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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】3月2日はミニチュアの日。小さい中に大きな魅力がいっぱいの本特集!

3月2日~3月8日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

先週の記事でも少し触れたのですが、ここ数年小さな「おひなさま」が流行っているようですね。堂々とした伝統あるおひなさまも素敵ですが、なかなか飾る場所がないという時には、小さなおひなさまがあるだけでもお部屋が和やかになりそうですよね。さて今週は「ひなまつり」行事がありますが、その前日の3月2日は、「ミ(3)ニ(2)」の語呂合わせから、ミニチュアの日! 小さいものやミニチュアを愛そうという日だそうです。そこで今週は、絵本や物語の世界で小さいものたちが活躍するお話や、本の大きさ自体がとても小さい本を集めてみました。可愛らしくて愛らしいミニチュアの世界、ちょっとのぞいてみませんか?

3月2日 ねずみがドールハウスをめちゃくちゃに!?

月曜日は『2ひきのわるいねずみのおはなし』

2ひきのわるいねずみのおはなし

出版社からの内容紹介

むかしあるところに赤いレンガのきれいな人形の家がありました。この家の主人はルシンダとジェインというふたりの人形でしたが、ふたりが外にでかけたすきに、2ひきのねずみが家に入り込みます。ねずみの夫婦、トム・サムとハンカ・マンカはごちそうを食べようとしますが、全部作り物で食べられません。怒ったねずみたちは、家じゅうを荒らして、ゆりかごや食器を持って行ってしまいます……。

 

読者の声より

ピーターラビットの絵本シリーズですが、こちらのお話ではネズミが主役になっています。
やっぱり、絵が素敵ですよね。
特に、この絵本ではドールハウスが舞台になっているので、細かく描かれた小物などが、見ていても面白いです。
さて、タイトルどうりの悪いネズミだったでしょうか?
ネズミは、しっかり反省してお詫びを行動で示しているので、偉いと思いますよ。
(なしなしなしさん 30代・ママ 女の子8歳、女の子3歳)

3月3日 少女と「花明かり」の不思議な友情物語

火曜日は『引き出しの中の家』

引き出しの中の家

出版社からの内容紹介

人形のために作ったミニチュアの家にやってきたのは、小さな小さなお客様。“花明かり”と少女たちの交流を描いた感動の物語。

 

読者の声より

10センチにも満たない小さい人、『花明かり』の女の子と友達になる人間の女の子のお話。
1部と2部で構成されています。
主人公も花明かりの少女も1部と2部では違うので独立した話かと思いきや、しっかりとつながりがありました。
女の子向けのお話かな?
すてきなお話でした。
(みちんさん 30代・ママ 女の子3歳、女の子1歳)

3月4日 読むと元気をもらえる、懐かしい名作!

水曜日は『小さなスプーンおばさん』

小さなスプーンおばさん

みどころ

ある朝、突然ティースプーンくらいに小さくなってしまうおばさん。ところがおばさんはちっとも動じません。「おやまあ、なんてこった!」とぶつぶつつぶやきながら、「小さくなっちゃったんなら、それでうまくいくようにやらなきゃならないわね」と動物たちに家の掃除をさせ、フライパンやつぼをなだめすかして、ご亭主の昼食のパンケーキまで焼いてしまうのです。おばさんののびのびしてユーモラスなこと、マカロニ・スープやコケモモジャムのおいしそうなことといったら!

作者、アルフ=プリョイセンは、ノルウェー出身の作家。1914年(100年も前ですね)に片田舎の農場で働くまずしい両親のもとにうまれたため、彼自身も幼い頃から農場で働き、学校に行きませんでした。
でも彼のゆたかな才能は、自然に人々に知られるようになりました。あちこちのお祭りや踊りの場で、自作の歌をうたってよろこばれ(歌をうたうのも上手だったそうです)、やがて書いた物語が評判になり、とりわけ人気を得たのがティースプーンおばさんのお話だったそうです。本は各国語に翻訳され、世界に愛される作家になりました。日本では1980年代にテレビアニメ化され、NHK総合で「スプーンおばさん」として放送されます。本書はその原作です。(続きはコチラ>>>

読者の声より

子供の頃、大好きだったスプーンおばさんの第一作目です。

ある日、突然、からだが小さくなってしまい、ご主人の為のお掃除やお料理が出来なくなってしまったおばさん。
どうしましょうと、困ってしまいますが、そこはそれ。生まれながらの頭の良さと、コミュニケーション術を駆使して、動物たちを使い、次々と家事をこなしていくのです(笑)。
家事が無事すんだと思ったら、もとの姿に戻れたおばさん。ご主人との幸せな毎日に戻れます・・・。
でも、この事件以降、おばさんはひょんな事から小さくなったりもとに戻ったり・・・。
あら、困ったわあ~。と、つぶやきながらも、上記に書いた様に、持ち前の知恵で、トラブルを乗り切っていくのです。

なぜ、動物達に指示できるのか?。それは、小さくなったおばさんは、動物と会話が出来るからです。でも、もとの姿に戻った時は、出来ないなんて…。不思議だけど、ちょっと素敵ですよね。

どんな事も、楽しいことに変えてしまい状況を楽しむ姿は、本当に素敵で、子供心に小さくなってみたい!!(本当は大変なことだと解っているのに・・。)と思わせるくらい、素晴らしいです。

