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未来の今日の一冊 ~今週はどんな1週間?~

【今週の今日の1冊】大切な誰かを想う気持ちを絵本に託して

7月13日~7月19日までの絵本「今日の1冊」をご紹介

会いたい人になかなか会えなかったり、思わぬことに見舞われて心配になったり、今年はいつも以上に大切な家族や友人のことを想う気持ちが強くなっている方が多いのではないでしょうか。また直接知り合いでなくとも、大丈夫だろうか、何かできることはないだろうかと、気持ちを寄せることもたくさんありますよね。今週はそんな大切な誰かを想う気持ちに寄り添えるような絵本をご紹介したいと思います。まずは自分のために。その後は、大切な誰かに贈ってみるというのも良いかもしれません。今、何ができるだろうと考えた時に、きっと優しいヒントが見つかるのではないでしょうか。

 

※このたびの大雨により、被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

7月13日 人は誰かとのかかわりの中で生きている

月曜日は『LIFE(ライフ)』

LIFE(ライフ)

出版社からの内容紹介

ある冷たい風の吹く日、一人のおばあさんが町外れにある『Life』という小さなお店にやってきました。『Life』は、お店と言ってもなにかを売っている普通のお店とは違います…。
冬の間このお店にたくさんの人が訪れました。そして春になって、すてきな奇跡が起こりました。人は誰かとのかかわりの中で生きているのだ、ということを伝える感動の絵本。

読者の声より

きれいな表紙へですが、特別目立つ装丁ではない作品です。
ですが、どうぞ手にとって読んでいただきたい1冊です。
あまりに素敵だったので、大きくなった我が家の子どもたちに読んでみてと、薦めました。
上の子は「いいね~」という一言だけでしたが、何回か読み直してくれていたので、気に入ったのだと思います。
下の子はわたしの目の前で読み出し、何ページも行かないうちに涙ぐみ、最後には「ちきしょー」と叫びながら泣きだしていました。
感動したようです。
特に奇抜なページがあるとか、感動的な名セリフがあるとかではありませんが、1ページ1ページ、1コマ1コマに温かい何かを感じずにはいられませんでした。
久しぶりに、友達や知人の何かのお祝いに送りたいなぁと、思った1冊です。
ちなみに、我が家の子どもたちに、「この本は何歳くらいの子にいいと思う?」と聞いてみたら、小学校の高学年くらいから中学生、高校生でも泣けるよ!」と即答した娘ですが、
「できれば読み聞かせじゃなくて、ひとりでじっくり読みたい」とも言っていました。
……わかる気がします。
色んなことをいっぱいがんばって、ちょっと気持ちが疲れたときに開いてみてほしい作品です。
(てんぐざるさん 40代・ママ 女の子20歳、女の子15歳)

7月14日 無事に会えますように!

火曜日は『はやく あいたいな』

はやく あいたいな

出版社からの内容紹介

おばあちゃんがだいすき!な女の子と、孫がかわいくてしかたがない!おばあちゃんのお話です。こんなに気持ちが元気なおばあちゃん、なんてすてきでしょう。「あ、このおばあちゃん、うちのおばあちゃんみたいだね。」なんて声もあがりそう。相手を想うということは、こんなにもパワフルなことなんだと気付かせてくれる絵本です。「孫とおばあちゃん」の愛情って、親子の間とは違うおだやかで豊かなものなんですね。

読者の声より

さすが五味さん!
愛とユーモアに溢れる傑作だと思います。
数多くある五味さんの絵本の中で、私は一番好きな作品です。

よおちゃんとお婆ちゃんが、お互いにとってもとっても会いたい気持ちが伝わってきます。
絵本から感じ取れる、お婆ちゃんと孫のよおちゃんの関係性がとっても素敵です!
2人の仲の良い笑顔がサイコーです。

よおちゃんの家、お婆ちゃんの家はどれだろう?
よおちゃんとお婆ちゃんは、どこですれ違ってしまったの?
読み終えたあとで、ページをさかのぼって探していく楽しさも格別です。

3歳頃~是非是非オススメします。
(カトリーヌみどりんさん 30代・ママ 男の子7歳、男の子3歳)

7月15日 きみは すてきな ともだちです。

水曜日は『ともだちからともだちへ』

ともだちからともだちへ

出版社からの内容紹介

ため息ばかりのクマネズミに、うれしい手紙が届きます。
「きみは すてきな ともだちです。きみと ともだちになれて 
ほんとうに よかったと おもっています……」
ところが、だれが書いてくれた手紙なのか、わかりません。
そこでクマネズミは差出人をさがしに、ともだちのところへいくのですが……。

「ほんとうのともだち」ってなんだろう?
あったかいきもちを 「ともだちからともだちへ」へ、
あなたなら どんなふうに つたえる?

