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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】平和について読む、語る、考える一週間

7月31日~8月6日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

今週は、「平和を考える一週間」として、絵本ナビでは戦争や平和がテーマになっている絵本をご紹介しています。戦争を体験したことのない世代が増えていく中で、自らの被爆体験を語り継ぐ「語り部」の活動や体験記を絵にまとめ保管する活動も全国各地で行われています。海外情勢が日々変化していく中、どのような形で、次の世代へとこの思いを残していくのか、今、大人の私たちに問いかけられています。ここでご紹介する絵本たちは、戦争を知らない親世代が、子どもたちへ「平和」について語り継ぐことができる、心強い味方になってくれるはずです。

7月31日平和を考えるWEEK いつの時代も変わらない母の祈り

月曜日は『おかあさんのいのり』

おかあさんのいのり

わたしのあかちゃん、その手がどうか銃などにぎりませんように。世界中のこどもたちから平和をうばわないで…。母の子への愛情は万国共通。戦後70年、平和への願いをこめておくる絵本。

8月1日平和を考えるWEEK 守りたい、子どもたちの未来を

火曜日は『せんそうしない』

せんそうしない

谷川俊太郎の言葉で語られる戦争への思い、江頭路子の絵の透明な生命力。
人間の知恵はどこにあるのかを、静かに問いかける絵本。

子どもに戦争を伝えるということはたいへん困難です。
それは、事情が複雑で説明に相応の文字量が必要なこと、
すでに失われたモノ、コトバ、価値観がとても多いからです。
その「戦争」を最小限の言葉で、本質を表現しようという試みがこの作品です。
若い作家(画家)と組みたい、という谷川さんの希望で、
絵は江頭路子さんに描いていただきました。
子どもたちの未来がどのようなものになるのかを、
人間をとりまく自然、宇宙のなかで考えるという着想が、
希望を提示して新鮮な展開を作り出しています。

8月2日平和を考えるWEEK  みんなのこころから、へいわがうまれるんだね

水曜日は『へいわってすてきだね』

へいわってすてきだね

へいわってなにかな。ぼくは、かんがえたよ。ねこがわらう。おなかがいっぱい。やぎがのんびりあるいてる。ちょうめいそうがたくさんはえ、よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。へいわっていいね。へいわってうれしいね。みんなのこころから、へいわがうまれるんだね。ああ、ぼくは、へいわなときにうまれてよかったよ。これからも、ずっとへいわがつづくように、ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ。

8月3日平和を考えるWEEK  男爵が戦争を終わらせるために投下したものとは!?

木曜日は『そらいろ男爵』

そらいろ男爵

お手製の青い複葉機にのり、バードウォッチングを楽しんでいた「そらいろ男爵」ですが、戦争が起こり、お気に入りの飛行機を迷彩色にぬりかえて、戦いに参加せざるをえなくなります。最初は、爆弾のかわりに打撃力のある12巻の百科事典を使い、一個大隊を撃破。でも、戦争はつづきます。旅行記や料理書、哲学書、天文書に歴史小説、男爵は大好きな『本』をどんどん投下します。本を拾った将軍や兵士たちは、それぞれ本に夢中になり、戦いへの意欲がなくなってしまいます。そして、男爵が戦争を終わらせるために最後に投下したものは……。2014年に第1次大戦開始100年を記念して刊行され、フランスで児童書に贈られるサンテグジュペリ賞を受賞した良質の絵本。日本でも終戦後70年になる2015年に、平和をもたらす『本の力』『ことばの力』をわかりやすく伝える貴重な一冊。小学生から大人まで、幅広い年齢のかたに楽しんでいただける内容です。

8月4日平和を考えるWEEK  忘れてはならない、戦争の残した傷

金曜日は『さくら』

さくら

桜の花咲く春に生まれたぼく。その年に侵略戦争が始まり、教科書も新聞も戦争の色にぬりかえられました。ぼくも桜の花のように散れ、散れと教えられます…。しかし、戦争が終わり、父を失い、多くの人が亡くなり、家族の生活は悲惨さを極めます。

やがて大人になったぼくに、桜の老木が語りかけた言葉は…。

日・中・韓平和絵本シリーズ。

8月5日平和を考えるWEEK  原爆ドームが語ったこととは?

土曜日は『ドームがたり』

ドームがたり

「どうも、はじめまして。ぼくの名前は「ドーム」。あいにきてくれて、ありがとう」──1915年にできた「広島物産陳列館」は、100年以上も広島を、世界を見てきた。ドームとは何なのか、何を語りかけているのか。原爆ドームの声をきけ! アーサー・ビナードによるドームの語りと、スズキコージの絵が、未来へ記憶をつなぐ。

8月6日広島平和記念日 これはほんとうにあったお話です。

日曜日は『8月6日のこと』

8月6日のこと

絵本作家中川ひろたかが、広島の原爆で亡くなった自分の伯父、被爆者となった自分の母の体験を伝え、こどもたちへ問いかける。人気絵本作家コンビが挑む「核と平和」。

これは66年前、ほんとうにあったお話です。

瀬戸内海はその日も おだやかな海でした。

絵本作家・中川ひろたかが、
広島で亡くなった自分の伯父、
被爆者となった自分の母の体験を伝え、
子どもたちへ問いかける。

絵本界屈指の人気コンビが、初めて挑む「核と平和」。

いかがでしたか。

改めて時間を作り、家族で「平和を語る」ことはなかなか難しいかもしれないのですが、夏休みに、絵本を活用して親子の時間をゆっくり作ってみてください。絵本の物語の中で問いかけられた「平和」は必ずお子さんの中に考える種を植えてくれることでしょう。

http://www.ehonnavi.net/special.asp?n=775
掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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