大人が読んでも、見習うべきことが沢山詰まった、一冊ですよ。
(子ガメままさん 30代・ママ 男の子8歳)

3月5日 センダックの魅力が詰まった宝箱

木曜日は『ちいさなちいさなえほんばこ』

ちいさなちいさなえほんばこ

出版社からの内容紹介

「アメリカワニです、こんにちは」「ジョニーのかぞえうた」「チキンスープ・ライスいり」
「ピエールとライオン」の4冊が豆本になって、かわいい箱に入りました。 
小さなお子さんにも大人にも人気があります。プレゼントにどうぞ。

読者の声より

小さな箱に入っているんですが丁寧にカバーもついていて、豪華だなとおもいました。小さいので大人の手で開くのは結構ぎこちないけど、なんだかセンダックの面白辞典がつまったような不思議な宝箱みたいです。箱がしっかりしているので本を出したり入れたりするのも好きみたいです。プレゼントにもいいですね。
(もぐもぐもぐもぐさん 30代・ママ 男の子4歳、男の子1歳)

3月6日 12.6×11.9cm の小さく愛らしい絵本

金曜日は『ねむたいひとたち』

ねむたいひとたち

みどころ

タテ126ミリ、ヨコ119ミリという小さなサイズの青い表紙に、ゆるい服と帽子をかぶった4人が立っています。目を閉じていますが…なんだかとっても幸せそう。絵本を開く前から伝わってきます。

どうやら彼らは、とっても小さなサイズの家族。どのくらい小さいかというと、みんなの履くスリッパの片方の中に一家まるごとすっぽり入れちゃうくらい。

そして、彼らを説明する言葉はただひとつ、「ねむたいひとたち」。

ねむたいひとたちは、ねむれる場所さえあれば、どこでもいいのです。いつもとってもねむいんです。おねまきを着て、ナイトキャップをかぶって、あくびをして…。ねるまえには、とうさんが探してきたココアとクッキーで「ねるまえのスナック」をもぐもぐ。ココアをのんでいるうちに目はとろんとろん。とうさんも寝息をたてはじめて。(続きはコチラ>>>

読者の声より

小さな小さな絵本なので、ポケットにも入ります。
白黒の絵本です。文章もですが、読んでいる途中にも眠たく
なります。寝る前に読むと、魔法にかかったみたいに眠くなる
から、お休み前に読むといいなあと思いました。
(押し寿司さん 70代以上・じいじ・ばあば)

3月7日 ミニチュア世界で思いがけない冒険に!

土曜日は『12分の1の冒険』

12分の1の冒険

出版社からの内容紹介

シカゴ美術館に展示されているミニチュアルームは、実物の12分の1で完璧に再現されている。
ルーシーたちは、その中に入っていける魔法の鍵を手に入れ、思いがけない冒険をすることに……。

読者の声より(10歳の娘さんの感想)

このお話は主人公のルーシーとジャックがシカゴ美術館に
展示されているソーンミニチュアルームの魔法の鍵を拾って
タイムスリップや冒険をする物語です。
(実際にあるモノとフィクションが交差しています。
ミニチュアルームを作ったソーン夫人は実在しています。)

私が凄いと思ったのは、ソーンミニチュアルームを作った
ソーン夫人です。題名の通り実物の12分の1の大きさで
本物さながらにミニチュアルームが作られているからです。
本物のアンティークやそのアンティークがあることで部屋の外に出て
タイムスリップが出来たりします。

ミニチュアルームを通してその作られたミニチュアルームの
時代背景が分かるので、面白かったです。

12分の1の冒険はシリーズなので続編も読んでみて下さい。
(かわゆいゆいさん 40代・ママ 女の子10歳)

3月8日 画面のすみずみに、小さな物語が

日曜日は『おたすけこびとのにちようび』

おたすけこびとのにちようび

出版社からの内容紹介

困ったときに電話をすると、働く車でかけつけてくれる、おたすけこびと。でも、日曜日は、おたすけこびとたちもお休みです。お弁当をつくって、おやつもリュックにつめて、みんなで外へ遊びにでかけます。バッタにのったり、さかなつりをしたり…。でも、困っているカメをみつけてしまったこびとたちは…? のびのびと休日を楽しむこびとたちの私服姿がかわいい、大人気シリーズ第六弾!

読者の声より

おたすけこびとシリーズの大好きな息子。
「おたすけこびとたちが、お休みの日に何してるかわかるんだって!」
と言うと、「しりたーい!」と食いついてきました。

いざ読んでみると…
「しごとしてるね」
とひとこと。

依頼ではないけれど、困ったところをみると出動しちゃう、おたすけこびとの責任感ったら(笑)
でも、どの巻を見ても、心から楽しそうに真剣に仕事をしていて。
一緒に読んでいる大人もうらやましいなぁ、いいなぁなんて気もちになったり。

また、にちようび」というだけあって、いつもより余暇の過ごし方が丁寧に描かれています。
そのせいか、いつもよりこびとたち一人一人の個性がよく見えて、今までよりもこびとたちを大好きになりました。

それと…
さいごのページが「おたすけこびとシリーズ」を読んできた息子にはたまらなかったようで。
いろいろ見つけては、「これは!!」と目を輝かせていました。
(mokumoさん 30代・ママ)

いかがでしたか。

小さくても元気いっぱい、魅力たっぷりの登場人物たちの姿を、目を凝らして楽しんでみて下さいね。


秋山朋恵(絵本ナビ)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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