【今週の今日の1冊】「選挙」って何? 「民主主義」って、どういうこと?
10月25日~10月31日までの絵本「今日の1冊」をご紹介
10月31日に迎える衆議院議員総選挙。連日の報道の中で、子どもたちに選挙について聞かれることも増えるかもしれませんよね。本を媒体に、親子で一緒に考えてみませんか? 一見難しそうな政治の話も、やさしくシンプルに伝えてくれる絵本や児童書がたくさんあります。
今週は、子どもから大人まで、選挙や民主主義の仕組みについてやさしく学べる本をご紹介します。
10月25日 どんな社会を作っていきたいかを考えるきっかけに
月曜日は『あしたのための本(1) 民主主義は誰のもの?』
出版社からの内容紹介
民主主義っていったいなんだろう? 誰もが抱くそんな疑問に答えるべく、政党、選挙、投票、政府といった民主主義のしくみを、本書では遊びにたとえてわかりやすく説明している。民主主義の世のなかではなにがたいせつなのか、自分たちがするべきことはなんなのか、民主主義の社会は誰が動かしていくのか。巻末には、政治学者・宇野重規氏によるオリジナルコラムを掲載。若い読者に自ら考えることを誘いかけるスペイン発の社会絵本。
読者の声より
約40年前のスペイン民主化の際に作られた絵本が、近年、絵を替えて出版されたそうです。
今読んでも全く古さを感じさせません。
民主主義について分かりやすく書かれています。
文章もさることながら、コラージュ技法を使った絵も素晴らしい!美しく、文章と見事にマッチしています。
同時に4冊出版されたそうですが、シリーズ全部揃えて、多くの方に薦めたいと思いました。
(てんちゃん文庫さん 40代・ママ 女の子17歳、男の子14歳、女の子10歳)
10月26日 かこさとしさんが伝える大切なメッセージ
火曜日は『こどものとうひょうおとなのせんきょ』
出版社からの内容紹介
「選挙」って何? 「民主主義」って、どういうこと?
フェイスブック、ツイッターで大反響! 稀代の名著が緊急復刊!!
2016年で90歳。絵本作家として絶大なる人気を誇る、かこさとし。
そのかこさとし先生が、今から30年あまり前に描いた「民主主義の絵本」です。
ハフィントンポスト(日本版)への掲載をきっかけに、フェイスブックやツイッターなどを通じて大きな反響を呼んでいる本書。
子どもたちが集う児童館前の広場が舞台です。いろいろな遊びをする子どもたちの間では、お互いを邪魔に思うトラブルが絶えません。そこで、子どもたちは、その広場で何をして遊ぶのかを投票で決めることにしました。
投票の結果、多数決で決まった遊び。でも、みんなが楽しく遊べる広場ではなくなってしまいました。
そこにやってきた年上のお兄ちゃんが、新たな良い提案をしてくれます。
お兄ちゃんは、どんな提案をしてくれたのでしょう?
日本社会も世界各国も、混迷を深める現代に、もう一度「民主主義」のあるべき姿を問いかける。優しい絵本の中に、大切なメッセージがいっぱい詰まった一冊です。
いつか選挙権を持つ子どもたちも、18歳で初の選挙に参加する人たちも、そして大人になってしまった人たちも…。
今こそ、この名著で「民主主義」について考えてみましょう。
この本は、最も大切な「民主主義の真髄」をとりもどしたいという願いでかいたものです。
「民主主義のヌケガラ」と後世から笑われないために、私たち自身が反省したいと思っています。
かこさとし
※本書は、1983年・童心社刊『かこさとし・しゃかいの本 こどものとうひょう おとなのせんきょ』を復刻するものです。
読者の声より
子供目線で描かれているので子供達にも理解しやすく、何だか小学校の授業のような気もしてしまいましたが、子供の頃からこういう風に多数決だけで決めるのではなく、誰もが納得するような決め方をする、という方法、考え方を学べて凄く良いと思いました。
やはり絵本なので子供達にとっては読み易くて良いのと、かこ先生の文章はとても分かり易く表現されているので子供達でも難しくて読めない、というのではなく読んで理解出来る文章で書かれているので凄く良かったです。
小さな頃からこういう風に何かの物事を決める時にどのようにすれば誰もが良いと思える決め方が出来るのかというような事を考えるヒントをくれる1冊だと思いました。
