【今週の今日の一冊】9月20日は「空の日」。空と雲をゆったり楽しむ絵本特集

9月20日は「空の日」。忙しい日々の中でも、ふと立ち止まって空を見上げると、いろいろな雲の様相や、さまざまな色をした空の広さに心が和らぎます。そんな気持ちを絵本のページでも味わってみませんか。今週は、「空の日」にちなんで、空と雲をテーマにした絵本をご紹介します。
2025年9月15日から9月21日までの絵本「今日の一冊」をご紹介
9月15日 小さな雲が、いろいろなかたちにへんしん!
読者の声より
子供の頃なら、誰しも一度は雲を見上げて、何に見えるかとお友だちや家族と話したことがあるのではないでしょうか?
わたしも、この本を読んで、そんな頃を思い出しました。
二歳の息子はこの本で「雲」を覚え、自転車に乗って移動中なども「ママ!くも~!」と教えてくれるようになりました。
もう少しおしゃべりが上手になってきたら、絵本の中のように、なんのかたちか想像しながらお話ししたいと、今から楽しみにしています
(shoomaimyさん 30代・ママ 男の子2歳)
9月16日 読んで、ながめて、うれしくなる詩がいっぱい
9月17日 「この ぼうの もちぬしを しりませんか?」
水曜日は『かぶしきがいしゃ くも』
おとしものをひろった、こうたくんとりこちゃんは、「かぶしきがいしゃ くも」のなかへ。
そうむぶ、えいぎょうぶ、くもせいさくぶ…
おとしぬしは、みつかるでしょうか。
読者の声より
株式会社くもは世界中のお天気を決めている会社で、大勢のオニが働いていました。
仕事の内容や社員(オニ)それぞれの様子が細かく描かれていて、ひとつひとつ絵を見ていくのが面白かったです。
オフィスの椅子や営業用の乗り物は雲でできていて、座り心地がフワフワで気持ち良さそう。
快適すぎて、仕事中に眠くなったりして…(笑)
読み聞かせより、ひとりでじっくり読むというか、絵を見てニヤニヤする絵本です。
(みいのさん 60代・その他の方)
9月18日 雲のかたちから楽しい想像がどんどん広がって…
読者の声より
『ちいさなかがくのとも』から、自然科学の分野に興味を持ってほしいなと思い、この絵本を手に取りました。うっすらと空をおおう雲は、朝日がまぶしくて、ねぼすけ巨人が閉めたカーテン雲だ。ぽっかり浮かんだ楕円形の雲は、天狗が休むざぶとん雲。本当だ、まるで座布団だね。雲の形から、どんどん想像を広げていく絵本です。この絵本をきっかけに、天気の良い日には空を見上げて、「あれは何に似てるかな?」と親子で想像の世界を楽しんでいます。
(ぼんぬさん 40代・ママ 女の子3歳)
9月19日 くもはなにを考えているのかなあ
読者の声より
『たまごのはなし』や『さかなくん』などのしおたにまみこさんの作品ということで、読みたいと思いました。
「くもと目があったことがありますか」と問いかけから始まる、心のつぶやきのような詩。
人の形に似たくもが街中を進みます。
不思議で美しいイラストと、軽やかな文章が心地よい作品。空を見上げて雲の子を探したくなりました。
(クッチーナママさん 50代・ママ 女の子21歳、女の子18歳、男の子15歳)
9月20日 今日は「空の日」。移り変わる「空」の色を眺めよう
読者の声より
「空となかよくなる 天気の写真えほん」シリーズ。
色に着目、という視点が素敵です。
もちろん、クリアに撮影された空の色が登場しますから、
一目瞭然。
加えて、ゴールデンアワー、薄明、マジックアワー、ビーナスベルト、地球影、ブルーモーメントなど、
空の用語も興味深いです。
青空のバリエーション、奥が深いです。
夕方、太陽が沈む時間って、こんなに豊かな色彩なのですね。
小学生くらいから、思わず空の観察がしたくなりそうです。
(レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子2歳、女の子1歳)
「空となかよくなる 天気の写真えほん」シリーズ、合わせておすすめ
9月21日 お月さまがゆっくりと夜空をめぐって…
日曜日は『みんなおやすみ 新装版』
静かな夜。お月さまは「みんなに おやすみを いいに いこう」と言います。
動物園のみんなは眠ったかな?
バスさんたちは眠ったかな?
お月さまが「おやすみ」を言いにいくと、みんな気持ちよさそうに眠っています。
ゾウもライオンも、ぐーすう、ぐーすう。
バスさんたちも、車庫で並んで、ぐうぐう。
お店の扉や、公園の遊具、木にとまった鳥たち。
葉っぱの虫や、おうちの車も……。
薄紫の色彩がやさしく、夜のひそやかなあたたかさに満ちたタッチ。
ロングセラー『どうぞのいす』で多くの人に愛されてきた絵本作家、柿本幸三さんの絵に、ほっと心やすらぎます。
あかちゃんが手にしても大丈夫なように、角は丸く、破れにくいボードブック設計。
『どうぶつだあれかな』『のりものなあにかな』に続くファーストブックシリーズの1冊。
お月さまの問いかけと、みんなの安らかな寝顔が、ちょっとずつ子どもを夢の世界へ誘ってくれるはず。
おやすみ前に心をしずめ、しあわせな眠りにぜひどうぞ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
読者の声より
おやすみ絵本ですが、とても癒やしを感じる絵本です。
静まりかえった街、客がいなくなった動物園、仕事を終えたバスの操車場、シャッターを下ろした商店街、どのページを開いても、今日一日の終了を感じます。
一日の行程を終了してクールダウン。
緊張をほぐしてのんびり眺めていると、些末なこだわりなど、とても小さいことのように思えてきました。
柿本幸造さんには、心のササクレを包みこんでしまう魔法があります。
(ヒラP21さん 60代・その他の方)
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選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
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