読者の声より

一人で退屈しているクマネズミのところへ、とても素敵な「友だちからの手紙」。
素敵な友だちだという手紙には、差出人が書いてない。
手紙に喜んだクマネズミさんは、「友だち」に会いに出かけて、差出人探し。

友だちについて考えさせられる絵本です。
たずねあるいていくと、屋根が壊れて大変なカヤネズミさん、足をけがしたカエルさん、クマネズミをたずねたけどカーテンが閉まっていたから帰ってしまったモグラ夫婦、そしてクマネズミと同じように退屈しているコウモリくんがいることを知りました。
クマネズミは、自分のことより友だちのことを思うことを学びました。
差出人はわからなかったけど、クマネズミは友だちの大切さを知りました。
自分の周りに友だちがいっぱいいることもわかりました。

気持を伝えること、友だちとして助け合うこと、待っていてはなかなか気持が伝わらないこと…。
友だちのことを考えること、大切にすること…。
そんなことを理屈っぽくなく、温かみのあるアドバイスを子どもたちに伝えてくれます。
(ヒラPさん 50代・パパ 男の子12歳)

7月16日 今日は、七(なな)一(い)六(ろ)の「虹の日」

木曜日は『エルマーとにじ』

エルマー と にじ

出版社からの内容紹介

空に虹がかかりました。でも、その虹には色がありません!「どうにかしなきゃ」と、エルマーは虹のふもとを森のなかまたちと探し出し、虹に色をつけようとがんばりますが・・・。ぞうのエルマーシリーズの第15作目になる作品です。

読者の声より

最近であった「ぞうのエルマー」シリーズに親子共々夢中です。
読み終わった後、すごく幸せな気持ちになれるのがいいところ。

他の象とはまったく違う色のエルマー。
このシリーズは見た目が違うからといって、仲間はずれになどされません。見た目は違くても仲間達はみんなエルマーが大好き。
それもエルマーのまっすぐな性格のおかげでしょうね。
だから、みんなは喜んでエルマーを手伝ってくれます。

エルマーの言葉;
「幸せや気持ちは、いくらあげても減らない」
”Some things you can give and give and not lose.
   Things like happiness or love or my colours” (原書より)

いい言葉ですよね。
みんながこんな風に考えられる世界になればいいですね。
(リリティナさん 30代・ママ 男の子5歳)

7月17日 「愛」と「友情」についての子どもたちの珠玉の言葉

金曜日は『ぼくはきみで きみはぼく』

ぼくはきみで きみはぼく

出版社からの内容紹介

「愛」と「友情」についての言葉と絵が響き合う
あいっていうのは ハガキをだすこと ほかの ひとに だすよりも たくさん── ふたごになりたいくらい だいすきな ともだちや、みんなに みてほしい あたらしい ぼうし、みみが ちぎれていても いとしい ぬいぐるみ、などなどについての詩とお話と劇とせりふの本。たのしいイラストもたっぷり。 「愛」と「友情」についての子どもたちの言葉の数々。その豊かなイマジネーションや詩的なみずみずしさをそのままに、ルース・クラウスが文をまとめ、モーリス・センダックが、いまにも動きだしそうな生気あふれる子どもたちのイラストをちりばめた、アメリカのロングセラー絵本。

読者の声より

センダックの絵に惹かれて手に取りました。
「愛」や「友情」について、子供たちの言葉で語られています。
子供の頃のことを、なんとなく思い出しました。
リズムの良い言葉と、表情豊かで軽やかなイラストを楽しむ絵本かなと思います。
手元に置いておいて、何気なくぱらっと開くのが良いかも。
和みます。
(クッチーナママさん 40代・ママ 女の子12歳、男の子10歳)

7月18日 「元気になるための3つの方法」とは?

土曜日は『いつだってともだち』

いつだってともだち

出版社からの内容紹介

ボク、がんばるっ!!元気になる3つの方法!
大好きだった親友が引っ越してから、さびしくて元気のなかったピンクの子象ベノが、森の賢者フクロウから教えてもらった「元気になるための3つの方法」とは?

読者の声より

アフリカの大草原のぞうの群れの中に、ピンクのこぞうベノがいました。
ベノには赤い水玉模様のフレディという一番の友達がいましたが、
ある日、フレディは、別の草原に引越していくことになります。
 その日からベノはすっかり元気をなくしてしまいます。
そんなベノに、物知りのふくろうホレイカは、「3つ」の「できること」を教えてくれます。
「ひとつ、悲しい時には我慢せずに泣くこと」
「ふたつ、悲しい気持ちを誰かに話すこと」
「みっつ、心の中に友達の部屋をつくること」。
忘れるのではなくって、いい思い出でにして心にしまっておく。また、何かあった時には、部屋からだして、思い出す。

この三つの言葉は、これから先、何かあった時に、必ず、自分を取り戻す手段として、役に立つことと思います。
とても前向きで、元気になれる絵本です。
(ちびまるちゃんちの絵本箱さん)

7月19日 いちばん あるいてきたいのは、このみち

日曜日は『このみち』

このみち

出版社からの内容紹介

夏休み、祖母の家にむかう道で、祖母への思いを重ねていくぼく。心地いい文章と叙情的な絵が、懐かしい田舎の風景を思い出させてくれる。孫から祖母へのメッセージ絵本。

読者の声より

綺麗な景色が、絵本の中に出てくると、どこなんだろう?どこをモデルとして描いているのだろう?って、思ってしまう私。

この作品は、そんなことを思わずに見入ってしまいました。

主人公のゆういちくんと一緒に、車窓の風景を眺め、一心に会いたい人までの道のりをかけて行くあの踊る心。

私にもあったこんな出来事。
今、あそこへ行っても祖父母もいなければ、草いきれに満ちた、道なき道などないのです。

何もないように見えて、たくさんのもので溢れていたあの場所。
記憶の中の奥の奥の方に、押し込められていた大切な思い出。
どうしようもない懐かしさで、小学2年生の私に戻っていました。

心の中に、思い出が残っていてよかったとしみじみ思いました。
(アダム&デヴさん 50代、男の子17歳)

いかがでしたか。

優しさや温かさに溢れた登場人物や言葉の数々。

誰かを想ったり想われたりする気持ちの交流が、どんな時でも強いお守りとなりますように。

秋山朋恵(絵本ナビ)

掲載されている情報は公開当時のものです。
絵本ナビ編集部
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