数が多ければ仕方が無く、少ない方は我慢をしないといけない。と言うのではなく、誰もが納得のいく方法を見付ける。簡単そうで難しい事ですが、本当に大切な事だと思いました。
確かに今の世の中数字だけで左右されている気がします。この絵本は子供が読むと色々な考え方を学ぶ事が出来るだけでなく、読み終えた時に親と一緒に多数決等の物事の決め方についてどう思うかなど話し合ってみるのも良いと思います。
我が家でも話をしてみましたが、やはり多数決だとやはり不満を持つ人たちが出てしまい喧嘩になってしまうかも。と言う意見が出ました。
なかなか簡単そうで難しい事。だけどそれは本当はとても大切な事。だと思います。一人でも多くの人に、多くの子供達に、大人たちにこの絵本を手にしてもう一度人間として社会がどうあるべきなのかと言う事を考えてみてもらいたい1冊だと思いました。
堅苦し過ぎず、誰にでも理解しやすくとても勉強になり、考えさせられる1冊でした。本当に色々な人に読んでみてもらいたい。そんな1冊です。とてもお勧めです。
(ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子11歳、男の子4歳)
10月27日 世の中がどう成り立っているのかがよく分かる!
読者の声より
古い絵本だけれど、
とても大切なことが
子どもにも分かりやすい言葉で書かれていて、
また線画のようなユーモラスな絵もかっちりしすぎていなくて、
7歳の子どもにも読みやすかったです。
特に最後のところは、
息子の顔をチラ見しながら読むと、
やましい時にはニヤッとしながら聞いていました。
(まことあつさん 30代・ママ 男の子7歳、男の子4歳)
10月28日 主人公の夢を通して政治や社会が身近になる物語
読者の声より
照葉の幼いころのゆめは総理大臣!
小5となった今はその過去を消したいようですが…、恥じることはないと思います!
でも実際それをからかう空気みたいなものはありそうだなーとリアルさを感じました。人をバカにする前にいろいろやることがあると思うのですがね。
学級委員に選ばれた照葉が自分でいろいろと感じ、考え、成長していくところがよかったです。
(みちんさんさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子4歳、女の子0歳)
10月29日 選挙の考え方を分かりやすいストーリーで
金曜日は『どうぶつせんきょ』
出版社からの内容紹介
森の王だったライオンが水をひとりじめしてプールをつくり、みんなはカンカンです。フクロウの助言で、民主的にリーダーを決めるため、はじめての選挙を行うことにしました。ひとつ、投票は1名につき1票。ひとつ、だれに投票するかは秘密にする。ひとつ、対立する動物を食べてはいけない……。
きそくを決めて、大統領を決める投票をします。ライオン、サル、ヘビ、ナマケモノがりっこうほしました。それぞれ選挙運動をして、討論会も行いました。さて、あたらしい大統領になったのはだれでしょうか?
選挙とは、民主主義とは?を、子どもが考えるきっかけになる絵本。
10月30日 民主主義を身近な例でやさしく紹介!
土曜日は『10歳から読める・わかる いちばんやさしい 民主主義』
出版社からの内容紹介
大好評既刊『10歳から読める・わかる いちばんやさしい 日本国憲法』に続く、
大人も“こっそり学べる”とってもやさしい政治入門の第2弾。
小学校中学年レベルに理解しやすい言葉で、
民主主義の定義や意義をはじめ、その成り立ち、仕組みのほか、
民主主義以外の制度とそれをとる国についてなど、要点をしぼって解説。
10月31日 小学生から選挙が体験できる仕掛け絵本
日曜日は『ポリポリ村のみんしゅしゅぎ 絵本で選挙を体験しよう』
出版社からの内容紹介
小学生から選挙が体験できる仕掛け絵本。
ポリポリ村にドラゴンがやってきた!
追い払う?それとも、ドラゴンの鱗で村おこしする・?
どうするか、選挙で決めよう!
村にとってどちらがいいのか、考えて投票しよう!
投票先によって、物語がふたてに分かれるよ!
選書・文:秋山朋恵(絵本ナビ副編集長)
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