいしゃ」のおかげだった…!?
ふしぎでゆかいな、想像ひろがる物語。

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=271357
https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=271357

10月3日 満月の夜だけの、うさぎと女の子の特別な冒険!

金曜日は『安房直子 絵ぶんこ(3) 空にうかんだエレベーター』

安房直子 絵ぶんこ(3) 空にうかんだエレベーター

心がぽっとあたたかくなる。安房直子絵ぶんこシリーズ第3弾!

「満月の晩にまた会いましょう」
子ども服のお店のショーウインドーにかざられているぬいぐるみのうさぎさんは言いました。そして……。
満月の夜だけの、だれも知らないすてきなおはなし。

読者の声より

ショーウィンドウの中にいるぬいぐるみのうさぎさんと、そのうさぎさんとお友だちになりたい女の子の、切ないファンタジーです。
ふたりがガラスを超えて心を通わせるところが素晴らしいです。
月に向かって昇っていくエレベーターに夢いっぱいでしたが、門限に間に合わなかった時はショックでした。
でも、ハッピーエンドの伏線だったのですね。
繊細でキメの細かい物語です。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方)

10月4日 だいじなお団子がうさぎくんにぬすまれちゃった!

土曜日は『おつきみバス』

おつきみバス

子どもたちに大人気の「いただきバス」シリーズの第5弾、テーマは「お月見」!

「さあ、おつきみの じゅんびでございバス」

バスとねずみたちが楽しくお月見の準備をしていると……、ぴょーんとはねるのが得意なうさぎがやってきて、大切なお団子を持っていっちゃった!
追いかけて、お団子を取り戻すことができるかな……!?

お月見って何をするの?
どうしてお月見をするの?

おはなしを楽しみながら、文化や風習に関する大切なことを、物語を通して知ることができます。
絵を見ながら……、
何を飾っている?
お団子の形は?
どんな風に並べている?
そして、おつきさまってどうしてお団子が好きなのかなぁ?
そんなことを探したり話したりしながら読んでいくともっと楽しくなりそうです。

(洪愛舜  編集者・ライター)

https://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=116094

読者の声より

おつきみバスのタイトルで、思わず手がいき、図書館から借りて
きました。おつきさまだって見ているだけでなく、食べたい気持ち
が理解できます。(笑)
黄色いおつきみバスと、緑色の山々、赤いバックと色彩が
鮮やかで可愛い絵も綺麗です!

  うさぎは ぴょんぴょんぴょーん!
  バスも ぴょーんぴょんぴょーん!

とても楽しかったです。
おつきみ団子食べたいです!
(押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば)

10月5日 小さなおばけがうさぎの子のために変身したものは?

日曜日は『おつきみおばけ』

おつきみおばけ

森の中にいる小さなおばけちゃん。

「あーん あーん、ママが いないよー。
 あーん あーん……」

あれあれ、だれかの泣き声が聞こえてきましたよ。
うさぎちゃんが、ママとはぐれてしまったようです。
おばけちゃんは、なぐさめてあげようと、きれいなお月さまを見せてあげながら、おさんぼうやすすきを飾って、お月見のしたくをします。

「あーん、おだんごがなくちゃ いやだ!あーん……」

親切なおばけちゃんは、おだんごに化けてあげます。
ところが、うさぎちゃんが喜んでかじったから大変!!

「きゃあ!いたいよー。あーん あーん あーん……」

あらあら、今度はおばけちゃんが泣いてしまいましたよ。
そこへ、うさぎちゃんのママが帰ってきて……。

小さな小さなうさぎちゃんの面倒を見てあげようと、小さなおばけちゃんが奮闘している姿は本当に可愛らしいですね。お兄さんになったような気持ちだったのかもしれません。
だけど本当に嬉しかったのは、きっとうさぎちゃんのママでしょうね。うさぎちゃんには、おばけちゃんがおだんごに化けたことがわからなかったのですが、きっとその優しい心はうさぎちゃん親子に伝わったはずです。

せなけいこさんの最新作は、夜空にぽっかり浮かんだお月さまみたいに、まあるくて優しいお話です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

読者の声より

森の中にいる小さなおばけちゃん。泣いているうさぎちゃんを一生懸命あやして泣き止まそうとしています。お団子に化けてかじられても、悪いことをしたわけではないうさぎちゃんを怒ることはなかったところも、すてきです。

あとがきでせなけいこ先生ら、小さい子は自分があやされているから自分よりも小さい子をあやそうとすると書かれていました。

おばけちゃんはママに可愛がられているんだろうなと微笑ましく感じました。誰かに大切にされたらそのことが、連鎖反応となっていけたらすてきな世界になれますね(*^^*)
(☆うさこ☆さん 30代・ママ 男の子0歳)

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    いかがでしたか。
    今年の十五夜は10月6日。もう間もなくですね。親子で空を見上げながら、うさぎとお月さまのいろいろなおはなしを楽しんでくださいね。

    選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)

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